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SHIAのレビューコレクション

  • 転生したら記憶喪失でカレー屋だった件
    転生したら記憶喪失でカレー屋だった件
    これからカレー作りでもするのかな?とゆる~く捉えていたら謎が謎を呼ぶ展開で、カレー屋さんでまったりするどころではありませんでした…! タイトルの「記憶喪失でも大丈夫、私たちとカレー屋でまったりしましょう!」と言わんばかりの笑顔とは裏腹に、本筋は結構ガッツリとしたミステリー系の物語でした。 主人公がカレー屋に転生したのは何故なのか、そして「外には出ない」のは何故なのか……すべてが最後に綺麗にまとまって収束して、お腹いっぱいになりました! @ネタバレ開始 いつもどちらか一人だけが主人公と話してて3人同時の会話がないな~、外に出ることのない店舗の中で人物が3人だけならば3人で話す機会なんて多そうだけれど……とは思っていたのですが、そういう理由だったとは思いませんでした。 健康被害が出て損害賠償が個人に、というのはなかなかのレアケースではないかと思うのですが、実際にそんなことになったら確かに自殺者が出てもおかしくないですし、主人公が自殺したくなる気持ちも分からなくはない…と、もどかしい気持ちになり、カレー屋に転生したとき(実際は転生はしていませんが)にはこんな気持ちを抱くことになるとは思わなかったです。 主人公が自殺しようとした理由が何かあるはずだと思っていたら、終盤の選択肢で「ハーレムが作りたかった」が混じっていたのには思わず笑いました。 合間合間に挟まれるクイズのおかげで、カレーなどについてかなり詳しくなれました。 選択肢でもし間違えてもすぐに思考して選択肢に再び戻れる仕様が、かなり親切だと思いました。 このタイプの選択肢へ戻る方法はあまり見たことがなく、バッドエンドへ行きロードして再度選択肢へ…のタイプのゲームと異なり、物語が中断しないので素晴らしいと思いました。 @ネタバレ終了 カレー屋さんに転生したらスパイスがしっかりときいたカレー(物語)が出てきて、大変美味しゅうございました。 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 夢見月に咲く
    夢見月に咲く
    せっかく日本に来てくれたのに、こんなウサギ小屋みたいな狭いところで暮らすことになってごめんね!!という気持ちを抱く冒頭、アメリアさんが「半年の辛抱よ」と思っている心がプレイヤーには見えて心が痛い…という状態から始まりました。涙。涙。涙。 @ネタバレ開始 クラブでの一件をきっかけにメルさんがそれまで意識していなかった主人公を異性として少しずつ意識し始めるのがかわいくて、ただでさえかわいいメルさんの魅力が私のPC画面を割ったりしないだろうか???と心配になるくらいとても魅力的に映りました。 「ひがし!」デートでも咄嗟に主人公に支えられて、あわあわしてみたり、恥ずかしがった俯いたり……主人公が余裕ありすぎて「人生何周目なんだ、コウイチくん…」と遠目になりかけましたが、メルさんがとにかくかわいいかわいいターンが続いて、読んでいてニヨニヨしました。 その後の展開で「人生何周目なんだ、コウイチくん…」の理由が分かった時、「い、生きろーーー!!」と思いました。 だから、そんなに落ち着いていたのかと納得しました。 クライマックスでメルさんがウエディングドレスで現れた際に「それはコウイチの気遣いなのか、本心なのか、今となってはわからない。」という地の文に「も、もう過去のことになってるー!!」とショックを受けました。 それからわずか1分後には息を引き取ってしまったので、「コ、コウイチさーん!!」と思わずにはいられませんでした。 メルさんの最後の涙と上を向いていた姿に心を打たれながらの読了でした。 別の作品でも最後は死が二人を別つことになっていましたが、女の子には涙より笑っていてほしいもの。 そういう意味で、もし何か困難があってメルさんがうつむいてしまった時、夢の中にコウイチさんが出てきて元気づけてくれたらいいなと思いました。 @ネタバレ終了 女の子と仲良くなるだけのゲームではなく、女の子の心の変化をしっかりと描きながらドラマまできちんと入っている、読みごたえもある作品でした。 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 御臨終特別編
    御臨終特別編
    人生の最後で急速解凍した爆弾(発言)で残される人たちに致命傷土産を置いていくトンデモさに「このまま死ぬんじゃない!! 死ぬな!! 死ぬなーーー!!」と思わず違う意味で「(まだ)死なないでぇええ!!!」と家族が叫び出すであろう強烈な告白でした。 いらすと屋さんの大変まったりしたほんわか笑顔のお爺さんのバストショットが、これほどの破壊力を持ったことがかつてあっただろうか、いやない(反語) @ネタバレ開始 人の嗜好にアレコレ言うつもりはありませんし、臨終したら遺された世のことなど知らんわーい★というのも分かるのですが、コピーして回覧板だけは!!! アウト!!! スリーアウトじゃないです、レッドカード一発退場のアウト!!! お尻開発するのも百歩譲ってドアノブぬるぬるにするのも、後者はまあ赦さんけれど家族内の秘められたる恥部として置いておくとして、なぜ回覧板でご近所さんに真実を知らせようとしたし…!! 人生の過程で覚醒するのはいいけれど、もうちょいオブラートに逝くということを来世では覚えてくださいまし。 もうそれしか送る言葉がござりませぬ…。 @ネタバレ終了 「おぃいいいぃっっ!!」とツッコミを入れずにはいられない、大変個性的かつ面白い破壊力抜群のトンデモ臨終でした。 いや、色々な意味で本当にレッドカードなんですけれど(笑) 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 恋廃トンネル
    恋廃トンネル
    かわいい女の子、しかも両手に花状態で心霊スポットに出かけるなんて、これどう考えても怨霊たちに憎悪とか憤怒マシマシで呪われるやつでは?と冒頭から既に主人公の未来の雲行きが怪しく見えて仕方のないチキンなのでした。 ホラー苦手なチキンでもプレイできるよね?と思って進めていたら、二手に別れようという選択肢で「一人で行く」があって「一人で行けるわけないでしょーー!!ちびるわ!!」と、光の速さでその選択肢は捨てて、玉緒さんとさざねさんのどちらでいいか迷いました。 @ネタバレ開始 ちょっと怖がってるさざねさんと一緒にいたほうがいいかなーと思って一緒に行動したら、まさかの告白…!! さ、さざねさんが可愛すぎる!!と目を輝かせて画面に見入っていたのも束の間……いきなり激昂する玉緒さんと崩落、そこからの懐中電灯1000本脳ノック(涙) 肝試しに来たら懐中電灯でボコスカされることになるなんて幽霊も怖くなって出てこないレベルのジェットコースター展開に「しゅ、主人公ーー!!」と叫びつつ画面の前で合掌しました。 迫りくる幽霊たちからさざねさんと仲良く脱出するお話ではなかったのですね……(撃沈) 気を取り直して玉緒さんと一緒に行くことにした時も、さざねさんが大変なことに。 こちらは先に迎えたさざねさんエンドで脳1000本ノックされてしまっていた主人公は生存していたのですが、さざねさんに対する玉緒さんの計画が…!! 大変緻密に計算された計画に「怖すぎる…!」とスチルを前に震えました。 感情をこめてピアノを弾いているわけではないよ、死のタイピングを行っているんだよ……こんなきれいでかわいい女の子が…!!となりました。 これ怖いのはホラースポットに出てくる幽霊じゃなくて、身近な人間だー!!(時すでに遅し) 命綱なしでバンジージャンプするような、スリリングな怒涛の展開に肝が冷えました。 @ネタバレ終了 終わってみると始める前に予想していたあの手この手で脅かしてくる幽霊などではなく、もっと別の部分が恐ろしい話でした。 可愛い女の子と生存エンド目指してやるぜ!な展開は元より息をしておらず、半径30センチ以内の全方向「にぎゃーー!!」な展開で楽しませていただきました。 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 幼馴染との絶対的な恋の物語
    幼馴染との絶対的な恋の物語
    目が覚めたら記憶が一切ない状態で始まる理由は様々ですが、この物語は最後まで読むと「なるほど、それでね!」と思うどんでん返しに驚くこと間違いなしな物語でした。 なれこさんが非常に丁寧に記憶喪失の主人公をケアしてくださり、なれこさん可愛いなぁとニヨニヨしていました。 記憶も徐々に戻っているようだし、このまま全部戻るといいね! @ネタバレ開始 ―――というのも、まあ全部が全部「今回はこのように記憶がジェネレータされました」みたいな話だったと分かったときは、顎が外れるかと思いました(笑) どんでん返しからのどんでん返し状態で、二転三転する真実に度肝を抜かれっぱなしでした。 字面だけでいくと「抜かれる肝がいくつあればいい?」状態でした。 最終的に主人公はなれこさんの記憶を取り戻すために創られたAIで、これまでもプログラムを試行し続けてきたうちの一回にすぎない……という事実に残酷さとともに、真実のスケールにただただ驚くばかりでした。 ダウンロードした時は、かわいい幼馴染と一緒に記憶を取り戻すライトなゲームという印象でしたのに、全然違いましたー!!(笑) 失われた記憶を取り戻したいからということでしたが、どれほどAIを用いて記憶の試行を繰り返しても、最終的に完全な記憶を取り戻せることはないのではないか、記憶とはその人が歩んできた人生そのものであるからこそどれほどの高性能なAIにさえも取り戻せないものなのではないか……と思い、AIだった主人公が「この記憶は俺となれこさんだけのもの」と口にした言葉にこそ、記憶の真価があると感じました。 @ネタバレ終了 誰かと過ごした一時その記憶がいかに大切なものであるか、部品などのように交換したりすることのできない唯一無二のものであるかを改めて感じました。 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 無垢を裂く
    無垢を裂く
    落ち着いた色合いとどことなく映画を観ているような画面構成で『恋とはなにか』を丁寧に描いた力のあるシナリオが素敵な作品でした。 二人が真剣に悩みに悩みに悩んで考えて答えを出していく過程など細部までとても丁寧で4つのどのエンドも気になってコンプリート待ったなしでした。 @ネタバレ開始 愛ではなく恋という思春期につきものな感情に対して自分たちなりに悩み、葛藤する様子がリアルでした。 2人のみならず物語を盛り上げる学校内の描写もリアルで、自己顕示欲や自己肯定感の揺らぎなど子どもから大人になる過程でのみ見られるアイデンティティの微細な変化まで感じました。 プレイ冒頭のムービーの時点でコノミさんというキャラの持つ魅力に惹かれました。 同・調・圧・力!! やだやだやだ、こういう空気大嫌い!!と私が同調圧力大嫌い人間なので、この時点でコノミさんに同情し、コノミさんがとても気になりました。 そして、河原で拾った石を手にし続けるコノミさんのキャラクター性にガッツリ惹かれました。 恋なのか、それとも依存なのか……そもそも恋というもの自体がどこからどこまでが恋なのかという時点でこうだと言える答えそのものが明示できないので、そんなとても難しい問題に挑む姿もまた魅力的でした。 恋って本当に難しい…! スチルもとても多く、どれも美しくて雰囲気が出ていました。 なによりムービーなどまで力が入っていて、素晴らしい作品でした! @ネタバレ終了 攻略面もチャートがあり、安心してクリアできる設計が親切でよかったです。 恋とは何か―――その難しすぎる問題に自分なりに考えて答えを見つけようとする2人の姿に共感し、時にハラハラ見守った素敵なゲームでした。 ありがとうございました!!

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  • 魔女と斥候
    魔女と斥候
    内乱も無事に収束へと向かう中、第三王子は魔女と斥候のどちらとほんのりいい雰囲気で過ごすかを選んで一時を楽しめるお手軽ほのぼのファンタジー物語でした。 どちらかのエンドへ辿り着いた後は冒頭へも分岐へも自由に戻れる設計が親切でした。 @ネタバレ開始 王子様がえげつないくらいしたたかですね…! 魔女さんはまだ体が男に寄っていると気にしているところを、ニコニコ笑顔でスベテを受け入れて、自分の流れへ持ち込んで押して押して押し切る…! この子、絶対に将来とんでもない大器になる予感しかしないです。 @ネタバレ終了 この国に起きた内乱や今後王子や王女による時代の王が誰になるかで一波乱ありそうなところなど、この物語そのもの舞台などがとても気になるお話でした。 魔女さんと斥候さんとの未来、そして革命軍のことなど、もう少しこの世界を見ていたくなりました。 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 星追いリフレイン
    星追いリフレイン
    目が死んでるとまで言う主人公が目を覚ますと、そこには可憐な女の子が…! 友だちがほしいという願いを叶えてくれると言うのだが、果たして?と冒頭から掴みよし、転校生の女の子がまた眼鏡の奥が気になる感じでなおよし、と読み進めていたら…最後はどうなるのか気になり、クリックする手が止まりませんでした。 @ネタバレ開始 まさかのループ…!! 主人公が「瑞樹さんとはだれか?」と聞き出した時「はへ?」と画面の前で変な声が出ました(笑) いやいや、ついさっき会っていたじゃん!と。 物語を進めるうちに願いを叶えてくれるというネガイボシが無限ループ状態の転校を叶えていたり、主人公の友達がほしいという願いを叶えていたり…と物語の根幹に関わってきていると知ったときは衝撃でした。 主人公に友人ができた時に消えてしまった伊那さんにショックを受けて、Normal Endから慌ててロードして復帰、選択肢が増えてる!と喜び勇んで、今度こそトゥルーエンドへ辿り着けました。 Normal Endでは解明されきっていなかったネガイボシの仕組みが理解できたとともに、伊那さんの最高の笑顔も見られて眼福でした。 最後に伊那さんが転校してくるスチルが最高でした。 @ネタバレ終了 どっしりと軸を据えた物語で、とある地点で「え?」となってからはノンストップで読み進めたくなる力のある物語でした。 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 神の箱庭
    神の箱庭
    ノアの箱舟ではノアの家族と選ばれた動物たちのつがいが乗っていましたが、これはノアの家族でもなく後の世に生きるつがいとしては選ばれなかったにもかかわらず、とある島で生きるエノクという謎の少年と過ごすうちに衝撃の真実に辿り着く、IFの可能性を紐解くような不思議な物語でした。 @ネタバレ開始 ノアの箱舟の一件でもそうですが、神様は気まぐれが過ぎる(苦笑) ノアの箱舟よりさらに遡れば、食べてはいけないというのならそもそもそんな樹をエデンの真ん中に植えておくなよーとか、自分が気に入らないからって全部流してリセットするねーなんて我儘にもほどがあるんじゃないかーとか、まあ色々と神様には思うところがあるのですが、エノクさんのことも「ちょっと(死なせるのは)惜しくて」って……神様っ!!ちょっと!! 島の外に出られないというところで、大体の予想はついていたのですが……神様がエノクさんを箱庭に留め置いておくためというあたりで、神様マジ神様でした…。 最後にエノクさんがプレイヤーに話しかけるスタイルの終わり方、良かったです。 スチルもとても美しく、見とれました。 @ネタバレ終了 外に出ることもなく、自分以外は誰もいない……そんな島で過ごすエノクさんの人生の過去と未来を見守る一時、その謎を含めて最後まで楽しくプレイさせていただきました。 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 削除者- Deleter - Episode1 ~ 光の欠片 ~
    削除者- Deleter - Episode1 ~ 光の欠片 ~
    怨霊化した自殺者の魂を浄化する削除者と呼ばれる者たちがいるという設定に心惹かれ、実際にプレイを開始すると導入がまた素敵な作品でした。 ホラーということで、確かに音まで込みだと苦手な方はちょっと怖く感じるかもしれませんが、あまり怖くない物語でしたので、ホラーが苦手な方にもオススメします。 @ネタバレ開始 神が思いの外、スパルタだった件(汗) 自殺者の魂は千年間、自死の繰り返しをさせられる上に最後は消滅……え、無理…と考えていたら、やはり千年間の繰り返しには耐えきれずにおかしくなってしまうという説明に「だって、痛いのとか苦しいのとが千年間とか無理ゲーすぎでは」と思わず真顔に。 神様のスパルタすぎる姿勢にヒェッとなりながら、まずはアロンザさんの任務を見届けました。 たまに挿入されるビュオビュオという効果音が何かが起きそうで、ちょっと怖かったです…! 後半のゾーイさんたちもこちらはこちらで良き!と思いつつ、個人的にはアロンザさん&ファウストさん推しです! 特にアロンザさんの基本的にクール、でもやさしいところがドストライクでした。 「死んでもなんの慰めにもならない。死者にとっても自分にとっても」と誠実な言葉をかけたりするそのやさしさが好きでした。 魂玉や怨霊化した自殺者のいる空間は時間の経過が早いなど、道具や世界観設定も魅力的でした。 こういう独自の道具設定や世界観設定が出てくるとワクワクします! @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!

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