かおりのレビューコレクション
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がんばれ!ヤマトくんご主人のミスをカバーするため文房具たちが奮闘するお話でした。 いわゆるストップモーションアニメなのですが、 120枚もの写真を使われているからかとても動きが滑らかでしたし、 動きの変化や表情の変化など細かな部分まで丁寧に描かれていて驚きました。 幼いころテレビで見た番組と遜色ないクオリティの高さです!すごい! それにキャラクターが可愛いし、何よりお話がとても好きでした。ほっこりしました。 @ネタバレ開始 個々の特性を生かしつつ、長老の指示のもと無事ミッション達成できた時は やったー!と嬉しくなりました。からのどんでん返しのオチも可愛らしいもので、 終始温かみのあるストーリーだったのが良かったです。 みんな、もう一度頑張って…! あまりにキャラクターにハマってしまったので最後に個別感想を… おめめが可愛いネイルちゃん、 シャープくんに熱をあげてるようでしたが、最後はヤマトくんとちょっといい感じになってましたね。二人の今後が気になりました。 そして空中戦三銃士。 ネーミングがツボで笑ってしまいました…がクーゲルくんが様態変化した時は、おお~っ!と感動。成功はしなかったものの、意外にかっこよかったです。 そして長老! いい味出してました。なのにまさかの新人さん…!嘘でしょー!と大笑いさせてもらいました。 ヤマトくんは癒しの存在! キャップが外れた時は糊が出ちゃったんじゃないかと心配しましたが、無事でよかったです。ネイルちゃんと上手くいくといいなと思いました。 @ネタバレ終了 読み終えた後には、モノ萌えという新たなジャンルが心の中に生まれていました…。 それくらい愛おしいキャラクター達でした。 とても楽しく心温まる作品をありがとうございました!
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奈良公園物語 前編奈良の名所や名物が沢山の写真・ムービーで紹介され、 地元の方はあるあるを、行ったことのある方は懐かしさを、 未訪の方は旅行気分を…味わえるお話でした。 @ネタバレ開始 個人的には大阪と奈良とのバチバチのバトル?に一番驚きました。 よく大阪と京都の話は耳にするんですが、奈良とのことは知らなかったです。 現実でもバトっているのでしょうか…? 後編で御堂筋ちゃんとの関係がどうなるのかも楽しみです。 三人が仲良くなれたらいいなと願いながら、いつか後編が読めるのをお待ちしています。 @ネタバレ終了 こういった旅行気分が味わえる地域特化型の作品が大好きなので、 とても楽しませていただきました。 また、随所に作者さまの奈良愛を感じ、私も奈良の魅力を改めて発見できた気がします。 奈良リスペクトに溢れた素敵作品でした。ありがとうございました!
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オレの推しの命が危ない!?脅迫状が届いた推しアイドルを護るため、スナイパーとなり不審者を排除していくお話でした。 護るために銃を取り出す…という極端な発想の主人公に、えっ?!となりつつ、 そのシュールさに笑ってしまいました。 全体的にブラックコメディ感が漂い、 倫理観から外れた行為をしているのに面白いという、とても癖になるお話でした。 @ネタバレ開始 そして主人公もピムちゃんもとにかくキャラが濃い…! ふたりとも個性的でインパクト強かったです。 特にピムちゃんは強烈キャラですね。写真会での露骨な態度には笑いました。 いや…わからんでもないけどね、アイドルも色々大変だろうし…とは思ったものの、 あそこまで差をつけてしまうのはさすがにダメでしょ~! 主人公をはじめ差別された人たちが気の毒でした。 そしてサイン会での顔の豹変!からの結末。 なんて腹黒い子なんだピムちゃん!あのしたり顔…!! と思っていたら、もうひとつのEDでは更なる衝撃があり、開いた口がふさがりませんでした。 一枚も二枚も上手の最恐ピムちゃんに主人公が勝てるわけがなかった…。 サスペンスのタグに納得の結末でした。 @ネタバレ終了 途中のミニゲームは噂通り難易度高く、私も何度もやり直しました。 タイミング合わせ難しい…! 軽いシューティングとのことですが、結構なスキルが求められるように思います。 そこだけが少し大変でした。 コメディの中にゾッとするような怖さも含んだ展開でとても面白かったです。 笑いのセンスが最高な、素敵な作品でした。ありがとうございました!
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暗い森のダンジョン森の奥地に眠る財宝を目指して、暗いダンジョンを攻略するお話でした。 最初に選んだアイテム次第で結末が決まるマルチエンディングで、 一触即発の死にゲーでもあり、 前回のミスを踏まえた行動をとらねばならない覚えゲーでもあるかなと思います。 何が必要なのか、何を手放すのかなどの分岐がたくさんあるため、 思っていた以上に難しい…!システムに慣れるまでは相当死にました笑。 ただBADエンドに至るまでの文章にヒントがあり、 そこで推察して次に活かしていけるシステムだったのでストレスフリーです。サクサク楽しめました。 また、結末はTRUEとBADが1~3まであるようなのですが、大半がBAD1だった気がします。 そのかわりその「BADエンドに至るまでの文章」に、差分(バリエーション)がめちゃくちゃ用意されていました! ミス=BADエンドなのですが、ミスの数だけその差分が発生しているようなので多分相当数ありそうです。 (私も全部は回収しきれていないかも…ですが) その差分のシナリオだけでもかなりボリュームがあり、 もしその部分まで回収しようとすると少し時間がかかるかもですね。 ただ文章がシュールで面白く、 時間をかけてでも差分を回収したくなるような魅力がありました。 主人公のキャラもいい具合にゆるくて大好きでした笑 とにかくアイデアが素晴らしく、こういうゲームもあるのか!と驚きました。 @ネタバレ開始 TRUEの手記で明かされる真実…という最後のオチにまで意外性があり、 @ネタバレ終了 とても面白かったです。 試行錯誤する時間も楽しい、素敵な作品をありがとうございました!
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ボクとセカイの二人きり破滅した世界で、謎の少女と共に失った記憶を取り戻していくお話です。 タイトルから、終末世界で生き残った主人公と少女の恋愛もの?などと予想していたのですが、 いい意味で裏切られる結果となりました。全く予想していなかった超展開にびっくりしています。 @ネタバレ開始 何も持たざる者だった主人公が超常的な力を得たことで起きた悲劇に心が痛みますね。 徐々に悪へと堕ちていく主人公ですが、心理描写が巧みだからか ああヤバイ、ヤバイよ秋知くん…と思いながらも主人公を嫌いになり切れない部分もありました。 ただ「努力せずに他者を超える力が欲しい」というそもそもの願いや、 周りを顧みない行動、自分は被害者なんだという考え方などを見ると、 はじめから破壊者になりえる素質を秘めていたのかなとも思います。 そんな主人公をセカイは「赦す」と言ったけれど、 実のところ生き地獄を味わわせるために生かしただけなのでは…。 あの血の涙や、一瞬見えた仄暗い表情からしても、そんな気がしてなりません。 もちろんそのくらいの大罪を犯したのは彼自身なんですけどね…。 傲慢さや身勝手さに対する戒めでもあり、 殺人という凶行に対する厳罰の必要性を問うお話だったのかな、と読み終えて思います。 鋭いナイフのようなメッセージが心に突き刺さりました。 @ネタバレ終了 物語の終盤は哲学的でもあり、道徳的でもあり、とても考えさせられる内容でした。 そのヘビーな内容と退廃的な世界観に、適所に使われているクラシック音楽がよく合っていて、 作品のメッセージがより一層深く心に響いた気がします。 真実を知るとタイトルの意味が違って感じられる、衝撃展開の作品でした。 とても面白かったです。ありがとうございました!
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モモタロウさん、モモタロウさん再び現れた鬼を退治するためイヌ・サル・キジに会いに来たモモタロウは… という、おとぎ話「桃太郎」のその後を描いた作品でした。 @ネタバレ開始 お供の3人が擬人化されていることにまず驚き(しかもイケメン!)、 モモタロウの非道さには更に驚きました。(こちらもイケメンなのに!!) いや、笑顔の裏の悪い顔に薄々気付いてはいたんですが、まさかあそこまでとは…。 ひとつくらいモモタロウが普通?のエンディングがあるのではと思い、 キビダンゴをあげないルートに期待していたんですが、うん、ダメでした笑。 モモタロウだけはどのエンドでもむしろ清々しいほど真っ黒で、ある意味最高の悪役だったと思います。 それが顕著にみられるED3のオチは特に見事でした! @ネタバレ終了 こんなモモタロウは見たことがない!と自信を持っておすすめできる面白いお話でした。 素敵な作品をありがとうございました!
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リリスちゃんのいたずラボ人間界に舞い降りた悪魔のリリスちゃんが、自作いたずらを遂行するお話でした。 @ネタバレ開始 いたずら=ミニゲームは2つありますが、 難易度低めに設定されているだろう初っ端のゲームから失敗するという大失態・苦笑。 先生にチョーク当てまくってしまいました…。 でもそのおかげでオシオキ(擽り)に悶えるリリスちゃんが見られてわっしょい!結果オーライでした。 (ちび悪魔ちゃんズもナイスキャラで可愛かったです!) 何とかチョーク当てもクリアできるようになったものの、2つ目のゲームでは更に苦戦…。 逆100発100中を叩き出してしまうという運のなさ(!!)に自分でもびっくりしました。 凹んでいたところに救済措置が出現!とってもありがたかったです。 そしてようやく辿り着いた最終話、 神々しいリリスちゃんの豊満ボディを拝ませていただくことができました。 あの光線さえなければ…ですが、夏の日差しと海に映える褐色の肌が最高!大満足でした。 @ネタバレ終了 操作は簡単だけれど、なかなか歯ごたえのあるミニゲームでした。 ただ周回しやすいようにスキップ機能があったり、 ミニゲームのやり直しもすぐできるような親切システムでありがたかったです。 またリリスちゃんの立ち絵の髪やしっぽが動いたり、表情が豊かに変わるのもとても魅力的でした。ホント可愛かったです。 とても楽しく遊べる素敵な作品でした。ありがとうございました!
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覚えておいてくださいね同じ部活の後輩”あすか”と「ループする帰り道」から抜け出すためにパスワードを探すお話でした。 概要蘭やゲーム内での注意書きにもある通りメモ必須の謎解き系なのですが、 @ネタバレ開始 プレイヤー自身が第三者としてゲームに参加するという仕組みがとても面白かったです。 これは間違えたらあかんと思って必死にメモりました。 にも関わらずメモの取り方をミスって、パスワードは攻略を見ないとダメでしたが・苦笑。 なんとか救い出せた時は本当に嬉しかったです。 そんな風に必死になってしまうほどストーリーとキャラに魅力があり、 とても感情移入してしまいました。 特に最初は無表情だったあすかちゃんが徐々に見せる表情の変化の描写が素晴らしくて、 彼女が号泣し始めた時はつられて泣いてしまうほどでした。 一方のきょうへい君は、ループしていることがわかってもいい意味であっけらかんとしている… そのおおらかさが、悲壮感漂うあすかちゃんとの対比としていいアクセントになっていたように思います。 きょうへ君のちょっぴりとぼけたキャラすごく好きでした。 告白された時の動揺の仕方とか可愛かったですね…あすかちゃんが惹かれるのもわかるなぁ。 二人の後日談や前日譚などおまけがあったら更に嬉しかったかな… なんて思ってしまうほど、魅力的なキャラたちでした。 @ネタバレ終了 パスワードを探す謎解きとしての面白さはもちろんのこと、 物語としての面白味もしっかり味わえる素敵な作品でした。 夢中になれる時間をありがとうございました!
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ニュースありませんか「ニュースありませんか?」と尋ねてくる不審な、通称ニュースの男のうわさ話から始まる恐怖の物語です。 実写を加工した画像と、絶妙なタイミングで入るBGM、音や映像での演出などで、非常に精神的にくる怖さがありました。また、読んでいてジワリと嫌な汗をかいてしまうほど、文章での表現も巧みで素晴らしかったです。引き込まれました。 @ネタバレ開始 沼本くん、ただのモブかと思いきや重要キャラでしたね。 何とも悲劇的な結末になってしまって気の毒でした。 そして沼本くんのエピソードからの結末、心底怖かったです。 ニュースを教えなかった罰に時効なんてないのか…ニュースの男、恐ろしや! 逃げ延びることができたと思っていただけに倉橋くんの最後も気の毒ですが、とても見事なオチでした。 @ネタバレ終了 ひたひたと忍び寄ってくるような怖さに背筋が凍りました。 概要蘭には手軽なホラーと記載されていましたが、(いい意味で)しっかり怖かったです。 また、シナリオやプログラミングだけでなく、 BGMなどの音楽やCV、歌までも作者さまひとりでこなされていることに驚きました!なんて多才…! 音での表現が秀逸だったのも、音に長けた作者さまだからこそと納得でした。 怖いけれど面白い素敵な作品でした。ありがとうございました!
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SOGNO -Buon San Valentino-素敵な王子さまと過ごすバレンタインの一日を描いたお話です。 キレイな(&ミニキャラはかわいい)絵柄で描かれた4人の王子さまからお相手を選べる…というだけでも嬉しいのに、更にフルボイスというなんとも贅沢な作品でした。目も耳も幸せ! @ネタバレ開始 全体的に糖度が高く、甘いシチュエーションや発せられる甘いセリフにドギマギしてしまいました。特にテッラ王子とルーナ王子の破壊力は半端なかったです…! テッラ王子は真面目で頼れる、名前の通り安定感のあるところが素敵でした。でも意外と無自覚に甘い発言してしまう系?で、そんなちょっぴり天然っぽいところが可愛かったです。 ルーナ王子はとにかく見目麗しく妖艶で、そしてアダルティでした…!!オレ様なんですけど、一番ストレートに愛情表現してくれるので幸福度の高いシナリオだったと思います。聞いていて照れまくりました。 チェーロ王子はまた違ったほんわかした甘さ。プロフィールに綿菓子・マシュマロが好きと書いてありましたが、チェーロ王子自体がまさにそのもののようなふわふわ系男子でした。本当に可愛い!存在自体が癒しでした。 マーレ王子は甘さもありますが、唯一切なめのシナリオで、そこがとても良かったです!ずっと一緒にはいられないと自覚しているからこその、刹那的な恋愛模様が胸に刺さりました。主人公を想うマーレ王子の優しさや健気さが愛おしかったです。個人的に、マーレ王子がキャラ的にもシナリオ的にも一番好みでした! @ネタバレ終了 短編なのですが4者4様のストーリー展開が面白く満足度が高かったです。 また、「このゲーム制作が夢だった」という作者さまのお言葉がタイトル(SOGNO=夢)には込められているのかな?とも思いますが、プレイヤーにとってもプレイ中はまさしく夢のように幸せな時間でした。 素敵な作品をありがとうございました!