浦田一香のレビューコレクション
-
それでも、うちのこかわいいドール愛好家が同人イベントに参加するお話です。 自分の好きなことを貫く、というのは 大人になるとなかなか難しく、 ついつい周りの目などを気にしてしまいがちです。 特に、世間の理解があるような趣味なら いいのですが、理解のない趣味にはまっていると 差別や偏見などを受けてしまいます。 それでも自分の好きなことにまっすぐな 主人公は、私の目にとても格好良く映りました。 そして自分が好きなことはきっと他の誰かも好き。 好きという想いは伝わって、広がっていく。 そんな温かさを感じました。 自分の「好き」が揺らぎそうな人に 勇気をくれる作品だと思います。
-
マスキング・ネセシティ自分の容姿に自信があるキャラクター、好きです。 会話は面白く、啓発にもなると思います。 魅力的なキャラクターなので もう少し長くこの世界に浸っていたいなあ、 と思ったりもしました。
-
能面な、先生友人関係に悩む大学生のお話です。 世の中には自分にとって良い影響を 与える人もいれば、悪い影響を与える人もいます。 自分を軽く扱う人、自分を見下す人。 そんな人もいます。 ですが、前を向けば。 顔を上げて正面を向けば、自分を大切にしてくれる人。 自分のことをちゃんと見てくれる人はいます。 そんな温かいメッセージを受け取りました。 花と先生の今後にも期待! 素晴らしいゲームですが難点を一つ。 バックログを読むときに 文字色が灰色で、背景の先生の服の色と 被って読みづらいです。
-
2人が巡り合うとき
-
美少女たちの同人活動日記@ネタバレ開始 ラストの文章を読んで これは、あくまでゲーム制作する ゲーム内の世界の話です。 ということだと思いました。 ラストでtrue endと表示されます。 ゲーム作りは世界を作ること、と解釈しました。 @ネタバレ終了 難点として一文が長い箇所が いくつかあったので、句点で区切った方が いいと思いました。 また、句点でクリック待ちにした方が いいと思います。
-
BLOOD SUGAR視点変更を繰り返しながら、 それぞれの視点で、凄惨な事件を追っていく というストーリーです。 事件が起こってから、一気に引き込まれました。 全ての謎を上手く理解できたかどうかは わかりませんが、考えながら何度も読むと 味が出るお話だと思います。 信じ合っていた友達同士の 関係が壊れていく様は、なんとももの悲しいですね。
-
指先で世界を見る学校内の噂やいじめにまつわるお話です。 @ネタバレ開始 あとがきで詳しく解説されるので、 お話がわからない、ということはないでしょう。 この作品はネット社会のメタファーです。 エンディング(転校)後も、Aは根も葉もない噂に 悩まされ続け、逃げ場がないという 救いのないエンディングです。 登場人物をアルファベットにしたのも、 おそらくネットの匿名性とかけたのでしょう。 また、Aの視点がなかったのも 当事者の意見や考えは無視される、 ということだと思います。 最後の演出はもはやホラーだと思いましたね。 転校しても、AとBは良い友達でいて欲しいですね。 実際の社会でも、好きなことや得意なことを しているだけなのに叩かれる、ということはよくあります。 それは単なる嫉妬だけでは片付けられず、複雑です。 しかも、見ず知らずの人から叩かれます。 こういう社会で生きて行くには AとBのように、本当に信頼できる人と 深い関係を築くのがいいのかな、と思いました。 @ネタバレ終了 この作品について難点を挙げるとしたら、 わかりやすすぎる、ということだと思います。 あとがきも含め、説明しすぎな感じがしました。 もうちょっと、わかりにくくしてもいい気がしました。 とはいえ、あんまり難しくすると 投げっぱなしだと思われてしまうので、 さじ加減が難しいですね。 ロゴや本文のフォント(おそらくデフォルトではない)など 細かい点もこだわりが感じられました。 お話を楽しむというより、考えさせられるタイプの ノベルゲームです。 勉強になりました。
-
ショート・ショート・ショート10017人の作者が集まって 1500字程度の短編を 100本作るという企画から 誕生したノベルゲームです。 まず初めに、制作お疲れ様でした。 二年掛けて制作されたということで、 とても大変だったと思います。 理想は全部読んでもらう、ということだと思いますが 好きな作者だけ、とか あらすじやタイトルで気になったものだけ とかでもいいと思います。 (私はあとがきなども含め、全て読みましたが) 物語の楽しみ方は人それぞれです。 気軽に読んでみてください。 特に気に入った話は とある患者の診療録 アールグレイ 錯覚の懸け橋 あやかしのきみ 鬼はここにいます 私信 君だけの物語 もう逃げない 聖キャラ学園 時を止める力 いるだけでいいんだよ この11本です。 100本読めば、いろんな感情が刺激されると思います。 あなたのお気に入りの一本がきっと見つかるはずです!
-
美少女の初恋女の子が意中の男の子に告白する、という内容です。 高校生くらいかな? 五分以内で読み終ります。 @ネタバレ開始 やっぱり、思ったのは 振るときのメールの文言に違和感を覚えました。 「もっと胸が大きい人が好き」 「匂いが違う」 相手のことが大切だけど、恋人として 付き合えないから振る、という感じではないですね。 「貴方」は主人公のことをあんまり 好きじゃなかったのかな、と思いました。 そして、振ってから「貴方」は転校してしまうわけですが 多分転校は急に決まった、決めたのだと思います。 もし前々から決まっていたのなら、 「転校するから付き合えない」と 転校を振る理由として使うかな……多分。 もう一つ気になったのは、ホラーのタグ。 作者的にはホラー作品、ホラー要素がある ということだと思います。 どこがホラーかいろいろ考えてみたのですが、 暗いBGMと、恋愛が人を大きく変えてしまう恐怖だと思いました。 「もっと胸が大きい人が好き」 という振られ方で 露出の多い服を着るようになるという変化をしますが、 それは違うんじゃ……と思いました。 しかし、恋は盲目なので、ときに突飛な行動を取ってしまいます。 @ネタバレ終了 主人公は意志が強いので、新しい恋を見つけるなり きっと前進できるでしょう。 この経験を糧にしてほしいですね。
-
マサユメテンシ記憶喪失のアイドルと、恋愛するお話です。 ちょっと短く感じましたが、王道の恋愛モノでした。 タイトルや「天使」「アイドル」といったワードが 本編にリンクしていて、上手だなと思いましたね。 お話の中で起こる、イベント(夏祭りや自転車)も 楽しく描かれています。 UIも見やすく、バックログでボイス再生ができるのは すごいと思いました。 スクリプターの方の技術が高いと思いましたね。 背景もカメラで良く動きますし。 また、声が付いたことで、より魅力的な作品に なったように思います。 以下、気になった点 @ネタバレ開始 正体がバレないように地位原家で(隠れて)過ごすわけですが 普段とアイドルの姿が大きく違う という描写があります。 町中や夏祭りに普通に 行くので、地位原家を選んだ理由が 「樹里が事務所の事務である」という理由以外に 何かあるはずだ……と思っていましたが 何もなくて、肩すかしをくらいました。 あと、地の文をもうちょっと増やしてもいいと思います。 説明的なセリフがありました。 選択肢のところで、セーブなどのメニューコマンドが 消えてしまうので、消さない方がよかったと思います。 @ネタバレ終了 この作品に関しては タイトルの上手さを推したいと思います。 また、話の途中で起こるイベントも 上手く作用していたように思います。