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個人宇宙のレビューコレクション

  • ミカヅキノヒトミ
    ミカヅキノヒトミ
    主人公が男から逃げる作品です。5分程度で完走できます。時間はとても短いですが、個人的には凄まじくインパクトのある内容でした。 @ネタバレ開始 いやー。思いっきり騙されました(笑)。ホラーのタグやボイスやイラストで、すっかり人間だと思い込んでしまいました。先入観とは恐ろしいもので、オチが分かった後、改めて佐藤さんのボイスを聞くと、すごく優しい印象で捉えてしまうんです。⋯⋯ある意味、この先入観が一番のホラーかもしれません(笑)。

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  • スミレちぇんじ
    スミレちぇんじ
    失恋をした主人公の僕が、メイドロボを拾ったことから始まる物語です。10分程度で全エンドを完走しました。説明文にも記載がございますが、エログロの表現がありますので、その辺りは注意した方が良いかなと思います。 @ネタバレ開始 ラストを読み終えた時、「これは凄まじいな⋯⋯」と(良い意味で)思ってしまいました。彼女のやってきた背景とか、実際に主人公が行った行為とか、具体的に想像すれば想像するほど気持ちが重たくなるような余韻が残りました。短い時間ながら、とても印象的な作品でした!

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  • 語部古書館
    語部古書館
    館に住んでいる承認くんと一緒に、いろんな物語を読んでいくオムニバス形式のホラー掌編集です。20分ほどで完走しました。1話1話は数分で終わる内容なので、気軽にホラーを摂取することができます。 ボイスの力はやっぱりすごいな、と改めて感じる内容でした。特に承認くんの声や演技がめっちゃ好きで、作品全体を大きく引っ張っていると感じました。 @ネタバレ開始 いくつか作品の感想も書きたいと思います。 『苦がない故に、その選択』最もインパクトを感じた作品でした。最後のイラストがもう⋯⋯。子供たちに悪意はないので、より後味の悪さを感じました。 『理想的な僕だけの彼女』「この彼女、絶対に何かしらのトリックがあるな」と思いましたが、まさかの内容にめちゃめちゃ驚きました⋯⋯!

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  • 女中浮世の怪談
    女中浮世の怪談
    眠れない主人公のため、女中の浮世がいろんな怪談を語っていくオムニバス形式のホラー短編集です。1時間半弱で完走しました。 怖かったです⋯⋯!1つ1つの話が印象に残るホラーでした。基本的なイラスト・立ち絵はめちゃくちゃ可愛いですが、時には狂気に満ちた内容に変わったり、ホラー感満載の内容に変わったりと、バリエーションのあるグラフィックにすごく惹き込まれました。効果音もより怖さを引き出す使い方をしており、何度もゾクっとしました。素敵な作品をありがとうございました! @ネタバレ開始 いくつか作品の感想も書きたいと思います。 『十三年前の夏井沢』「もしかして、いきなり感動系のホラーが来ちゃう?」と思った瞬間、奈落に突き落とされてしまう感が良かったです。 『優しいお肉屋さん』妖しい魅力が満載のお兄さんがとにかく良かったです。あと、美冬と酉子のビジュアルもすごく好きです・・・!美冬が撲殺された時、カタルシスと同時に少しショックも受けました(笑)。 『数字の悪魔』作中で最も狂気を感じました。黒星くんの狂愛もすごかったですが、数字に囚われていった結果、自然な感じで倫理観を失っていく主人公の姿が個人的に最もゾクっとしました。

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  • 申刻〜サルコク〜
    申刻〜サルコク〜
    配達員の主人公が奇妙な出来事に遭遇する掌編ホラーです。この感想を書いている時点で、シナリオ1のみ配信されているようです。10分程度で無事にクリアできました。 @ネタバレ開始 アパートの苦情とかゴミ屋敷とか、目を逸らしたくなる部分の先にある不気味なホラー描写が良かったです。雰囲気抜群の内容でした。読み進めている時のゾクゾク感が、とにかくたまらまかったです!

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  • 裏表旅館
    裏表旅館
    雑誌記者の主人公が、事件を起こったとされる「裏表旅館」の女将から話を聞く掌編ホラーです。全3エンド、15分程度で読了しました。 @ネタバレ開始 コインの裏表のように、登場人物の立ち位置や行動がガラっと変わっていく印象的なホラーでした。みんな可愛い絵柄で描かれているので、それが豹変する瞬間はゾクっとしました⋯⋯。主人公が死ぬエンド後の、もう二度と旅館に踏み込めなくなっちゃう演出も良かったです!

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  • みちのく怪奇譚 3話
    みちのく怪奇譚 3話
    霊感のある大学生コンビ・義胤と景道。二人は春休みを利用して景道の実家に帰り、そこで祐樹という少年に出会うことから始まるホラー物語です。前後編・30分程度で読了しました。 めちゃくちゃ面白かったです!1話から読んでいますが、今回はより痛快なエンタメホラーになっており、構成の良さもあって、あっという間に読み終わってしまいました。最初の画面で「登場人物一覧」が設置されていますので、3話から読み始めても大丈夫です。 @ネタバレ開始 前後編で視点を分けたのは、とても秀逸だと思いました。前編で唐突に問題が解決してしまい「えっ?」と思った直後、後半の祐樹の立ち絵を見た瞬間「あーっ!」とすごく納得してしまいました(笑)。前編の夢の内容が、後半の展開に結び付けている部分も良かったです。1話から続いている義胤と景道のやり取りも相変わらずで、妙な安心感を抱きました(笑)。それにしても、今回は強大な守護霊のおかげで難を逃れましたが、増幅させる力がますます強くなってる義胤の今後が気になるところです⋯⋯。いよいよハルノさんが本格的に動き出すのかな、と思いつつ続きも楽しみにしています!

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  • 点鬼簿行路
    点鬼簿行路
    人形の首を折っていく少年・淵上くんと、彼が所属する演劇部の先輩・小夏ちゃんのホラー物語です。全2エンド、30分程度で読了しました。短めの作品ですが、読み終わった後の余韻がとにかく大きい、美しくも残酷な物語でした。 個人的に強く惹き込まれたのは、メインとなる文章表現でした。思春期の鬱屈とした感情をベースにしつつ、レトロな雰囲気を感じさせる独特な言い回しが、より物語の世界観を強固にさせていると感じました。前作の『ヘクソカズラ』でも感じましたが、制作者様でしか表現できない文章の世界が完成されており、その部分も楽しみながら読みました。文章以外にもグラフィックの美しさはもちろん、世界観を崩さない程度の演出・絶妙なタイミングで入ってくるボイスなど、ノベルゲームとしての完成度も非常に高い内容になっています。 @ネタバレ開始 淵上くんと小夏ちゃん、お互いに「気になる相手に会いたくなった、という感情を持った時点で悔しくなる」という部分が、個人的にめちゃくちゃ刺さりました(細かい!)。すごく捻くれているけど、すごく真っ直ぐで、とても二人らしい感情表現に自分は胸がギューッとなりました。何だか変な感じの文章になりました⋯⋯。スイマセン⋯⋯。 @ネタバレ終了 とても印象的で上質な短編ホラーでした。素敵な作品をありがとうございました!

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  • 鈴の隠音
    鈴の隠音
    濃厚なホラーノベルでした。自分の脳内では、実写の日本式ホラー映画のような世界が広がっていました。9月上旬からプレイを開始して、少しずつエンドを回収していき、最後は攻略サイトの完全版ヒントを参考にしつつ、全てのエンドを回収しました。バッドエンド6つ、正規ルート4つ、合計10エンド。プレイ時間は総計で5時間〜6時間くらいになりました。立ち絵などのイラストはなく、基本的には文章のみの構成になっています(説明文にもありますが、グロテスクな描写もそれなりにありますので、その辺りが苦手な方は注意した方が良いかもしれません)。 物語は女子大生の主人公・さゆりと友人の美香が、神社の短期バイトをきっかけに、次々と怪奇現象に巻き込まれていくことから始まります。丁寧な文章と適度に出てくる効果音のおかげで、得体の知れない何かがじわじわと襲いかかってくる、まさに日本式ホラー映画のような恐怖を感じました。特に「アレ」が現れる時の効果音は(良い意味で)生理的な嫌悪感を抱きました。 @ネタバレ開始 物語の後半から、さゆりのパートナーが美香から唯に交代します。個人的には唯のキャラクターがすごく好きです。すごく真っ直ぐで健気で、渡辺夫妻と真っ向から反論する場面は特に良かったです(全編を通して渡辺夫妻の酷さが際立っていたので、尚更そう感じてしまいました)。 ホラー作品ではありますが、グッドエンド・ハッピーエンドのおかげで読後感はとても良かったです。日本のホラー映画なら、ノーマルエンドや「」エンドが最適なんだろうなと思ってしまいました(笑)。 @ネタバレ終了 読み応えのある素敵なホラーノベルでした!ありがとうございました!

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  • 名もない吐息
    名もない吐息
    会社を退職した主人公の直井。彼はその日の夜、終電間際のホームで女子高生の奈留に声を掛けられ、成り行きで彼女を家に連れていくことから始まる物語です。選択肢はなく、1時間弱で読了しました。 @ネタバレ開始 自然と吐き出された溜息のように、登場人物たちが抱えている生きづらさと窮屈さをじっくりとした描写で表現した一般小説のような作品でした。個人的な話になりますが、何もかもうまくいかなくて鬱屈としていた時期のことを思い出してしまいました。 エンディング後に出てくる文章がすごく好きです。劇的に救われるわけじゃないけど、それでも明日以降も生きなくちゃいけない。そっと背中を押してくれるような内容だと感じました。

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