富井サカナ/DIGITALLのレビューコレクション
-
IFいじめられた時にもしこうしていたら?という行動に応じた結末が見られるゲームです。いじめをテーマにした半ノンフィクション作品ということでどうしても内容が重いですが、その分とても強いメッセージ性のある作品となっておりました。 @ネタバレ開始 個人的にはいじめられた場合はあまり無理せず逃げるのが最適解のケースが多い、という考えなので逃げるとBADになってしまうのは若干の違和感を覚えましたが、被害者の数だけ考えがありますよね。。。 TRUEに向かうルートでいじめを耐える時の表現が心をえぐるような演出になっていて、いじめの壮絶さが真に迫って伝わるのがとても印象的でした。耐えに耐えた結果、たまにフラッシュバックを生じながら、過去の経験をベースにした作品に昇華しようと決意する主人公は真に強い人間だな、と思いました。 @ネタバレ終了 いじめ、カッコ悪い。
-
廃館の月 ~The Moon over the ××××~言霊を詠唱することで窮地を脱していくタイプのゲームとなります。キャラクターのグラフィックが非常に綺麗でしたし、言霊の詠唱時の演出がバラエティに富んでいて豪華でした。 言霊の種類が多岐に亘る上に効果も複数あるので、状況に応じて詠唱すべき言霊を選択するのは意外と大変でしたが、ワンボタンでその時々に詠唱できる言霊の解説が見られる親切仕様に助けられました。道中の展開も多岐にわたっていて世界観も良かったです。
-
悪役令嬢は断罪を拒否します!何の気なしに到達したED1の衝撃の展開に驚きましたが、全6つのEDとも振れ幅の大きな結末が待ち受けていました。どのエンディングでも新鮮な印象を受けました。フルボイスが豪華ですし、短いながらもテンポが非常に良く、設定を活かした多くのバリエーションが楽しめました!
-
星の継承者起承転結がバッチリな中編SF作品です!とても面白かったです。とても良質な本格SFストーリーを堪能させてもらいました。それでいて難しい設定なども一切なく、SF初心者でも十分に楽しめるはずです! 手に汗握るような展開の数々でプレイ中は先が気になって仕方ありませんでした。主人公は人類を優先するべきアンドロイドですが、どう行動することが果たして「人類のため」になるのかが容易には判断できない究極の事態に直面します。この設定と展開がとても巧みだと感じました。アンドロイドたちがどのような判断を下し、行動に移すのかは是非プレイして確かめてみて欲しいです! 冒頭から結末までのめり込むように一気にプレイさせて頂きました。今後の制作も是非楽しみにさせて頂きます!
-
One day; a stereotypical girlとても興味深いシステム・構成のゲームでした。 まず細切れの情報が提示されるのですが、気になる内容ながらいくつかのパートに分かれるような印象で、これが時系列順に並び替えるとどう繋がるるのかと興味を惹かれました(私は縁日で遊んでいるシーン・情報ばかりがやたらと印象に残りました)。 全ての情報を見た後に時系列順に並び変えると、ちょっと不思議で切ないストーリーが浮かんできます。
-
Bon appetit婚約者を人質に取られるという極限状態でフレンチのコースを食べなければいけないという、とてもオリジナリティに溢れる設定のゲームになりますが、とても面白かったです!! BADコレクターの威信に懸けて各選択肢でひたすらBADを踏みながらメインストーリーを進めていきました。 @ネタバレ開始 絶対そうだろ!というプレイヤーの思い込みを見事に躱す真相には痺れました。 @ネタバレ終了 ゲームとしての構成が非常に巧みで、即BAD直行系の選択肢とED分岐の選択肢が見事に絡み合っていましたし、今現在のシチュエーションと過去の事実の情報の見せ方も巧みだと感じました。 @ネタバレ開始 TRUE ENDの「ちゃんと反省すれば救われる」という展開には若干の違和感を覚えはしましたが、エピローグでその反省が十分に深いことが示唆されるのでこのあたりのバランス感も良いな、と思いました。 @ネタバレ終了 ストーリーや演出・構成が巧みで、グラフィックもBGMもとても良かったです!
-
幽霊すずちゃんすずちゃんのイラストがとても可愛らしい一作でした! 1つ目の選択肢でノータイムでBADを踏んでしまい、初っ端からすずちゃんの恐ろしさを知りました。そこを避ければその後はすずちゃんとのほのぼの同居生活が楽しめました。HAPPYは意外性も納得感もある結末でした。とても良いお話でほのぼのと心が温まります。その後に回収したBADはHAPPYとの落差が非常に激しかったですが、こちらも必見だと思います。 イラストは非常に可愛らしくイベントCGも多く、背景まで自作とのことでかなりの力作だと思いました。
-
Petal「BLというかギャルゲーのヒロインをショタにしたノリ」とのことですが、確かにコミカルな会話や中盤以降の展開を見るにつけ納得感がありました。タイトル画面の雰囲気・演出やクライマックスシーンの凝った演出なんかにもギャルゲー風の懐かしさを感じました。コミカルとシリアスのバランスが良く、プレイ後は温かい気持ちになれる一作です。挿入歌もとても良かったです! 主人公のアラサー限界ショタコン男が想像以上に突き抜けて気持ち悪いですが、遥くんがプレイヤーと同じくドン引きしながら突っ込んでくれるので共感するところ多数でした。個人的にはお母さんとおじいちゃんに今後も引き続き頑張ってもらいたいところです!
-
異世界セールスをぶっ壊す契約したり、目の前が真っ暗になったり、通報されたりしながら全ての展開を網羅しました!全て試すと実は結構選択肢の分岐が複雑なのが分かって面白かったです。ちなみに最後の最後はなんだか急に心が温まる結末ですので、プレイする際は是非エンディングまで到達してください! @ネタバレ開始 顧客にとってのブラック企業って、大抵の場合従業員も奴隷契約みたいな形で働かされているんですよね。その点、なんだかリアルを感じました。 ちなみに剣の日のイベント、相手の反応的に唐突に見せとるやないか! @ネタバレ終了
-
意味が分かると怖い?話水平思考ゲーム的な問題が2つ楽しめます。 趣向の凝らした2つの掌編を恋人の幼馴染と考察して隠された真相を楽しみつつ、メインのストーリーも楽しめるという二重構造のゲームになっています。作中作も全体についてのストーリーも良くできていて、とても楽しめました。