富井サカナ/DIGITALLのレビューコレクション
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nail lain随分とストーリー性の強い、破壊力のある乙女ゲーでした。 こちら、ネタバレに繋がると興をそいでしまう恐れがあるので、プレイ前にゲームの概要を良くご覧いただくことを推奨です。面白そうと思える方は満足すること間違いなし。大満足でした! 攻略対象と呼ぶべきなのか、メインの男性キャラは3人です。自身が記憶を失っているので3人の素性はおろか自身の素性も不明。3人の自分に対する態度の理由や登場人物の過去はストーリーを進めると明らかになります。 なんだか何を書いてもネタバレに繋がってしまいそう!! というわけで以下大人しくネタバレ感想です。 @ネタバレ開始 まずは3人をいわゆる「攻略」すべし!と思って足繁く通ってみたのですが、 ジャック卿が3パターンでぐちゃぐちゃに潰されるBADシーンと、 何の解決にもならない?メリバの3連発でこれは一筋縄じゃ行かないぞ、と。 その後、他のパターンを試すことで無事にNormalとTrueを拝見しました。 まさかそこまで大きな過去と罪を持った4人とは驚きでした。 傾国の美女という表現がありますが、クセスゴ3人衆を骨抜きにするクセスゴ姫。 奇跡的な巡り合わせで国1つ滅ぼすことになった上に肝心の姫がそれを全く望んでいないという悲劇。 シンプルなのか複雑なのかとらえにくい登場人物のキャラクター造形はそれぞれに愛着を湧かせますし、そんな彼らの口から過去の事実を姫に対して語らせるという非情な展開も良かったです。 隠しエンドはなかなか見つけられなかったので、 実況を探してなんとか拝見することができました。 以前作者さんとコラボ配信も行っていた実況者さんです。あざます! @ネタバレ終了 エンディングを重ねる度に解放される様々なおまけ要素も楽しめます。 ファンシーなキャラクター紹介画面は作品の答え合わせ感もあって良かったです。
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ちがうひとスポンサー賞が贈られているのを拝見してプレイしましたが、非常に素晴らしい作品でした。 登場人物がそれぞれ異なる背景を持っており、みな辛い経験を経ています。だからこそ人に優しくなれることもあれば、傷つけてしまうこともある。そういった人と人との関係性を丹念に描写しておりストーリーに引き込まれました。 亜人と人間が暮らす世界では人間社会にもそのまま通じる課題が顕著に表れており、様々なことを考えさせられます。 グラフィックも綺麗ですし、システムも洗練されていてプレイしやすかったです。 また、様々な意味を内包した端的なタイトルが素晴らしいと感じました。 以下プレイ順の個別感想です。 @ネタバレ開始 ・モトさん 本作で最も好感を持てたのが彼です。 見た目のキャラクター造形が素敵過ぎる。。 性格も不器用な優しさというか、 感情を排していることでとにかくフェアというか、 基本ブレない姿勢が素敵だなぁ、と。 ユユの気持ちは受け止めて欲しいですが、 そこは自己肯定感の現れなのかな、と感じました。 血が繋がってないなら100%OK派なので結ばれてほしい! ストーリー展開は痛々しくて心がえぐられる思いでした。 ・テオン 甘えた坊やかと思ったら過酷な運命を背負った少年でした。 このルートは回想シーンの形なので既に結論は出ているのですが、 なるほどそういうストーリーだったのかと深く納得しました。 これではユユが心に長く悲しみを抱くのも当然ですね。 私はこの論点についてはややドライなので、 本人の意思を尊重して見守った上で罪悪感もあまり持たない気がします。 と理想を言っていますが親しい相手ならそんな割り切れないよなぁ。 最後のやりとりのおかげで読後感はだいぶ良かったです。 ・ルー 別ルートを先にプレイしたので好感度最低からのスタートでした。 しかし、彼の育った境遇を考えると暴力衝動は仕方がない。。 絶対許されねえだろ!!ばっきゃろー!!からのスタートだったのに、 最後は仕方がないと思えるだけの境遇は重すぎでした。。。 いくら何でも過酷すぎる。。 差別相手の少年に暴力をふるうシーンではかなりスカッとしました。 暴力では何も解決しない、というのは分かりますが目には目をは気持ちいいです。 ・ユユ 最後に主人公。 スチルで描かれる姿を見てあまりに成熟しているのに驚きました。 育った環境により精神面での発達が遅めなのだと勝手に理解しました。 この外見だと確かに女性一人で治安の悪いところや夜道は危ないです。 もっと警戒心を持ってくれないとモトさんじゃないけど心配だ! モトさんももう少しユユに気を付けろって言ってあげてー!! ・ミツル ちょっと触れないのもかわいそうなのでやっぱりおまけでミツルくん。 序盤のやりとりで話のキーになる悪人だと睨みましたがあまり出番がなかったです。 あのモトさんが快く思っていないので心根が曲がっているかと思いきや、 特にそんな描写はなかったような気がします。(あっても少し微妙くらい) あれはモトさんが自覚していないだけで嫉妬?嫉妬なのかー!? 一方、ミツルルートで前髪ふぁさっからのあら美少年!ということもなく、 立ち絵が用意されているのにあまり見せ場がないので逆に愛着が沸きました。 @ネタバレ終了 非常に面白かったのでお勧めです!
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INNOSENCE 異能新世界戦線個性が濃縮されまくった作品で、凄く尖っている!というのが率直な感想です。癖のある文章や思い切った表現を多用しているので刺さる人には物凄く深く刺さるかと! 普通のノベルゲームの枠に収まらない作品だと思います。 こう書くと少しプレイしにくいようにも読めてしまいますがそんなことはなく、異能バトルものとして王道ともいえるような展開が楽しめます。次から次へと新たな能力者が登場し、それぞれ納得感のある形で決着が付いていきます。全44章からなる長編でプレイ時間はかなり長めなのに、徹頭徹尾スピード感のある展開でどんでん返しに次ぐどんでん返しといった趣でプレイヤーを飽きさせません。 特徴的だと思ったのは言葉遊びのセンスです。異能や異能者のネーミングセンスが大変に面白く、発想力が素晴らしいです。 「電波」というタグがつけられていますが、その看板に偽りない怪作と思います。フェスにメ〇ィスト賞部門があれば受賞間違いなし!と感じました。
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イロハニホヘト大正時代のカフェーの女給が主人公の乙女ゲームです。 美麗なグラフィックに攻略対象キャラは全員イケボのフルボイス。 素晴らしいOP・ED動画まで完備された超豪華な逸品でした。 店の推薦を受けて美男子大会に立候補してくれるイケメンを確保する!という冒頭から始まるのですが、協力を依頼する候補者6人はお店の常連さん。既に顔見知り以上の関係にはあるので各ルートともに話が早いです。色んなタイプを取り揃えたメンズたちとの恋愛ワールドが楽しめます。 EDを迎える時点までの糖度はキャラクターによりそれぞれで、これから本格的に付き合う感じのものからもうガッツリ距離が詰まったものまで様々。イチャイチャするシーンは、なるほど淑女の皆さんは身悶えするに違いない!という超胸キュン仕様。後日談では一歩踏み込んだ糖度更に高めのストーリーが楽しめるのも大満足でした。 乙女ゲーの主人公の女の子が可愛いのはやっぱり良いなぁと感じたのと、登場人物全員どこかで見たことがあるような名前なのは雰囲気の醸成に効果的だと思いました!
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シグレシンドローム
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隠花生物/顕花生物非常に素晴らしい長編ノベルゲームでした。 ノベルゲームというよりは総合芸術を体験したような感覚です。 ストーリーは新人類をテーマとした非常に壮大なもので、神話のような聖書のような趣すらあります。スケールが大きいだけでなく、個々の登場人物の心情も丁寧に描かれておりました。 壮大なストーリーを盛り立てるグラフィックは点数が非常に多いのですが、抽象的・幻想的なタッチのイラストや動画演出などもありとても想像力を掻き立てられました。 極めて強い印象を受けたのが本作のストーリーを彩るBGMの数々でした。時に優しく、時に激しく、様々な感情を揺さぶられました。作曲者の方も本作の企画に携わっていると知り、とても腑に落ちました。
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涙恋花2~徒花の恋慕~【完全版】オムニバス的に6つのシナリオが楽しめる乙女ゲーでした。 みんな大好きな花言葉をモチーフとした作品で、各エピソードともに異なる花が印象的に用いられています。どのエピソードも複数のEDがあり、ハッピーエンドだけでなく多種多様な悲劇も味わうことができます。悲恋、ヤンデレ、病み、ネガティブルートも色々楽しめます! 男性キャラオールフルボイスということで淑女の皆さんのお耳には優しい作品かと!!
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等速運動の君へとにかく文章がお上手でのめり込んでプレイしました。主人公とヒロインの性格や関係性は少し変わっておりますが、ヒロインの個性が会話内容も性格も考え方もとにかく魅力的でした! 後半は少しアダルチーな展開もありましたが、最高にリアルな描写に自分の若かりし頃を思い出して泣きそうになりました。 @ネタバレ開始 主人公がヒロインをまぶしく感じるのと性質こそ違いますが、 実家のような主人公はヒロインにとっても最高の相手なのだと思いました。 こういう関係性も良いもので、相性は抜群と言えるのでしょう。 「仲卸し問屋のお友達」も個性的でイイヤツで最高でした。 @ネタバレ終了 サムネにもなっている幕間でのロケットの表現も素晴らしかったですし、恋愛モノとして出色の作品だと思いました!
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【謎解き】リアル××ゲームからの脱出ゾンビキャンパスからの脱出に続いて本作もとても面白かったです!!! 前作とは打って変わってデスゲームがモチーフとのことで、序盤からバンバンと人が死んでいくので苦手な方はご注意です。(グロ描写はそこまででもないです) 謎解きが始まるとその面白さに一気に夢中になりました。慣れただけかもしれませんが感覚的には前作より少し簡単で、1stステージや2ndステージのあたりはサクサクッと気持ち良く解けていきました。 ただ、ラストの謎は試行錯誤したのですがどうしてもうまく進めることができず、作者さんの攻略ページに頼ることになってしまいました。この場にもし自分がいたらイイ線までは行くけど確実に死んでしまうコースなので悔しい限り。謎解き得意な方に、是非攻略情報なしでのTRUE到達をチャレンジしてほしいところ! ストーリー全体に関わるような謎も冴えわたっておりましたし、ゲームとしてのクオリティは前作以上に素晴らしいと思いました。 前作を楽しめた方は今作もまず楽しめることウケアイです!
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夕凪のハイビスカスウチナンチュの姉弟がオリジナル曲を演奏してくれる癒しのゲームです。 リクエストを受け付けてくれるのですが、どの曲も耳から脳まで幸せになれます。 ゲーム制作だけでなく作曲も演奏も作者さんということに驚きました。 姉弟とのやりとりにも三線の音色にもとにかく癒される作品でした。