浦田一香のレビューコレクション
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こと国シスターズ!!このゲームを構成する全ての要素の クオリティが高い! 本当にすごい作品に出会いました! 絵はサムネイルを見て頂ければわかるとおり とても可愛らしく、すぐに惹き付けられました。 また、ボイスも全員上手で 外国人という難しい役もありますが 違和感などはなく、個性もあってとても良かったです。 BGMは素材かな? 場面に合っていて、主張が強すぎず 良かったです。 @ネタバレ開始 シナリオですが、序盤喜朗が三姉妹に対して 当たりがキツかったので、大丈夫かな? と思いましたが その辺の背景もしっかり描写しつつ 賑やかで明るい、優しい日常が描かれており とても楽しんで読めました。 後半は見方によっては、突拍子もない テロなどの話題が出てきます。 ですが、この物語はそういった話ではなく 家族の話だと思いました。 言ってしまえば、家族の再生、 作中の言葉を借りるならリスタートですね。 家族と言っても、心が読めるわけではなく 言わなくては伝わらないこともあります。 どこまで言うか、相手のことを想って隠すべきか。 そんな悩みは日常生活でも起こります。 想い合ってるからこそ、ぶつかり合ったり すれ違ったりする。 それこそ、家族の再生に必要な過程なのかな とも思いました。 三姉妹や主人公である喜朗だけでなく、 周りを固めるキャラクターも、苦悩などを 抱えており、ちゃんと人間として描かれていたように 思います。 ちなみに三姉妹で一番好きなのは カリナです! 一見明るいだけの子に見えますが、 長女としてきっちり決める場面もあり とても魅力的でした。 三姉妹がいたからこそ、暗くなりそうな場面も 救われました。 欲を言えば、学校での様子ももう少し 読みたかったですね。 改めて書きますが、 全てのクオリティが高かったです! @ネタバレ終了 制作お疲れ様でした! 本当にありがとうございました!
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Seek a country ~彼の地を夢見て~魔法やモンスターなどが登場する ファンタジー作品です。 主人公が見知らぬ土地に流されるところから 物語は始まります。 @ネタバレ開始 グラフィックはクオリティが高いです。 背景CGも魅力的です。 声優も沢山の方を起用しており、力の入った作品です。 上の説明文に開発期間三年と書いてあるとおり、 強い熱意で作られたことがわかります。 シナリオですが、気になった点を三つほど。 まず、恋愛描写が薄いように感じました。 また、地の文が少なく淡々と進んでいるように思いました。 最後に、見せ場に至るまでの仕込みが足りないように思いました。 キャラクターは全員個性的で良かったと思います。 一番好きなキャラはアーノルド先生です。 ファンタジー作品はあまり読まないので 新鮮な気持ちで読めました。 制作お疲れ様でした。 @ネタバレ終了
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飛びたいの様々なエンディングに分岐する、少し不思議なお話です。 @ネタバレ開始 エンディングは可愛いものから 感動するもの、残酷なものまで様々です。 二人の過去や設定などは 明示されませんが、もっと読みたいと思わせるような 魅力的なお話でした。 絵(スチル)も力が入っていて良かったです。 @ネタバレ終了
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散華奇譚少女が不思議なホテルで妖怪たちに出会う お話です。 @ネタバレ開始 大切な人との突然の死別に どう向き合うか。 これがこの作品において一番のテーマだと思いました。 小夜子は個性豊かな妖怪たちとの交流を通して 様々な感情を抱きます。 そして0号室では兄と再会することができます。 その後END1では、兄と別れホテルを出る決断をします。 妖怪が現実ではあり得ない存在であるように、 生きている間に、死んだ人に会うことはできません。 残された人には長い人生があります。 死んでしまった大切な人を想うなら、 残りの人生を同じように大切に生きるべきと この作品やEND1の小夜子の決断が伝えているように思いました。 この決断に至れたのも、妖怪たちとの 交流があったからなのかな、とも思います。 @ネタバレ終了 絵は全体的に可愛らしく、作品の不思議な雰囲気に 合っていたと思います。
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しようよ七海君!女の子が彼氏を誘惑する話です。 @ネタバレ開始 コメディに大きく振り切っており、 かなり笑えました。 特に効果的なボイスの使い方は とても良かったです。 コメディですが、過去の回想場面では シリアスなところもあり 短い時間で様々な感情にさせてくれる とても起伏のある作品でした。 二人の幸せがいつまでも続くといいですね。 @ネタバレ終了
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ハコノナカノコ出会いと別れのお話です。 登場するキャラクターのセリフや、他の文章など はっきりとした物言いではないので、 考えながら読むタイプの作品だと思いました。 春は一般的に、進学や就職、卒業など 出会いや別れが多い季節です。 そんな出会いや別れを繰り返しながら この先も人生が続いていきます。 ときに迷うかもしれない、ときに大切なことを 忘れてしまうかもしれない。 ですが、そんな自分も肯定しながら歩んでいきたいですね。
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さよならチョコミント夏に女の子とアイスを食べる話です。 文章や情景描写が優れていて、とても良かったです。 @ネタバレ開始 千文字という限られた文字数の中で いろいろな想像を膨らませられるようなお話でした。 現実の世界の話なのか、あるいはファンタジーなのかは わかりません。 しかし、女の子が「さよなら」と言っているのが 印象的で、主人公と女の子はもう会えないのかもしれませんね。 悲しげなBGMも相まって、切ない気持ちになりました。 @ネタバレ終了
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新しい日常といつもの場所三人の日常の風景を描いた作品です。 @ネタバレ開始 いわゆるコロナ禍(明言はされず)で奪われた日常 変わってしまった日常を描いています。 しかし、後半は希望を見つけています。 目に映る景色や、起こる事柄が 明るいか暗いかは、その人の心の持ちようである。 そんな風に思いました。 日常が変わっていきますが、希望を強く 持って生きていきたいですね。 @ネタバレ終了
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君が見た景色ファンタジー要素のある、少女の成長物語です。 @ネタバレ開始 子供のとき、年上の先輩や大人を見ると なんだかすごくしっかりしていて、 「大人」に見えます。 ですが、自分がいざその歳になってみると 全然成長した気がしませんし、 追いついているとも思えません。 なんであんなに「大人」に見えたのだろう? と不思議に思うと同時に 自分がなんだか情けなくなります。 大人と子供に明確な境界線はありません。 成人年齢も国や時代で異なります。 ですが、どこかで大人になります。 森の中の魔女の家で楽しく会話したり お菓子を焼いて食べたり、 綺麗な宝石に目を輝かせたり、 洞窟に行ってみたり、 ベッドで夜更かしして話をしてみたり、 全て子供の行動なのかな、と思いました。 そんな子供時代と別れて、自分を殺して 大人になる。 ですが、子供の自分も自分の中で生きています。 自分は連続しているからです。 子供時代、「大人」に見えた大人や先輩にも 子供時代があったわけです。 大人と子供は別人のように見えて、一緒です。 森にいる間は、大人と子供の狭間だと思いました。 この作品からは、人間の成長への愛を感じました。 @ネタバレ終了 演出や文章、選曲も良かったです! これから読む方は、じっくりと腰を据えて 読んでみてください。
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生真面目な後輩ちゃんのゲーム