SHIAのレビューコレクション
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真夏の残骸グラシアス様の書く人間のみが持つドロドロとした暗い部分、仄暗いを通り越したもっともっと深くて暗い部分の描写は毎回すごいと思うのですが、今回も「僕」の吐露する劣等感が溢れんばかりに伝わってきました。 @ネタバレ開始 オーバードーズをお酒でキメた「僕」が主人公だと判明し、冒頭から「今回も素晴らしいものが見られそう!」と思いました。 そして、期待通りのドロドロさ。 少年が何度も気持ち悪いと言っていた通り、まさに一人の人間が抱える肥大したエゴの気持ち悪さ(すみません、ここは最大限の賛辞です…!)などが余すところなく綴られていて「僕」の劣等感と少年への憧憬が最後の最後までフルパワーで迫ってきました。 色々さらけ出しながらも途中で「美少年しか勝たん」と言いきるところには笑いました…ごめんね、「僕」にとってはすごく重要なことなのに…! @ネタバレ終了 真夏は光が強く見え、光と影もいつも以上にくっきりとして見えますが、まさにその明暗の強さをなぞったような作品でした。 今回もその独特の空気感を夏の空気をミックスして感じられました。 ありがとうございました!
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UTAって! コル音イム!起きた瞬間からおはようございますと言ってくれて、朝食まで用意してくれて、その他諸々お世話までしてくれるイケメンアンドロイドがいたら……まず間違いなく自分で何もしないクズになる自信があるチキンです。 少し前に別作品でも見たぞーと思うアンドロイドのイケメンさんとのストーリー、楽しませていただきました。 @ネタバレ開始 エンドを回収中は4を除いて大体ヤンデレっぽく見えたのですが、公式ではヤンデレではないということなので…マスターが好きすぎて好きの気持ちが昂りすぎて色々とああなってしまったのかなーと解釈しました。 個人的にはエンド4のオリジナルさんが唐突に現れたエンドも好きですし、マスター以外の人類滅亡エンドなどもこれはこれで二人の世界でいいのかなと思いました。 お腹の中を掻き回されたりするような痛そうなのはご遠慮したいところで、自由がある感じのエンドが好きです。 とても大きな作品を制作中とのこと、頑張ってください! @ネタバレ終了 流血表現などがあるので苦手な方は注意ですが、アンドロイドのイケメンさんにとことん愛情をぶつけてほしい方にオススメです。 ありがとうございました!
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コル音イナはUTAえない。タイトルのカワイイ女の子からは想像できないスーパーヤンデレENDも搭載+それだけじゃないよ!なゲームでした。 細かいオマケもさることながら、真相に辿り着いたときは「なるほど!」と手を打ちました。 @ネタバレ開始 まさかの公式による性別転換だったとは…! エンド2から先に辿り着いたので「???」という感じになりましたが、(エンド1を経て)真相を見て「あ、なるほどね!」と納得しました。 エンド1ではスプラッター展開に押されていましたが、頭の中から声がするというところで「誰かもう一人いるのかな?」とここでも不思議に思った点が真相で一気に氷解しました。 美少女が青年男性になったらトラウマとのことですが、美少女が美青年になったので、これはこれで目の保養になったので良かったです! なかなかキワドイ発言をする妹さんも大変いい味を出していました! @ネタバレ終了 ヤンデレだけでは終わらない、ただしヤンデレ分は確かに怖いヤンデレ!している面白い作品でした。 ありがとうございました!
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二人乗り妹のように可愛がっている親しい女の子と二人乗りをしながらすお話は…ああ、これ自分にも覚えがあると社会人なら主人公に同調すること間違いなしな物語でした。 @ネタバレ開始 社会人の佐々木さんは現実を知っていて、葵さんは年相応の幼さも残した青春の一滴のようなお話でした。 中学・高校・大学、いずれの友だちや連絡先を交換していた人たちとも、人生の転換期で疎遠になっていく…社会人の佐々木さんの話に「ほんとそれ」と共感しました。 対するかわいい葵さんは、年相応の感じで…大人な佐々木さんに憧れているのか、憧れ込みでの恋なのか、色々と推測すると面白いですね。 個人的には佐々木さんは葵さんの好意に気付きつつも、「社会に出てる大人がカッコ良く見える時期なんだよなー」と大人の目線から一線を引いているのかなと思いました。 あとがきを拝読して「ただ気づいていないだけかも?」と、そのパターンもありますね!と納得しました。 @ネタバレ終了 葵さんのイラスト、立ち絵もスチルもとても可愛かったです。 ありがとうございました!
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朱炎-ジューエン-【一章】とても丁寧な作りで用語集などもあり、独特な世界観に関しても細かく見返せるのが素敵でした。 話としては主人公の置かれた環境など始まりの部分で終わっていて、続きがとても気になる終わり方でした。 キャラクターの立ち絵やスチルがとても美しく、さらに剣戟の演出や背景も美しく魅せてくれるのでとても雰囲気がありました。 このあともまだまだ物語は続きそうなので、続きを楽しみにしています! ありがとうございました!
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忍者に腹パンするだけの簡単なゲーム皆さんのお腹にパンチを打ち込んでいく…本当にゲーム名どおりのゲームです。 痛いのが嫌だったり、どんどん弱っていくのを見るのが嫌な人はちょっと要注意。 お腹を痣ができるほど殴るのは辛かったです…人によって耐久率が違うのか、たくさん殴らないといけない人もいて、本当にごめんね、痛いよねという感じでした。 まだ準備中の箇所もあり、ゲームそのものもトライアル版とのことでしたので、今後アップデートされるのでしょうか。 制作頑張ってください。 ありがとうございました!
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もっと浅ましく惨めで丁度よかったティラノ制のゲームの中でも稀少中の稀少な、まさにSSRな作品でした。 ご自身のSM体験談を赤裸々にゲームにするという試みからしてもう頭一つ飛び抜けた作品だなと思っていたのですが、書き口も面白く描かれていて「第二弾まだですか?」と言いたくなるような面白さがありました。 万人向けではないのは承知の上で、合う人にはザクッと音を立てて突き刺さる内容だと思います。 鞭による痛さのバラエティパックになっていたり、ご褒美による快楽(脳)天キメ★な部分だったり、全編読みごたえがありました。 女王様にバシバシされている図の挿入には思わず笑ってしまいました…笑ってはいけないところですが、文章と相まって「お尻がこのままタタキ肉にされる」と言わんばかりの痛そうな光景に棒人間のイラストはツボでした。 もしまた体験談をゲームにした第二弾が出るのでしたら、楽しみにしています。 ありがとうございました!
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スライム少女ピンクカラーがとてもかわいいピンク色の女の子の姿をしたスライムさんと、彼女と一緒に暮らす星さんたちのまったりほのぼのとしたお話に癒されました。 行く先々で美味しそうに頬張る姿にお腹がすきました。 アニメーションが所々で入っていて、かわいらしい絵柄と相まってアニメを見ているようでした。 一番好きなのは星さんがお魚をせっせと運ぶ姿です! @ネタバレ開始 ゾンビになってしまったー食べちゃうぞーのおまけも面白かったです! いつの間にかゾンビ設定を忘れていたのも、星さんがきちんとお付き合いしてくれるのも、やさしい世界でただただ癒しでした。 青い肌のスライム少女さんも涼しげでかわいいですね。 @ネタバレ終了 ほのぼのまったりとかわいい絵柄とやさしい物語に癒される素敵な作品でした。 ありがとうございました!
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ウソと宝と姪、探偵!?純粋に読み物としてとても面白い作品でした。 読みやすく、丁寧でまとまった文章は「もう少し読みたい」と思わせる力がありました。 コタさんと帆風さんのやり取りや、舞台の設定がとても絶妙で、続編が是非に読みたいと思いました。 謎解きも難しくなく、そして解けなくてもギブアップOKがあり進められる仕様なので誰でも物語に没頭できるのがとても良いなと思いました。 謎解きが苦手だからと詰んでしまってそこで終わらせるにはあまりにももったいない物語でしたので、解けなくても進められるというのはすごく良いポイントで、ゲーム制作としても大変参考になりました。 すわすごく高価なものが眠っているのでは…と、莫大な遺産を残せる財閥などにありがちなところからの、あの故人の人としての側面を深く見つめるような展開、大好きです! とても濃厚で上質な、楽しい一時でした。 すごく素敵な作品をありがとうございました!
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Petalかわいいショタの子と結ばれる人生なんてないんだ…と夜を儚んで「もうこのまま死んでもいい」と灰色の人生に終点宣言までしてしまった主人公が目を覚ますと、まさに夢の続きと言わんばかりにかわいいショタが朝食を作ってくれている!? 主人公、本当に今日が命日になっちゃうの?なんて失礼なことを思いつつ、読み進めると……後半はとってもシリアスでした! @ネタバレ開始 微妙に守備範囲から外れていると思っていたのに実は好きになった人には年齢とか守備範囲とか関係なし!な遥くんとの一週間、色々と楽しい一週間でした。 特にコンビニの紳士たちのバナナイベントは爆笑しました。 そして、物語の後半はバナナイベントで笑っていたのが嘘のようにシリアスになり、思わず手に汗握る感じでした。 座敷童ではないだろうとは思っていたのですが、まさかの生死の境にいるとは…! 連れ戻すシーンではお母様の懸念も分かるだけに、とても複雑な気持ちになりつつ、何よりも遥くんが幸せになりますようにと願いました。 @ネタバレ終了 プレイ当初はショタ好きな主人公とショタのお話という感じが前面に出ていましたが、物語としてもとてもしっかりしていて、特に後半は遥くんの人生が大きく絡んでくることもあり、最後までテンポよく楽しく読ませていただきました。 ありがとうございました!