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SHIAのレビューコレクション

  • 一刻迷華
    一刻迷華
    目が覚めると目の前に見慣れぬ美少年、「姫、お気づきですか?」と言われたが、待って私は普通の高校生で……と異世界に来てしまった主人公が姫様と勘違いされることから始まる恋物語です。 初期だとタイトル画面にもいるシアさんのルートのみですが、クリア後に別のキャラのルート解禁、2人のルートをクリアするとおまけ解禁となります。 おまけの後日談もここまで見てきた方なら大満足間違いなしの内容でしたので、これからプレイされる方には是非に後日談まで見てほしいです。 選択肢は正解のものを選ぶと綺麗な鈴の音が鳴るので、私はそれを頼りにクリアしました。 @ネタバレ開始 シアさんルートも、エルヴィンさんルートもどちらも素敵な恋が楽しめて、肌が潤いました。 シアさんに関しては、実は桜さんと同じ世界の住人だったなど衝撃の事実も出てきますが、初めは警戒心バリバリだったシアさんが少しずつ軟化して最後は「桜を守る」と命令とは関係のないところで守ってくれる姿がキュンでした。 エルヴィンさんルートは、エルヴィンさんのカッコ良さとノリの良さなど終始元気づけられました。 最後の五十嵐と名前を変えて転校、自分の彼女発言をするなど彼らしいスピード感とノリが見ていて微笑ましかったです。 こちらの世界に残ると宣言した時の抱き上げスチルも最高でしたが、最後の手を繋ぐスチルが最強でした。 後日談はどれもすべて良かったです! 特にユーチェン姫とアルさん、カミールさんとパリスさんの後日談は「お幸せに!」と言いたくなる素敵な結びでした。 お互いの気持ちは一緒なのに身分の差や状況の変化などでその想いに蓋をしていたキャラたちが幸せになる姿は、見ていて心があたたまりました。 登場人物紹介でちょっと気になっていたクロエさんまで見られて嬉しいです。 登場人物の詳細まで知ることのできるこの項目は、すごくいいなと思いました。 @ネタバレ終了 異世界に来てしまい突然姫になってしまった女の子の恋模様と、周りのキャラたちの恋模様、どちらも楽しめる素敵な作品でした。 ありがとうございました!

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  • 俺が猫を殺す話
    俺が猫を殺す話
    探索謎解きさんにオススメしたい、黒面積多めのドット風画面で進められる奥深い物語です。 難易度は少し高めなので、腰を据えてプレイできる方向けかなと思います。 @ネタバレ開始 「憎悪」のデザインがかわいくて「憎悪なのにかわいい」と思いつつ、探索を進めました。 一番初めにまず憎悪が生まれる前の出会いのころから始まり、徐々に物語が進んでいくにつれて…と、練りに練られたシナリオも素晴らしかったです。 結構頑張ったのですが、エンドを全て見ることができなかったので、各エンドへの到達を補助する攻略ヒントがあると嬉しいです。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!

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  • たまごとらいある
    たまごとらいある
    縁側で何故か落ちているたまごを見つけた女の子。さあ、このたまごをどうする?から始まるほのぼのとした物語でした。 全選択肢でセーブしておけば後は分岐までが楽だったので、エンドもサクサク回収できました。 どのルートもまだまだ小さい無垢な子どもならではで、鹿威しの水にあてたりする話は「まさに子どもならではの発想だわー」と楽しく読ませていただきました。 冷蔵庫の大量のステッカー類とマグカップの虎など、細かいところも可愛いなと思いました。 @ネタバレ開始 たまごがまさかのオルゴールだったとは。 タイトルの流れている線はなんだろうと思っていたら、オルゴールだったと知って納得しました。 最後のスチルのたまごたち、どれも大変かわいらしいと思いました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 逆さまの温度計
    逆さまの温度計
    収入で所属する階層が決まりもうすぐ氷河期が訪れてしまうディストピアな世界で、少年は寒さを感じない少女と出会う…エンドによって展開がまったく異なり、サイドストーリーまで読むととある謎まできちんと氷解する素敵な仕様の物語でした。 @ネタバレ開始 エンドABCすべて到達、サイドストーリーで店長の真の正体まで読み終わったのですが、「?」が二つ残ったままとなっています……スチルも全て埋めているのですが、こちらは今後追加予定なのかな?と気になります。 まだ謎が残ったままなので、埋まっていないサイドストーリーも楽しみです。 店長がすごく面倒見が良く、本編中で何やら別の顔を持っている素振り、しかも最後の銃撃の時に「やめろ、その人は―――」と濁されていたので「こ、この人は何者なんだ!?」と思っていたら、どのエンドでもその謎が明かされず「あれ?」と思っていたので、サイドストーリーがとても面白かったです。 @ネタバレ終了 すべてのエンドに到達しても明かされていない謎があり、これから先どうなるのか、またキャラクター個々の謎などの真相も気になりました。 素敵な作品をありがとうございました!

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  • マルベリーがまだ赤色なのに
    マルベリーがまだ赤色なのに
    幼馴染の彩葉さんと綾葉さんはいつも二人で一緒にいるほど仲の良い大の親友同士。ある日、そこに「ふみ」という少女が加わって……から始まる、女の子たちの会話がキラキラとかわいいハートフル・ストーリー……。 ―――の、はずが。 @ネタバレ開始 選択肢で声をかけた後の展開で「〃ずっと〃ではなかったよね」と口にした時の彩葉さんの目から光が消えていて「あ、これ、なんかここから始まってくやつ!? 何か起きるやつ!?」と脳内の警報機がエマージェンシーコールを急に鳴らし始めました。 その後は平穏に進み、最後の最後で「―――は? 紹介したい人?」と含みのある感じで幕が下りましたが、こちらはこの後に「この後は年齢制限上、書けません」という展開になっていくのか、それとも紹介された人を含めて仲良くなっていくのか…その辺りは分かりませんが、とりあえず血を見る大惨事ではありませんでした。 が、声をかけなかった場合は、大惨事でした(ガタガタガタガタ) 声をかけなかった場合は彩葉さんの御顔が常に不機嫌モード、選択肢を選んだ瞬間からサイコモード突入なのか最後の瞬間までずっとそのマルベリーの深い赤色のような真っ赤な愛を貫いて、幕が下りることに……綾葉さんも助からないので、全員総方向BADENDの様相には「私がプレイ最初に感じた女の子たちのハトーフル・ストーリーなんて幻想か夢やったんや」と叫びたくなる気分でした(涙) 確かに「女の子たちのハートフルな物語」なんて紹介文にも書いてない…ある意味ハートフルだけれども…!(笑) 「夏だよ!百合だよ!!重い女だよ!!!わっしょい!」の意味がそのままドストレートに伝わってくるエンドでした…! バックログだワン!などで出てくる犬さんにデジャヴが…と思ったら、作者様代理をしていた犬さんだったことに気づきました…! あとがきでこの仲良死3人組さんの作品がまた出るご予定があるとのことで、楽しみにしています! こ、今度こそ女の子たちのキラキラしたハートフルなイチャかわいい物語を…! @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!

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  • ライブ始まります! 場所:墓場
    ライブ始まります! 場所:墓場
    フェス始まって以来、墓場と言えばもう怖いイメージしかなかったのですが、こちらのゲームでそのイメージが完全に払拭されました。 だって、先生のかつらがズレていると歌いながらギターをかき鳴らす可愛い女の子(幽霊)がいたりするんだぜ? 基本的にはテンポよく面白おかしい墓場の住人さんたちとの交流を楽しみつつ、中盤で三人の個別ルートに入りそのままエンディングへという流れなので、純粋に物語を楽しめました。 @ネタバレ開始 高松さんが一度お墓に戻ってギターを持って出てきたりする姿に、確かに敷島さんの言う通り「それぞれの墓は部屋にでもなっているんだろうか? 墓地は集合上宅なのか?」でした(笑) もうここすごく気になって、これからアコギの曲が聞けるのに頭の中は謎が気になりすぎるのと、墓地集合住宅をちょっと想像してしまって笑ってしまいました…。 その後、やっぱり集合住宅かなと思うほど幽霊さんたちが集まってきて大盛況なので、お墓へのイメージが払拭されつつありました。 個別ルートのそれぞれの過去、ライブでの遺してきた人たちとの再会はほろりとしました。 いや、やっぱり歌詞の内容や盛り上がる幽霊さんたちの感性には敷島さん同様にちょっとついていけてないところもありましたが(笑) ジャズピアノでも「wooooooooooooooow!!!」と盛り上がる墓場の皆さんの感性の豊かさに脱帽です(と綺麗にまとめておく) アンコールで敷島父上が学生時代以来の「唸れ我が手・魂のドラムを叩く!!」と言い出した時は(そこまで言ってない)、また笑いました! 最後の最後でついに父上までゲスト参加してきた~!!と。 最後のエンドクレジットで公開された観客の方々の紹介も、楽しく読ませていただきました。 主人公の敷島さんも含めて、モブの墓場の住人さんたちまで魅力的なキャラクターばかりで、墓場がとても楽しいスポットに感じられました! @ネタバレ終了 墓場で開催された他にはない唯一無二の楽しいライブ、アンコールの終わりまで楽しませていただきました! 素敵な作品をありがとうございました!

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  • はぐれモノがたり~ストレイガール~
    はぐれモノがたり~ストレイガール~
    一度入ったら二度と出られないと言われる洋館からの脱出を目指して奮戦する女子高校生のガール・ミーツ・ボーイな不思議なお話でした。 これからプレイされる方は、探索パートと多くの選択肢が待ち受けており攻略難易度もそこそこなので、全部のエンディングを見たい時は小まめなセーブなどを駆使するとよいかも~と思います。 @ネタバレ開始 隠しバッドエンドなど全エンドとソノゴ…も見ることができました。 初回はものの見事に通常のバッドエンド、そこからノーマルエンドのち隠しバッドエンドを挟んでのトゥルーエンドとなりました。 隠しバッドエンドでアンドレイさんの御顔が「ええええ」という姿を見たときは一瞬で「これはトゥルーではない」と確信し、無事に綺麗にバッドエンドに…バッドエンドの時もそうでしたが、隠しエンドのときもミリーさんの性格の振れ幅の残酷さに慄きつつ、トゥルーエンドへ到達できた時は「と、到達したぞー!」とガッツポーズしたい感じでした。 隠しバッドエンドの後に見ると、見られてよかったと本気で思いました…! 一つのエンドだけでは全容が明かされないかなと思うのですが、全エンドを見ることでこの館の歪みや愛情が全部見られて、とても奥深い物語として心に残りました。 迷い込みたいかと言われたら、いえ結構です~とはなるのですが(笑) @ネタバレ終了 選択肢が多かったので人によってはもしかしたら攻略ヒントとかあるといいのかな?とも思いつつ、とても面白い物語でした。 アリサさんとジュンくんのドア破壊しようシーンや厨房シーンの掛け合いが大変面白かったです。 素敵な作品をありがとうございました!

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  • ファンタジー世界であった怖い話
    ファンタジー世界であった怖い話
    怖いお話というタイトルがついていますが、蓋を開けてみたら冒険者の皆さんが遭遇したトラブルや先達の知恵を語ってくださるタイプの面白いお話でした。 どの方のお話もファンタジーならでは、冒険者ならではで、現代ものホラーの怖い話とは「怖さ」が異なっていて新鮮でした。 個人的に一番身の危険を感じたのはウーズの大量出現のお話でした。 生き残るにはラック(運)も必要…! セーブしてどの話も両方の分岐を見ましたが、個人的にはどの方の話もより良い結末に結ばれる方が好きでした。 ファンタジー+怖い話ということでどんな怖い話が来るんだろう、きっとグールとかグログロなのが出てくるんでしょと身構えていましたが、読んでみたらホラー成分はほぼなく新米冒険者のための指南書のようでした。 素敵な作品をありがとうございました!

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  • じごくのインターネッツ
    じごくのインターネッツ
    インターネットにまつわるアレコレをふんだんに盛り込みながらホラーからコメディまで幅広いジャンルを横断してハイクオリティかつガツンと衝撃を与える作品に仕上げられている、大変面白い作品でした。 インターネットの大海を征く者たちよ、いざ本作に集え! ネット時代の今だからこそ見られる「あるある」「ほんとそれな」と思うものから「そういうのもアリか!」と思うものまで、全4章仕立てがテンポの良いシナリオで進むので一気読みでした。 奈落ちゃんがとてもかわいいです! @ネタバレ開始 マスコットキャラ作成で名前を「なぱたん」、口調を「にゅや」にしたので、街中になぱたんが溢れ、最後は宇宙にまで「にゅや!にゅや!にゅや!にゅや!」と謎の口調を連呼する生き物が氾濫しました(笑) 一時期流行ったご当地マスコット、今となってはマスコットが大氾濫でほとんどのキャラが分からないキャラと化していますが、そういうのもあったなと思い出しました。 エンド1-3まですべて到達しましたが、うつくしい世界も混沌の世界も悪くないけれど、やっぱり奈落ちゃんもいるエンド1が一番好みでした。 インターネットって最低だな! だがそこがいい! なんてね☆ 尚、ホラーが苦手なチキンプレイヤーは、ネット世界を題材にしたとあるゲームをプレイした直後からデマや嘘は絶対に書かないでおこうなどと申しており―――(終了) @ネタバレ終了 とても面白く、演出やUI、いわゆる立ち絵に当たる絵の見せ方なども含めて、すべてが素晴らしい作品でした! ありがとうございました!

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  • ぐらぐらする
    ぐらぐらする
    ブラック寄りな会社に勤めた気分になるリアリティに溢れたサラリーマンが主人公のゲームでした。 幽霊や怪奇現象を投入してガンガン攻めてくるホラーではなく、主に文章によって梅雨時の湿気のようにメンタルにじわじわじっとりと侵食してくる、ちょっぴりどんよりした曇天の香りも漂わせる秀逸なゲームです。 @ネタバレ開始 リアルサラリーマン(ブラック寄り)を肌で感じられる細やかで丁寧な会社生活の描写が、じとじとした湿気のようにじわじわときました。 同僚との家族や生活に関する何気ない会話、パワハラ・モラハラを受ける同僚の様子、会社で起きるトラブル色々……と日本の会社組織には所属したことがない私でも、日本の会社の雰囲気が感じられてよかったです。 それにしてものパワハラ……それにしてもの長時間労働……それにしてものブラック体質で、もちろん企業にもよりますが日本で会社に勤めるのは大変なことなのだなと心から思いました。 会社に勤めることで自分がどんどん摩耗していき、最後は自死をえらんでしまった姉を持つ主人公は一見元気なのですが、やはりどこか歪んでしまっているというか、傷ついているというか……身近にいる大切な人が亡くなったことに影響されて感じるものが主人公の「……」などから滲んでいるように思えました。 傘をお供えにするエンドで主人公が「勝手に一人で落ちていけ」と突き放すシーンがあり、そこが本作では一番怖かったです。 自己責任論を体現しているようでもあり……皆が皆、自分のことでいっぱいいっぱいの今の世の中を表しているようでもあり、複雑な気持ちになりました。 @ネタバレ終了 読んでみると思っている以上に深く重たく落ちていく話ではありますが、メンタルが元気なときにオススメしたい作品です。 素敵なゲームをありがとうございました!

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