個人宇宙のレビューコレクション
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緑の目の従者サポートキャラである主人公が、友人の明日花の恋のために情報収集を行っていくシンプルな探索ゲームです。全2エンド、10分程度で読了しました。 何よりすごいと感じたのは、手書きで描かれた背景でした。独特な感じがあり、探索パートも楽しかったです。ストーリーもトゥルーエンドで「なるほどなぁ⋯⋯」と思いました。タイトルから伝わってくる意味も大きく変わるので、このエンドは必見です。
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ショート・ショート・ショート10017人の製作者様によって書かれた100本の掌編を集めた作品です。全ての作品が3分〜4分で読み終えることができ、ジャンルも恋愛・SF・童話・ホラーなど多彩です。自分の場合は気軽に読みたかったので、スマホ(iPhone)で2週間程度の時間をかけて100作・エクストラストーリー・あとがき全て読みました。 まず、何よりもすごいと思ったのは、大人数が関わる企画をきっちりとまとめて完成させたことです。1人でも進行が遅れると全体に影響が出ますので、かなりの労力を使ったんじゃないかと想像できます。作品全体のUIやデザインも非常に丁寧に作られており、先述したように自分はスマホでプレイしましたが、とても快適に読むことができました。なので、少しでも気になかった方は、スマホでも何でもいいので気軽にプレイボタンを押してみてはいかがでしょうか。きっと、お気に入りの作品が見つかるはずです。 次に内容についてですが、さすがに全作品は無理なので、いくつか気に入った作品の感想を簡潔に書いていきます。自分の場合、「おっ」と思うような構成の作品が一番好きで、その次に起承転結のしっかりした作品・演出またはシチュエーションが良いな〜と思った作品を好きになる傾向があります。 @ネタバレ開始 『とある患者の診療録』(九州壇氏様) 一番「うおおっー!!」と思った作品でした。ミスリードの誘い方がとにかく絶妙で、自分好みの素晴らしい構成でした。 『レモンソーダ』(ねこの様) おまじないを軸にした幼馴染とのラブコメ。2人の掛け合いとか、全てがドストライクでした。 『レスキューミッション』(あいはらまひろ様) 宇宙空間で起こった緊急事態。その対処法が何とも面白く、そのギャップが良かったです。 『釣り好きな祖父』(ヒビキソラ様) 「いい話だな〜」と思った後、あらすじに妙な違和感を抱いて再び読んでみたところ、「あ〜!!」と気付きました。それでも微笑ましい余韻が残る内容でした。 『時を止める力』(八久斗様) 序盤の契約から・急展開・最後のオチまで起承転結のしっかりした面白い掌編でした。 『イモーショナルリアクション』(NaGISA様) マジックを軸にした直球の恋愛物語です。何だかんだで自分はこういうのが好きなんです。 『ミュージックプレイヤー』(あほちゃん様) 音楽がないと精神的に死ぬ人間なので、もう共感しかなかったです⋯⋯! 『報告書SSS100』(ringotori様) ノベルゲームという媒体を上手に使ったホラーです。文字化け・演出にゾクッとしました。 『豚王VS勇者軍団』(オザキショウゴ様) こちらも演出を上手に使ったコメディーです。「もう勘弁してくれ〜」と思った矢先に、ああいう感じで落としていったので「こういう方法もあるんだな」と思いました。 『自白』(神無月ミズハ様) 主人公の語り口とか言い回しとか、そういった部分が個人的に好きでした。 『恐怖のしょう斗さん』(しろっく様) 日記調で進んでいくホラー。緊張感がどんどん加速していく部分も良かったですし、話のオチをこの企画に結びつけた部分も印象的でした。 『もう逃げない』(ヒビキソラ様) とても面白かったです。大地くんのセリフが良くて、すっきり終わると思った矢先、しっかりとしたオチも加えてきました。内容と構成、どちらも素晴らしい掌編でした。
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鳥籠の嘘牢屋に閉じ込められてしまった主人公の物語です。サイドストーリー含めて15分程度で読了しました。 @ネタバレ開始本編は素直に読んでしまって「おおっ!」と思いました。まさに王道のショートショートですね。@ネタバレ終了 サイドストーリーでは本編の背景を丁寧に補完しており、とても良かったです。 あと最後にこれだけは⋯⋯。個人的に一番驚愕したのは、クリア後に見られる『とある仕掛け』でした。これは驚く価値があると思いますので、クリア後はすぐゲームを閉じずに、その仕掛けを探してみてはいかがでしょうか。
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【Valentine's・Junkies】オカルト好きの主人公・純樹が、図書館で「ろこあ」という女の子と出会ったことから始まる物語です。全3ルート、20分程度で読了しました。 純樹と彼女の微笑ましい話になるかと思いきや⋯⋯。インモラルというタグに(良い意味で)ふさわしいエンドが待っていました。トゥルーエンドは「ですよねー!」と思ってしまいました(笑)。個人的には先生のキャラクターすごく好きです。
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散華奇譚奇妙なホテルに住んでいる妖怪たちと、そこに迷い込んだ少女・小夜子ちゃんによって繰り広げられる和風オカルト風味のファンタジーです。全4エンド、1時間10分ほどで完走しました。 妖怪がいるホテルにふさわしく、怖い部分や重たい部分もありますが、健気で可愛い主人公の小夜子ちゃんと個性的な妖怪たちの交流を最後まで楽しく読むことができました。個人的にはフフナーゲルさんとか、キンギンさんが好きです⋯⋯!印象的だったのは、やはりエンド1の最後の部分ですね⋯⋯。「死に囚われていることはできない」は重たくも力強い言葉でした。
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エマルジョン ~ アラサーOLとクレバーヤンキーヤンキーだが頭の切れる少年・策也と、会社で大きな悩みを抱えているアラサーOL・ららの物語です。全3エンド、1時間程度で読了しました。 あまり見かけない組み合わせの内容で、どうなるんだろうと思いながら読みました。お店で奇怪なソフトを買う部分とか、いきなりクイズが始まる部分など(間違っても1問目に戻る優しい仕様なので、気軽に挑戦できました)「!!?」となる展開もありましたが、全体的に痛快な物語で、楽しく読むことができました。作中に散りばめられている名言の数々もすごく良かったです!
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マンホールぴょんぴょん深夜、主人公が帰宅途中に裏道でマンホールの上で飛び跳ねている子供に遭遇したことから始まる物語です。15分程度で無事にクリアできました。 真夜中に子供がマンホールでぴょんぴょん⋯⋯。どこかシュールな部分がありつつも、不気味に感じる演出がとても良かったです。何度か試行錯誤して、無事にクリアできた時の爽快感は大きかったです。
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窓辺の彼女家の窓辺を舞台にした、男の子と女の子の物語です。選択肢はなく、10分程度で読了しました。 ほっこりとする、とても優しい物語でした。特に物語の結末を出す瞬間が本当に素晴らしかったです。その演出だけで、優しい物語の全部を表現しているとも感じました。ボイスも雰囲気にマッチしていて、彼女のちょっとツンとしている部分などが個人的に良かったです(笑)。
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その恋、保留につき、ガーデンパーティー『その恋、保留につき、』の続編的な内容で、主人公の柳川くんは文化祭で引き続き『恋愛応援委員会』に所属する彼女たちに翻弄されていくラブコメストーリーです。30分程度で読了しました。 本編と同様、イラストやUIのクオリティは非常に高く、可愛いヒロイン達とのやり取りを堪能しながら、快適に最後まで駆け抜けることができました。特別ゲストの部分も「お祭り」感があって、すごく良かったです。個人的に一番笑ってしまったのは、剣道部部長の登場シーンです。ひっそりと剣道部部長も好きだったので、再登場はとても嬉しかったです(笑)。
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キカイなカノジョ容姿も能力も優れている彼女。しかし、主人公は彼女の”とある部分”が気に入らないでいた。そんな2人の物語です。約15分程度で2周しました。 意味深なタイトルが絶妙で、どういう意味なんだろうと思いながらプレイしました。2周目に追加された部分を見た瞬間、主人公の結末は必然だと自分は思ってしまいました。言葉ではない部分で、彼女はしっかりと表現していたんですね。それに気付けなかったら、もう⋯⋯。 彼女の立ち絵・スチルはとても可愛く、表情が出る瞬間は本当に良かったです⋯⋯!短いながらも、いろいろと考えてしまう印象的な物語でした。