heart

search

水原梓@ルピナスパレット のレビューコレクション

  • 夜半に道連れ
    夜半に道連れ
    制作中から魅力的な設定と仄暗くも美しいイラストを見ていて、絶対にプレイしたいと思っていました! @ネタバレ開始 あらすじからなんとなく察してはいましたが、クズ男を殺してしまった奥さんと、クズ男に騙された浮気相手が、亡くなったクズ男を一緒に埋めに行く。序盤からトップスピードの鬱展開ですが、相手がそうされても仕方ないほどのクズなので、二人の境遇を可哀想だと思いさえすれ、ここまでしなくても…とは一切思わず、奇妙な関係ながらも通じ合うところがある二人のぎこちなくも、お互いを思い合うやり取りに、こんなところで出会わなければ友人になれたのではないかとすら思いました。 二人の関係性は普通に考えたら、会話をすることもしんどくなるようなものなのですが、特異な状況とこれまでの生活環境もあって、互いに互いを「理解できる」と思えるもので。佐枝子さんもあさひさんも、一時の感情で罪を犯したのではなく、溜まりに溜まったものが弾けた結果なのだろうと。 罪を償った先に、今までには無かった幸せがあるかもしれないのに、自死を選んでしまうほどに疲れ切った佐枝子さん。確かにどんな理由があっても人を殺していいことにはならないけど、出口のない迷路の中ひとりでずっと苦しい思いをしてきたであろう彼女を想うと…。そして許してと言う彼女の涙がまた、こちらの涙を誘います。 「一緒に死のう」と言うあさひさん、ここでのタイトル回収がすごく秀逸でした。ずっと愛されたかった、大切にしてほしかった、幸せになりたかった、そう願う二人の女性に胸が苦しくなりました。仄暗い終わりが見えているけれども、つかの間の幸せに浸る二人、この終わりはこれはこれで悪くないと思いました。 後からエンド1を見ましたが、道連れの意味が変わっていて、またまた秀逸! 佐枝子さんのために自分だけが罪を被って死を選ぶ…あさひさん…。それはきっと佐枝子さんを苦しめるだけだよと思いつつ、身も心もぼろぼろになってしまった彼女にできる精一杯だったのだろうなと。でもこれじゃ辛すぎるよ! そう思ったところで選択肢がもう一つある!?  二人が自分の気持ちを隠さずに伝えあって「一人じゃない」と思えるエンドがあって本当に良かった! こんなことを思ったら罰が当たるなんて、確かにそのとおりだし、そう思うことは簡単だけど、こんな形でも二人が出会えて良かった! この言葉に尽きます。 きっとこれも一つの「道連れ」の形なのだろうと思います。それでも、せめて二人にとって幸せな道連れだとは思うので。 ラストの佐枝子さんの笑顔が美しすぎて、朝日が霞む! ダジャレではないです(笑) @ネタバレ終了 紫がイメージカラーなのだと思いますが、怪しくも美しく色づけされた世界が非日常感を演出していて、短編ながらも没入感の高い作品でした。 立ち絵の見せ方もお上手なのと、セリフに合わせて細かく変わる表情がその気持ちを高めてくれました。あさひさんの傷が本当に痛々しくて、佐枝子さんの気だるげな表情と仕草が妖艶で、特に印象に残っています。 シナリオも尖りすぎず、けれども心にずんと響くような言葉のチョイスが素晴らしかったです。ものすごく感情移入して読み込んでしまいました。 色々と暗い要素がある作品ですが、読んでよかったと思います! 素敵な作品をありがとうございました。

    レビューページを表示

  • 鬼桜
    鬼桜
    作者様の他作品が好きで、ずっとプレイしたいと思っていた作品、ようやく全エンドコンプすることができました! プレイ前は人と鬼による異種間争いのような、ファンタジー展開を予想していたのですが(人間に隠れて生きる鬼とか、異種族同士の絆とかもろもろ)、どこまでも真っ直ぐにヒューマンドラマな展開で、それゆえ胸が痛くなったり、それぞれのキャラクターが抱えているものに共感したり、とても心動かされる物語でした。 前評判どおり立ち絵もスチルも豊富で、メインではないキャラを含めるとものすごい数のキャラクターがいるにも関わらず、名前のないキャラにすら立ち絵がしっかりあるのに感動しました。 スチルが豊富なことの良さとして、特に殺陣のシーンは大変見ごたえがありました。 まるでアニメーションを見ているような臨場感のある演出、シナリオからイラスト、音楽などあらゆる工程をほぼお一人で作られているからこそできることだと思います。 @ネタバレ開始 お話としては恨み、憎しみが生み出す終わりのない連鎖と、それを断ち切ろうとする人々の強さと優しさが心にしみました。 白兎ちゃんが焔緋さんたちと出会って、悲しげな表情、諦め気味な言動が目立つところから、穏やかな笑顔を見せ、大切な人のために何ができるかを考えるように変わっていく姿が、本当に印象的でした。 「鬼」の定義についても考えさせられました。この物語の中の「鬼」は誰の心の中にでもいて、悲しみや憎しみが溢れることで、自分の中の鬼に飲まれて生まれるものなのだろうと。 誰かの罪を許せないとしても、断罪のために鬼になってしまえば、罪なき人が苦しみ、また新しい鬼が生まれる。その連鎖を断ち切ろうとした焔緋さんは、本当に心の強い人だと思います。 「自分の正しさを守るために戦うけど、それは相手も同じ」「殺して手に入れる理想は虚しい」一度は復讐に手を染めた彼だからこそ言える言葉なのだと感じました。 そのうえで遠州さんの言うことも、痛いほどに分かります。戦わなければ守れないものもあるし、自分が戦いたくないと思ったところで相手が引くとも限らない。 最後まで自分の信念を貫き通そうとする彼の生きざまは、たとえ間違えた道を辿ったとしても、カッコいいと思えました。 夜月さんのイケオジは、本当に刺さる…。 キャラで言えば菫ちゃんが本当に可愛くて、ラストまで見てるとこれは浅葱君と…(にやにや)な感じもまた良かったです! 騒動が終わった後の橡君は、最初の頃の白兎ちゃんを見ているようで、本当に痛々しくて…。同じように苦しんだ焔緋さんの言葉だから響いたのではないかと思えました。 復讐ではなく、人のぬくもりが連鎖していくシーン、大変胸が熱くなりました。 締めくくりは、桜の木の下で。もう一人じゃない、寂しくないという白兎ちゃんの姿に心洗われる思いでした。 キャラクター的にはいつもなら橡君のような、クールな少年キャラが好きなのですが、鬼桜に関しては焔緋さん派ですね。 ただここまで見届けると、これからのみんなが幸せであれば何でもいいやって気持ちが強いです。 エンドは全て見ましたが、エンド3の哀しさが…すべて失った白兎ちゃんの横顔、とても切なかったです。 エンド4はまだ未来があるものの、あまりに多くの希望を失ったエンドでした。 ただ一つ良かったことといえば、大人になった白兎ちゃんが美しいこと。きっと彼女はこれから先も焔緋さんを待ち続けるのだろうと思いました。 エンドコンプをスムーズにするために、トゥルーエンドを途中で見たのですが、この作品に限っては、他のエンドからコンプするのが良いと感じました。多くの人が幸せになれる、未来がある道があると知ってからの切ないエンドは、切なさが増しますね…。 @ネタバレ終了 正しさの意味を問う、暖かな春のような素晴らしい長編作品でした。 桜の季節に、またプレイしたいと思います!

    レビューページを表示

  • アヤコのお見合い
    アヤコのお見合い
    デフォルメされた可愛らしいイラストと、くりっとした目に綺麗な黒髪のアヤコさんに惹かれて作品をプレイさせていただきました。 私ならこんな素敵な女性とお見合い話が持ち上がったら、二つ返事で承諾してしまいそう! 妖怪に囲まれて暮らしていたアヤコさんにお見合い話がのぼり、けれども現れたお見合い相手はなんだか怪しげで…。 果たして本当のお見合い相手に会えるのか、それはどんな人なのかとドキドキで進めました。 @ネタバレ開始 質問方式で相手のボロを出し、本物か見極めるという仕掛けが面白かったです! 二人目以外は初回で見極められず一回は結婚しましたが、どの殿方も大変素敵で、相手が妖怪なんて構わない!と思ってしまいました。 それだけに本物の白百合さんは実は悪い人なのではとも思ったのですが、本物は本物でまた素敵な殿方…! 妖怪を前にしてもひるまず、彼女と一緒にいる家族のことも嫌がらないなんて、これは誰と結婚してもいい!  けれども誰と一緒にいる時も、相手と和やかに結婚生活を送ることができるアヤコさんが素晴らしい女性だからなのでは!?と思わなくもなかったです。 エスコートされたりして、一緒に結婚生活を楽しんでいるアヤコさんの姿がとても印象的でした。 一人選ぶなら、やっぱりぶっきらぼうで意地悪だけど、大事にしてくれそうなトラマサ君ですかね! 喧嘩ップル的な良さがあります。アヤコさんが素でいられるのいいな、と。それにアヤコさんも相手がトラマサ君だとなんとなく気付いていて、でも彼と一緒になるのも悪くないと思ったから結婚したのではないかなと思えるので! トラマサ君は色んな殿方をけしかけていましたが、実際彼らとアヤコさんが結婚したらそれはそれでヤキモチ妬かないのかな?と、自分が結婚すればよかった!となりそうだな、なんて思いました。 @ネタバレ終了 素敵な殿方たちとのドキドキのお見合いゲーム、大変楽しませていただきました! イラストが可愛らしくて、スチルを集めるのも楽しかったです! 素敵なゲームをありがとうございました!

    レビューページを表示

  • My fire
    My fire
    お話自体はプレイ時間で示されているとおり30分ほどで読了できますが、短い中でしっかりと話がまとまっており消化不良感もなく、タイトル画面やスチルの中に詰め込まれた、空のような青色とマッチした清涼感を感じさせる作品でした。 短編とは思えないほど丁寧に作りこまれた世界観、たくさんのスチルとアニメーションが彩りを添え、アニメ映画とゲームのよいところどりをしていると感じました。 これはたくさんの人が支持するわけだ…と納得の一作です。 @ネタバレ開始 バスの添乗員とその利用者という、そこまで近い関係ではないし、彼らの日常のほんの断片しか見ていないのに、二人がどんな様子でいたかが伝わってきて、気付けば物語に没頭していました。 添乗員ちゃんの人柄も好きだなと思いましたし、ホノオ君のマセガキ・悪ガキぶりも可愛かったです。ちょっとひねくれてるけどいい子なのが分かるのと、プールを嫌がるところもクスッとしました。 ホノオ君が「自分が死んだら」という話をした辺りで、フラグか…と思いましたが、本当にフラグでした。事故直後の描写にぞくりとしました。人はあっさり亡くなってしまうな、と。 そして、その後の彼の母親の様子が本当に生々しかったです。 愛息子と離れ離れになった彼女の豹変ぶりは確かに恐ろしかったのですが、息子との離別を覚悟する時間も、別れを告げることもできなかったことや、年齢からもまだまだ家族でたくさん楽しい思い出が作れるだろうことを思うと分からなくないと感じる反応です。本当に察することしかできませんが、痛ましくてリアルでした。 お祭りのあとの展開は衝撃的でしたが、ホノオ君を想って感情を露にする添乗員ちゃんと、大好きな彼女を守りあるべき場所へと還っていったホノオ君の描写が大変良かったです。 また「青炭」や「ホノオ君」が結局何だったのか、というのもきちんと回収がされていて、謎を残すことなく終わったところもまた、この作品から「爽やかさ」を感じる一因になったと思います。 オマケも充実していてよかったです。次回作も楽しみにしています!(個人的にオオカミが好きなので期待大です!) @ネタバレ終了 繊細で可愛らしい印象のイラストと、描写が丁寧でリアリティがありながら読みづらさを感じさせないテキストの組み合わせが非常に良かったです。テンポもよくすらすら読めました! 作品概要にもあるとおり、お話には若干の鬱要素が含まれているので、人を選ぶところもありますが、最後まで読んだときこの作品やホノオ君と出会って良かった!と思えるはずなので、ぜひともたくさんの方に触れてほしいと思う、とても魅力的な一作でした。

    レビューページを表示

  • Gabriel
    Gabriel
    色んな所でお顔をお見掛けするのと、糸目長髪神父さんというぐっとくるキャラクター、そしてどことなく不穏な雰囲気がずっと気になっていましたが、ようやくガブリエルさんに会うことができました! 短編というのもありますが、エンドもとても分かりやすく分岐するため、もたつかずにコンプすることができました。 エンドを探し求めて読むのも好きではありますが、個人的にはこのくらい分かりやい方がお話に没頭できるので嬉しいです。 @ネタバレ開始 1日目、2日目は見た目どおり穏やかで優しく、ちょっと抜けているところがある天然な方という印象のガブリエルさんですが、3日目で豹変し開眼するところから、一筋縄ではいかない方なのだとダイレクトに伝わってきて、ドキッとしました。 途中途中でお話している謎の人物(神?)とのやり取りも不穏ですし、どうなってしまうのだろうとドキドキしつつ読み進め、ガブリエルさん本人が悪人ではないと知れてとてもホッとしました。 闇キャラなのかなとも思っていたので、外の世界を知らない悲しい人なのだと知って、なおさら助けたいという気持ちが高まり、エンド1の解放。 エンド1の前にほかのエンドも見ましたが、これはこれで…救いのなさが仄暗さが良かったです! 神もどきの手からガブリエルさんを救い出し、その後優し気な表情で本を読む姿に安心しました。目パチと温かみのあるイラストに、ガブリエルさんの世界が変わったということが伝わってきて嬉しかったです。 主人公と一緒に外の世界を旅して、たくさん素晴らしい体験をしてほしいと願うばかりです! @ネタバレ終了 短いながらも楽しめるお話と、ガブリエルさんという素敵な方と出会えるすばらしい作品でした。ありがとうございます!

    レビューページを表示

  • キミまで700km
    キミまで700km
    遠距離恋愛中の彼氏に会いに行く女の子のお話。広島には行ったことがないので、すごく新鮮な気持ちでプレイしつつ、花梨ちゃんと一緒に観光気分を味わいました! 薫君は花梨ちゃんが思うとおり、しっかり者で穏やかで優しくて、一緒に広島を巡っているとホッとしますし、方言にも癒されました。 大変お似合いなカップルであると同時に、二人の馴れ初めや、お付き合いをしてからの会いたくてたまらない気持ちなど、たくさん共感する点があって思わず「頑張れ!」と応援したくなる二人だなと思い、微笑ましい気持ちでプレイしていました。 @ネタバレ開始 広島についてお恥ずかしながら、どんなところが観光名所で、どんな食べ物が有名でなど、ほとんど何も知らない中でお話を読み進めましたが、用語なども親切に解説してくれて戸惑うことなくプレイできました。 食べ物などもイラストがしっかりついていて、どれもとても美味しそうでした! がんすは名前から想像できない見た目で思わずよだれが出そうになりましたし、レモンケーキもお好み焼きも美味しそう…! 真っ暗な中で花梨ちゃんを抱きとめる薫君にドキドキしたり、余裕があるように振る舞いつつも時々彼女が恋しくて出る彼の本音が良かったです! 二人が寄り添って微笑みあう写真、本当に素敵! そして、幼いころに二人が出会っていたということを花梨ちゃんが思い出し、もうここまできたら運命の二人としか言いようがないですよね! 私まで感動で画面が滲んで見えてきました、末永くお幸せに! その後の二人がたくさんの困難を乗り越えて、700kmが0kmに変わっていくのが感動的でした。 遠距離恋愛を経験したことはないですが、激動の年の中、それでもお互いを想い合った二人、これからは愛する彼とその故郷で寄り添い合って生きていくのだろうなと思えました。 薫君目線のその後の話も堪能しました。無事結ばれた二人のその後を見るのが好きなので、ありがとうございます! 薫君は家のことで色々と苦労したと思いますが、花梨ちゃんと再会し彼女と一緒になることで、彼自身の人生が色づいていったのだなぁとしみじみと感じました。 @ネタバレ終了 作者様の広島愛たっぷりの恋愛ゲーム堪能させていただきました! 素敵な作品、ありがとうございます!

    レビューページを表示

  • エフェメラは軌跡を描く
    エフェメラは軌跡を描く
    制作の進捗を見ていた時から、完成したら絶対にプレイしたいと思っていた作品、ようやく触れることができました。 プレイ時間は1時間くらいと比較的短いのですが、作者様の「好き」が詰まっていると感じる良作でした! お話ももちろんですが、グラフィックが本当に美しくて、立ち絵だけでもうっとりしました! シェイドさんも素敵ですが、少年のようで少女らしさがきちんとあるチガヤさんに心惹かれました。 年の差も、個人的にすごく好きなテーマでした。終始、こういうのが見たかったんだ!と頷きっぱなしでした。 @ネタバレ開始 メインのお二人はもちろん、レイスさんも素敵なキャラでした! ずっと一人ぼっちで寂しかったのだな、というのがチガヤさんに、それこそ子どものように無邪気に話しかける姿から察することができました。 シェイドさんとの一件も、独り占めしたくなるという気持ちよく分かります。 ヨスガの糸として人と人の想いが見える、そしてそれを物理的に切り離してしまえる、というのは一見便利なようで、とても恐ろしいことです。 ここのシステムに慣れていないチガヤさんが違和感を抱くのも頷けるし、彼女がシェイドさんへの特別な感情を自覚したところに、彼と見知らぬ女性の糸を切ってしまえば…という思いが生じてグラグラする様子がとても印象的でした。 エンド1の二人、すごく切なかったのと、チガヤさんが少し成長して女性らしくなった姿にドキッとしました。とても美人さん! エンド2は、通信を受けて慌てて帰ってきたシェイドさんが、チガヤさんにぬいぐるみを渡してあげて、まだまだ彼の中では手のかかる部下だけど、この先も一緒にいれば…という希望が感じられて好きです。 本当にこれは個人の一感想ですが、安易にくっつかないところが良かったです。ラブラブな二人を見たい気もするのですが、想像する楽しみもあっていいな、と! それとヒヤシチューカ君の再現料理、面白かったです! 美味しくないわけではないけど、本物は超えないだろうな感が…笑 @ネタバレ終了 合間に挟まるミニゲームもサクッとできるし、できなくても先に進める親切設計で楽しめました! SFファンタジー×年の差の絶妙なハーモニーとても素敵でした。プレイできて良かったです!

    レビューページを表示

  • ティラノフェス2023オープニング
    ティラノフェス2023オープニング
    ティラノゲームフェス今年も開催おめでとうございます! 作品数も過去最多で、どんな作品があるか見るだけでも楽しめそうですね。 制作側での参加ではありませんが、プレイヤー側としてお祭りをまったり味わいたいと思います!

    レビューページを表示

  • コイサクカガミ
    コイサクカガミ
    可愛らしいさくら色と、見つめ合う二人のイラストが印象的で、ずっと遊びたいと思っていました! 私服と制服姿の鏡水ちゃんと桜月君、本当におしゃれで素敵! 作者様の他の作品をプレイしてきて何度も思いましたが、キャラデザがとにかく素晴らしい。鏡水ちゃんはぎゅっとしたくなる可愛さで、桜月君も高嶺の桜と言われるのが納得のイケメンでした。 また、背景が作品に合うように綺麗なパステル調に加工されているのが細かくていいなと感じました。 @ネタバレ開始 勇気が出せず、桜月君の隣を通り過ぎる鏡水ちゃんのスチル――切なくて青春の1ページを切り取った感じがとても良かったです。 香りで恋をしている人がわかるという桜月君、素敵な特技だなぁと思いました。 香水とともに、彼にもう一歩近づこうと思えた鏡水ちゃん。ハピエンが見たい!と感じ、香水をつけたエンドを先にチラリ。幸せそうな二人を見て、にっこりです。 すれ違いになってしまうかなと思ったもう一つのエンドも、桜月君が香水を持ってきたことに気付いてくれて、本当に良かったと思いました。 おまけエピソードも、二人のそれからが垣間見えて、とにかく甘々! もう誰も立ち入ることができない!と思うほどに幸せーな空気が漂いまくっていました。 そう、こういうのが見たかったんだ…。二人が幸せそうな姿を見るだけで、セロトニンが分泌されて、自然と手を合わせてしまいました。 どこを切り取っても、青春と甘やかな恋の香りがする素敵なお話ごちそうさまです! 末長く仲良くしてほしいなーと思いました。 @ネタバレ終了 心がほんわかする素敵な作品を、ありがとうございました!

    レビューページを表示

  • 月明かりと夜風のワルツ
    月明かりと夜風のワルツ
    作者様の温かで、こだわりのある作品が大好きで、こちらの作品も制作から完成を楽しみにしていました! UIのデザインが洗練されていて、綺麗にまとまっているけれども、カッコいいだけでなく不自由さを全く感じません。作風にも合っていて、メニュー画面を開くだけでもワクワクします! 用語の解説もあって、本当に至れり尽くせりです。 背景も作者様が描かれたのかな?(もちもちうさちゃんのお店!)と思うものがチラホラあって、可愛らしさと細やかさにニコニコでした。 もちろん、キャラクターも相変わらず可愛い! ヒロインと キャラデザが本人たちの性格を反映していて、見ただけで何となくの人となりが窺えるのはさすがだなと思いました。差分もたくさんあって、目パチするリシュアさんをずっと見ていたいー!となりました。 @ネタバレ開始 今回はファンタジーと恋愛が絡んだお話かつ、使用人とその家のお嬢様、魔力格差というシリアスな側面もあって、作り込まれた世界観に脱帽しました。 甘々な恋愛も好きですが、こういったテーマがあって、それを乗り越えていくお話が大好物です。 リシュアさんもレナートさんも、そのお人柄が優しく柔らかなのもあって、画面越しに幸せになってー!と応援しながらのプレイでした。 リシュアさんのもう少し近づきたいけれども、レナートさんのことを思い、躊躇う気持ちがいじらしく…ご両親に大切にされてきたお嬢様らしさが現れていました。月明かりの下、他愛無い話をする時間、二人の距離感が好きでした。 急なハプニングでお姫様抱っこ! 色んな意味でドキドキしちゃいますね! 子どもの頃のリシュアさんが、お父さんが困ったら誰が助けてくれるの?と尋ねるシーン。子どもらしいストレートな、けれども的確な疑問で、思わず私もドキッとしてしまいました。 魔術をもっと使いやすく、というのはレナートさんを見て思ったこともあるのでしょう。自分の道を探りながら、少しずつ前に進むリシュアさん、素敵な女性だなと思います。 魔術は便利で頼ってしまうけれども、それが全てじゃないって思う気持ち。それを受け止め、素敵だと言ってくれる人。けれども、どうしてもレナートさんとの壁を感じるリシュアさん。 リシュアさんは、レナートさんと対等でありたいと心から思っているんですね。それが痛いほどに伝わってきます。 そんなリシュアさんの告白をまっすぐ受け止め、すぐには断らずに真剣に考えてくれているレナートさんの姿がとても印象的でした。 彼は彼で、リシュアさんがあまりにも眩しくて、そんな彼女の隣にいられるか、力になれるのかと葛藤していて。 想いに応えたいと思った時、傷ついたリシュアさんを前に感情を露わにし、しっかりと抱きしめるレナートさん男らしくて良かったです! 同じ場所で、同じ曲で、一緒に踊る。素敵なセリフだなと思いました。 それからの、仕事が終わってからなら恋人として振る舞っても…と思い悩むレナートさん、まじめか! でもそこがいい!  これからの二人に幸あれ…!! @ネタバレ終了 作者様の他の作品でも思いましたが、サブキャラもみんな素敵で…。 ジェイさんやノエルさん、お父様ももちろんですが、パン屋の兄妹も素敵でした! 先が気になるお話と、丁寧な演出、ずっと見ていたくなるようなイラストで、一気に読み切りました! 素敵な作品をありがとうございます!

    レビューページを表示