富井サカナ/DIGITALLのレビューコレクション
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夏休みは切島邸にて全エンドを拝見しました!まさにサイコスリラーといった一作で恐怖と緊迫感が強い作品でした。 プロローグのバスのシーンから驚くほどの映像演出でした。どこからどう見てもこれは商業レベルです!掴みのシーンでここまでの力を見せつけられたので、一気に作品への期待感と没入感が高まりました。 切島邸についてからの展開はネタバレに繋がるので割愛しますが、一切間延びせずに早いタイミングで不穏な感じが出てくるのは良かったです。早いタイミングで犯人は明らかになるのですが、逃げながら、デッドエンドを見ながら真相が見えてくる趣向も大満足です。 EDは沢山用意されていますが、分岐はそれほど複雑でないため回収には苦労しませんでしたし、CLEAR ED1に関してゲーム内でヒントがあるのが有難かったです。個人的にはED4が怖すぎでした。。。
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ドッキリ殺人計画~閉ざされたペンション~起動直後にまずは目についた「人物紹介」を参照しました。ここで見られる人間関係の相関図、たまらないです。この相関図の情報がプレイを重ねる度に更新されていくのにはワクワクしました。 ストーリーは殺人事件ドッキリをサプライズで仕掛けたつもりが本当に事件が起きてしまう、というショッキングなもので、徐々に明らかになる真相はかなり意外性があって面白かったです。なるほど、そのパターンなのね!と思いました。フィクションであることを改めて強調する部分は誤解を避ける意味でとても配慮が感じられました。 グラフィックは各キャラの特徴がかなり差別化されていますし、ちゃんと死に顔が用意されてるのが個人的には好きです。トメオの安らかな死に顔には癒されました。主人公が今までどうやって生きてきたの?というレベルでポンコツなのも面白かったです。
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まったく証拠は無いですが、あなたが犯人です。冒頭から意表を突かれました。こちら、別シリーズでも登場する黒シルエット男が本作でも大活躍です。 様々な難事件が日を置かずに発生し、犯人たちや名探偵主人公が入り乱れて大活躍する怒涛の展開が楽しました。王道シチュエーションの嵐なのでミステリ好きにはおススメです。ミステリーだと感じるかどうかはプレイヤー次第だと思います(笑) ちなみに、あるシーンで吹きました。想像すると絵面が凄いです。 @ネタバレ開始 もちろん角砂糖82個です。見た瞬間にウケますねこれは。 @ネタバレ終了
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その恋、暫定につき、バレンタインシチュエーションボイスZシリーズ本編から3人のヒロインを迎えてのバレンタイン掌編作です。三者三様の本命チョコ、いずれもメチャクチャ美味そう! 直方先生からのチョコは一瞬およよ!?となりましたが、展開としては一番熱いと思いました!ファンとしては嬉しい一作でした! 久々にシリーズ作に触れましたがやはりなんて豪華な作り。。。「終焉につき」にも超期待です!!
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僕と君と彼女の話ショッキングな展開から始まって冒頭からかなり意表を突かれました。三角関係をテーマにしたゲームは数あれど、スタート時点でバッチリ二股を決めてるクズという設定もなかなか珍しいと思います。 @ネタバレ開始 隠しパラメーターでクズゲージもありますし。 @ネタバレ終了 主人公は「夢を追い続ける売れない劇団員」ですが、このキャラ造形がいかにもリアルに存在しそうな感じでたまりませんでした。どうして今のような性格になったかの生い立ちの設定からしっかりしていて、この部分は本作通じて全くぶれなくてスゲー、となりました。 冒頭のシーンはおっ!となりましたし、それ以降は登場キャラやイベントCGが豊富で終始楽しめました。二股や結婚を迫られる状況に縁のない人生を過ごしてきましたが、立場がない場面の大変さを存分に味わえました。ゲームでもこんなに肝が冷えるだなんて。 2周ほどしてから、アレ?なんだかこれはED分岐が特殊っぽいぞ?と思って大人しく攻略のお世話になりました。丁寧な解説があったおかげで、複数のEDを効率的に拝見できて有難かったです。 ラストの展開は様々ですが、因果応報系の結末では凄惨だったりただただリアルすぎる絶望が待っていたりする一方、幸せな結末では渡辺の野郎にはもったいないような展開が待っていて振れ幅が大きいです。 他の全EDを見ることで最後に見られるEDでは、ゲーム中に疑問に感じたいくつかの点がスッキリと回収されていて気持ち良かったです。改めて設定や構成がお見事だと思いました! ちなみに一番好きなEDは @ネタバレ開始 桜花Goodですね。反省と努力が報われる人生のお話に収まっていて良かったです。もちろんAnother EDのほうがよりリアルではあるのですが! @ネタバレ終了 最後に、つくしが健気でいじらしすぎる。渡辺なんかにはもったいない!
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クリムゾンレッドの死神洋風ハードボイルドな雰囲気満載の一作でした。マフィアが巣食うスラムを舞台に懸命に生きる主人公と死神と呼ばれマフィアに恐れられる殺し屋のラブストーリー。 テキストとBGMが相まって作品全体を包むようなハードボイルドの香りが終始漂っておりました!お互いに素性を隠しながら距離を縮めていく様も良いですし、恋愛感情が爆発してからのアダルトな恋愛描写もたまらなかったです! クライマックスの格闘描写はテキストと演出・効果音が相まって迫力がありました(ストーリーの割には暴力描写などもないので苦手な方も安心)。改めて戦闘描写がお上手な作者さんだなぁとプレイしていて思いました。 脇を固める登場人物たちもそれぞれ背景があり個性もしっかり描かれていたのも良かったですし、プレイ時間1時間くらいで導入からラストまで非常にまとまりがあり読後感も良い一作でした! @ネタバレ開始 パンケーキがストーリーのアクセントとなっており、伏線回収されるのも非常に良かったと思います。ただ、感動のシーンなのに某元芸人の「パンケーキ食べたい!パンケーキ食べたい!」が頭から離れなかったのが少しだけ残念でしたw(アホですみません) @ネタバレ終了
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箱庭推理『桃太郎』ミステリファンとして大満足のミステリゲーでした。 見取り図を見た瞬間にテンションが一気に最高潮に達しましたが、それ以降も細かなアリバイの取り調べなどが続き、終始それらの本格的なやりとりがとても面白かったです。プレイ中は何度も推理を求められるのですが、それほど難易度が高くないので良く読んでちゃんと考えれば分かるものでした。理不尽さゼロで良かったです。 結末は少し意外性を感じましたが、気持ち良くそれまでの伏線が一気に回収されていく部分もあって気持ち良かったです。他の昔話でシリーズ化してほしい!と思うくらい楽しめました。
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意味怖系ホラーゲーム画面デザイン・レイアウト・UIがとてもオシャレで統一感のあるゲームだなぁ、と思いながら3つの意味怖系ストーリーをプレイしていたらだんだん不穏な雰囲気が増していき…………。 まさに意味怖系の1作で、演出や設定もさることながらシカモの語り口も秀逸でした。各ストーリーのドット絵を見ているだけで楽しめますし、ポップな推理部分もちょうど良く苦戦できてとても面白かったです。また、終盤の展開もとても楽しめました。
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雨水エルの事件簿キャラ立ちが凄い2人!と思っていたらどちらもVtuberということで納得しました。 ストーリーはテンポ良くコミカルに進みます。日常の謎をどう推理するかでEDが分岐しますが、1つのEDが見られずやきもきしました。が、やはり捜査には執念が必要だ!と思って得られた情報を元に根気強く調べたら無事に最後のEDに到達できました。そんな心の動きはむじ氏に見透かされていて、さすがだ!となりました。
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オルタナティブ・マスカレード ~槐夏の章~起動直後のサークルロゴでまずうぉっ!となりました。 こちらを後にプレイしたので「すわ新キャラ登場だ!」と開始早々に思いました。これはまごうことなき乙女ゲーだ!と言えるギャップ萌え胸キュン展開が最後に待っている一作でした。 両作品をプレイしましたが、攻略対象が全く異なりモブ化するのってなんだか人生もそうだよなぁ、なんて感じました。