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富井サカナ/DIGITALLのレビューコレクション

  • とにかく彼女がほしい山田
    とにかく彼女がほしい山田
    数々の実写系即BADエンドを思わず敢えて回収しまくってしまいましたが、最後に到達したエンディングの演出がかなり気に入りました。初心者が作るバカゲーを前面に押し出していますが、ポイントクリックの実装や反射的に笑ってしまう立ち絵のアニメーションなど、面白い作りになっていました。とにかく彼女がほしい主人公の山田はタイトル画面で分かる通りのひょうきんモノで、シルエットなのにやたらとキャラ立ちしていると感じました。

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  • 俺たちの現実
    俺たちの現実
    冒頭からラストまで終始テンポ良くギャグが炸裂しまくりのコメディ作でした。登場人物がみんな様々な方向にぶっ壊れていて、やりとりがとても面白かったです。派手にツッコむこともあれば、ツッコミ不在でシュール気味に流れていくこともあり、といった感じの変幻自在のボケが面白かったです。ショートコントのようにブリッジが入りつつ、メインストーリーが進行することもあれば意味のないやり取りが繰り広げられたりというチェンジオブペースな展開も縦横無尽でした。忘れた頃にきちんとシリアス目な展開が入った部分も良かったです。 サムネの通りグラフィックも可愛らしいのですが、女性キャラだけでなく主人公の悪友男子たちにもちゃんと立ち絵があるのも嬉しかったです。クリア後にEXTRAからイベントCGを振り返ることができるのですが、ラストまでのカオスっぷりが一目瞭然のCGリストは一見の価値ありです。面白いので是非もっと遊ばれてほしいと思いました!

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  • 妄想狂ザナトリウム
    妄想狂ザナトリウム
    冒頭からラストまでストーリー世界に没頭させられました。まずは圧巻のグラフィック。ゲーム概要には「差分込みイベントCG95枚、立ち絵80枚、背景38枚」との記載がありますが、改めて思い返してもプレイ時間1時間半程度の規模の物量ではないよなぁと。そもそもサムネの通り非常に絵がお上手な上、ちょっとしたシーンにもイベントCGが表示されるのでプレイしていて非常にリッチな体験が味わえました。また、本筋からはずれるのかもしれませんが、「主人公に妄想や幻覚症状がある」という設定を活かしまくったお色気コスプレグラフィックの数々は眼福ったらありませんでした。ファンサービスに徹底するプロの仕事みを感じました(鼻の下を伸ばしながら)。 さて、グラフィックも非常に良かったのですがそちらは門外漢なため、個人的にはストーリーの方が更に刺さりました。非常に素晴らしいです。前述の通りの設定のため主人公は俗に言う「信頼できない語り手」なのですが、この設定を活かしに活かした構成とエンド分岐が素晴らしいです。プレイヤーの感情を翻弄する各EDの配置も、様々な部分に考察の余地を残しておく手法も、それでいて全くプレイヤーを置いてけぼりにせず難解にならないテキストも、いずれを取っても完成度が素晴らしく高いシナリオだと感じました。 ハイレベルなグラフィックとシナリオが見事に融合していて、名作映画を鑑賞している気分になりました。

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  • 噫、井戸に流るる
    噫、井戸に流るる
    大物司会者ぽんたのキャラが立ちすぎで冒頭のシーンから心を掴まれました!えもふりパワーでキャラクターが動くわしゃべるわですし、グラフィック差分もやたらと多くてまるでアニメのよう。背景+立ち絵という一般的なADVと比べるとアングルが縦横無尽だわ、オリジナル背景は大量にあるわ、イベントスチルだらけだわ、画面は常に動いているわでなんてリッチな作品なんだと感動しっぱなしでした。プレイ時間はトータル1時間強くらいでしたが、そのプレイ時間に対してどれだけの労力を掛けているのやら!やたら豪華な演出に劣らず、ストーリーも感動的でした。冒頭ではぽんたに食われているなぁ程度に思っていた主人公はただのおばか系アイドルだと思いきや、善×光の根っからのスーパーアイドルでした。ラストのオリジナル曲も良かったですし、毎度ながらクリア後のおまけも豊富で最後まで楽しめました。

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  • 記憶を消す旅
    記憶を消す旅
    かなり珍しいと思われるおっさん主人公のゲームです。自分と属性が近しいため、心なしか若いイケメン主人公のゲームより感情移入しやすかったような気がします。作者さんの丁寧なヒントのおかげもあり、1時間半ほどかけてEDをフルコンプすることができました!2種のハッピーEDはいずれも素晴らしい結末なのですが、トゥルーエンドの展開が凄く良かったです。構成の妙が効いていておおーっ!となりました。 さて、本作のゲームシステムは一般的なADVなのですが、非常に魅力的なファンタジーRPG的な舞台設定や何度か現れるミニゲームのおかげでかなりゲームを遊んでいるという感覚が上乗せされているような印象を受けました。冒頭のシーンからストーリーの展開、各イベントが起きる場所にも冒険心をくすぐられました。ストーリーはメインキャラの2ルートがあり、条件を満たせばトゥルーに到達するという王道の構成ですが、前述した通りその構成にピッタリなトゥルールートが待っていてラストの満足度が非常に高かったです。 他の方も言及されている通りイベントスチルの枚数は約50枚と非常に豊富で、かつ非常にお上手で臨場感のあるシーンや背景と一体化したスチルなどクオリティも素晴らしいです。中には「えっ!このシーンにわざわざ絵準備するの!?」と驚いてしまうシーン(着地シーン)もあり、めちゃくちゃ豪勢な作りです。さすが今年のフェスのFA100枚という偉業を達成してしまうお絵描き界の最終兵器的なお方だけあると感じました。キャラ設定もクリア後のご褒美として非常に楽しめました!

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  • 脱出サスペンスゲーム エリア33
    脱出サスペンスゲーム エリア33
    メチャクチャ面白かったです!テキスト選択式の脱出ゲームでこんなにゲーム性を出せるというのがとても驚きでした。冒頭の手探りのヒントの出し方からして秀逸です。行動の選び方でストーリーが単純に分岐するということではなく、状況に応じてフラグ立てが変わってそれが結末に作用するような形式なのですが、選択肢とその後の状況の相関関係が非常にしっかりしていてプレイ時に非常に納得感のあるゲームシステムだと感じました。繰り返しプレイする中でより良いクリアへの手順が少しずつ掴めていくので熱中して繰り返しプレイがはかどりました。1時間半ほど掛けて自力でTRUE ENDとENDに到達した時の達成感は非常に大きかったです。色々選択肢を選ぶ中で遊び心のある展開(煙後のヤツ)を随所で楽しめるのも清涼剤的に楽しかったです。 親切なヒントがあまりない、所持アイテムやステータスの確認ができない、など若干の遊びにくさはありますが、それがむしろぬるくなくやりがいのある難易度に繋がっているとも思いました。配慮が行き届いたゲームを求めがちなのでこの点も新鮮に感じました。エンディングコンプはメチャクチャ高い壁だと思いまだ達成できていませんが、達成できたら感動が凄そうです。ストーリーもある意味王道の展開でラストまで走り抜けた時の納得感があり、続編への布石も感じたので次作をもし構想されているのであればとても楽しみです。 なお、タイトルロゴ、個人的に好きですこれ。

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  • 魔女をたずねてコンビニバイト
    魔女をたずねてコンビニバイト
    タグの通り魔女っ娘ヒロインが大活躍するラブコメ作品です。それにしても主人公はどんだけカワイ子ちゃんに囲まれてるんだ!というくらいのモテっぷり。好意を寄せられまくるのに異様な鈍さで全く気付かない主人公ムーブは非常に王道みを感じました。また、カワイ子ちゃん以外は基本的に全く主人公の視界には入っていないため、冒頭からラストまで常に眼福状態が味わえました(終盤に更にワンランク上の眼福CGがあるのでお楽しみに!)。 クライマックス的なシーンからラストへのオチの付け方はとても秀逸に感じられました。わがままを言えば4人のカワイ子ちゃんに対してEDは全部で3つなので、「もう1EDщ(゚Д゚щ)カモーン!」とはなりましたが、各EDともにお手本のような余韻が感じられて良かったです。周回プレイへの配慮がなければED回収が大変だったので、2周目以降のスキップ機能は非常に有難かったです。

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  • 浅葱一子は悪喰である。
    浅葱一子は悪喰である。
    印象的なタイトルとタイトル画面に惹かれてプレイしました。「ハッピーエンドなし、残酷表現や鬱表現を多く含む」とのことで多少身構えましたが、まさに注意書きの通りの味わいでした。全12のEDがありますが、いずれも内容に濃淡はあれどBAD要素を多分に含んでいました。そんな本作ですが、圧倒的存在感を放つ浅葱一子が非常にカッチョ良いため、全く胸糞的な雰囲気はなくとても痛快に感じられました。作者さんは元役者さんとのことで、確かに演技により彼女の存在感はより高まっていましたし、演じていてメチャクチャ気持ち良さそうだなとも思いました。怪異グラフィックは非常に豊富かつ豪華で、個人的には各EDの最後に表示されるグラフィックが大好物でした。ED回収がはかどるはかどる。 全EDをクリアすることで見られるおまけもとても秀逸で、意外性のあるサイドストーリーも非常に楽しかったです。これだけキャラ立ちした浅葱一子と愉快な仲間たち。今作限定ではもったいないので他の作品も見てみたいと思いました!

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  • ソウゼメサンドイッチ
    ソウゼメサンドイッチ
    前作に引き続き全エンドを拝見させて頂きました!前作同様に常に平常心で男前な主人公総攻めの乙女ゲー!ということで非常に楽しめました。男性3人を向こうに回しても余裕で対峙する主人公がイケメン&強すぎます。今回はサンドイッチ作りのサブストーリーもファンタジー要素満載でとても楽しめました。絵柄も展開もとても可愛らしかったです!

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  • ばいばい。私の初めての恋
    ばいばい。私の初めての恋
    そ、そういうことか!と途中でエモさが大爆発しました。卒業式という人生でそう何度もない特別な日に初恋と別れを告げる主人公。最高に輝く青春の1ページを切り取った、最高にエモいADVでした。

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