SHIAのレビューコレクション
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4月、図書室を出る。主人公の加隈くんは「友達がほしい」けれど人と話すのが超絶苦手。転校生の八王子さんと図書室でお話しする機会があり……から始まる、友だちを作るためのきっかけと友だちであり続けるための大切なことのお話でした。 陽キャ陰キャ……学校では自分がどちらであるか嫌でも知ることがあり、コミュニケーション能力が高くなければならないような空気がありますが、友だちを得るにおいて何が大切かを教えてくれる良いお話でした。 @ネタバレ開始 八王子さんに世界シリーズを借りてもいいかと聞かれたとき加隈くんの反応が面白過ぎました。 「ふぁっふぁ。い、いいよ。」という日本語の持つ力よ(笑) 初回でトゥルー(仲直り)に辿り着いたので本当に良かったのですが、三番目の選択肢はいくらなんでもないだろうと「やめるんだ加隈くん!!」と見た瞬間になりました。 トゥルーの後でロードして試しに選んでみたら(鬼か)、やっぱりねーという結末に……。 噛み合ってなさというか勘違い感が出ていて、選択肢としてはとてもリアルでいいなーと思いました。 @ネタバレ終了 加隈くんは弄られるというか、虐められやすいタイプのようですが、八王子さんとこれから先は楽しい学生生活を送れたらいいなと思いました。 一番良い結果を出した加隈くんならそれができるはず!と信じて。 素敵なゲームをありがとうございました!
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うそほんと。うそかほんとか。エイプリルフールから始まる恋もある……この気持ちは嘘じゃないよね、好きという気持ちは本当だよ!と素敵な気持ちになれる短編でした。 @ネタバレ開始 アルベリオくんのルートの展開が好きすぎました……紳士的かつやさしすぎました。 ネノくんのグイグイくる感じも好みですが、相手のことを尊重して行動できる同意思考のアルベリオくんみたいな人と恋人同士になれたら絶対に幸せだろうなぁと思いました。 特に一番初めの「好き、かは分からないけれど」と今の自分の気持ちを言葉にする姿にドキドキしました! ネノくんはギャップがすごかったので、ギャップ萌え!!な人にはたまらないだろうなーと思いました。 初めに間違えた選択肢を選んでしまって「何も始まらなかった」時はギャップのある子だと気づきませんでした……話が展開していく選択肢を選んだらネノくんワールド全開で、ネノくんのペースにハマりました! @ネタバレ終了 選択肢を間違えてしまうと「何もなかった……何もなかった!」になってしまいますが、選択肢を間違えずにいくと正に「これって嘘じゃないよね?」と思うとっても素敵な物語が堪能できる素敵なゲームでした。 ありがとうございました!
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狂愛ファミリアほぼ全方向狂愛成分onlyで出来上がった狂愛ファミリーゲーム(+α)でした。選択すれどもすれども待ち受けるは狂愛・狂愛、また狂愛。 お手軽に狂愛からしか取れない成分を摂取したい方にオススメのゲームでした。 @ネタバレ開始 クロエくんとの「美味しいご飯を一緒に」エンドが最も穏やかなルートで、個人的にはこのエンドが好きでした。 全エンド達成後に解放される「共愛ファミリア」は家の中に狂愛成分が増えただけでは……という冷静な思考が一瞬働きましたが、蓋をしておきました(笑) クロエくんだけが最後の砦なので、他の3人からの防波堤になってくれることを願います。 世は戦国……正に狂愛の三国志……主人公さん、強く生きてください…!! @ネタバレ終了 サクサクと読めて、エンド回収も難しくなく、とても快適にプレイできました。 キャラたちがLive2Dで動くことで狂気の臨場感が一際出ていて、身近な狂愛の濃さを堪能できる刺激的で素敵なゲームでした。 ありがとうございました!
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一心同体気軽にサクッと進められる戦慄の「一心同体」ストーリー。狂気と愛情も一心同体。目が覚めたら見知らぬところにいた……はホラーや謎解き系の定番ですが、読み進めるとまさかこんなことになっていようとは。 エンド回収も難しくなく、捜索なども選択肢のみなのでサクサクと進めて、たいへん遊びやすいゲームでした。 目覚めたら二人の関係性が色々な意味でいきなりクライマックスでしたが、どうしてこうなったよりも「まさに一心同体を目指したのですね……」となんだか納得してしまう雰囲気がゲーム全体にありました。 一心同体の意味が分かる物語の後半は「な、なるほど!これが一心同体!」と戦慄と驚愕を禁じえませんでした。 素敵な作品をありがとうございました!
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あたしはコットンちゃんのためにアホくんと戦ったのっ!コオォオオオオーーー!!!と呻るコットンちゃんとフルボイスで再生される伊予弁がとても面白いゲームでした。方言のゲームはあまり見ないので、新鮮でした。 @ネタバレ開始 両方共のエンドを見ましたが、立ち絵のシャツまで変わる仕様が素敵でした。 アホくんと出会って手にガブリされたときのシャツの目が……(笑) 私もビックリ、シャツもビックリ……バッドエンドルートでも公園に逃げた主人公が口からダラーンと血反吐垂らしていましたが、シャツも同じく垂らしているところが面白いです。 こういう細かいところまで遊んでいる感じがとても好きです。 コットンちゃんもクセが強い子で全編とても笑わせていただきました。 夜にワオオオオオ!!!と鳴いているときに窓を開けて見るとぴたりと鳴き止む姿が特に面白い子だなーと思いました。 @ネタバレ終了 ノンフィクションということで、こういうとても面白いかわいい子がいたのだなとゲームを通じて触れられてよかったです。 ありがとうございました!
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ヒーローショーへ行こう!幼馴染の紫音くんが初めてのヒーローショーを鑑賞しに行く、まったりほのぼのと癒される物語でした。 初めから終わりまで、休日にちょっとショッピングモールに出掛けたよという気持ちで読める安定感でした。 @ネタバレ開始 マッドハンターさんが臨機応変に対応したのが、さすがヒーローショー!でした。 分かりやすいヒーローだけがヒーローではなく、運営スタッフさんたちも含めてみんながヒーローという言葉がとてもよいなと思います。 着ぐるみとか中に入って演技するもの全般ですが、炎天下での着衣は本当に暑いそうですね……中の人はとても大変で。 友人がマスコットキャラの着ぐるみを真夏に着たとき「暑いなんてものではない」と言っていたのを思い出しました。 @ネタバレ終了 ほのぼのまったりとした話で癒されました。 ありがとうございました!
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怪談小噺・残1000文字の小噺集ということで、ホラーは苦手のビビりチキンでもおそらく大丈夫だろうと意を決してプレイ。1話2、3分程度でサクサク読めました。 一番怖かったのが画面の迫力が他より強い「道化師」でした…画面の圧が…圧が違いました(震え) 逆に興味深かったのが明晰夢でした。 昔の因習や風習などとも関係している話がリアルでした。 夏にちょっと怖いもの見たさの気持ちが起こったとき、真冬の寒さでさらに寒くなりたいホラーな気分なとき、どんな時でもほんの数分で楽しめる素敵な短編集でした。 ホラーといっても言葉にならない怖い画像がドドーンと出てくるタイプではなかったので、話に集中して楽しめました。 ありがとうございました!
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オモイデオンラインどれほどそこに留まり幸せな日々を繰り返したいと願っても、いつかは卒業して巣立っていく……オモイデとして胸の奥にしまいながら前を向いて生きていこうと思える素敵な物語でした。 @ネタバレ開始 オモイデオンラインのサービスが終了した後、物語の最後が再会して恋に落ちてハッピーエンドという形に持って行かなかったのがすごくいいなと思いました。 人によってはそうなってほしいという方もおられると思いますが、人生そんなにトントン上手く奇跡的にいくほうが少なく、主人公と綾瀬さんが別々の人生を歩んでいく姿が「オモイデはオンラインの中に」という綺麗なまとまりを持っていて好みでした。 演出面でも少しずつ思い出の場所が消えていく演出が素晴らしく、等身大の目線で感じられる物語をさらに輝かせていました。 先に「さよならをセカイに」を遊ばせていただいてからこちらを遊びましたが、どちらの作品にも共通するご都合主義などの展開を排除した等身大の物語が秀逸です。 世界のどこかにはこういう人たちがいるだろうなと思わせる「自分ではないけれど、あの人の話かも」とふと身近に感じる隣人感のような空気がどちらの作品にもあり、その魅力が好きです。 @ネタバレ終了 このゲームは大人にこそプレイしてほしいゲームだと思いました。 素敵なゲームをありがとうございました!
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鈴の音の代償は開始15秒、正体不明のなにかに追われる恐怖開始。行動選択を誤らずになにかから逃げ切れるのか…!?という、見えない行動回数を駆使して逃げる緊張感のある逃げ切り脱出ゲームでした。 残り何回調べられるかが分からず、追ってくるものが自分に辿り着く前に情報を集めて移動するというのが「時間がない、失敗できない」という緊張感があって面白かったです。 最後に一つだけあった謎解き要素もストレートで難しくなく親切でした。 @ネタバレ開始 主人公が見ていたのは幻覚だったのか……それとも何か別のものだったのか……この一連の怪奇現象がなんであったのか全貌が明示されなかったのも個人的には好きでした。 エンディングの分岐が分からず、鈴を持って一人で脱出してしまいました…。… @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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隊員、募集。パパは我が子のためならどんな逆境も跳ね返し、悪のボスとしてカッコイイ姿を見せるのだ!! お手軽サクサク遊べるシリーズ作品、今回も大変面白いゲームでした! @ネタバレ開始 初回プレイで偶然にも無作為に選んだダーク先生とダーククラウドとダークサンタの絵面が相当なダークパワーを持っていたら、本当にダークネスビームも強くて(笑)、とてもかわいい花火が見られました。 いきなりトゥルーエンドを見られたような気分になって、とても嬉しかったです。 ほにゃレンジャーさんにとても丁寧にお手紙を出すパパの姿が微笑ましくて、ほっこりしました。 ワルッと団のはずなのに、傍から見るとまったく悪いところがないのが個人的にとてもツボです。 周回プレイでは、一部キャラの組み合わせで「闇の五人衆」になっていて笑いました。 さすがにダークレンジャーにはなれないから五人衆ですね(笑) こどもたちのピュアピュアなキラキラおめめが最高に可愛いです。 みんな、このまますくすく育つんでちゅよー。 (ワルッと団のVネックシャツがヴィクトリーとヴィランのVだったとは……!!) シリーズ作品をこのティラノフェスでいくつかプレイさせていただき(本作でシリーズ3作品目)、ほにゃレンジャーさんたちにもワルッと団の皆さんにも、愛着がわいています! @ネタバレ終了 シリーズを色々とプレイさせていただいていますが、今回もとても面白かったです! ありがとうございました!