富井サカナ/DIGITALLのレビューコレクション
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砂鳴村〜エピソード限定版〜硬派な全画面ノベルゲーム作りに定評がある作者さんのホラーノベルということで楽しみにプレイしました。テキストの文体を含めたゲーム全体の印象からプレイを始めて直ぐに「弟切草っぽさ」感じたので、同作オマージュと聞いて制作コンセプトの表現は完璧だなぁ、と感じました! この先果たして何が起こってしまうんだろう?というホラー感満載の全画面ノベルゲームでした。立ち絵など登場人物の顔を示すグラフィックがないことにより、それが却って遊び手の想像力を刺激するのがこのジャンルの強みだな、と感じました。それ以外の様々な状況を表現する背景は不思議な状況も含めてリアルなグラフィックで点数も非常に多いので臨場感は抜群です。因習村で行われてきた習わしや過去に起きた出来事とヒロインの因縁など王道のストーリーに「砂」や「砂鳴」というオリジナルなモチーフを融合させたシナリオはお見事でした。 選択肢はかなり多くてEDコンプ迷子になりそうかと危惧しましたが、分岐箇所がストーリーに照らして適切な箇所であることと、スキップの速度がかなり速いので周回プレイも快適でした!
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kara no utsuwaタイトル画面の雰囲気はお洒落でスタイリッシュだと思っていたのですが、むしろグラフィックはメチャクチャ可愛いくて温かみのある雰囲気でした。ゲーム冒頭から怒涛の展開で引き込まれましたが、最終的にそういうことだったのか!ととても腑に落ちた印象です。シチュエーションや展開のメタファーが効いていて素晴らしいセンスを感じました。考察もはかどる深みのある作品でした。 あまりうまく言語化できないので是非プレイしてみてご自身で体感の上、他の方々の感想を巡って頂ければ!遊んだ後に他の方の感想を巡って二度楽しめました。
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昔はいい子だった。バッジの大盤振る舞いにつられてプレイしましたが面白かったです!エモい夏祭りとアツいタイムリープのハイブリッドに風変わりな世界観マシマシな作品です。やはり印象的なのは世界観やキャラクター陣の個性の唯一無二さだと思いましたが、タイムリープシーンの演出や夏祭りの探索パートのマップ導入、全体的なゲームシステムなど、細部まで作り込みを感じる一作でした。最後のEDまで到達した際にはとても達成感を味わえました。
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君のうさミミを鍋にしてたべたい!萌え萌えなうさミミグラフィックとラノベのようなタイトルに騙されてはいけません!こちら、シナリオや様々な伏線の配置・回収の技巧はまさに硬派なミステリでした!柔らかい美麗なグラフィックと硬派なシナリオの組み合わせがオンリーワンの魅力を生み出している作品です! 画力(えじから)も強い衝撃の冒頭シーンから、生まれて初めて聞いたまさかの「食ミミ願望」に襲われる主人公!プレイ序盤から引きの強い設定と展開に惹き込まれましたが、その後も謎が謎を呼ぶ展開が訪れます。細かく章立てが区切られていたり、暗号解読ミッションなどのおかげでテンポよく遊べますし、終盤の様々な謎が一気に回収される気持ち良さったらありませんでした!とてもロジカルですし、ゲームならではの演出にも痺れました!! 良質なミステリ作品としてとても楽しめましたのでミステリファンにもおすすめですし、うさミミヒロインと委員長美少女の魅力も爆発しているのでそちら目当ての方にもおすすめです!
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アンドロイドのお使い残念ながら魔導物語は未プレイなのですが、このマップ探索システムの懐かしさは垂涎物でした!画面レイアウトや音源から漂う雰囲気はまさにあの頃のアレです!魔改造的にティラノに実装しているためか移動時や方向変更時、メニューを開く際などにキー入力の反応が遅めでしたが、このゲームのコンセプト的に凄くサクサク動くよりはピッタリに感じました。道に迷いつつ1時間半くらい掛けてプレイしましたが一度もフリーズがなかったのは感動です。 特に感動したのは戦闘時のコマアニメーションです。これもあの頃のアレだ!!となりました。あと、レベルアップまでの数値や体力やダメージが数値で表示されないのはやっぱり良いです!中ボスや後半の強めの敵に瞬殺されることはありましたが、少しレベルを上げれば何ともなかったです。ようやくたどり着いたラストですが、これは是非プレイしてその目で確かめてほしいです! @ネタバレ開始 買い込んだパワーアップアイテムが最後まで使いどころが分からずクリアしちゃったのですが、探索漏れですよね、きっと。 @ネタバレ終了
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ハーレムでぶたちゃんと月兎とは違う魅力のあるぶたちゃんの方もプレイしました!何をやっても喜んで応えてくれるぶたちゃんはまさにメイドの鑑だ(もちろんフィクションとして)!と感動すら覚える慈愛っぷりでした。歯がギザギザしてるのに包容力が抜群です。 @ネタバレ開始 途中からはこれでもかというほどの大活躍を見られましたが、驚くほどの最強っぷりに思わず敵側に感情移入してしまいました。強すぎだよ! @ネタバレ終了
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ハーレムで月兎とタイトル画面のメガネっ子メイドの姿に惹かれてプレイしましたが、選択肢のあるシーンではマジかよ!と思いながら遠慮なく全て選びました!終盤の演出がとても印象的で、うわっ!カッコ良い!とハッとなりました。
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姫神 ~前編~グラフィックは原画も彩色も素晴らしく、画面から感じる華やかさが格別でした!個人的にすごく好きですし、心の琴線に触れるようなタッチだな、と! 立ち絵ではなく背景に最適化させた形の表示+イベントシーンという感じで、プレイ時間におけるグラフィック量・満足度が素晴らしいです。実写背景を用いていることもあってリアルとバーチャルが融合した雰囲気が新鮮でした。 ストーリーはまだ後半部分は実装中とのことですが大迫力の戦闘シーンも何度もあり満足です。後半が完成したらまたプレイさせて頂きます!
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僕、門舞※25/7別エンド追加主人公の門舞に独特の魅力があってクリアする頃にはかなり好きになってました!善性の変人は大好きなのでなんだかほっこりしました。 プレイ時間は1時間程度でしたが、全4話に分かれているのでテンポ良く遊べますし、4話を通じてストーリーが大きく展開するので満足感がありました。また、探索や画面クリックなどの演出の工夫もあり楽しめました。 ヒントを見ないで攻略するのは絶対に無理と思われる難易度でしたが、ゲーム内のヒントがとても丁寧かつ充実していたので全く問題なくクリアできました。
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サスペクツ -反粒子の消滅 篇-大好きなミステリージャンルの作品なので期待してプレイしましたが、とても面白かったです! まず感動したのがゲームシステムです。聞き込みの際に提示された情報に対して「疑い」と「共感」を切替つつ情報を引き出していくモードももちろんですが、そもそもゲームの進行全てが気になる単語や文章をクリックすることによって展開していきます。こちら、説明が難しいのですがやってみればすぐに分かるので、是非プレイしてこのありそうでなかった新感覚な体験をしてみてください! このシステムと1画面当たりの文章量を適切に抑える工夫により通常の会話シーンからして面白かったですし、探偵として聞き込みを行い捜査を進めていく感覚が味わえました。また、ストーリーは細かい章立てをしながら要所要所で「情報を整理」することで、ゲーム性とテンポの良さはこのジャンルでは珍しいほど高いと感じました。 また本作、画面レイアウトや演出も非常に凝っていて、探偵らしく手帳を模したゲーム画面上でストーリーが展開します。付箋のようなUIも雰囲気にマッチしていましたし、時間帯や天気によって画面全体の見え方が変わるのでとても臨場感がありました。 クリア後のおまけも充実しているのですが、驚いたのは作者さんがシナリオ・プログラムだけでなく大量のBGMを製作されていたことです。シーンにピッタリな曲だなぁと思いつつプレイしていたのでなんて多才なんだ!とビックリです。 こちら、もっと遊ばれてほしいおススメ作です!