かおりのレビューコレクション
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夏、君ニ出逢えた奇跡運命的に出会った「周平くん」と「ヒカリさん」の淡く儚いラブストーリーでした。 まず序盤で存在感があるのはヒカリさん!見た目も言動も可愛くほっこりします。イラストの可愛らしさも相俟って非常にキュートでした。 @ネタバレ開始 特にツボだったのは、アイスを食べた時のヒカリさんの反応!流氷、確かに…笑。スチルでの表情も含めてとてもかわいかったです。 更にヒカリさんだけでなく周平くんもとても優しく思いやりのある素敵男子だったので、二人が逢瀬を重ねどんどんと打ち解けていく様を微笑ましく見守っていました。 …が、その後は思いもよらない急展開! 二人の前に立ちはだかる非情な呪いという呪縛に胸が痛くなりました。呪いの効果すごすぎる…涙!そこからはドキドキハラハラもので、二人の行く末が心配だけれど先が気になって仕方なくなる怒涛の展開でした。 バッドエンド ヒカリさんが目の前で消えてしまうのが悲しすぎました…。その身を投げ打った尽力のおかげで周平くんは助かったものの、たくさんの後悔が残る結末で切なかったです。 ただそこで終わりじゃないという「人魚姫のその後」の逸話通り、再び魂を得て周平くんの魂と巡り合えるといいなと思いました。道のりは果てしないかもしれないけれど、それまでの間周平くんの周りをそよぐ風の中にはヒカリさんが…と想像できる、最後のスチル!とても良かったです。 ハッピーエンド 覚悟をもってヒカリさんや呪いと向き合った結果の大勝利!嬉しかったです。抱きついて涙するヒカリさんの、慟哭が伝わってくるような迫力あるスチルが素敵でグッときました。 エンドロールがまた非常に良かったです!楽し気な二人がとても可愛らしく、清々しい気持ちで読み終えることができました。 人間と人魚であることは変えられないけれど、二人が最後の時まで幸せに居られたらいいなと思います。 ※もし解釈(呪いが解けても、人間になれたわけではない)が間違っていたらすみません! また、細かなネタとして作者さまのSNSアイコンであるカニさんがスチルにいたり、セーブ画面に物知りなタコさんがいたりするところもクスッと笑えるポイントでした。 そして一番のネタといえばアイスのアタリ棒!まさかここまで重要アイテムになるとは…。やっぱり「アタリ」のご利益?は伊達じゃないのでしょうか…笑。個人的にはアイスと交換より、半分こにして二人のお守りにしたほうがいいんじゃないかな、と思いました。 @ネタバレ終了 童話をモチーフにしていますが、そこから一工夫された物語で、単なるボーイミーツガールで終わらない展開になっているところがいいなと思いました。 @ネタバレ開始 特に、一般的に良く知られている人魚姫のお話ではなく原作を題材にされていることが効果的だったように思います。バッドエンドで明かされた「人魚姫のその後」の逸話など、原作の結末を全く知らなかったのでとても印象的でした。 @ネタバレ終了 また、全体を通してグラフィックの完成度が高く、目でもとても楽しめました。特にハッピーエンドでのエンドロールの絵は、描き込みの素晴らしさも含め、非常に情緒があって素敵…。必見です! 美麗なスチルの豊富さと、二人の尊い純愛から生まれた「童話の新たな解釈」とも思える結末が印象的な作品でした。ありがとうございました!
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ぼっちを助けてくださいクラスでひとりぼっちの「簿土彩子」さんに降りかかる災難から、彼女を助けられるか問われるお話です。 色々な事を諦め、ぼっちを仕方なく受け入れているような簿土さんが切なかったです。 簿土さんを陰でそっとサポートし、気にかけている存在もいるにはいるのですが、彼女もただ見守っているだけ…というもどかしい状況。 そんな簿土さんに幾度となく降りかかる、他者との関わりという難題! 当人がぼっちを受け入れていても、周りが、そして社会の構造がそれを許してくれないところがありますよね…。 ペア組みなんてぼっちには辛すぎるだろ!いっそ好きに組ませるのやめてくじとか毎回ランダムとかにすればいいのに、と思いました。 @ネタバレ開始 でもまさか簿土さんが死んでしまうとは!更にそこから守さんによる犯人推理が始まるという、全く予想していなかった展開に驚きました。 守さんの最後のパンチには、犯人への怒りだけでなく、助けられなかった自分への怒りもこもっているのかもしれませんね。切ない結末でした。 先にBADエンドのほうを見たので、簿土さんを助けてあげられるエンドもあってホッとしました。よかった簿土さん!!守さんの笑顔と簿土さんの「ありがとうございます、ありがとうございます」が印象的でした。誰かひとりが一歩踏み出し、ほんの少し助けてあげるだけで救われる命があるのだと改めて気付かされる結末、とても良かったです。ふたりが今後ずっと仲良くいられますように! @ネタバレ終了 登場人物の名前のシュールさや、淡々としていながらもリアルな心理描写など、不思議な雰囲気のある作品でした。 また簡単な選択ひとつで人ひとりの運命を変えてしまうこともあるという、そんな重さに気付かされるお話でもありました。 思いがけず奥深い物語で面白かったです。ありがとうございました!
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チダマリ イン グランマハウス赤ずきんを題材にした可愛らしくも残酷なお話でした。 起きてしまった事故?を前に三者三様の主張をする赤ずきん・狼・漁師の中から誰が悪いのかを考える部分には、マダミスっぽさもあって面白かったです。 何より三人がとても個性的! @ネタバレ開始 気弱でおどおどしているのにさらっとスゴイこと言ってる狼くん、 (いやいや、重要なのそこじゃないから!と何度突っ込んだことか…) おばあさんや狼くんの上をいく意地の悪さと毒舌が武器の赤ずきんちゃん、 (大怪我させてやろうって、年配の方の怪我は命取りになることもあるんだぞ…!!) 唯一まとも…と思いきや何気に自分を正当化している漁師さん、 (しかもおばあさんをどうするか真っ先に言い出した時はえええ!となった…) みんな気持ちいいくらい腹黒でした…! 更に驚いたのは、狼くんと赤ずきんちゃんの本当の狙い。予想の斜め上すぎました…! 両手に毒花で大変だろうけど逞しく生きてね、漁師さん。 @ネタバレ終了 キャラの魅力と予想を上回る展開も然ることながら、グラフィックの美しさも重要なポイントだったと思います。 立ち絵やキャラチップ?の可愛さはもちろん、服や小物までお洒落でしたし、くすんだ色合いも味わいがあって素敵でした! 短編でスチルは1枚だけでしたが、それがまたとても可愛い。アングルも凝っていて、作者さまの絵のスキルとセンスに改めて感嘆でした。 ポップな可愛さの中に潜む毒が癖になる作品でした。 元来童話が持つ闇深さも味わえる展開、とても面白かったです。ありがとうございました!
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未来伝言板とあるきっかけで、未来を占えると噂の「駅の伝言板」に書き込みをしたことから始まる非日常を描いたお話です。 もう伝言板がない駅も多く、もしかしたら伝言板の存在すら知らない方もいるかも? そんな今や昭和の遺産となりつつある駅の伝言板を題材にされているところに興味を持ち、プレイさせていただきました。 私自身利用した経験はないのですが、伝言板が待ち合わせや取捨物のメッセージなどに活用されていた時代を知っている者として、懐かしの「伝言板」というワードは見逃せなかったです…!笑 まず本来なら伝言を書くだけの伝言板に「返事が書かれる」という設定が面白い! よく考えると誰からともわからない返信との奇妙なやり取りなのですが、変わり映えのない日常の中のささやかな非日常という魅力に主人公がハマっていってしまうのもわかるなぁと思いました。 どんどん伝言板にハマって依存し始める主人公に、この先どうなる?と不安いっぱいだったのですが、その後はいい意味で意外性があり、爽やかな気持ちで終われる結末だったのも良かったです。 更に、物語の中で「伝言板の返事」の起因がしっかり提示されていたことは特筆すべきポイントと思います。 ともすれば不可思議現象を「あれは一体何だったの?」な感じのままお茶を濁したり、解明されない都市伝説として終わらせてしまうことも多い中、ちゃんと腑に落ちる着地点が描かれていて素晴らしいと思いました。 きっと伝言板を知っている方は懐かしく、知らない方は斬新に思うのではないかなと思います。 短いながらもよく考えられ、そして上手くまとめられたストーリーが面白い作品でした。ありがとうございました!
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ここスタ - KOKOKARA STARTLINE -念願のアイドルデビューから一転、挫折を味わった主人公が再び光を取り戻すまでの、成長物語でした。 所謂サクセスストーリーではありますが、感情表現が巧みなシナリオや贅沢な演出と後半の怒涛の展開など、王道すぎない「独自の面白味」がありました。 とりわけ演出面は目を見張る素晴らしさ…!グラフィックは丁寧かつ美しいし、メインキャラはフルボイスで主人公によるオリジナルソングもあり、UI周りのデザインも凝っていてクオリティ高く、とても魅せられました。 特にYeaTubeの画面は再現度が高いだけでなく、セーブなどのアイコンがお洒落に組み込まれてて感動!そもそもこのアイコンの形にしたのには意味があったのね…と納得でした。 オリジナルソングも流行りのアイドルゲームと遜色のない出来栄えで、フリーゲームなのにすごい…!充実具合に驚くばかりでした。 また主人公の心の機微が丁寧に描かれたストーリーも魅力があり… @ネタバレ開始 中でもファンレターを読むシーンはとても良かったです!まさかマネージャーさんや桃華さんからの手紙まであるなんて、ニクイ演出!しかもどちらも心のこもった内容でじーんときました。 特に桃華さんの言葉は、手紙の中でも会話の中でも重みがあって、さすがは百戦錬磨のトップアイドル…と感心。「あなたの笑顔は(中略)あなた自身にも勇気を与える素敵な力を持っている」は名言だと思いました! そしてそこからの耐久配信への流れは胸アツ!その配信の中でどんどん緋月ちゃんが本物のアイドルへと成長していく様は、見ていて爽快感がありました。 ただ、あの緋月ちゃんが女王様キャラ?になるとは…人生どう転ぶかわからないものですね。私もなじられたいぞ!笑 @ネタバレ終了 とても読後感の良いお話でした。 個人的には(素の)桃華ちゃん推しです…!辛口なところ、好き! ストーリーも、グラフィックや声での演出なども充実の、総じて完成度の高い作品でした。ありがとうございました!
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白稲村9年前に封鎖された廃村で起きた惨事について知るため、いわくの「白稲村」を訪れる男女のお話です。 とてもホラーな雰囲気で怖そう!と思って始めたのですが、直接的な描写や演出は控えめで、怖さよりはシビアな現実に胸が痛くなる展開でした。 @ネタバレ開始 まさか二人の背景にそんな事実があったとは…。 どうしてこの手の人身御供はなくならないのか!そのターゲットとされてしまった彼らがやるせなく、また村のしきたりには非常に腹が立ちました。 だけれど椿さんはかけられた呪いを一身に受け止め、自分の身をもって解決すると既に心を決めてしまっていた…!!なんて孤高…!! それだけ苦しんできたことはわかりますが、揺るがない決意が…それを託された主人公が…とても悲しかったです。 生存END 主人公の心の負担を減らそうとしているかのように、椿さんが最後まで勤めて明るくふるまっているところが切なかったです。椿さんいい子すぎる!! 笑顔でのお別れがとても、とても辛かったです…!! 最後に主人公の名前が■■と二文字になっていたのは、もしかして自分の名前に椿さんの名前を加えたりしたのかな?なんて想像しました。 心中END 悲しいけれど、最期を共にできるこちらがTRUEなのかなという気がしました。 全てのしがらみから解放された二人が、今度こそ幸せな生を歩めますように。 その時に、主人公が椿さんが名付けようとした名で生まれてきてくれたなら…! などと空想して自分を慰めました…涙。 行方不明END 真実を知らないまま生きていけるという面では、主人公にとってのベストエンドだったのかも。 とにかくどの結末も切なくやるせなかったのですが、不思議と後味の悪さのない結びだったように思います。 また、主人公の表記が「主人公」たる所以や椿さんの名前に隠された意味など、張られた伏線がきれいに回収され、お話としてもよくまとまっていると感じました。 @ネタバレ終了 ホラーの中でも精神的にグッとくるタイプの、心が凍る瞬間を味わえる作品でした。 とても面白かったです。ありがとうございました!
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『昆虫化事件』とある研究所で起きた事故で、昆虫化薬の犠牲となってしまった研究員の二人の数日間を描いたお話です。 大の苦手な昆虫というワードにプレイするのを躊躇っていましたが、そういったものの直積的な描写はなく、むしろ胸に迫るヒューマンドラマでした。 @ネタバレ開始 余命一週間。それを突き付けられた二人の反応が、淡泊なんですがそこが逆にリアルにも感じられました。あまりにショックだと、悲しみも怒りも驚きすらも吹き飛んでしまうものなのかもしれないと思います。ただその後の切り替えの早さは本当にすごかった…。ほんの少しの時間も無駄にしないという前向きさと、最後の日々を大切に生き抜く姿、それがわかる彼らの残した日記に涙しました。 佐原優さん 日記に綴られる言葉の端々から感じられる、柚那さんへの愛。恨み言や泣き言はなく、日記上ですらも柚那さんに心配をかけまいとしているのかな?と思い、その配慮に大きな愛を感じました。一人で行かせて申し訳なかったの一言が、これから一人にしてしまうことを謝っているかのようで切なかったです。 三月巧さん 佐原さんの穏やかな死とは逆で、リアルな感情に満ち溢れた日記が印象的でした。ドラマのくだりとかわかるなぁ…。そして変化を見せたくないからとご両親を見送った後、もしかしたら男泣きしたのでは?などと想像したりして、涙がこぼれました。美影さんというよき理解者が最後までそばにいてくれたことが唯一の救いでしょうか…。切ない。 二人の日記に非常に感情移入してしまいました。 ここまで没入できたのは私自身体調不良で死がちらついた時期があり、その際の経験や心もちとリンクしていたからかもしれません…。作者さまにそのような経験があるのかは存じ上げないですが、ここまで「死を目前にした心境」をリアルに描けるのが本当にすごいと感じました。 そんな感動的な日記…からの犯人当てフェーズ!切なくも美しい感動話に浸っている中、まさかそんな展開が待っていようとは。その温度差というか落差というか、急激な変化に正直驚きました。しかも犯人が胸糞…!彼らに代わって成敗してやりたくなりました。(犯人当てで間違うと出る二人からのメッセージ、それぞれのルートでセリフが違っているのがいいですね。巧さんのセリフがらしくて好きでした) @ネタバレ終了 最後には驚きの仕掛けがある、ジェットコースター展開の作品でした。 面白かったですし、何より二人のキャラクターと、彼らの紡ぎ出す言葉がとても好きでした。ありがとうございました!
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七文字しりとり学園物語私立 七文字しりとり学園」を舞台に、「七文字しりとり」で戦いながらスクールカーストの底辺からのし上がっていく「七文字しりとりRPG」でした。 こちらのゲームは、「2010年に京都大学のサークルとして設立され、現在では日本全国で活動」している実在の「全日本七文字しりとりの会」が制作されたゲームだそうで、いやはや七文字しりとりの会なるものがあるとは露知らず驚きました。そもそもしりとり自体ずいぶん久々だな、でも昔は縛りプレイ(食べ物の名前のみ、芸能人の名前のみ等)とかもしてたし案外いけるのでは?なんて呑気な気持ち始めたのですが、七文字しりとり半端ねぇ…!!絶妙に難しかったです。 @ネタバレ開始 「る」攻めがきくのは知っていましたが、「ず」と「ぬ」は盲点でした。「ず」は難しいながらも何個か見つかりましたが、本当に「ぬ」で始まる七文字って全然ないんですね。ぬんちゃくは5文字だし、ぬらりひょんは6文字だし、ぬすっとたけだけしいは10文字(そもそも単語じゃないか?)だし…精一杯考えてみましたが七文字は見つからず、購買おじさんの偉大さを思い知ることとなりました。 と思っていたのもつかの間、最後の会長とのバトルでは「ぬ」攻めされ、ええ~一個しか持ってないよ!と本当にどうなることかと思いました…汗。が、そこでルックアラウンドが炸裂。いやほんとにルックアラウンド法、神!満身創痍ながらも、無事会長に就任できた時は\(^o^)/でした!笑。 @ネタバレ終了 七文字しりとり自体は難しいですが、ゲームとしては初心者でも楽しめるよう手ほどきもありますし、何より単語を自分で入力する必要がないのがありがたかったです。ただこの七文字単語を集める探索も何気に難しく、結構なクリックゲーでもありました。更に、探索の最中には謎解きもあったりするので、全体を通してなかなかに頭を使うゲームだとも思います。これはいい脳トレになるのではないでしょうか。 また、しりとり戦の面白さだけでなくストーリーにも友情を感じる展開や勧善懲悪の教訓があったりと、コメディに走りすぎず一本筋の通ったお話だったのが良いなと思いました。 頭脳で戦うという新しいタイプのRPG、とても面白かったです。今まで何気なくやっていた「しりとり」ですが、こんなに楽しいとは…。しりとりの真の面白味に気付けた気がします。それにこの戦いを経てしりとりのスキルがレベルアップした気がするので、学んだルックアラウンド法や芋づる法を駆使したしりとり戦法をぜひ実践でもお見舞いしたいと思いました。イーヒッヒッヒ! 楽しい作品をありがとうございました!
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終生列車気がつくと乗っていた「終生列車」で4つの終生を目撃することになる主人公と、その案内をする終生ちゃんとの交流を描いたお話でした。 見た目も態度もかわいい終生ちゃんとは裏腹に、4つの終生物語はどれも不気味でおどろおどろしい…!それも怪奇的な怖さではなく、精神的にグッとくるような心を抉ってくる内容で、でもそこがとても面白かったです。 @ネタバレ開始 〈閲覧・禁視〉 彼女の強欲さが何より恐ろしかったです…!! 〈ジュワ,ジュワ〉 ただより怖いものはなし! 〈この世界のクソったれ!〉 理不尽すぎる彼の運命、悲しかったです。世の中に自分を刻むことはできたかもしれないけど、彼の心が怒りに満ちたまま終わってしまったのが切ない。最期くらいは穏やかに終わらせてあげたかったです…涙。 〈骨抜き屋〉 骨抜きという言葉にかかっている「骨抜き屋」の設定の妙!発想が素晴らしいと思いました。 好みだったのは「骨抜き屋」でしたが、悲しくて色々考えてしまったのは「この世界のクソったれ!」でしたし、得体の知れなさに震えたのは「ジュワ,ジュワ」でした。 でも一番怖いなと思ったのは「閲覧・禁視」の彼女!!ヤバイです…関わっちゃいけない系の匂いがぷんぷんしている!汗。彼女のような思考が世の中に怪異をもたらす一因なのかなと思いました。とはいえ彼女も(終生ちゃん誕生の元凶??に)踊らされた一人のようですが…。 結末も END4 部屋の中から電車の音がする、これまたある意味ホラーだなと思いました。 END3 閉じ込められた先に終生ちゃんは来てくれるんでしょうか…?もしそうでないならキツイな。 END2 これも一つの幸せの形と思える最後でした。二人が幸せそうで良かった! END1 終生ちゃんの涙が神々しかったです!ずっとずっと待っていてくれたんだね…とホロリ。 最果てで終生ちゃんが待っていてくれると思うと、死も怖くなくなるかも? それぞれ味わいがありましたが、個人的にはEND1が好きです。やっと会えた二人の感動的なスチルが素敵でした! @ネタバレ終了 4編とも怖いお話という共通点はありますが、全編違ったテイストかつ完成度が高い!ただ怖いだけでなく、教訓や戒めを感じ取れるところにも魅力を感じました。また、グラフィックも終生ちゃんは可愛く背景は幻想的、4編のお話は怖いほど不気味に描かれていて、様々なタッチの使い分けが巧みで素晴らしい…!UIまわりもプレイしやすさが考慮されつつデザインがハイセンスですし、中でも動きのあるメーターが可愛くてツボでした! 最後まで楽しい列車旅行でした。ありがとうございました!
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スクールシャーク主人公である中学校教師の渡辺先生が、校内に現れた「サメ」と対峙したことから始まる、まさしくスクールシャークなお話でした。 B級サメノベルと概要蘭にありましたがパニック映画のような雰囲気ではなく、むしろ淡々と紡がれる物語は日本のホラー映画の趣があったように感じます。 また残酷な描写や怖い展開などのホラー要素は思っていたほどなく、サメが一体何なのかやその元凶を探していくことに重きを置いたサスペンスに近いような気もしました。 なにより特筆すべきはやはりサメ!! 陸地にいれば安心というサメに対してのアドバンテージが無になる、空中を泳ぐという異質な存在に恐怖しました。いやいや、これじゃ人間に勝ち目ないだろ~と思いましたが、本当の敵はサメではなかった…! @ネタバレ開始 後半、まさかまさかの展開で驚きました。 途中から不穏さが漂い始めてはいましたが、魔がさしてサメを利用しているだけなのだろうと信じていたので浅井さんが指摘するまで全く気づかなかったです。むしろ気の毒な人くらいに思っていたので、そうか、そういうことか…!と納得しつつも、豹変ぶりを少し残念にも思いました。本性をむき出しにしてきた彼がサメの数倍は怖かったです。 恨みをかってしまった浅井さんの闘いは続きそうですね…。終盤でいい意味でのギャップにより好感度爆上がりした浅井さんには、ぜひ今後も活躍してほしいなと思いました。 @ネタバレ終了 サメノベルとしての醍醐味はもちろん、人間の恐ろしさについてもつぶさに描かれた、肝の冷えるお話でした。とても面白かったです。ありがとうございました!