個人宇宙のレビューコレクション
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ガラクタの森のエデンにて洪水で土地の七割が沈んでしまった世界。一部の記憶を失った少年エファは、小さな島でガラクタを集めながら同居人アリヴィオと生活をしていた。ある日、エファはガラクタの中から”ある物”を発見し、それにより失っていた記憶を少しずつ取り戻すことから始まるファンタジー物語。全2ルート、エクストラを含めて3時間半ほどで読了しました。 すごく面白くて、最後まで一気に駆け抜けてしまいました。シビアな世界観でハラハラとする場面もありますが、柔らかいタッチで描かれたスチルと、エファとアリヴィオの微笑ましいやり取りも多くあり、そのバランスも絶妙でした。 登場人物たちの人間描写も端正な文章で徹底的に掘り下げられており、個人的には「他人に対する優しさ」という部分は考えされられました。その優しさが自分勝手になってないか、その優しさは相手にとってマイナスになってないか──。彼らの優しさがもたらす良い部分と悪い部分を読みながら、いろいろと思考を巡らせてしまいました。 シナリオ・イラスト・デザインなど1つ1つが丁寧に作られた、素晴らしいゲームでした!未プレイの方はぜひやってみてはいかがでしょうか。
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イービルウィッチ『イービルウィッチ2』を先に読みましたが、とても面白かったので、勢いでこちらもプレイしました。30分程度で無事に解決することができました。こちらは推理要素がメインとなっており、主人公のあかねとニャテップは友達の千秋を救うため、元凶となる犯人を突き止めようと奔走します。 『2』と同様、こちらも面白く、読後感も心地よかったです。入力する単語が一発で正解できたので、個人的にすごく爽快感がありました(笑)。
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イービルウィッチ2特別な力を持っている主人公あかねは、ネコの姿の相棒ニャテップと共に人工島のタワーで発生した事故の対処をするため、怪異と戦っていく物語です。途中でキーワードを入力していく推理要素もあります。40分程度で無事に任務を達成できました。 とても面白かったです!全体的に硬派な世界観で緊張する場面も結構ありますが、ニャテップのゆるい感じがちょうど良い具合に入っていて、物語にメリハリをつけています。登場人物のスチルや動的演出も多いので没入感が大きく、最後まで夢中になって読みました。推理の部分は何回か間違えてしましたが、最後は無事にクリアできましたので、絶妙な難易度でした。印象的だったのは、終盤で”とある部分”が揺れている場面です。大きなこだわりと感じました(笑)。
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クロは今日もおるすばん!主人公のクロと、その飼い主の葵くんの物語です。全2エンド、アナザーストーリーを含めて50分程度で読了しました。 とても面白かったです。細かいことを言うとネタバレになるので控えますが、物語が大きく変わる部分は「そういうことか!」と驚くばかりの内容でした。先入観というのは恐ろしいです⋯⋯。伏線もしっかりあって、該当する部分は改めて確認してしまいました。 アナザーストーリーでは登場人物について丁寧に掘り下げられており、じっくりと読みました。歪んだ部分は多少あったかもしれないけど、クロと葵くんの気持ちは本当に真っ直ぐで、読み終わった時はすごくほっこりとしました。 演出の部分についても、クロや選択肢ボタンが動いたり、GIFアニメーションが挿入されていたり、カーソルが犬の足跡になったりと、細かい部分まで凝っていて良かったです!
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ミルとメル主人公が目覚めたら、ペットのミルとメルが女の子の姿になっていたことから始まる物語です。選択肢はなく10分程度で読了しました。主人公以外は全てフルボイスです。 とにかくミルとメルが可愛くて、ストーリーもほっこりとする内容で癒されました。短い時間ですが、立ち絵やスチルも豊富にあります。ボイスもやや淡々とした感じのミルと、元気いっぱいな感じのメルで個性が出ていて、すごく良かったです!
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ナナツモリ怖い話が苦手な女子高生・天南さんは大切なお守りを失くしたことに気付き、放課後の学校に戻ったところ、不思議な少年・露草くんと出会う。そこから始まるホラー物語。全2エンド、30分程度で読了しました。 ホラー作品なので怖い場面もありますが、読後感は心地よかったです。天南さんと露草くんの会話が楽しく、サブの鏡さんも魅力的なキャラクターでした。露草くんの可愛らしい見た目とは裏腹に、言動から滲み出る格好良さが個人的に好きです。イラストもすごく綺麗で素敵でした!
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THE 妄想 ~ 犬が話し掛けて来るんです~日常的に犬に話しかけられる妄想を見ており、それが原因でクラスから孤立した学校生活を送っている主人公の悟くんの物語です。40分程度でトゥルーエンドに到達しました。登場人物はフルボイスと豪華な内容です。 他の方も言っておりますが、自分も最初はコミカルな内容を想像しました。しかし、中身はシリアス寄りの物語でした。終盤のループを通り抜け、最後に彼女が出てきた時はとても穏やかな気持ちになれました。カオリちゃんやイヌのボイスが、個人的にすごく好きです。
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万に一つの偶然会社員の主人公の久は、電車内で誤って他人の鞄と取り違えたまま下車してしまう。すると、その鞄は特殊詐欺グループに関わるモノだと判明したことから始まるサスペンス物語。選択肢はなく、40分ほどで読了しました。形式はサウンドノベルになってます。 鞄の取り違えという誰にでも起こりうる出来事を、サスペンス的な内容にどんどん展開していくので、クリックをする手が止まりませんでした⋯⋯!ハラハラとする場面もありますが、主人公の久と奥さんの洋子との微笑ましい会話も多くあり、その部分もすごく楽しかったです。
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ネットフレンド ~彼女に出会った私の末路~主人公の渚が、ネットで知り合った若葉という憧れの人とリアルで会ったことから始まる物語です。全2ルート、20分ほどで読了しました。また、HAPPY→TRUEの順番で読みました。 ネタバレになるので詳しいことは言えませんが、内容が凄まじく二転三転する(良い意味で)衝撃的な物語でした。不穏なシーンもありますが、基本的にはコミカルな内容なので、最後まで楽しく読むことができました。オチも素晴らしかったです⋯⋯!親友の満瑠くんは『ペンフレンド』からの再登場になりますが、TRUEを読み終わった後、HAPPYルートで今後真相を知った時の彼の衝撃は計り知れないんだろうな、と想像してしまいました(笑)。
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Rabbit Roomうさぎのケビンと、その仲間たちと家でのんびり過ごすゲームです。20分ほどプレイしました。 とてもほのぼのとしたゲームで、説明文にある通り、個性的な住人たちと会話をしたり遊んだりすることに終始します。イラストはシュールさと可愛らしさが一緒になった感じで、ゆるいテンポの会話と相まって、独特の世界観を出しています。ネイサンとバリーは「!?」と思うくらいの凄まじい髪型をしていて、どんな方法で家に入ったんだろうと思ってしまいました(笑)。