富井サカナ/DIGITALLのレビューコレクション
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止水 -しすい-和風純愛ファンタジーADVノベルといった感じでとても面白かったです。 感動的なストーリーと魅力的なボディラインが楽しめるゲームでした。 まずグラフィックが非常に、とっても美しいです!線画自体もお上手だと思うのですが、塗りが特に綺麗だなぁと。光の感じや透明感など、過去作に比べても進化しているように感じました(ちなみに素人ですが)。かなりの止水ご褒美ムフフCGが拝めますので、全国の紳士淑女の方は要注目です。プレイ後もじっくり鑑賞モードで鑑賞したりました! 演出は流石の一言でした。終盤の目立つ演出群ももちろん良かったのですが、シーンが変わる際の暗転演出がとても秀逸です。待ち時間のないノンストレス仕様と見た目の良さが絶妙なバランスだなぁと感動しました。シーン冒頭の背景が動くところやフェードなどの演出も相変わらずお上手です。システム周りもどこからでも始められるおまけの配慮が素晴らしいと感じました。シーン選択前にあらすじが見られるのはかなり珍しい気がします。また、ゲームタイトルのところで進行度が分かるのは一度に取れる時間が限られている系プレイヤーにとってはありがたかったです。 最後にシナリオですが、和風の王道のヤツ!という感じで安心感がありました。大きく展開が分かれる3つの結末はいずれも味がありましたが、やっぱり個人的には大吉エンドの落とし方が好きですし良かったです。非常に感動的なストーリーでした。ギャグのはじけっぷりは今作も健在で、特にイワのやられっぷりが良かったです。欲を言えばやられるバリエーションがもっともっと欲しかったですw サムネを見て少しでも気になった方は是非プレイしてはいかがでしょうか! ジャンルの「切ない恋物語ADV」は伊達じゃないです。
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お姉ちゃんの定理超美人だけど数学に対してしか興味を抱かないお姉ちゃんを持つ主人公のお話です。 散りばめられた数学ネタと狂人と紙一重の天才の言動が非常に興味深かったです。 狂おしいほど何かに熱中する様はとても美しい!! 以前熱心に視聴していた「コマ大数学科」という単語が見られただけですぐさま大喜び。 橋のお話では小さい頃に良く読んでいた「はじめてであうすうがくの絵本」を思い出しました。 小さい頃だとムキになってハマっちゃうの凄く分かります。 数学は題材として用いられていますが、決して小難しいお話ではなく、 例えていうなら友情!努力!勝利!みたいな少年マンガ的な王道の面白さがありました。 文章はとても読みやすくお上手で、伏線や重要イベントの描き方が巧みだと感じました。 個人的には @ネタバレ開始 αエンドが非常に好きです。(みんなそうか) ・モブだと思われた友人が実は姉の同類でエンド後の重要キャラであることが判明 ・冒頭から天才性が描かれまくっていた主人公がようやく姉側の世界に踏み出す この2つがストーリーの最後の方にほぼ同時に描かれるので、 即ちお姉ちゃんの定理に向けた最強チーム爆誕にてラストとなります。 @ネタバレ終了 短編の終わり方としてとても綺麗な着地点&爽やかな読後感だなぁと感動しました。
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ひなちゃんのおつかい!カレーの民なのでカレーが作れるゲームと聞いてやってきました! 買い物の成否によって異なる展開が楽しめますが、結末の振れ幅が広い! あんまりふざけると悲しいエンディングが待っていますので要注意ですね。 (エンド5の悲しさったらないですがエンド2も地味にかなり悲しい) 3みたいな形の口がかなり好みなので、 ひなちゃんがその口になった瞬間にテンション上がりました。 様々な分岐が楽しめる、ほんわかかわええおつかいゲーでした。
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高対称のi非常に個性の炸裂した乙女ゲーかつ教育ゲーでとても面白かったです。 入門的なものから専門的なものまで数学ネタがこれでもかと散りばめられており、 作者さんの深い見識が垣間見れてとっても素晴らしかったです。 全部はきちんと楽しめなかったとは思いますがそれでも十分満足でした。 エンディングなんてホントうまいこと絡めるなぁと3ルートとも感動しきりでした。 数学についてほとんど分からない人も、 四字熟語キャラ(でも数学より難しいかも)もいますし、 何より攻略対象の3人がメチャクチャ魅力的なので楽しめると思います。 学園のスターだけど少し期待を重く感じていて主人公にだけ心を開く〇 けっこう俺様系の自信満々キャラで思わず付いていきたくなっちゃう△ 大人しくて控えめなんだけどここぞと言う時に頼りになるセンスある□ 三者三様の魅力の前に推しが決められないので私は箱推しとさせてください!! なお、他の方も仰ってましたが @ネタバレ開始 主人公はもうタイトル見た瞬間にネタバレでしたね。 もちろん私のIとも掛かってるのが素敵です。 @ネタバレ終了 他ではプレイしたことない雰囲気のゲームだったためとても新鮮な体験でした!
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【無料キャラガチャ】ダイエンガチャガチャが楽しめると聞いてプレイしました。 多作な作者さんの過去の出演キャラ大集合といったオールスターゲーです。 様々なキャラクターに再会して色んな会話が楽しめます! ガチャをするにはクリック連発が必要になるので、指筋も鍛えられます!! 私は取り急ぎ10連ガチャを3回引いたのですが、ダブりが多くて泣いちゃう。 動画でも見ながら無心でカチカチしまくってキャラをどんどん集めていく所存!!
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恋と嘔吐作者さんからすれば通常運転なのかもしれないですが、 問答無用で感情を強く揺さぶられるような破壊力の大きなゲームでした。 これはもうプレイするしかない!といったところなのですが、 グロがダメな方はかなり注意した方が良いかもしれません。 プレイ当初は彩華!お前!邪魔!空気読め!という感じでしたが、 途中からは段々感情移入し、最後はただただモニターを見つめていました。 お、おおぅ。。。 ただ過激なだけでなく心理描写がとても素晴らしかったと思います。
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つちのこハイテンポにストーリーが大きく展開していくゲームでした。 型にはまらない大胆な発想とスケールの大きさをとても感じました! オープニングからジェットコースター的な展開が楽しめますが、 意外ときちんと伏線が貼られていたりそれが回収されたりして驚きました。 個人的には @ネタバレ開始 押し入れに潜んでいる人間の言動がかなりツボだったのと、 一瞬大家が間違って取り出す怪しいチラシが好きでした。 @ネタバレ終了 某高橋君みを感じるほど肝っ玉が太くちょっととぼけた主人公が良かったです!
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暗がりに咲く花心に染み入るとても良いお話でした。 本作の素晴らしさはもう文才の為せる業かと! その後を想像させる終わり方も素晴らしかったです。 @ネタバレ開始 主人公の心情がとても伝わってきました。 こんな感受性が豊かで真っすぐな人柄であれば、 愛すべきミーアさんも同じ気持ちに違いない!! @ネタバレ終了 作品を彩るBGMやグラフィックなどもとても良かったです。
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終生列車短編都市伝説系ホラー4編×メインストーリーという王道の短編です。 凄く面白かったです!! 制作スタッフはシナリオ・スクリプト・グラフィックの3名とのことですが、 皆さんこれが初制作とは思えないような素晴らしい仕事をされているなぁ、と。 シナリオはホラー部分はしっかりどれも怖いし、 選択肢で分岐するエンディングはどれもひねりと味がありました! スクリプトは演出がかなり凝っていて、周回プレイ時のスキップもサクサクでした。 グラフィックは終生ちゃんが可愛いし、背景も自作・自加工が素晴らしいし、 CG点数も結構あってとても満足でした。 UI周りやフォントなど細かい部分までデザインが統一されてて良かったです! 今後の制作も是非続けて欲しいなぁと思いました!!
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あきのいけにおちるまず、前々作「はるのうみにしずむ」と前作「なつのかわにうかぶ」のプレイは必須です! 不朽の名作である「はるしず」をプレイすれば一気にシリーズ作もプレイしたくなるはず! というわけで2作既に遊んだ身として意気揚々とプレイさせて頂きました。 ネタバレを避けての感想は少し難しいですが、 これまでの作品と共通する哲学系テイストを随所に感じられる感動作でした。 まず、前作以上にアニメーションがふんだんに用いられていました。 BLと言われてもBの要素が全く感じられない凪ちゃんの中性的な可愛さ炸裂です! グラフィックも可愛らしい一枚絵がこれでもかと沢山ありました。 割と哲学的というか本作の世界観をベースにした問答のシーンも多いのですが、 豊富なグラフィックのおかげで小難しい雰囲気になり過ぎずに楽しめました。 ボイスも新キャラ含めてピッタリで没入感を高めてくれました。 ストーリーは結構リアル&シリアスな形で進んでいきます。 凪のお仕事シーンは特にとても描写が細かく、心情がより細かく伝わった気がします。 突然不思議な出来事が巻き起こった前作の種明かし的な内容を含みながら、 今回は春海ではなく凪の前に不思議な出来事が起こります。 思い入れ十分なので切ない&幸せな展開に読み進めながらとてもハラハラしました。 @ネタバレ開始 本作のスタート時点では幸せを見出せていなかった凪が、 白海(春海)との交流を通じて前向きさを取り戻していく様にじわりと感動しました。 記憶を失っても春海は春海で変わらず凪を想う姿が見ていて切ないです。 最後も手放しでハッピーではないのですが、凪の心情に大きな変化があって安心しました。 次回作では手放しの幸せを掴めそうな雰囲気があって今から期待しています。 @ネタバレ終了 今後の制作活動も応援させて頂きます!!