SHIAのレビューコレクション
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浦島太郎とカメ昔話の浦島太郎をモチーフにした、とてもかわいいカメのカコさんとのお話でした。ハッピーエンドを見た後で、絶対にどこかにまだエンドがあるはずと探して回るほどカコさんがかわいいです! 主人公である浦島太郎もとても好青年で、カコさんとお似合いだと思いました。 @ネタバレ開始 トゥルーエンドが本当に良かったです。 一番初めは昔話のとおりに小さい箱を持って帰りましたが、金銀財宝を手に入れてハッピーはハッピーだけれど……カコさんとは二度と会えないのか……と、しょんぼり。 もしかして、どこかで選択肢を間違えたかなーともにょもにょして、一つ前の選択肢を大きい箱にしました。 「箱の中にカコさんが入って、届けられたりしないかなー。お嫁さん在中なーんて……」なんて、軽い気持ちで。 入っておられました(驚愕) ああああ、本当に良かったです!! カコさん最高……末永くお幸せに! お味噌汁に舌鼓を打ちつつ、これからは毎日2人でニコニコ暮らしてほしいです。 トゥルーエンドがあってよかった…!(涙) @ネタバレ終了 今からプレイされる方には是非「ハッピーエンド」へ行ったら「トゥルーエンド」まで探していただきたいです! お味噌汁が好きなとてもかわいいカコさんに癒されました。 素敵な作品をありがとうございました!
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教育実習シミュレーション教育実習をする側になって日々授業の用意をしたり、生徒と信頼関係を築いたり……授業の準備の完成度を高めていったらいつの間にか100%をゆうに超えて、それでもまだ準備し続けている人になりました。 体力の減りが大きい時もありますが、回復するタイミングもいつくかあって、決して難しすぎることもなく、バランスの良いゲームでした。 @ネタバレ開始 初回で迎えたハッピーエンドでは、生徒の皆さんから寄せ書きをもらえて、とても嬉しくなりました。 体力をガリガリ削って毎日準備したり見学したりしつつ、休日も準備と図書館の二択しかない実習漬け生活を送っていましたが、頑張って良かったです。 @ネタバレ終了 先生はブラック労働すぎて志望者がどんどん減っていることで問題になっていますが、このゲームで少し触れられたような「人と人の出会い」からした得られないものを大切に、先生を目指す人が増えるといいなと思いました。 そしておっちょこちょいの私には先生は無理かもー……と思ったり(苦笑) 素敵な作品をありがとうございました!
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ホテル・夢浮橋肝試しで「幽霊屋敷」と呼ばれる絶対に行かないほうがいいスポットへ向かうことになった2人……途中3人にメンツが増えて、いざ突入。 いやもう、乗り越えられないように有刺鉄線が巻いてある入口とか、本当にやめたほうがいいよ!と思いながら、幽霊とか怖いものが出ませんようにと祈りつつプレイしました。 @ネタバレ開始 光さんがしっかりしていてとても頼りになるので、光さんとならいざという時も大丈夫だろうとプチ探索などもしました……が、ちょっと待って皆、忘れてる!忘れてるから!と思わずツッコミしたりする展開に! 背景が独特のサイケ仕様&肝試しスポットということで、ホラーというタグがなかったのでどうかなと思っていましたが、幽霊など怖い存在が次々出てくることがなかったため、光さんたちの会話などに集中できて、楽しめました。 いや、でも本当に忘れないでほしかったです……なんで好きな人をサクッと忘れるの~~! @ネタバレ終了 サイケな背景が印象的な、音楽と相まって雰囲気が微ホラーな作品でした。 素敵な作品をありがとうございました!
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あなたの命の価値リメイクver2この世に生まれてこなければよかった子どもなんて一人もいない、誰もが幸せになるためにこの世に生を受けた……手垢のついた言葉などをすべて抜きにして、これらの言葉に真正面から向き合える本物のヒューマンドラマでした。 話の構成が「こうして二人は学園を出て幸せになりました」と途中で終わらず、主人公の勇気さんの人生が人生のとある一つの着地点まで書かれていて「人の人生」というものを見つめることができました。 この「人の人生」という一つの大河のように大きな流れで物語が最後まで続くのが、本当に良かったです。 @ネタバレ開始 感情の揺さぶられ具合がもう手に負えなくて、何度泣いたか分かりません。 特に娘さんである優美さんの結婚式のスピーチは「む、娘がついに結婚…!!」と、ずっと勇気さんと夏美さんを見守ってきたので親戚ポジ的なところから見ている気持ちになりました。 もう、絆の学園のみんなを抱きしめてあげたいです。 今すぐ「生きててくれてありがとう」と抱きしめてあげたい…! 夏美さんに至っては、私がタイムリープして父親をあの日家に帰る前にちょっと海に沈め(以下、放送禁止用語につきカットされました) 教師の頭をハンマーで殴打したい気持ち(物騒すぎる)になったり、沙希さんのお父さんにちょっとツラ貸してくださいな~あっちでお話しましょう~と言いたくなったり……外野の大人たちに対して怒りが止まりませんでした。 こういう大人がいるから、子どもたちがずっと傷ついたまま、大人に信頼も希望も持てないんだ!と怒りが沸々と湧きました。 佳奈さんにまったく誠意のない謝罪をした後も施設の子どもたちに対してまだ言おうとする教師に「いいからもう黙れ」という乱暴な言葉を投げてしまいたい気持ちになったり、沙希さんのお父さんの「君は将来虐待しないと言えるのか」「将来子どもができたらその子は施設で育った親を持つ子として知られる」的な言葉にやっぱり私の中の死神が覚醒しかけたり……。 大人たちのほうが偏見にまみれていて、子どもたちにごめんなさいと言いたい。 ずっと悲しくて辛い思いをしてきたのに、無知で愚かな大人たちが知ろうともしないで偏った知識と思い込みでまた傷つけようとする。 現実を知っているわけでもない大人が「こうだろう」と想像という名の言ってしまえばただの個人妄想を無知の暴力として振りかざす。 物語を読んでいくうちにすごく悲しくなったのが、大人たちがまるで子どもに問題があると言わんばかりだったことです。 子どもは被害者なのに、大人が加害者で絶対に悪いのに、社会に適応できないのはまるで子ども自身に問題があるかのように言うのが、とても辛かったです。 夏美さんの抱えている問題が、個人的には一番悲しかったです。 「死にたい」には「本当は生きていたい」がある。 けれど「消えたい」にはそれがない……「消えたい」には本当に一切希望がない。 以前に、現実で施設の関係者に聞いたその話を思い出しました。 もし夏美さんを助けられるのなら、父親をあの日家に帰る前に拉致って樹海に(分かった分かった) 夏美さんが勇気くんと人生をともに歩み、幸せになれて本当に本当に良かったです。 傷ついてしおれて枯れかけた花が、雫を得てゆっくりとまた息を吹き返して花を咲かせるような、命の再生にも似た言葉では語り尽くせない力強くあたたかい物語でした。 作者様が最高傑作と仰っておられる言葉、本当にそう思います。 とても素敵な最高のヒューマンドラマ作品でした。 @ネタバレ終了 色々と思い溢れて大変な長文になってしまいました。 大変重たいテーマでありながら、細部まで丁寧に書かれており、読みだしたら時間を忘れて、あっという間に終わっていました。 とても素敵な作品をありがとうございました!
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彼女の鼻毛が出ている彼女にいかにして鼻毛に気づいてもらうか、デートしているはずなのにあの手この手で伝えようとする主人公の涙ぐましい奇行の数々を堪能し、いざデートも最後に……エンドによっては衝撃的な展開が待っていました。 @ネタバレ開始 十一条の意味がまったく異なる展開、SFディストピアな展開になって鼻毛が鼻毛でない世界観になった時は驚きました。 まさかアンドロイドだったなんて……!となりつつ、再度プレイしたら今度は結婚に関する法律に変わっていました(ここでも驚き) 選択によって全く別の展開に収束していくのがとても面白かったです。 @ネタバレ終了 エンドが複数あるのでセーブ機能があるとよかったかなと思っていたら……ありました! 無事に見つけられたので、エンド回収が楽になり助かりました。 素敵な作品をありがとうございました!
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怪異幻妖見聞録 第一譚 N県のK樹海裸のおばあさんが躍っている樹海とか、ノンフィクションでこんな面白怖い体験ある……???とホラーなのに見せ方やテンポのおかげでどこか面白い物語でした。 が、ウプヌシーさんには怖いと感じる本能がないのかと思うような、自分だったら絶対に体験したくない(そもそも行かない)物語でもありました。 樹海という言葉からして、もうこれは絶対に出るやつだ……!!と、私なら0.02秒で断る件をきちんと引き受けて人探しに行くウプヌシーさんがすごいです……。 @ネタバレ開始 黒い影たちにしねしね言われながら缶詰食べられるのはウプヌシーさんだけ!!(握り拳) 冷静に「箸、忘れた。」とか、黒い影もたじろいでしまうような冷静さです……! その後も「俺のファンか?」と言いながら怪奇現象をやり過ごせるハートのタフさが、もう人間じゃないと思いながら眺めていました。 団地が出てきた時は「これは絶対に団地じゃない……実在する団地じゃない……こんなところにこんな気楽に一家みんなで住んでいるような団地はあったりしない……!!」と脳内警報がけたたましいサイレンを鳴らしていました(笑) 第死話で夢ではありますが、道中に出てきていたそれぞれの怪異の正体の説明もあって、ああそういうことで皆さんあそこに留まっていたんですね!と分かって、納得しました。 あれは本当になんだったんだろう……ですべてが終わらず、ゲームの物語としての着地点があって個人的にはとても良かったです。 @ネタバレ終了 ウプヌシーさんの体験が今回も色々な意味で凄まじく、次回はどんな体験がゲームになるのだろうと楽しみになってきました。 素敵な作品をありがとうございました!
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ルニア旅立ち。これはたぶん実際に切り張りされたものを撮影して画面にしておられると思うので、細部までこだわられた画面、それもこれだけの数をと思うと、制作本当にお疲れ様でした!! @ネタバレ開始 魂にクーリングオフってあるんだ(笑)と、展開的にはしんみりしたシーンなのにちょっとクスリとしました。 そして死神さんの来訪の仕方が大変ホラーチックなのに、画面のイラストがほのぼのしているので怖さを感じるどころか、ギャグ的な面白さを感じました。 亡くなった家族には安らかに眠ってほしいと思うのが飼い主だと思うのですが、先に逝ってしまった側はどう思っているのだろうと思うことがあったので、ルニアさんの話は心がほっこりしました。 しっぽがー!!とショックを受けたりするところは生前の最後よりかなり元気な姿で、そういう元気だったころと同じと思われるテンションでの一面が見られたのもとても楽しかったです。 最後の3人でのショット、すごくかわいいです。 リアル素材を用いておられるので素材の質感や立体感が全然違って、とても心に残りました! @ネタバレ終了 もしかして、自分の家で昔飼っていたインコもこんなふうに見守ってくれているのかも……?と思い、とても心があたたかくなりました。 素敵な作品をありがとうございました!
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てを。誰もがいつか体験することになるかもしれない「その一瞬」に手を伸ばすことができる人がどれだけいるか……物語の中の女性のやさしさと人間性に癒されました。 @ネタバレ開始 電車に飛び込もうとしている女性に咄嗟に手が伸びたのは、ひとえに彼女の人間性にあったのではと思いました。 「えっ…!」と気づいた瞬間に手を伸ばせるかどうか……おそらくすべての人が咄嗟に手を伸ばせるわけではないですし、もし伸ばせたとしてもその後に彼女のようにやさしく「つらかったね」と言ってあげられるか……「なにしてるんだ!」とか「あぶないでしょ!」と怒鳴ることはできるかもしれない。 けれど、「つらかったよね」と寄り添える人は……よほどの地獄を見たか、どん底から這い上がったか。 助けようとした彼女も、きっと以前に誰かに手を差し伸べてもらったことがあったのではないかと推測しました。 誰かに差し伸べてもらったその手を忘れていなかったからこそ、咄嗟に誰かに手を差し伸べられたのかなと……。 @ネタバレ終了 大切なものが短いストーリーの中にぎゅっと詰まった物語でした。 素敵な作品をありがとうございました!
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【Valentine's・Loved one】麻薬を取り扱う裏の組織に所属している2人は、見知らぬ赤の他人同士だが、とある話をきっかけに互いを好意的に見ていた―――あの日までは……。 タイトル画面に戻ったら必ずタイトル画面のどこかをクリックしてほしい物語です! @ネタバレ開始 物語の中では直接的に書かれなかった部分、ドゥーデさんが皆のためにとチョコレートを溶かして混ぜているシーンが頭に浮かび、その後の悲劇に胸が締め付けられる思いがしました。 そして、タイトルから入れるもう一つの物語を読んで、視点が変わることで見えたものにまた悲しくなりました。 2人の視点からそれぞれ語られるあの出来事、お互い誰かを傷つけたかったわけではないのに、お互い相手を好意的に見ていたのに、たった一つの看過できない不幸がお互いの人生に永遠に交わることのできない溝を作ってしまった……マシュマロに込められた気持ちを思うとやるせなくなる物語です。 チョコを持って行く・渡されたときの幸せそうなスチルが印象的だっただけに、とても悲しくなりました。 @ネタバレ終了 2人のすれ違いがチョコレートに合うブラックコーヒーのように苦い、悲しみがそっと後を引く物語でした。 素敵な作品をありがとうございました!
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バウンドケーキでまたお茶を気がつけば現代風(でも現代よりとても進んでいる)異世界に飛ばされて、かわいいケモミミ少女とボーイ・ミーツ・ガール。とてもかわいいケモミミの女の子アリカさんとの日常をたっぷり味わえる正統派ラブコメゲームです。 エンド分岐として一度だけ出てくる選択肢以外は一本道なので、純粋に物語を楽しむことができました。 @ネタバレ開始 女の子に対して何も免疫がない主人公がパジャマ姿にドギマギするなど、初々しい姿にニヨニヨしながらプレイしていました。 アリカさんが主人公の持ち物を物珍しくちょっと触ったり、主人公自身(正確には服)に触ってみたりするのも異世界に来たぞという感じで、やっぱりニヨニヨしました。 アリカさんがパウンドケーキをバウンドケーキと言ってしまうようになった小さい頃の件が、とてもかわいらしいです。 ありますね、小さい頃の勘違い。 大人になってもありますが、小さい頃だと尚記憶に残るというか。 バウンドケーキというなんだか随分元気な名前もこれはこれで可愛らしいと思います。 主人公がアリカさんたちのいる世界に残ってアリカさんと幸せになるトゥルーエンドもとても良いエンドでしたが、元の世界に帰って3年後に野良猫ちゃんを構ったことで時間が動き出すエンドも、どちらもよいエンドでした。 音楽がとても印象に残るものばかりでした。 トゥルーエンドで流れる曲が特に好きです。 私のプレイではトゥルーエンドの最後の最後でタイトルに戻る直前になぜかエラーが出ました。 タグ:「[startskip]は存在しません」というエラーです。 何回か繰り返してみましたが、必ず出ましたので、ここでこっそり入れさせていただきます。 @ネタバレ終了 女の子と出逢い、日常を送るうちに仲良くなっていくタイプのほのぼのまったりしたゲームが好きな方に是非オススメしたい素敵なゲームでした。 ありがとうございました!