富井サカナ/DIGITALLのレビューコレクション
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深海のホビーゲルファンタジックな作品で設定がとても良かったです。また、グラフィックは多くの背景が自作で、ファンタジー世界が表現されていました。タイトル画面で一目で分かる通り、キャラクターの立ち絵やイベントスチルもとても綺麗&幻想的でした。 ストーリーを最後まで見るためには(END3のフラグを出すためには)冒頭から3周のプレイが必須(と思われます)が、プレイ時間はトータルで1時間もしませんので2,3周目はラストまでスキップすればあっという間ですのでご安心ください。 読後感は非常によく、主要キャラのミドリとアオイの2人が仲良く幸せに過ごせると良いな、と思いました。クリア後はあとがきやおまけなども充実しており、プレイ後の余韻に浸れました。
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Bar Florとても面白かったですし、何よりも雰囲気が非常に良い一作でした。 オリジナルカクテルの数々にはワクワクさせられましたし、オシャレなレシピが埋まっていくのが楽しかったです。マスターの言動や、仄暗さと深みがあるストーリーも非常に味わい深かったです。レシピを埋めてもコンプまでは至らなかったので、作者さんの攻略情報はとても有難かったです。 最後に、ドリンクを作るときの演出が特に素晴らしかったです!!
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USB失くしましたかなり難しめの探索ゲームでしたが何とかクリアできました。 限りなくノンフィクションなストーリー展開やリアルを下敷きにした補足知識の数々でプレーヤーを惹き付けたと思うと、フラグ管理がしっかりした探索ゲームが始まって驚きました。 終盤では推理ゲームの様相を呈したりとネタゲーの域を超えたゲームだと思いました。失敗して周回を繰り返すうちに徐々に真相に近づけいていける絶妙な難易度だと思いました。面白かったです。 ちなみにエンディングを見た順としては98261、という感じです。残念ながらちょっと難しくてフルコンプはできませんでした。
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康太のイキツケプレイしましたが、もう圧倒的にEND3が好きでしょうがなかったです。泣き落としシーンの泣き方がもう明らかに自分が大好きなアレでした。号泣ムーブの映像が脳裏に思い浮かぶようでした。 にしても小学生なのにこんなお店に入り浸っている主人公は末恐ろしいですね。
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泣きべそ*花散る空とても面白かったです。冒頭からラストまでグイグイと惹き込まれて一気にプレイしました。 まず架空の「音声のみのSNS」の設定がとても興味深かったです。あまり知らないだけで実際にありそうな気がするくらい現実的な設定だと感じました。主人公がそのSNSでの交流を通じて他のメンバーと仲良くなっていくところ、メンバーたちと花火大会でオフで会うことになり実際に会うところ、そしてその後の展開とあらゆる描写がリアルに感じられました。 登場するキャラの性格もきちんと設定された上で描かれており、自分をそれなりに良く見せようとしているSNSでのやりとりの段階からそれがほんのり現れ、リアルで会うと隠しようもなくなっていくあたりも描写がお見事でした。人間、程度の差はあれどそれぞれみな長所も短所もありますもんね。 中盤から終盤にかけてはどこに着地するのかハラハラと読み進めましたが、主人公にとっては最も望ましい形のエンディングなのではないかと思いました。現実味と読後感が両立した、本作のテーマを踏まえればこれ以上なく、最も印象に残る素晴らしい落わり方だったと感じます。 フルボイスでプレイしましたが、皆さん自然な演技だと感じました。特に主人公の声は声優さんが声を当てている、という雰囲気でなく非常にリアルに感じられて良かったです。作者さんが作詞しているテーマ曲もとても素晴らしく、OPもEDも動画があって非常に印象に残りました。また、クリア後には好きなシーンからプレイできたり、作中作が見られたり、CGや動画が閲覧できたりと嬉しいおまけがいっぱいで嬉しくなりました。過去作キャラのカメオ出演も嬉しかったですね。 @ネタバレ開始 カラスのイケメンぶりには見てる自分も惚れそうになりました。 @ネタバレ終了
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普通の人と普通に日常会話を楽しむほのぼのゲームイラストといい内容といい、メチャクチャ和むほのぼのゲーでした。 交わされる会話が落ち着いていて知的なのと、登場人物がそれぞれ個性があって愛おしく感じました。佐々さんは博識で言葉の1つ1つに重みがあり、含蓄のあるお話がたくさん聞ける。熊谷君は主人公への好意(not愛情?)がダダ洩れだけど素直で天然で可愛らしい。大月さんはやたらと物腰が柔らかくて褒め上手なので会話していて凄く心地よい。日高さんは職業のせいか一番俗っぽいけけど、一番主人公の存在を大切に思ってそう。 ゲームとして面白いのかな?と思いましたがしっかり面白かったです。テキストで読ませる読ませる。イラストのタッチもとても可愛らしく、エンディングでポンポンとプロフィールピッタリのイラストが出てきた時は嬉しくなりました。 @ネタバレ開始 佐々先生の「学問を志すにあたって最も大切なのはどんなことでも楽しめる好奇心」というのは素晴らしいですし同感です。もっと言えば、学問だけでなく、「好奇心」と「どんなことでも楽しめる」をセットで持っておくと人生がとても豊かになると思っています。響きました。 熊谷君の数学は共同作業という考え方や「失敗」の捉え方が前向きで凄く好きです。数学者ほど美しさにこだわるやつはいないという発言はその通りだと思いました。高校の同じクラスで後に数学者になった友人がいますが、完全に数式の美しさに魅了されてました。クラシックの名曲も数学的に整理していかに優れているかを理屈で説明するようなヤツでしたが、音楽にも美しいという形容詞を使ってましたね。それも響きが、ではなく理論が、という主張でした。 @ネタバレ終了
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文化棟の魔女面白かったです。推理ゲームではないですがミステリー要素がふんだんで大満足です。 まず冒頭の主人公がボランティア部に入部するまでの流れがこれ以上ないくらい素晴らしいと感じました。開始直後の引きとしてもとても強いですし、何より月岡さんのキャラクターが説明なく端的にダイレクトに伝わってくる。まさに完璧だと思い感動しました。 その後は日常の謎的なお話が続くのかと思いきや、気付けばあっと驚く連続殺人事件が発生する怒涛の展開でした。わらしべ長者的というか芋づる式に大事件に繋がっていくのが気持ち良かったのと、やはり魔女月岡の安定感が凄かったです。 最後は王道の関係者を全員集めての謎解き。本作のジャンルは紛れもなくミステリーだと思います! @ネタバレ開始 主人公が意外とかなりの熱血漢で行動力もあってとても有能で驚きました。また、SNSの画面が完全にどう見てもスクールシャークだったので、あの画面が出るたびに気になって集中できませんでした(笑) @ネタバレ終了
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樹海の怪演出が非常に巧みで開始早々に驚きましたが、その後も間の使い方や演出が秀逸で何度も肝を冷やしました。 主人公の樹君はどうなってしまうんだ!と終始ヒヤヒヤしながらプレイしました。色々と考察しがいのあるストーリーですし、グラフィックも綺麗でとても印象に残りました。
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東京オディエットアモ 大篠八雲編シリーズ3作一気にプレイしました!面白かったです!グラフィックは美しくスチル多め、シナリオもほど良いボリュームで綺麗にまとまっており、演出も華やかでした! さて、3作目の八雲編ですが、何考えてるか分からない系のスケコマシかつやっぱり完璧な顔面の持ち主。今作は十二夜が原案とのことですが、全く聞き覚えがなかったので慌ててググりました。たまたまシェイクスピアが生まれた町に短期留学したことがあるとは思えないザコっぷりです。内容を確認して、あ、なんか男装する話なのね、確かにそんなのあったわ!と確認してからプレイを再開しました。 今作も他2作と同様にジュリが振り回されます。グラフィックの要素もあるとはいえ、三者三様のキャラづくりがとても巧みだと感じました。ロミオと公親と大篠はみんな勝手で奔放なのは同じですが全然キャラが違いますもんね。今作では男装をしたジュリが奴隷として右往左往することになります。 男装したジュリメッチャ可愛いので周囲がおかしな気を起こしそうになるのは良く理解できました。でもそもそもこんな美男子いないよ!可愛い女の子でしょーよ!となりました。 なかなか本心を見せない大篠の胸の内や、現在の大篠を形成するに至った生い立ちが興味深く、今作も他2作同様に一気読みでした。ジュリの包容力、慈愛の心が存分に感じられる中盤~終盤でした。やっぱりジュリ、イイ女すぎる! 今作の結末も両エンドとも非常に印象的でした。展開や文章表現が色んなことを象徴していて改めてシナリオがお上手だなぁ、と感じ入りました。 ちなみに印象的だったシーンを最後にたたんで記載します。 @ネタバレ開始 ・東京タワーミッションは印象的でした。いつか上ろうと思っていたのですが臨場感がありました。 ・終盤のピアノシーンも印象的です。これどこかで昔見たぞ?と思ったらプリティウーマンでした。懐かし~。 @ネタバレ終了 完結に向けて頑張ってください!待ってます!!
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東京オディエットアモ 目白公親編シリーズ3作一気にプレイしました!面白かったです!グラフィックは美しくスチル多め、シナリオもほど良いボリュームで綺麗にまとまっており、演出も華やかでした! さて、2作目の公親編ですが、幼馴染のクールな医者ということですがこちらも完璧な顔面の持ち主。今作はハムレットが原案とのことですが、いきなり復讐劇が始まってて慌ててググりました。内容を確認して、あ、このお話がハムレットだったのね、と納得してからプレイを再開しました。復讐劇の結末はどうなるのか!?と主人公との過去の事件の真相はいかに!?というダブルの引きがあったのでプレイする手が進みました。 今作のジュリはサドっ気丸出しのキミちゃんに喜んで従うまさに忠犬状態で可愛らしかったです。その扱いはないでしょ~と思うことも多々ありましたが、それ以上に第三者には理解できない幼馴染同士の高度な関係性なんだな、という印象が強かったです。 ちなみに一番ヒドイ!と思ったのは @ネタバレ開始 いきなり蒙〇タンメンで北極を食わせてるところでした! なお次郎と一緒なのに食べるラーメンが二郎でないところがツボでした @ネタバレ終了 突然のサラダ記念日なども含めて、本編はシナリオ本編がシリアスなのにテキストが面白いと思えるところが多かったです。ちなみにデートで野球観に行くシーンはジュリのNPB知識に感動しました。こんなん野球好きな男なら誰でも惚れてまうやろ!! 作者さんのnoteの攻略サイトを見ながらプレイしていたので余計に(?)どんな結末になるのかドキドキしましたが、えー!マジかー!ウソ―!と怒涛のラストには完全にビックリ仰天でした。してやられた感!