個人宇宙のレビューコレクション
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愛しのリョーくん主人公のツキミちゃん(名前変更可)が風邪で寝込んでいる時、彼氏のリョーくんがお見舞いにきたことから始まる物語です。おまけの部分を含めて、20分ほどで完走することができました。 本編はとにかくニヤニヤが止まらない、甘い時間を過ごすことができました。リョーくんがとにかくイケメンで優しく、美麗なイラストのおかげ(1つのエンド毎に素敵なスチルが入っている豪華仕様です)もあり、こんな彼氏がいたらどこまでも付いていくよ、と思いました(笑)。心地よい気分に浸りつつ、「さて、おまけ部分を見てゲームを閉じよう」と思っていたら──。 @ネタバレ開始 まさかの展開に(良い意味で)衝撃を受けました。リョーくんが理想の理想過ぎると思っていたら、本当に理想だったとは・・・。数枚の新聞記事とSNS画像だけで全てをストーリーを連想することが出来る、見事な急転直下でした。何だかんだでこういった展開も好きなので、一粒で二度おいしい体験をさせていただきました。 @ネタバレ終了 とても衝撃的で面白かったです。素敵な作品をありがとうございました!
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Rootkids特殊な「感覚」を持っている主人公の夕輝は、とある研究所で量子コンピュータの開発に伴う「理論」の制作に携わっていた。そんなある日、個人で密かに開発していた人工知能のあさひが突然「未来からやってきた」と言い出し、夕輝の理論が完成すると世界が滅びる、と予言したことから始まるSFストーリーです。1時間程度で完走することができました。 とても面白かったです!特殊能力・人工知能・タイムリープなど「まさに正統派SF!」と思わせる設定がふんだんに盛り込まれており(黒幕の存在も動き方もSF洋画を感じさせるような壮大な内容でした)、最後まで夢中になって読みました。また、キャラクターの会話の随所にはSF的な言い回しも入っており、個人的にはその部分もすごく好きです。 @ネタバレ開始 特に気に入った部分は、あさひと海で語り合ったシーンです。思い出が輝いてしまうのは、人間の記憶系統が不完全な部分もあるから。でも、綿密な理論をベースに組み立てていく人工知能に、それと同様の現象を引き出すことができるのか──。とてもマニアックな部分かもしれませんが、いろいろと考えてしまいました(笑)。 シナリオもテンポ良く進んでいく展開に「どうなるんだろう?」と思いながら読んでいきました。本編であまり語ることはありませんでしたが、幾度もタイムリープしてきたあさひも、きっと水面下で壮絶な戦いをしたんだろうと容易に想像することができました。 エンディングを迎えた時は「やっぱりそうなっちゃうのか」と思いましたが、終章で見事にひっくり返しましたね。爽やかな気分で読み終えることができました。 @ネタバレ終了 読み応えのあるSFでした。素敵な作品をありがとうございました!
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2 / 5 Frontier惑星ギーにいる人類は生きるために「Dログ」という資源が必要だったが、それが枯渇しようとしていた。ミア、テトラ、エクシの3人は「Dログ」の材料を探すために宇宙の旅を続けていた矢先、それがあるとされる惑星に到着したことから始まるSFストーリーです。1時間強で1〜4のルートを完走することができました。 とても面白かったです!ストーリーが進むにつれ、様々なことが分かってくる壮大な世界観に加え、SEやグラフィックも細かい部分まで作り込まれており、じっくりとSFの世界を堪能させて頂きました。序盤の宇宙船が動く部分は「これから何が始まるんだろう」というワクワク感とロマンがあり、オープニングからガッチリと惹き込まれてしまいました。 @ネタバレ開始 各キャラクターも上手に個性が分かれていて、とても魅力的でした。個人的にはテトラとエクシ、他にもマギラスが好きです。テトラとエクシは本当に可愛くて魅力的でしたし、マギラスのビジュアルも良かったです(エクシとマギラスが会話する場面は、ちょっとした癒しでした)。 各エンディングの演出も素晴らしかったです。エンド1のサムネに繋がっていく部分とか、エンド2・3のそのままの絵で選択画面に戻る部分も良かったです。 @ネタバレ終了 じっくりと読める、壮大で面白いSFストーリーでした。素敵な作品をありがとうございました!
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夏、君ニ出逢えた奇跡ある夏の日、島に住んでいる少年・周平が海の入江で傷だらけの不思議な少女と出会ったことから始まる物語です。30分ほどで完走できました。 とても面白かったです!ややファンタジーの要素が入った王道の内容で、不思議な少女と交流を積み重ねていくシチュエーションは個人的に好みなので、美しいオリジナルの背景で夏を感じながら、楽しく読むことができました。 @ネタバレ開始 結末はバッドエンド、ハッピーエンドの順で読みました。バッドは最後のイラストがとにかく切なくて、大きな余韻が残りました。ハッピーエンドは結末にホッとしながら、エンドロールの夏を感じるイラストが特に素晴らしくて惹き込まれました。どちらのエンドもすごく好きです。 @ネタバレ終了 夏を大きく感じる面白いボーイミーツガールの短編でした。素敵な作品をありがとうございました!
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ヌコの特等席主人公の会社員・樋口が行きつけの喫茶店の看板娘・朱里と共に、いなくなってしまったネコを探しに行くことから始まる掌編です。10分程度で読み切ることができました。 @ネタバレ開始 ほっこりとする内容で、とても癒される掌編でした。まさかのオチに驚いてしまいましたが、朱里ちゃんがとても可愛いので、自分も樋口に同調するように「そこ変わってくれ」と素直に思ってしまいました(笑)。
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コンピューターおばあちゃん「コンピューターおばあちゃん」を持っている大学生の掌編物語です。5分程度で読み切ることができます。──えっ、何を言ってるか分からない? そのまんまの意味です。起動すれば全てが分かります。 @ネタバレ開始 ガチの老婆型PCが出てきた時点で笑えましたし、その後のアダルトな展開は「ぎゃー!!」という気分になりました(笑)。タグにもある通り「なぜ挑もうとした!?」と突っ込みたくなりました(笑)。いろいろとブッ飛んだ怪作でした。ありがとうございました!
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暗がりに咲く花主人公が花屋で働く女性・ミーアと出会ったことから始まる恋愛掌編です。10分程度で読み切ることができました。 一人の男性の恋心を丁寧に描いた、とても心の温まる掌編でした。文章は読みやすく、イラストも作品を温かさを大きく引き出すような綺麗な内容でした。 @ネタバレ開始 登場人物の顔は出さず、さらに恋愛の具体的な結末を出さないことで、より想像力を働かせる構造は秀逸だと感じました。結末はどうあれ、主人公が恋を抱くことが素晴らしいと自覚できた部分は絶対に無駄にならないと思いましたし、その高揚感も読み手である自分にひしひしと伝わってくる描写も良かったです。素敵な作品をありがとうございました!
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タマキハル~石章 山沢損編~完走まで約7時間。主人公の高校生・陽介と、その家族・仲間たちとの温かな交流。そして彼らに起こる事件を描いた『タマキハル』シリーズの第3弾です。今作はヒロイン椿姫に重点を置いたシナリオで話が進みます。 前作が衝撃的なエンドだったので、まずは「どうなるんだ!?」と思いながら読み始めました(笑)。今作も全編を通して陽介たちの日常が緩やかに進行していき、相変わらずな仲間達とのやり取りを楽しく読ませて頂きました。魅力的なキャラクターが多いですが、個人的には椿姫が好きです。やはり後半以降のグイグイ攻めていく展開は、とにかく可愛くて仕方なかったです・・・! @ネタバレ開始 だからこそ、終盤の椿姫たちの展開にはいろいろと衝撃を受けてしまいました。前作の感じから「最後に落としていくんだろうな」とは予想していましたが、ようやく結ばれた矢先の急展開だったので、「あー!!」という気持ちでエンディングを迎えました。逆に考えましたら、椿姫とのやり取りを丁寧に描いてきたからこそ彼女に大きな愛着を持つことができたので、今後のシリーズもますます楽しみになったのは間違いありません。 今作は印象的なシーンも非常に多かったです。中盤の祭りの部分は一枚絵をふんだんに使っていることもあり、グッと惹き込まれました。後半のバトル・カーチェイス展開も、これまでが緩やかな日常メインだったこともあり、すごく新鮮な気持ちで読むことができました。陽介を含め、どのキャラクターも異様な強キャラ感が出ていて、後半のみんなの活躍はどれも印象に残りました。やっぱり主要キャラが一致団結して動いていく展開は燃えますね・・・! @ネタバレ終了 ここからは余談も入りますが、前作にも出てきた「おしるこーひー」や「マルゲリータアイス」など、相変わらず作中のコーパル製の商品はインパクトがあり過ぎて面白かったです(笑)。 それにしても主人公の陽介は、人生を何周したんだろうと思うくらいの万能高校生(恋愛部分は除く)ですね。家事は軒並み上手ですし、細かい部分まで周りに気を配れますし、武道の才能もありますし「きっと彼にはおばあちゃんの魂が憑依しているに違いない!」と考えてしまいました(笑)。 彼らに関する謎も少しずつ分かってきましたので、今後の展開がどうなるのか期待しつつ、続きも楽しみにしています!
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殺すしか選択肢を与えられなかった異世界転生勇者異世界に転生した勇者の主人公は「殺す」という選択肢しか与えられていなかった。そんな主人公が魔王討伐をすることから始まる物語です。30分ほどで無事にゲームクリアすることができました。 面白かったです!異世界転生・ループという王道のシナリオの中にゲームだからこそのアイデア・ギミックが盛り込まれており、最後まで夢中になってプレイすることができました。 @ネタバレ開始 ループが進んでいくごとに、主人公と同調するように「やっちまえ!」という気持ちが大きくなっていきました。何度か選択肢をミスしてしまい、クリアまで若干の時間が掛かってしまいましたが、無事に完走できた時の達成感は大きかったです。エクストラのストーリーもずっしりとした重みがあり、その部分も面白かったです!
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和泉くんと三姉妹。~すうぃーと・すうぃーとばれんたいん♡~雅くんとメイド三姉妹の日常を描いたシリーズの5作目で、今回はバレンタインを舞台にした物語です。15分程度で完走することができました。 @ネタバレ開始 あまねさん推しなので、真っ先に選択させて頂きました(笑)。くるみちゃん・しずくちゃんルートも含め、彼女たちの個性がすごく出ていて、今作も楽しい気分で読むことができました。全編を通してストレートにそわそわしちゃってる雅くんも可愛くて「ある意味で一番ヒロインしてるかも」と思ってしまいました(笑)。