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富井サカナ/DIGITALLのレビューコレクション

  • ティアマトの星影
    ティアマトの星影
    既にご存じの方も多いでしょうが、とんでもない力作となります。 プレイが終わった瞬間には感動とともに達成感と満足感が味わえました。 本当にお疲れ様でした。こんな作品がこの時代に新たに生まれるなんて。 プレイ中は商業の超大作をプレイしているような感覚を味わえました。 いにしえの作品群のファンの方は、深い懐かしみを感じられると思います。 制作者の方も非常に強い影響を受けているのだろうな、と見受けられました。 (もし間違っていたら申し訳ないです) また、それらに匹敵する作品を作り上げようという、 物凄く高いところに目標を置いて制作しているのがビンビン伝わりました。 ここをもう少しこうすれば!というような点もそれなりにありますが、 それは比較対象によりハードルが上がり過ぎてしまったからだと思います。 それだけフリーゲームの枠に収まらない作品だという印象でした。 まずシナリオは非常に壮大で素晴らしかったです。 序盤から大きな風呂敷がどんどん広がりっぱなしですが、 中盤から終盤にかけて見事に畳まれていくので安心しました。 星空や宇宙、記憶をテーマにとても幻想的であるとともに、 抽象的な説明や難儀な言葉で煙に巻くことも一切なく、 きちんと明確にプレーヤーに伝わる良質なシナリオだったと思います。 プレイ後の消化不良感は一切無縁でした。 テキストは流石のプレイ時間なので、少し冗長に感じた部分もありました。 特にStarlightの部分はもう少しテンポ良く刈り込んでも良いとは思ってしまいました。 でももしかするとそんなところも過去の名作リスペクトなのかもしれません。 とはいえ、随所に笑える部分があって退屈せずにプレイできました。 全編を通じて特に好きだったのは某自宅での食事イベントです。 こういう家族で馬鹿なことをやるってのは本当に自分にとっては理想です。 あとは某ひみつ道具がトラウマというネタ。あの話は確か未解決エンドですもんね。 ファンタジーなシーンやクライマックスは描写が丁寧で素晴らしかったです。 グラフィックは特に塗りが特徴的で個性を感じられるものなので非常に好きです。 メインビジュアル初見時のインパクトは個人的には絶大なものでした。 ED前のイベントCGなんてこれしかないよ!という素晴らしさでした! 背景などを含めて全編を通じて統一感があり世界観を形成していたなぁ、と。 キャラクターは委員長が一番可愛らしいと感じました。差分も素敵!! プレイ中のBGMも作品に合っていて良かったのですが、 どうしてもOP曲とED曲の素晴らしさに耳が持ってかれてしまう!! OPはムービーの演出も素晴らしく、初見時なんじゃこりゃい!となりました。 ムービー最後の実写映像なんて、こんなんどこで撮ってきたんだ!と感じました。 ED曲は良すぎる。本当に良すぎる。素晴らしすぎる。(しつこい) 実はOP曲とED曲はYoutubeで確認できます。(ネタバレ配慮はあるので安心) でも、OPはともかくEDは絶対にプレイ後に聴いてほしい!本当に! プレイ時間目安18時間(私は15時間弱でした)とありますが、 文章量だけでない大力作でプレイ終了時の感動は掛けた時間分上乗せされた気がしました。 チームで注いだ情熱が尋常でない作品をありがとうございます。

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  • 魔法老女トメ
    魔法老女トメ
    最後まで遊ばせて頂きました! 2話以降もテンポが最高で、序盤は次から次へとキャラクターが出てきて、 中盤からキャラの色々な過去の背景や関係が明らかになって、 終盤は………遊んでからのお楽しみです! トメさんを筆頭に登場キャラがみな個性的で面白かったですし、 イラストや演出などもとても良かったです! 面白い作品をありがとうございます。 P.S. エンターキーも対応するようになっていて、個人的には凄く嬉しいです!!

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  • アンダー・フォーティーン
    アンダー・フォーティーン
    全4章のうち現状遊べるのは1章ですが、面白かったです。 個人的に大好物の設定でとてものめり込みました。 主人公と仲間たちの心情を思うと胸が締め付けられます。 ストーリーを盛り上げるイベントスチルもとても効果的でした。 続きが非常に気になるところですが、 ストーリーテリングに定評のある実績ある作者様なので、 きっとこの物語の結末までプレーヤーを導いてくれるはず! 続きが出るのをお待ちしておりましたが、 こちらの都合でこのタイミングでのプレイとなり申し訳ないです。 2章以降も楽しみにしておりますので、無理のないペースで制作頑張って下さい!

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  • Mermaid princess ~人魚姫と2人の王子様~
    Mermaid princess ~人魚姫と2人の王子様~
    実は凄く大好きな作品でして、時間を空けて計4周プレイしています。 フェス応募期間初期の投稿作品で作者の方もあまり宣伝などをしないので、 作品の素晴らしさと認知度が極めてアンバランスな作品のひとつです。 いつ頃、どう感想を送ろうか!と思っていたら年が明けちゃいました。 以下、初回プレイ後に書き殴った感想を一部修正したものになります。 これはもう尋常じゃないクオリティに度肝を抜かれました。 プレイ時間はあまり長くないのでぜひ万人にプレイしてほしいと思います! (速い人だと30分くらいで全ED見られるかもしれません) まず、誰もが目を見張るであろうグラフィック。非常に美しいです。 立ちキャラやイラストの点数が多く、贅沢なイベント絵が楽しめます。 タイトル画面だけでなく、どれも細かいところまでこだわったものです。 プレイ中はテンポを重視するためにどのスチルも表示時間が短いので、 コーヒーでも淹れてクリア後のCGモードで美術館気分で愛でてください。 最高でした。 次に、キャラクターづくりが本当に見事です。 コミカルかつ真っすぐな主人公のおかげでストーリーは楽しく進行します。 いわゆる王道展開のうちのひとつだと思うので安心して楽しめます。 攻略対象の二人の王子はそれぞれこうでなくては!というキャラクターで、 サブキャラもみんな登場した瞬間にキャラが立つ素晴らしさ。 そして最後はムービーとともにボーカロイドのEDテーマが流れます。 動画に乗せてオリジナルのボーカル曲だなんて気合が入っております。 うっかりスキップしても、クリア後はいつでも鑑賞できるのでご安心を。 で、何よりもクレジットを見てびっくりしました。 シナリオ、イラスト、音楽、効果音、動画まで全て1人・・・ですと。 ちょいちょいちょいちょい、待てい! 一体何がどうなっているのやら。作者様のチートキャラっぷりが凄いです。 どれだけの努力を重ねてこられたのでしょうか。 よほど長い時間をかけられたのだろうなぁ、と感動しました。 グラフィックレベルと多彩さ、登録垢の感じからプロと断定しています。 きっと本職でも多くの人たちを楽しませてくれているのでしょう!たぶん。 万が一、完全に趣味ですとかだったら世の中広すぎて卒倒しちゃいます。。 そんな詮索は置いといて、素晴らしい作品をありがとうございます。

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  • 愛しのフランケンシュタイン
    愛しのフランケンシュタイン
    ハイきました!トータルの完成度とボリュームが異常な作品です! 探索系・謎解き要素も豊富に楽しめるので、 ノベルゲームはそれほど、という方も大満足間違いなしです。 和風テイストの「夢もすがら花嵐」もとっても傑作でしたが、 異なるテイストでボリュームアップしていてプレイ前からビビりまくりました。 統一・完成された圧倒的な世界観がとにかく素晴らしいです。 自分の心を取り戻すために活動する主人公アダムを操作しながら、 屋敷や一家の秘密や過去の出来事に迫っていくのですが、 入り組んだ人間関係などが徐々に判明する具合がたまりません。 ギミックはどれも単純に面白いです。演出やグラフィックも凝っていて圧巻の一言。 個人的には博士のクイズの系統がお気に入り。もっと難しいのカモン!! 道中の行動や選択肢に応じてストーリーが変化しますし、 ツボを押さえたやり込み要素のおかげで周回せざるを得ない逸品となります。 ちなみに謎解きに悩まない2週目以降は思った以上にサクサク進みます! ゲームの話と少しずれますが、オシャレな特設サイトの存在も素晴らしいです。 作者HP、Pixivのページなどもセンスが溢れまくっており、逆に参考になりません! アチーブメントが微妙に残っていますので、また探索の旅に出かけたいと思います。 本当に素晴らしいゲームをありがとうございます。

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  • voice ~私たちの選択~
    voice ~私たちの選択~
    他の方の感想通りとても手の込んだ力作でした。 恋愛ADVというだけでなく夢や青春に焦点を当てた作品です。 主人公が仲間たちと共に過ごす2年間という期間を、 じっくりとした描写で描き切ったことで追体験できます。 プレイ時間は7時間弱くらいだったと思います。 「声優学校」という誰もがそこそこ以上の興味はありそうで、 かつ実態が良く分かっていない場所を舞台にしたことにより、 主人公だけ周りより少し歳が上である状況を自然に描けたり、 授業などの日々の描写を丁寧にしてもダレることがなかったり、 というメリットが出ていたと思います。 攻略対象は成瀬君とミオ先生。 成瀬君は君TUEE系の王子キャラで能力的に他を圧倒しています。 ビジュアル的にも能力的にも突出したスター候補生との恋愛が楽しめます。 ミオ先生は主人公よりも更に年上で、大人の包容力で魅せてくれます。 時折見せる思わせぶりな言動に主人公は(店長も?)イチコロです。 どちらのルートも卒業するまでは禁断の恋という舞台設定なので、 卒業時のお預けからのキタコレ感がとても強いです。特に先生ルート! 攻略対象は目パチ口パチ頬うっすら赤らめなど描写が物凄く丁寧です。 他の方の感想にもありますがそのせいか重くてたまに(自分は5回くらい)落ちます。 従って、ちょこちょことセーブすることがを推奨します。 セーブスロット多めなのでその点はとっても安心です。 微アニメ付きの攻略対象と比べて仲間たちは影絵という不遇?ですが、 名前のあるキャラクターたちはみんな良い味出してます。 個人的には良男が好きでした。ピアスだけでチャラ!とか思ってごめんよ。 声優学校描写は作中劇や練習風景など見てて飽きませんでした。 また、現実を突き付けられてヤル気を失う生徒たちの描写や、 エクセルの授業などの就職支援もやっているというあたり、 夢と現実の狭間が描かれていた点も個人的には良かったです。 主人公の2つのルートも攻略対象との関係性を考えて自然な選択だったと感じました。 素敵な作品をありがとうございます。

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  • 君が死んだ夏、銀色の猫。
    君が死んだ夏、銀色の猫。
    非常に印象的な読後感の残る作品でした。 夏生のキャラクターや言動に強いリアリティを感じたため、 絵空事とは思えずになんだか胸をエグるものがありました。 主人公の態度や言動も年相応と思えばリアルだったように思います。 DLできなかったので別サイトでプレイしたままになっていましたが、 ブラウザ版で遊べることに気が付きましたので感想をお送りします。 動物を虐待するシーンがあるので、 苦手な方や猫好きの方だけは避けたほうが無難だと思います。 印象的な作品をありがとうございます。

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  • シリアルキラーの名前
    シリアルキラーの名前
    今回のフェスの中でも一際異彩を放っていると感じていましたが、 独特の魅力が炸裂する非常に面白い作品でした。 他の方も仰っていますが遊ばないのはもったいない!! 自作の背景スチルだけで50枚以上、イベントスチルはそれ以上。 思い付いたストーリーを制作コストの観点で諦めるということのない、 一切の妥協を感じない姿勢は素晴らしすぎると感じました。 また、OP動画と挿入動画にはボーカル入りの自作曲まであります。 フルボイスでプレイ時間は私で4時間強でした。 その時点で明らかに制作に対する熱量の高さが凄いのですが、 それを感じさせないような淡々とした雰囲気をまとっています。 主人公のマリモも2章で主人公視点となるジョンドウも、 絵柄も相まってどちらかというと飄々とした感じだからかもしれません。 あと、文章の主張があまり強すぎないことも一因な気がします。 私はOP動画で目覚まし時計が歩き出しているのを見た時に、 このゲームはきっとかなり面白いんだろうなという感触を得ました。 読み始めると先が気になって一気に夢中でのめり込みました。 ジョンドウの精神世界を視覚的に表現していた第2章は圧巻だったな、と。 開幕直後にダイア玉ブーストをされていたのは伊達じゃなく、 最後まで非常に魅力的な素晴らしい作品でした。 個人的にはジョンドウのくらげのマネを見るだけでも遊ぶ価値があると思います。 素晴らしい作品をありがとうございます。

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  • Marionnette;Nostalgie ~人形の追想録~
    Marionnette;Nostalgie ~人形の追想録~
    前作の続編と言うか前日譚的な作品でした。 時系列的にこちらが前なので先にこちらから遊んでも問題ないかもです。 ストーリーがとにかく壮大でバトルシーンはとても迫力があり、 複雑なバックボーンを持つ多くの登場人物の人間ドラマが楽しめます。 そしてイベントスチルがたくさんあってグラフィックもとっても鮮やかでした。 個人的には束の間の幸せ的な誕生日のシーンが特に華やかで良かったです。 クリア後にグラフィックやEDムービーが参照できるのもとても嬉しかったです。 とても手の込んだ力作の制作をありがとうございます。

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  • Marionnette;Triad ~人形の夢世界~
    Marionnette;Triad ~人形の夢世界~
    物凄く骨太な、バトルシーンたっぷりの長編ファンタジーモノでした! いずれも独立した作品として楽しめる3つの章からなる大ボリューム作品です。 (後で知りましたが元々個別に出された作品群のようです。納得!そしてお得!) 王道かつ奥深い設定、濃密なバトルシーン、大量のイベントスチル、 とてつもない力作に出会ってしまいたじろいでおります。いや、本当に凄い! 後に読む章で既に認知済のキャラクターが出てくる度におおっ!となりました。 登場キャラクターが多数でしたがグラフィックのおかげもあってはっきり区別できました。 が、なにせ大ボリュームなのでキャラクター紹介的なものがあればより親切だったように思いました。 (自身は一気プレイだったので問題ありませんでしたが、時間を空けると忘れそう) 本当に壮大なストーリーなので、まだまだ広げた風呂敷が畳まれる気配はないように感じました。 次作はアーネストが主人公とのことで、こちらも続けて遊ばせて頂きます。 素晴らしい力作をありがとうございます。

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