富井サカナ/DIGITALLのレビューコレクション
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不幸の味を知ってるかとても面白い設定のゲームでインパクトが抜群でした。「他人の過去を覗けるナツミちゃんのイマジナリーフレンドになって、不幸を覗きまくろう!」という端的にゲームの内容を説明しつつ興味を引く、キャッチコピーからして素晴らしいです。 主人公の相方のナツミは他人の過去の不幸を覗ける特殊能力持ちで、喜び勇んで人の不幸を覗きに行きます。人は欲深いですし、幸せは相対的な概念だということも否定できないのでナツミのスタンスは全否定できるものでもないとは思いますが、冒頭はいくらなんでも悪趣味だなぁという印象を持ちました。ただ、プレイしているうちに、よくよく考えるとこんな能力を背負わされたら楽しむか狂うかしかないよな、と同情の気持ちも芽生えてきました。 @ネタバレ開始 END3を見ているとむしろ同情の余地しかなかったです。 @ネタバレ終了 ハッピーもバッドも非常に好きな雑食ですが、基本はハッピーのが好きなのでENDは3⇒1⇒2の順で見ました。いずれのEDも登場人物たちのその後に思いを馳せざるを得ない内容でした。おまけの情報がとても充実していたのでプレイ後も大満足です。あとがき大好き派なので制作の背景が見られたのも良かったですし、相関図では本編の情報を整理するだけでなく補足情報もあってストーリーを補完できました。 最後に、ここまで触れそびれてしまいましたがタイトル絵はとても秀逸だと思います!
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則三角去四角(「花枕」以下シリーズ第二章)花枕の続編はずっと楽しみにしていたので、まずは続編が無事に公開されて遊ぶことができて良かったです。 今作は舞台が変わって登場人物が増え、メインキャラ同士の関係性も見どころになっております。文学的な文体とちょいちょい織り込まれるインテリっぽい(?)ネタも楽しめました。突如始まるクイズおよびそこで出てくるクイズあるあるはクイズファンとして思わず頷きまくりでした。 構想はあるやに聞いており今後の展開も楽しみにしています。続編は出たそばからプレイさせて頂きます!
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カニクエストクリアまでつい熱中してしまう超オモシロサクっとRPGでした! 今回のフェスで自分もRPGを公開していますが、制作着手段階で作ろうとしていたのはほぼ今作に近いものでした!やはりこのお手軽さは素晴らしいです。疾走感と成長感とノリも凄く好きですし、面白かったです。 ゲームバランスは大味なようでいてそれもテンポに貢献しているほどよい具合なのも良いですし、装備を変えるとグラフィックやモーションが変わるのも良かったです。テキストも初めから終わりまで独自の味があって良かったです。最後のカニだけにギャグには笑ってしまいました。
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とりあえず遊園地で!!!!!!バカゲーの皮をかぶった風刺ゲーとすら思える含蓄のあるお話でした。(深読み?) 掌編作品なので念のため感想はたたみます。 @ネタバレ開始 パワハラ課長はマウントを取れている間は強気でしたが、主人公が吹っ切ってからはなんだか可愛らしさすら感じました。実況電話のノリが非常に面白く、観覧車シーンが特に気持ち良かったです。高いところが好きなのはバカとお金持ち。いや、お金持ち=バカなのか? @ネタバレ終了 SNS時代にはあながちありえないとも言い切れないオチも良かったです。そして最後に明示されるビジネスプランはやりようによってはあり得るかもしれない。少なくともコンセプトとしてはニーズがありそうですよね。 過労状態の人は今作を遊んで少しでも肩の荷を軽くしてほしい!と思えました。
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Re:aco様々な演出と意外な展開が楽しめるゲームでした。 起動直後の演出が凝っているオープニングにまずは目を見張りました。プレイ中の意味深なノイズ演出も良い伏線になっていました。 冒頭からたくさんのキャラに好かれまくるわけですが、それがまさかあんな結末に繋がるとは思ってもみませんでした。納得いく上に初めて見た展開でした。 探索パートや追及パートがあってシステムも非常に凝っていて楽しめました!
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マキの命の火とてもショッキングなサムネ絵とあらすじでしたが、怖いもの見たさだけでなく「氷河期×四肢切断×延命」という売り文句を見て興味を持ってプレイしました。 ショッキングなシーンこそありますが、それだけではない良質なポストアポカリプスものでした。全く救いの見えない状況にも関わらず心の余裕を持ち、軽口を叩くマキとロボの2人の関係性がなんともいえない感情を惹起します。あらすじの通り最後まで2人が助かることはないのですが、最後まで孤独ではなかったおかげで不幸なだけではない極寒の中でも心はちょっと温まる物語を堪能できました。
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Re:quiem[Spring is in the air.]高校時代という非常に繊細な年代の感情をうまく表現した作品だと感じました。確かに「青春」のタグはまさにその通りだな!と思います。 ストーリーはあらすじの通り噂の真相を確かめようというところからスタートしますが、徐々に多くの登場人物を巻き込みながらまさに「青春」的な展開を見せます。恋心であったり嫉妬であったり、色んな出来事を乗り越えての成長であったり、様々なキャラクターの様々な感情に触れあえる部分がとても印象的な作品でした。 声優さんもそれぞれ声質が異なり演技もお上手でしたし、ご覧の通り可愛らしいキャラクターグラフィックも沢山拝めて目の保養になりました。白~明るい色彩が効果的に使われている印象も受けました。 @ネタバレ開始 作中では告白シーンの印象が非常に強いです。真っすぐな思いを明かすシーンはそれぞれとても感じ入るものがありました。 @ネタバレ終了
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テスオワ・昼タベール楽しみにしていた通り、ネタ要素が強くて自由度が高い町ぶらお買い物シミュレーションゲームでした!過去作の正当進化版といった趣がありました! 冒頭の教室での有無を言わさぬやり取りで(ハ、ハヤトよ、ゾンビになってしまうとは情けない)この世界に放り込まれることになりますが、サラリーマンになっても昼休みまで昼食を我慢できずにうっかり10時台に昼飯を食べてしまう身からすれば高校生だったら13時まで空腹だとゾンビになるのも当たり前だよね、と納得できました。 エンディングはサクッと3種類いずれも直ぐに到達することができたのですが、図鑑と思い出がまだまだコンプできない!いちいち説明ページが面白いので、もっと頑張って情報を埋めていきたいと思います!待ってろよマカタ~。
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ファントムゾーン エクソシスト独自な世界観と存在感を醸し出すシリーズ最新作となります! シリーズ作にはいつも強烈なキャラクターが登場しますが、今作のその枠はズバリグレゴリオ神父で間違いありません!グレゴリオ神父の最強キャラ感が非常に頼もしく、少々不安な展開であっても安心してプレイを進めることができました!
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蛇の首超高難度の謎解きゲーで、作中ヒントを駆使してクリアに辿り着けました。ノベコレのおかげで謎解きゲーはそれなりにプレイしている身ですが、これまでプレイした中で最も難しかった気がします。サクサク解けるような問題は全くなかったように記憶しています。これからプレイする方は気を引き締めて頑張ってください! さて、ゲームの設定自体がまさに謎解きをしにいくというストーリーなので気を抜いていましたが、日常に潜む落とし穴・危機と言った感のあるストーリー本編もとても楽しめました。(というか恐ろしかったです) 感想を投稿したつもりができておらず、バッジ取得から時間が空いてしまい失礼致しました! 最後にどうしてもクリアできない方に一言↓ @ネタバレ開始 (恐らく作者さんお手製の)本作向けのnote解説記事(謎解きの答えアリ)がをありますので、クリアできない場合は探してみてはいかがでしょうか。「蛇の首 攻略 note」で見つかりますよ。 @ネタバレ終了