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個人宇宙のレビューコレクション

  • 絶対零夜ノ殺人
    絶対零夜ノ殺人
    攻略にかなり苦戦しましたが、ヒントを参考にしつつ無事に全てのエンドをコンプリートすることができました。 飛行機事故によって生き残った人間たちによるクローズドサークルという時点で、「突飛な舞台設定のミステリーかな?」と思いましたが、そこからさらにオカルトチックな要素・恋愛要素・ホラー要素など、様々なジャンルがミックスされたような展開が続き、ミステリーという枠に縛られないシナリオに最後まで目が離せませんでした。 バッド以外のエンドについても巧妙な伏線を張りつつ、シナリオを急転直下・二転三転させるやり方は「そうくるのか」と驚きました。文章も非常に上手で読みやすく、なおかつ画面構成も読みやすいように丁寧な作りをされているので、とても快適に読み進めることができました。 @ネタバレ開始 何度も言ってしまいますが、攻略にはかなり苦戦しました(笑)。エンド10までは何とか自力でいけました。館モノの全焼エンドは一種の様式美みたいな感じですよね。エンド11以降は完全に詰まってしまったので、noteやグーグル先生をフル活用しました(笑)。 キャラクターに関しては圧倒的にすずさんが好きです。ミステリアスな雰囲気と可愛らしさを上手に出しつつ、主人公との絶妙な距離感をとっている部分がとにかく魅力的でした。だからこそ、エンド12には「あー!やっぱりそうなってしまうのかー!」と頭を抱えながら思わず足をバタバタさせてしまいました(笑)。

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  • おもいをつたえるプログラム
    おもいをつたえるプログラム
    各パートの最初に全ての選択肢を選んで、そのままシナリオを読んでいくゲームです。シナリオに沿って選んでいく形ではないので、初見だと間違えるパターンが多く、何度か周回する必要があります。 ただ、この間違えたパターンのシナリオもなかなかシュールで面白い展開になったりするので、最後まで楽しく周回しながらプレイすることができました。 @ネタバレ開始 個人的に最高に笑えたのが、ドラゴンに対して村人が物理攻撃を始めてしまった部分と、不良に対して「一緒に帰ろう」と言ってしまったシナリオです(笑)。村人が勇敢に立ち向かって爆散してしまった時は、思わず「村人ォ―!!」と叫んでしまいました(笑)。 学園ラブコメのシナリオも最初は素直にヒロインを攻略しましたが、選択肢を変えることでピアちゃんルートに行く構成がすごく良かったです。どんな時でも応援してくれるピアちゃんは、とにかく可愛かったですね。

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  • あなたの命の価値外伝 井畑沙希と児童相談所の話
    あなたの命の価値外伝 井畑沙希と児童相談所の話
    本編を先に読み終わった後、外伝に入りました。 児相の現場を丹念に書いた大変読み応えのある内容で、個人的な主観全開で申し上げるなら「本編未読の方でも、先にこれを読んでいい」と思えるくらいにとても面白かったです。もちろん一部の展開は本編に繋がっているので未読だと分からない箇所もありますが、ストーリー自体は単独でも十分に楽しめるかと思います。 児相の厳しい仕事と現実に主人公の沙希と同様、読んでいる自分ですらしんどい気分になりましたが、それでも折れずに突き進んでいく彼女の姿に、最後は大きく感情移入しながら読むことができました。 @ネタバレ開始 フィクションであるとは承知していますが、現実のどこかで起こってもおかしくないというリアリティが作品の節々にありました。描写がとにかく丁寧で、序盤の家庭訪問に関するシーンや、終盤の裁判シーンなどは特に読み応えがありました。最初は「ヒール役かな?」と思ってしまった平井も、シナリオが進むたびにどんどん好きになりました。普段は淡々としてますが、心の内の静かな炎を感じる魅力的なキャラでした。 主人公の沙希について、本編では主人公と結ばれない道を歩むことになり(最初は彼女がメインヒロインだと思ってました)、その後はあまり登場しなくなったので「どうなったんだろう?」と思っていましたが、その気持ちは無事に晴れました(笑)。

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  • 【公開終了】世界征服はティータイムのあとで
    【公開終了】世界征服はティータイムのあとで
    気軽に楽しめる糖度の高いラブコメです。 角砂糖を丸々食べたような糖度100%のシナリオに、周りのエフェクトがキラキラしていても全く問題ない魔王様の超絶イケメンイラストの相性は破壊力抜群で、途中からずっとニヤニヤが止まらず、甘美な時間を過ごすことができました。とりあえず頭を垂れ、手を合わせて感謝を込めて「ごちそうさまでした」とだけ伝えておきます(笑)。 @ネタバレ開始 魔王なんだけど、想像以上に常識的で不器用なアポロのキャラクターがとにかく素晴らしかったです。超絶イケメンの魔王だけど、「俺が、俺が守らねば...!」という使命感に駆られました(笑)。

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  • 筋筋肉肉
    筋筋肉肉
    筋肉モリモリマッチョなサムネを見て、「自分も運動する時はもう少し多めに筋トレしなくちゃなー」と思いながらプレイしました。 音速を超える二人の速さの如く、俊足で楽しく読むことができました。読み終わった後、「あの部分の筋肉はそういう名称なのか」という知識と元気をもらいました(笑)。

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  • 倒叙推論
    倒叙推論
    とても面白かったです。タイトルの通り倒叙モノのミステリーなので、最初の段階で犯人役と刑事役は判明します。 少しだけ探索要素はありますが、難しい部分は無いので、終盤からは犯人とのスリリングなやり取りに没頭することができました。個性的なキャラクターはもちろん、グラフィックも非常にポップで細かい部分まで作り込まれているので、どんな人でも気軽に楽しめる力を持ったミステリー作品だと感じました。 @ネタバレ開始 好きなキャラクターは女性陣の蛇川さんと猫宮さんです。猫宮さんは普段は可愛い恰好をしてるけど、表情が豹変するところはゾクっとして良かったです。個人的に好きなシーンは、観念した猫宮さんを蛇川さんが励ますところですね。事件をしっかりと締めくくる、良いシーンでした。

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  • 市立タイマン学園 ~LEGEND OF DELINQUENTS~
    市立タイマン学園 ~LEGEND OF DELINQUENTS~
    気付いたらコンプリートまで完全にやり込んでしまいました。 結構な時間やったつもりですが、それがあっという間に感じるくらいの濃密なゲーム体験をさせていただきました。とても面白かったです。 雑魚敵を倒し、経験値とお金を稼ぎながら屋上にいる番長(ボス)を目指していくという基本的なRPG要素をベースにしていますが、倒した敵を舎弟にできたり、膨大な量のサブイベントで多くのサポートキャラ(ダチ)を仲間に出来たり、キャラメイクが出来たり、任意で経験値を能力に振り分けたりと、とにかく自由度とやり込み要素が多く、最後の瞬間まで楽しく遊ぶことができました。 コンプリートを目指すには多少の周回が必要ですが、1度でも逃したら2度と取得できないような難しい要素はなく、2週目以降はサクサクと進める仕様になっているので、丁寧に強化していけばクリアできると思います(負けてもペナルティはそこまで大きくないので、気軽に挑んでも良いかなと思います)。 自分の場合は、いくつかの性格の取得方法が分からなかったので、そこだけは攻略ページを参照させていただきました。登場キャラクターやストーリーの中には多数のパロディ(同制作者様の過去作キャラも多数出てきます)が仕込まれており、元ネタを知っているならば、より一層ゲームを楽しむことが出来ると思います。 @ネタバレ開始 好きなキャラクターは即答でミキちゃんと答えさせていただきます。個人的に超絶ストライク過ぎて、1週目は即座に彼女のルートを選ばせていただきました。ビジュアルを含め、デレデレになった瞬間の破壊力が半端なかったです(笑)。 他に印象的だったキャラは、まずはだいそん(周回時の彼が出てきた時の安心が半端なかったし、とにかく漢の中の漢を感じました)。次にアンドリュー(1周目のボス戦でレベルが間に合ってなかった時、彼の身代わりには何度も助けられました)。次にメイドロボットのマルチーズ(身代わりになってくれた時、謎の罪悪感が半端なかったです)とセリア(個人的にストライクでした)です。

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  • 藹々鬼譚
    藹々鬼譚
    2つのエンドを読み終わった後、「すごい作品を見てしまった」と感嘆の息を漏らしながらゲームを閉じました。 特筆するべき部分は大量に挿入された美麗なイラストで、ビジュアルノベルで一般的に採用されている立ち絵を使用したスタイルではなく、場面ごとに一枚絵を入れながら進行していきます。 文章に関しても、不穏かつ重厚な和の世界観にマッチした言葉が連なっており、没入感はとても大きかったです。美麗なイラストを堪能しつつ、じっくりと四季折々・花鳥風月の美しさが含まれる言葉を噛みしめながら、最後まで楽しい時間を過ごすことができました。 @ネタバレ開始 人によって解釈がだいぶ分かれるかと思いますが、個人的な物語全体の感想としましては、「神の存在」が人間に深く根付いていた時代が終わろうとしている寂しさ、この世界に登場した鬼を含め人間が普遍的に持っている怖さ、そして何よりキャラクターたちが時折出してくる人間臭い描写が魅力的だと感じました。 特に印象的なキャラクターは縁ですね。普段は底抜けに明るい部分を見せてきますが、残酷な部分を平気で出してきたり、妙に子供っぽい言動になったりと、様々な一面を見せてきたのが良かったです。 縁もそうですが、この物語に登場してきた伽羅や菫青も揃って「寂しい」という感情を作中で明確に出しているのが、個人的に印象的でした。重厚な世界観、かつイラストの雰囲気からも浮世離れしている感が大きい彼らの口からストレートな言葉が出てきたので、その辺りのギャップが特に良いなと感じました。 2つのエンドに関して、どちらも様々な想像を巡らせてしまうような内容で面白かったです。時代を経て、神は人間と密接に関わらなくなってしまったけど、それでも見えないところで根付いている部分はある。不穏な描写も多くありましたけど、個人的にはそんな印象を抱きました。

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  • ひつじさんへっどふぉん ふしぎな島のなかまたち
    ひつじさんへっどふぉん ふしぎな島のなかまたち
    ゆるりとした雰囲気に惹かれてプレイをしたら、細部までしっかり作り込まれたクオリティに圧倒されました。 ボイズをじっくり聞いても30分以内に完走できますが、一場面ごとにイラストもどんどん変わっていくので、まさにデジタル絵本を読んでいるような濃密な体験をさせていただきました。 シナリオやイラストだけではなく、声や音楽も自作されていると知った時は目の玉が飛び出そうになりました(笑)。多くの方におすすめしたいと思える素晴らしい作品でした。 @ネタバレ開始 語りたい部分はたくさんありますが、好きなキャラクターはやはりひつじさんとねこさんです。目つきだけはいつも悪いけど、率先してみんなを助けてくれる優しい性格とのギャップがたまらなかったです。ねこさんのゆるりとした感じも好きです。終盤で鈴を使った部分は「便利アイテムだったのか!」と驚きました(笑)。シナリオも今の自分を受け入れながら、みんなと仲良くなっていくラストはとても温かい気持ちになりました。 本編も楽しかったですが、おまけと後書きもじっくり楽しませていただきました。動物診断はかめタイプで、まさに今の自分を言い当てられたような気分になりました。制作者側の視点も入りますが、裏話で「20分の作品を完成させるのに、どれくらいの時間が掛かったか」の部分はとても胸が痛くなりました(笑)。

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  • 孤島の灯台
    孤島の灯台
    率直に申し上げると、とても面白くて(作品であまり涙を流したことがない自分が)泣きそうになってしまったくらいには、心を打たれる素晴らしい作品でした。 柔らかいタッチで描かれたキャライラストは一見すると童話っぽい雰囲気もありますが、灯台を舞台にした一人の男の心の再生を丹念に描いた物語で、どんな人にもおすすめできる強度があると感じました。スチルの数も豊富にあり、海辺の綺麗な背景にノスタルジックな気分になったり、中盤の戦闘機による緊張感のあるバトルシーンなど、とても多彩に描かれているので、より物語に没入することができました。 @ネタバレ開始 良かったところを挙げるとキリがありませんが、真っ先に言うことがあれば「ライトくん、めちゃくちゃ可愛い!!」の一言に尽きます(笑)。普段は無邪気な感じでエイデンと接してきますが、遠くを見つめる瞬間だけ、守り神らしい浮世離れした感じが出てくると言いますか、そのギャップがたまらなかったです。なので序盤でライトくんが遠くを見つめるスチルが一番好きです。 あと少しで稼働が終わる灯台という舞台設定も、すごく良かったです。エイデンの過去の謎も含め、作品のテーマがちゃんと灯台に集約されていて、だからこそお別れの瞬間にライトくんが手を振るシーンはよりグッときました。それから少し前のブラントンとの会話シーンも印象的なセリフが多くて好きです。

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