富井サカナ/DIGITALLのレビューコレクション
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ヨツバナサクラ~春へと紡ぐ雪どけの手紙~とても面白かったです。 まずグラフィックがとても綺麗で、登場人物がみなそれぞれ個性があって可愛らしいです。イベントシーンで見られるCGもとても綺麗ですし、OPとEDでは動画も流れますが絵が綺麗なのでとても映えます。この動画のクオリティもとても高く、フリーゲームの中では確実にとても豪華な作品と言えます。 肝心のストーリーですが、とても骨太で硬派だと感じました。主人公以外のメインキャラはみな女性で言ってしまえばハーレム状態なのですが、主人公に見えているのは自身がラノベ作家で頂点を取る夢だけ。友達も彼女も不要、というよりも敢えて遠ざけるような態度を取る主人公はひねくれていてややとっつきにくいのですが、仲間認定した相手にはとても親しげで親切です。口だけでなく夢に向かってきちんと努力している主人公には冒頭から悪い印象はなかったのですが、ラストまで好感度はうなぎのぼりでした。 主題に創作を据えているため、物語の面白さの本質はどこにあるのか?と言った会話にもかなりの分量でされており、創作活動に身を置く者としてもとても楽しめました。物語の着地点も綺麗で読後感も良かったです。 -
地下病棟起動時間を内部認識できるティラノの機能を活かした抜群のアイデアと、過去作「公衆電話」から「無人島」を経て確立されたゲームシステムが高いレベルで融合したゲームでした。とても面白かったです!! 様々なキーワードを得たり新たな展開を見なければ話は先に進めないのですが、そのためには必ず起動しなければならない時間帯がいくつかあります。 超朝型なのでクリアは厳しいかと思いましたが、W杯や年末飲み会と言ったラッキーイベントのおかげで無事に深夜時間帯にも起動してクリアできました。 感想欄を見ているとズル勢が多くてその感想を見てまたプレイしたくなりました。 -
フォーチュン・チャーリー!割と最近プレイした作品を下敷きにした一作ということで期待していましたが、想像以上のボリュームで期待以上に楽しめました。 1章から当たり前のように繰り返される悲劇、悲劇、また悲劇。今作も精神的にエグめな展開が続きますが、作者さんにとっては通常運転の範囲というのも恐ろしいです。7章をプレイするにはパスワード入力が必要となりますが、こちらは1章から順にプレイした上で、選択画面を良く見ていたら自力で解けました。 7章は本作の総決算的なストーリーでした。意外性もあって印象に残りました。クリア後に見られるおまけでは登場キャラクターのその後が描かれており、本編の余韻にも浸れ、補完的な意味でも楽しめました。こちらのボリュームがかなりあって得した気分になります。 個人的には各話のエピローグ的なシーンのセンスが刺さりました。背景のデザインがとても印象的です。 -
あの時、君の先生でした恋に溺れる受験生の少年・少女と少し経験がある大人の「先生×生徒」の恋愛ノベルだって! と禁断の愛的な展開を期待して興味津々胸ルンルンでプレイしましたが、予想だにしない展開の数々に驚きました。ネタバレない方が楽しめると思うので、プレイしての感想は後半かつ畳みます。 グラフィックはサムネの通り綺麗ですし、なんだか懐かしい雰囲気もあって落ち着きます。スチルの点数は60とある通り、印象的なシーンには漏れなくスチルがあってとても豪華です。また、挿入歌が3曲もあるのですが、いずれも美しい曲でシーンとピッタリで感動的でした。 @ネタバレ開始 まずは当然のように男主人公でプレイ。 えー!勝手に大学受験生だと思ったら高校受験生だった! いやん!そりゃ子ども扱いしちゃうのも当然だぜ!禁断が過ぎるぜ! なんて思っていたのは初めのうちだけで、地面とオトモダチになる凛を見てうひゃあとなりました。 特にハッピーと見せかけてのパターンの時は、主人公も一生トラウマものの展開で、自分もモニター前で声が出てしまいました。 ただ、最終的には良い着地点で終わってほっと胸をなでおろしました。よしよし。 次は女主人公でプレイ。 えー!なにこの天国シチュエーション! 受験期間に現在進行形でリアル餌が頂けるなんてなにそのウラヤマ展開。 100%ムフフ目的の合格祝いのパソコンだけが餌だった超高校受験戦士だった過去の自分が哀れすぎる。。。 と思ったのも束の間、やはり身分不相応な経験は身を滅ぼすんだなぁ、と。 ヤンデレ力が高すぎる藍川君には震えました。 @ネタバレ終了 実はうっかり前作のプレイ前にこちら遊んでしまいましたが、後ほど前作のほうも遊ばせて頂きます!ゲーム全体の構成も非常に凝っていてワクワクしながら最後まで遊べました。 -
幻想寓話儀典心に不穏なさざ波が起きるようなストーリーでした。 全画面でひたすらに語りかけられるわけですが、冒頭から惹き込まれました。起承転結がとてもしっかりしていて、冒頭から結末まで作品世界に没入できました。展開の速い短編作品で、プレイ時間あたりの満足度が高い一作です。 グラフィックも印象的でしたが、演出もとても良かったです。動画演出も心理状態を表現するのにぴったりでしたし、気のせいかもしれませんが、通常テキストの出し方も凝っていたように感じました。 -
タナカくんギャグ全振り作品かと思いながら楽しくプレイしていたのですが、終わってみれば笑いどころもふんだんにありつつ、構成とオチがしっかりしている掌編ゲームでした。面白かったです。 主人公が想いを寄せるタナカくんだけでなく、様々なキャラが登場します。各キャラクターのグラフィックがとても良い味を出していました。キャラデザのセンスが素晴らしいです。個人的に一番好きなキャラはズバリお父さんですね! 全ルート見たかったのでセーブとロードを繰り返して余すことなく楽しみました!最後の選択肢はみんなで同時に声に出して読みたい選択肢ナンバーワンだな、と思いました。 -
二人乗りゲーム紹介にズバリ書いてある通り、男女が自転車に二人乗りするシーンを切り出した掌編作品です。 いやはや、甘酸っぱい青春の香りしかしない自転車の二人乗りはやっぱり良いですよね!今世では自分とは全く縁がなかったので、ハンカチを噛んでプレイしながら、改めて来世に期待したいと思いました。 ちなみにあとがきが大好物なので、本編並み(以上?)のボリュームのあるあとがきも楽しませて頂きました。 -
朱炎-ジューエン-【一章】長編作品の第1章ということで冒頭部分のみ遊べます。グラフィックのクオリティが非常に高い上にアニメのように動きます。用語集などシステム面もしっかりしていそうですし、中華ファンタジーな世界観はバッチリですので続きに期待です! -
カツあげファイターカツ限定のフードデリバリーを行うゲーム。 揚げたカツを運んで売っているだけでカツアゲとは全く関係がありませんが、クリック連打により高値で売りつけちゃうことが可能です。というわけで大金をせしめようと腱鞘炎になりそうなほどひたすらクリックがはかどりました。 聞き覚えがあるようなないような絶妙なテーマソング?が非常に印象に残りました。
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絶対零夜ノ殺人これは!大好物のミステリー系全画面サウンドノベルだ!と意気揚々とプレイしました。作者さんが「ミステリー」のタグを用いずに、またジャンルでも事前に断っている通り純粋な意味では推理系ミステリー作品ではないものの、バッチリ楽しめました。 まず素晴らしいのがシステム面での配慮の数々です。プレイヤーがゲーム内容に集中できるように丁寧に作り込まれていてとても良かったです。長編ノベルゲーを作ろうとしている方には非常に参考になると感じましたので是非プレイしてみて欲しいです。丁寧に作り込まれていてとても良かったです。 次にグラフィックです。みんな大好き青シルエットは残念ながらゲーム中のメイン画面には出てこない(登場人物紹介画面ではバッチリ出てきます!)のですが、シーンに応じたたくさんの背景が用意されているのでその点は全く気になりませんでした。あれ?そういえばなかったような?くらいの感覚です。 最後にストーリーですが、気になる点がないではないですが冒頭から結末までずっと熱中して楽しく遊べました。みんな大好きな定番をしっかりと押さえた設定や展開もあれば、意外性やオリジナリティに溢れる部分もあり、そのバランスはちょうど良く感じました。語ろうとすれば即ネタバレになるのがこういったゲームの感想の難しいところです。 難易度については自力でフルコンプまで到達しようと思うと難易度は現状バージョンでも鬼レベルだと思いますが、作者さん自ら攻略情報を公開しているのと、探せば攻略情報も見つかりましたのでそれを参照して無事にクリアできました。 ちなみに @ネタバレ開始 みゃあすけ隊長の感想のネタバレ部分と作者さんの返信を見てひとりで爆笑してました。しばらくストーブを振り回して戦おうとしていた隊長に対して、自分はひたすらにカセットコンロを探し求めてました。かせっとこんろ、こんろ、かせっと、ぼんべ、いわたに、と色々キーワードを入れたのですが奮わず。カセットコンロはボンベ本体が高温に達すると爆発するリスクがあるというのは以前から知っていたので、そうだ!火とボンベに当たるように鉄板を上手くセットしてから着火すれば、そのうち爆発していい武器になるかもしれない!というイメージでした。無理でした。というかそれが正解ルートだったらたぶん暴動が起きてましたね。とはいえ正しい回答にはそれはそれで驚きました。いや、それさすがに思い切り良すぎだよ!スゲーぜ主人公!その発想はなかった! @ネタバレ終了 面白かったです。人が死ぬ系の全画面長編ノベルは明らかに需要>供給と思っていますので、愛好者の皆さんにはこぞってプレイしてほしいと思える一作でした!
