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富井サカナ/DIGITALLのレビューコレクション

  • A-line
    A-line
    「ワンルーム失恋ADV」という的確過ぎるジャンル名をひしひしと感じながらプレイしました。めちゃくちゃ切ないストーリーが徐々に浮かび上がってきて、プレイして本当に良かったと思える一作です。 まず、デザインやレイアウトがメチャクチャオシャレです。スタート直後から世界観への没入度が高いです。カセットテープのモチーフもゲーム全体を通じて非常に効果的・印象的でした。ギリ使っていた世代としてはたぶん余計ノスタルジーを感じられました。 ワンルームを探索しながら、主人公が想いを寄せる相手との年齢差や、婚約者との関係性にただただ心が削られていくのが切なすぎます。自分にとっての相手の存在に比べて相手にとっての自分の存在が以下に小さいか。。。切なすぎる。 ネタバレにも繋がりそうなので詳細は伏せますが、冒頭のシーン以降は意外性もあり、最後まで先が気になってプレイする手が止まりませんでした。ラストで見られるおまけ画像の絵力も強いです。そりゃ惚れるわ!! 初めのシーン以外にもいくつかシーンが用意されており、これがまた素晴らしくエモいです。登場人物同士の関係性もさることながら、初恋への向き合い方なんかも興味深かったです。

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  • 異種間エンパシー
    異種間エンパシー
    人間そっくりの疑似生命体をめぐるお話。SFはミステリーの次に好物のジャンルなので、プレイ前から期待大でした。SFでしか得られない養分を得られて大満足です。とても面白かったです! バイオノイドがイケメンで、こりゃ誰だってドキッとするわ!と思いました。何を書いても紹介文と見比べるとネタバレになってしまうので詳細はネタバレ欄としますが、本編で辿り着いた結末全てにアフターストーリーがあるのがとても良かったです。形式上はアフターストーリーですが、ここまで読んでの結末だと思いました。それぞれの展開はいずれも味があって、主人公にもバイオノイドにも感情移入できました。 @ネタバレ開始 ストーリー1や2は本編の結末からバッドルートだと思いましたが、 思いのほかアルの温かい心情が描かれており胸が温まりました。 ストーリー2の最後のアルの決断はとても切なかった。。 ストーリー3は一転して対アルとの関係性では超ハッピールートと言った塩梅ですし、 料理の上達や井戸端に馴染むバイオノイドといった絵面も微笑ましかったです。 一方、伊集院さんの存在からこの世界は果たしてこれで良いのかという一抹の気持ち悪さも感じられますが、これはSFの永遠のテーマの1つと思うので描かれていて満足しました。 と同時に、ゲーム冒頭に弟が出て行った途端にバイオノイドのレンタルを行う主人公の行動や、弟の恋愛に対する過度とも思える反対に違和感もすっきり解消し、構成が巧みだと感じた次第です。レンタルは弟を少しでも理解しようという感情の現れだったのでしょうね。 皆さん触れている通りバッジも良かったです。プレイ後でないと意味が分からないバッジはひねりがあって好きです。 @ネタバレ終了

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  • マイハハ
    マイハハ
    とても良くまとまった短編作品だと思います。面白かったです!ゲームのコンセプトと画面レイアウトが特徴的で、プレイしていてワクワクしました。バックミラー越しのやりとりってなんか独特の緊張感がありますよね。 TRUE ENDは少し苦労しましたが、選択肢を潰しながら上手く辿り着けて嬉しかったです。 @ネタバレ開始 最後の母の微笑みがPRICELESSでした! @ネタバレ終了

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  • 足の下が透視できる少年加賀地くんと誘拐犯のおじさんの話
    足の下が透視できる少年加賀地くんと誘拐犯のおじさんの話
    超能力少年の加賀地くんと誘拐犯イリーガルおじさんのお話です。 プレイ前は「社会派コミカル掌編」って何だろう?と思っていたのですが、ジャンルはそれ以外ありえないくらいピッタリな印象を受けました。 加賀地くんは親切なリアリストなので、根っからの悪じゃないけど「犯罪行為」に疎い?誘拐犯のおじさんに優しく世の中を教えてくれます。無知おじさん(純粋な犯罪者)×おせっかい少年(超能力あり)のコンビのドラマは見ていてとても面白かったです。面白かったし社会派。 掌編作品ですが時間軸としては長めなので、二人の関係を長期間楽しめる一作となっています。終盤のおじさんの大活躍も楽しめました!

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  • 箱入り娘たち
    箱入り娘たち
    3つの掌編作品が遊べる1作です。特筆すべきは卓越した表現技法でした。 こんな演出の方法を思いつくのも実装するのもどちらもただただ凄いです。 ノベルゲームにはまだまだ可能性があると思わせてくれる素晴らしい作品でした! 一体何がどうなって作られているのか見当も付かず、ただただ圧倒されました。

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  • ザゴーストペインター
    ザゴーストペインター
    唯一無二、圧巻のセンスを今作でもひしひしと感じました。 括りとしては探索ゲーではあるのですが、とにかくオシャレで世界観が抜群に素晴らしいです。冒頭のOPムービーからお絵描き要素、クリア後の演出の数々まで、プレイ中は終始感動に震えました。センスの塊すぎる!! 探索の方法は若干特殊な感じがあり開始直後は悩みましたが、『キャンパスに何かを描くことでイベントが発生して話が進む』ということに気付いてからはサクサク進めることができました。とりあえず悩んだら手持ちの絵の具で描けるものを描くのが吉です! 最後はコレクションが1つ埋まらずに作者さんの攻略ヒントを拝見しながら調整してコンプしました!仔細にわたってヒントが記載されていますので悩んだら是非作者さんのHPをご参照ください!

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  • ダンジョン作ったから遊びに来てね【PC限定】
    ダンジョン作ったから遊びに来てね【PC限定】
    メチャクチャ面白かったです! 過去に公開された作品のミニゲームで「この部分をもう少し膨らませればそれだけで面白ゲーになる!」と確信していた部分をまさに核として作られた(と思われる)一作で、超俺得ゲーでした。 「コンパクトながらこだわり詰まった3D」との紹介文がまさにピッタリな一作で、3DダンジョンRPGの面白いところだけをぎゅっと凝縮したようなゲームに仕上がっておりました。プレイ時間における満足度の高さは非常に高かったです。 初見プレイではコツが分からずに敵に特攻して爆死してしまいましたが、一度ゲームオーバーになってhintを見られるようになり、サクサクとクリアできました。戦闘が100%回避できる仕様なのはとても嬉しかったです! ストーリーは前作と世界観を共有しており、登場人物や魔法、舞台設定などが懐かしく感じられました。サイドエピソードのワンクリックで全文章表示される仕様も改めてせっかちには嬉しい仕様でした。ダンジョンでの探索の前後で示されるストーリーも意外性があって面白かったです。

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  • おじさんと遊ぼう
    おじさんと遊ぼう
    メチャクチャ面白かったです! 完璧すぎるおじさん構文の嵐に当方自身もおじさんの身なのに思わず身の毛がよだってしまうほどでした。UIのデザインも素晴らしいですし、テンポも非常に良く一切無駄がなく面白いところだけで構成されていて、最後まであっという間に楽しめました。SNSあるある的な要素が存分に散りばめられていて非常に楽しめました。 @ネタバレ開始 オチは全く予想しておらず純粋に驚きました。 最後のEDを見た後のタイトル画面で吐き気を催しました!(笑) @ネタバレ終了

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  • きみはもうほかの誰かのもの
    きみはもうほかの誰かのもの
    とても素晴らしい作品でした。 ゲームを構成する全ての要素を細部までこだわって作っているのが分かる丁寧な作りで、作品世界への没入感がとんでもなく高かったです。タイトル画面やEDなどの演出はもう鳥肌モノでした。 ストーリーはタイトル画面を見て想像していたものとだいぶ異なりましたが、因習が残る片田舎のお話として強くノスタルジーを感じられるものでした。主人公と東くんの境遇や関係性の描き方の素晴らしいテキスト、印象的な東くんのグラフィック、向日葵の鮮やかな背景、洗練されたBGM、全てが良かったです。 掌編作かくあるべし、といった印象を受けたこだわり抜いた一作でした。 プレイ後には強烈な余韻が残りました。

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  • 白無垢の決意
    白無垢の決意
    複数の手紙を読んでいくという変わった趣向の一作でしたがとても楽しめました。 以下、念のためたたみます。 @ネタバレ開始 登場人物がみな善人なので、気持ちはすれ違えど清々しい読後感でした。 恵まれた環境で育った善良なるボンボンが、 厳しい環境でひたむきに前向きに頑張る女性に惚れるのはとてもリアルだと感じました。 錯乱して頭突きするところは想像もつきませんでしたが! @ネタバレ終了 本編だけでは読み取れないであろう背景をおまけで補足してくれるスタイルにプレーヤーへの優しさを感じました。

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