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個人宇宙のレビューコレクション

  • HUNGRY TEA PARTY
    HUNGRY TEA PARTY
    お茶会に誘われた主人公が、アリス・三月ウサギ・帽子屋と一緒に会話をしていくアドベンチャーゲーム。全5エンド、30分程度で完走しました。 会話をすると言っても、本編に文章は一切出てきません。フキダシに出てくる絵を選択して、登場人物たちとの会話を進めていきます。最初は少し戸惑いましたが、何度かプレイするうちに、各キャラの伝えたいことが何となく理解できるようになりました。好感度を上げていくことが決して正解ではありませんので、その辺のバランス感覚を含め、絶妙な難易度だったと思います。 また、ゲーム全体のビジュアルがとてもおしゃれに出来ており、不気味な部分がありつつも、非常にキャッチーな絵柄で描かれています。カニバリズム的な表現は確かにありますが、あまり残酷さを感じさせないのは、その部分が大きいと思います。音楽も懐かしい海外ドラマで流れているような内容で、ゲームの雰囲気にマッチしていました。 短いながらも圧倒的な世界観で、夢中になってプレイできました。あまり文章を読む必要がなく、感覚的に遊べるゲームなので、未プレイの方はぜひやってみてはいかがでしょうか。

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  • 水鏡
    水鏡
    主人公の女性が自分の人生を振り返りつつ、とある一人の女性に恋した模様を描く物語です。選択肢はなく、5分程度で読了しました。 時間は短いですが、とても美しい内容の物語でした。短く区切られた詩的な文章、ピアノのBGM、月の背景と相まって、神秘的な雰囲気を感じました。水に映った月を恋愛的なテーマに結びつけたのも秀逸でした。水に映った月は手に触れることができますが、すぐに揺らいでしまったり、消えてしまったりします。それを主人公の境遇と積み重ねた瞬間、大きな余韻が伝わってきました。

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  • ペンフレンド ~国境を越えた色仕掛けの罠~
    ペンフレンド ~国境を越えた色仕掛けの罠~
    ヘタレクズ主人公の湊くんが、ドS美女のロザさんと出会ったことにより始まる物語。全2エンド、サブエピソードを含めて1時間程度で読了しました。 ロザさんがとにかく美しく格好良かったです⋯⋯!サブエピソードを読んだ後は、ますます好きになりました。「恋愛版・必殺仕事人」みたいな感じがして、とても痛快な内容でした。個人的な印象になりますが、ロザさんは一風変わったアンチヒーローに見えました。 主人公が正真正銘のクズという作品は、ある意味では珍しいかもしれません。雪菜ちゃんとか周囲の友達がとても良い人間なので、湊くんのクズっぷりがさらに引き立っていたと思います。最後は雪菜ちゃんがハッピーになってくれたので、読後感はとても良かったです。未プレイの方は、ぜひロザさんの活躍を読んでみてはいかがでしょうか。

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  • 二人はファミレスの中にいる
    二人はファミレスの中にいる
    『毎日地獄の底にいる』の続編であり、セルフパロディ的なコメディー作品です。約5分で読み終わりました。本編の雰囲気とは真逆の下ネタ満載のコミカルなやり取りに笑ってしまいました。特に小瀬くんのツッコミは痛快すぎて、声に出して笑いました。西山さんの性格の悪そうな笑みも、すごく良かったです⋯⋯! でも、2人の性格は陰鬱な内容の本編と変わっておらず、味付け次第でここまで物語を変化させることができるんだな、と驚きました。短いながらも、楽しく読むことができました!

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  • 電波男はお呼びじゃない!
    電波男はお呼びじゃない!
    思ったことを口に出してしまう部分が災いとなって友達のいない主人公・取香さんのもとに、ある日いきなり電波男の玲くんがやってきたことにより始まるコメディ物語。選択肢はなく、おまけを含めて15分程度で読了しました。 取香さんと玲くんのやり取りが楽しくて、あっという間に読み終わってしまいました! 玲くんは一歩間違えれば危険な領域に入ってしまうくらいのストーカー気質の男ですが、取香さんの要求を聞いてくれたり、根っこは悪い人間ではないので、どうも憎めない⋯⋯いや、むしろ応援したい気持ちが(ちょっとだけ)出てきてしまうような、魅力的なキャラクターでした。二人の噛み合ってなさそうで、意外と噛み合っている感じもコミカルなストーリーと相まって、とても心地よかったです。未プレイの方はぜひやってみてはいかがでしょうか。

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  • 荒野の復讐者
    荒野の復讐者
    父親を何者かによって殺されてしまった少女ルーシーは、犯人への復讐を果たすため、犯罪者の流刑地となっている火星に行くことから始まる西部劇風物語。全3エンド、1時間程度で読了しました。 アコースティックギターを基調にしたBGMが、乾いた世界観に非常にマッチしていて、音楽を楽しみつつ最後まで一気に読むことができました。背景も細かく作られており、動的演出も多いので、文章を読むのと同時に一本の映像作品を見ているような感覚がありました。シナリオも映画のようにとても軽快なテンポで進んでいきます。 基本的にルーシーとリンゴのコンビで物語は進んでいきます。2人の関係性はカラッとしつつも、何だかんだでお互いの意思を尊重したり助け合ったりしてしまうので、読んでいて心地が良かったです。脇役のキャラクターもいい渋さを出していて、とても格好良かったです⋯⋯! 未プレイの方はぜひ、荒野の世界で繰り広げられる物語を読んでみてはいかがでしょうか。

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  • シークレット・ガーデン
    シークレット・ガーデン
    ずっと花が咲き続ける秘密の花園。そこで目が覚めた主人公と、その花園にいる人たちとの物語。全6エンド、約40分で読了しました。なお、主人公の名前は自由に入力できます。 タイトル画面の演出・全体のデザインがとてもおしゃれな作りをしており、クラシックのBGMも相まって、どこか現実世界とは違う独特の雰囲気の中で読み進めることができました。選択肢は多めで、1日の最初に(合計3日間)主人公は話したい相手を選ぶことができます。1周の時間はそんなに長くないので、快適に全てのエンドを読むことができました。 物語の部分については、最初の段階で「絶対に何かあるよな」と思いましたが、全エンド回収後は「なるほどなあ⋯⋯」と頷いてしまいました。具体的な答えが出てくるわけではありませんが、冒頭に出てくる言葉や写真の部分から自分なりに想像して、確かに「狂ってる」と言われても仕方ないだろうなと思いました。名前の入力についても伏線だったのは、個人的に驚きでした。

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  • 僕の愛する三匹
    僕の愛する三匹
    とある人間の青年と三匹(ペンギン・フクロウ・黒猫)の物語。選択肢はなく、10分程度で読了しました。立ち絵はなくサウンドノベルの形式になっています。説明文にある通り、それなりの長い時間を小説に割いてきた自分にとって、すごく心に沁み渡る内容でした(笑)。 序盤でいきなり黒猫が登場するので、当初は「なんだ?」と思いましたが、オチを見てすごく納得しました。いきなり降ってくるんですよね⋯⋯。そういう存在って。割とひっきりなしに。 自分の力量不足で全部を引き出せなかった存在も確かにいたので、これからは自分自身の力をさらに高めていこうと強く思いました。短いながらも印象的な短編でした。特に創作活動をしている方は、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

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  • お隣さんの手紙
    お隣さんの手紙
    毎日が楽しくないと感じている会社員の主人公が、アパートの隣人宛に送られてくる手紙を盗み見したことから始まる短編のサスペンスホラー。全2エンド、約20分で読了しました。立ち絵はなくサウンドノベルの形式になっています。 ほんのちょっとした好奇心から、どんどん恐怖がエスカレートしていく内容が素晴らしかったです。ポストの奥にある”モノ”を認識した瞬間が、個人的にすごくゾクっとしました。いろいろ考察しながら読み進めていきましたが、最後のオチを読んだ時、当事者が相手に対して持っている恨みは相当だったんだろうなと思いました。じんわりとですが、凄まじい狂気が伝わってきました。 いろいろと考察をしつつも、しっかりとした恐怖を味わえる短編です。未プレイの方はぜひやってみてはいかがでしょうか。

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  • 暴走族夜怪
    暴走族夜怪
    ある日の真夜中、不良メンバーの5人が集まって、それぞれ「怖い話」を語ることから始まるホラーストーリー。全5エンド、約2時間程度で読了しました。 怪談と不良という今までにない組み合わせが気になって読み始めましたが、とても面白かったです。語り口は「まさに不良!」という感じですが、中身は正統派のホラーです。全10話ありますが、霊的なものだったり、人間の狂気が入っていたり、ちょっと感動する話だったりバリエーションも豊富です。個人的な感覚になりますが、イラストや演出がちょっと懐かしいと感じる部分があり、それがホラーの雰囲気をさらに引き立てていると思いました。 個人的には、磯之くんの「真犯人」の話がとても好きです。いろいろ想像しただけで怖くなる部分がありましたし、後味の悪さもたまりませんでした⋯⋯!キャラクターは三塚くんが好きです。なんで暴走族に入っちゃったの、と思わず突っ込んでしまうくらい優しい性格だし、お父さんとの話はちゃんと怖い部分がありつつも、感動してしまいました。 未プレイの方はぜひ、魅力的な不良たちによって語られる怖い話に参加してみてはいかがでしょうか。

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