富井サカナ/DIGITALLのレビューコレクション
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すいれん心が洗われるようなちょっとふしぎな優しいお話でした。 個人的に印象に残ったのはとても綺麗なグラフィックと、 無粋な指摘なんてしないぜ!という主人公の優しさです。 温かい余韻が感じられる読後感の良い素敵な作品です。
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兄さんとラブホに入った俺!メチャクチャ面白かったです!! 面白そうと思いながら怖くてしばらくプレイできませんでしたが、 勇気を出して一歩踏み出したらもう面白い面白い。 俺の攻めの姿勢が凄くてゴリゴリBLっぷりも気にならない面白さ。 超ハイテンポかつハイテンションでたたみかける序盤は考えるんじゃない!感じるんだ!という感じで勢いに流されて笑いながらプレイしました。 連発される俳句の勢いとセンスが特にスゲー!と思いました。 そして中盤以降の展開! 以降伏せます。 @ネタバレ開始 語り手チェンジからのメチャクチャ良い話に突入して驚きました。 タイトルや序盤のギャグ路線から180度転換してまさかの感動路線に。 回想シーンを踏まえると俺くんの人間性やハイなテンションにも意味があるということが分かって泣けてきます。俺くん、メチャクチャ男前やん。 まさかの良い話にジーンとくる終盤。 この温度差というか高低差が非常に素晴らしかったです。 なお、感動的な話はそれはそれとして性欲や体の触れ合いもやっぱり欲しいよね、というリアルな部分はきちんと現実を描いている感があってとても良かったです。 綺麗事だけでは終わらせないという描き方が素晴らしいな、と。 @ネタバレ終了 2人の今後の幸せを願わずにはいられません。
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死と月は寄りそって眠る誰もが一度は考えたことがあるであろう「生と死」を正面から扱った作品です。 主人公のモルスはあまりそう感じないかもですが、傍から見たらかなりの偏屈ジジイ。 自身が長年抱いた疑問に明確な答えを持つ奴隷とやっと出会うところからお話が始まります。 偏屈かつ最強なモルスと聡明かつ豪胆な元奴隷の交流が凄く微笑ましかったです。 一方、特殊な立場に置かれた二人の周囲に漂う不穏な雰囲気もビンビンに感じ、 序盤からどんなことが起きてしまうのかと先が気になってワクワクしました。 中盤以降のストーリーの転び方も意外性がありつつ設定との破綻も一切なく、 哲学的に生と死に正面から向き合う2人が最後に出す答えに心を動かされました。 ラストシーンは物凄く感動的で、エンディングが終わってもしばらく泣いてました。 クリア後にきれいに世界観を補完してくれるおまけ群も良かったです。 1時間くらいのプレイ時間とは思えないようなプレイ体験でした。 重厚なテーマと起伏のあるストーリーが楽しめる素晴らしい作品でした!
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美少年育毛剤ロンゲパワー!が合言葉のフェチ大炸裂ゲーです。 登場人物が狂おしいほど狂っていてとても面白かったです。 メイドさんも大好きですが、完全に壊れた研究員たちも好きです。 暗転?演出も突き抜けた表現で良かったです。 以前から声質がピッタリと思っていた通り、 自録りとは思えないプロの仕事っぷりで一言なのに感動しました。 最終的には是非メインキャラに声を当てて欲しい! 男は短髪派の私も楽しめるフェチ丸出しの素晴らしき世界でした! ロンゲパワー!!
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シラユキ探偵とクロネコ助手 アイドルオーディション殺人事件魅力的なキャラクターのアイドル候補生がたくさん出てくるゲームなのですが、 中身は短い尺ながらしっかり作られたマーダーミステリーでした。 これはちゃんとしたやつだ!という予感があったのでじっくり読んで真面目に選択。 結果、珍しくノーミスで選択肢を当て続けて犯人を自白に追い込んだった!(ドヤぁ) 出てくるキャラたちはみんながメインキャラの雰囲気があったため、 続編で誰にどうスポットが当たっていくのかが気になりました。 面白かったです!
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よぉ!今からお前んち遊びに行ってもいいか?とても面白かったです! どう考えてもホラーなお話なのにギャグテイストで描いてしまうのが凄いです。 ホラーなのかコメディなのか、最後まで遊んでも結論が出ないだなんて! ぶっ飛んだ高橋君に隠れがちですが主人公も大概です。 真相が分かるとそういうことだったんだ!という驚きも味わえるのも魅力でした!
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シロノキロクーアイカと夏の7日間ー現在と常識から異なる未来が舞台なものは大好きなので、楽しくプレイさせて頂きました。 考えさせられるシリアスなストーリーと分岐ごとに毛色が異なる結末が体験できました。 設定が設定なのでエンディングの振れ幅が凄い大きいと感じました。 行動選択や探索ポイント、メモなど画面演出がとってもリッチでした。 可愛らしいタッチのグラフィックの背景差分・イベントスチルもたくさんあり大満足です。 個人的にはバッジを集めているので、5つももらえるのは嬉しかったです。
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殺すしか選択肢を与えられなかった異世界転生勇者異世界転生はラノベなどで良く聞くシチュエーションですが、 本作はゲームでないと表現できない作品なのでそこがまず良かったです! @ネタバレ開始 初回プレイでは通った後に草木も生えないほどヒャッハーの限りを尽くしました! 主人公と感情が同期しているかのような殺戮マシンになってエンディング。 ループに入ったところでようやく本作の真の「選択方法」に気付きました。 多分このタイミングで普通は気付けるようになってるのも凄いなぁ、と思いました。 @ネタバレ終了 ストーリーもこの設定ならそうであってほしい!という願望を叶えるものでした。 個人的にはエピローグのシーンが非常にセンスフルだったのと、 大切なものを教えてくれるおまけの詩の数々が非常に好きです。 ゲームシステムと設定を考え付いた時点で大勝利がほぼ確定し、 演出やテキストを含めてアイデアを具現化して大勝利確定!というゲームでした。 とっても面白かったです!
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ブラックコーヒー過去作「ショートケーキ」をプレイ済の者ですが掌編として完璧な着地点でした!! 続編として完璧すぎる美しさなので前作は是非先にプレイ欲しいです。(短いですし) 画面の色合いのコントラストや効果音、フォントなど全ての要素にまさに調和を感じました。 特にせっかちな自分でもストレスを感じない程度の間の取り方はとてもお上手です。 少し待たされてもそこに意味がある演出としての間は感情をよりマイルドにさせてくれます。 ストーリーは非常に現実的ですが、読み進めると意外性もあったりしてのめり込みました。 最後のシーンはそうきたか!と思い、しっとり感動した後にお上手すぎてなぜか笑ってました。 オトナなしっとりとした「友達以上恋人未満」の関係が丁寧に描かれた作品です。 ほのかな恋心と、恋愛初期段階の微笑ましい関係性を味わえました。 @ネタバレ開始 ブラックコーヒーというタイトルと冒頭のシーンで、ほろ苦い失恋モノと思ったら違いました! マリアージュと絡めた終わり方の美しさはホントに美しいったらなかったです。 @ネタバレ終了
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夏、君ニ出逢えた奇跡2エンドとも拝見しましたが、エンディングが非常に印象的なゲームでした。 まずBADを回収しようと思って初回はHAPPYに辿り着きましたが、 ラストの夏が感じられるグラフィックがとっても良かったです。 その後見たBADもエンディングも良かったです。終盤~エンドの流れはコチラの方が好きかも。 背景含めたオリジナルグラフィックが豊富で各シーンを彩っていました。 特に海面が光できらめいたり、夕焼けの背景の描かれ方が非常に綺麗でした。 @ネタバレ開始 服とか絆創膏とか持ち歩くなんて、なんて用意周到なんだ主人公!! とプレイ冒頭に抱いたツッコミ感情がいつの間に感動と入れ替わってるのが不思議でした。 @ネタバレ終了