SHIAのレビューコレクション
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つよつよ魔女だから汚部屋でも魔法薬を作れちゃうんだからねっ!ライトブルーとピンクの色彩が鮮やかで、デザインセンスも素敵なかわいいゲームでした。 背景まですべて手書きで、画面全体の色調が統一されているので見ているだけでも楽しかったです。 セーブやロード類の小さなボタンもかわいく、また小物などカットインにも動きがあり、感情表現がポコポコ動くのもキャラクターたちの可愛さと相まって躍動感ある素敵な画面になっていました。 色々なところをタップしする過程で、ベゴニアさんの髪の毛がたまにくるんっとハートになるところが特にかわいかったです。 その後、10秒のところは「ああ、メモの確認忘れてた!」と一度大変なことにもなったのですが…! 会話なども面白いので、色々なところをタップするのも面白いゲームでした。 ありがとうございました!
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メアと牢獄の部屋今回は二人のかわいい女の子から言い寄られて、あわよくば二人ともがちょっと病んだ感じになって主人公を取り合うのでは?…なんてタイトル画面を見たときは妄想しましたが、幻想でした。 ミルキーより甘い幻想でした。 @ネタバレ開始 メアさんがいい感じに壊れていて、可愛かったです。 ふわふわしたかわいい女の子の目が完全にイッてしまっている姿は、見ていて迫力がありました。 「ユウタお兄さま、そこは大嫌いなんて言っては…!」と画面の前で彼がいつ刺されるかとヒヤヒヤしていましたが、最後はメアさんが…となって、少し悲しかったです。 @ネタバレ終了 今回も女の子の病みかたがスリリングでかわいくて面白かったです。 ありがとうございました!
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探偵のとある推理は世界の再構築を引き起こすか?顔のない推理ちゃん、なんで顔がないんだろう…その謎を解いたとき、物語は急展開を迎えて「ええっ!?」と思わず声を上げずにはいられない事態に。 そういう理由で顔がなかったんだね…と思うと同時、再構築というタイトルの言葉が初めて色づいて見えました。 @ネタバレ開始 お店のメニューが「欲望を載せた愛憎のタンゴ」など細かなところまでシナリオにスパイスが効いていて、クリックできるときはポチポチと押さずにはいられませんでした。 セーブ&ロードができない作品ということで、約30分というプレイ時間も快適でした。 推理ちゃんの顔がなかった理由が解かれた後、最後は最適解を導き出したところで物語が終わりましたが、確かに人は自分の都合の良いようにしか世界を見ない、逆説的にカメレオンのように世界は個々人のために変わってみえる(ことしかできない)のも奥深かったです。 @ネタバレ終了 お話が少し難しいと感じる方もいるかもしれませんので、これからプレイされる方は腰を据えてじっくりプレイしていただければと思います。 シンプルさと複雑さを緻密に織り込んだシナリオ、それを彩る演出、とても面白い作品でした。 ありがとうございました!
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たたいてかぶってじゃんけんポン永遠のチョキ。全バトルにおいてチョキしか出さず、勝ち負けのパターンを絞ることで脳の判定処理を最速化し反応速度を上げようとするおかしな人になりました。 難しいだと選ぶものは分かっていても、マウスをノロノロ~と動かしている間に選択タイム終了!となることがちょこちょこあったので、スマホなど瞬時にタップできる環境のほうが相性がいいのかも?と思いました。 シンプルながらチャレンジでスコアにも挑戦できる奥深いゲームでした。 ありがとうございました!
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晩夏の神様夏の想い出を一ページずつ紐解いていくような、水風船の浮かぶ桶の底のビー玉を掬い上げるような、そんなやさしい物語でした。 夏にしか持ちえない情感たっぷりの静かでなめらかな文章が肌に心地良かったです。 @ネタバレ開始 夏の間だけ何日間か行方が分からなくなり、そちらに行くという設定が秀逸でした。 二人の間にある絆はもちろん、花火やラムネなど一年ごとに繰り返される夏の光景が鮮烈なまでに迫ってきました。 離れがたく感じる一方、夏が終われば必ず終わってしまう…そんな揺れる心が伝わってきて、次の夏が恋しくなる切なさもありました。 同時に「もう守る必要はないかも」と一年ごとに成長することに対して、いつか必ず来る別れを予感させる空気も心の琴線に触れました。 願わくば、二人の夏が来年も、再来年も続いていってほしいと思います。 @ネタバレ終了 最初から最後まで、夏の空気を感じながら思いを巡らせられる素敵なお話でした。 ありがとうございました!
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天界からの御達しです。なぜか天界に来た主人公は、天使様の質問に見事に5連続正解すれば地上に安全に帰還させていただけるとのこと。 無事に帰るために頑張るぞー!と張り切りました。 @ネタバレ開始 天使長様にちょちょいのちょいと天使にしてもらうエンドも、地上に帰還するエンドもどちらも楽しませていただきました。 質問が少し難しいところもあったのでセーブ&ロードを使ってズルをしてしまいました…。 天使長さんのデザインがとてもかわいいです! @ネタバレ終了 ありがとうございました!
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第二音楽室からの脱出良い味を出している安定の変態さんと可愛い女の子の物語でしたが、今回はジャンケン要素が加わっていつもより難しくなっていました。 ジャンケン要素のために何回かリトライましたが、これが意外と難しく…主人公の執念たるや、下着だけでは満足できなかったのですね…! 連続で負けると少し凹んだりしました…勝利が遠のいてしょんぼり。 どれだけ負けてもリトライして挑んでくる主人公(と私)に気長に付き合ってくださる蛍さんには感謝しかありません…! いつもとは一味違うゲーム性も面白かったです。 ありがとうございました!
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V.R.I.P.見せ方がとても面白い短編でした。 ストーリーも「え、ちょっと待って!」と思わず深追いしたくなる内容で、前後がとても気になりました。 画面の見せ方のため、選択肢がとても多く見えましたが錯覚でした…こういう手法、とても面白いですね! 脳が「あ、同じ選択肢だわ」と気づくまでは誤認しているという。 ストーリーが持つ雰囲気も独特で、印象深い作品でした。 ありがとうございました!
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言葉の棺【1.01】全エンド、特にエンド1は頑張って探して見てほしい物語でした。 人を好きになるって苦しい、離れられないのも苦しい…そんな気持ちが伝わってきました。 @ネタバレ開始 くるみさんを中心として三人の愛憎…まではいかないかもしれませんが、絡み合った複雑な糸に今もまだ身を刻まれているような言葉の棺たちが一つ一つ明かされていくたびに人を好きになるとは…と思いました。 エンド1を見た後だと、印象がガラッと変わり、物語の輪郭がはっきりと見えました。 最悪だと思っても、それでもどうしてか離れがたい……依存しているようでもあり、そうでもないようでもあり…そんな複雑な気持ちがひしひしと伝わってきました。 くるみさんにとっては息を吸うのと同じ感覚で、本人としては本当に悪気がなく、そして「何が悪いかが分からない」ということなのでしょうが、心がやわらかい人ほどくるみさんのような人から受ける傷は深いのではないかとも思いました。 くるみさんにはくるみさんの事情があり、環境的要因もあるとのことで、くるみさん自身もきっと相当生きづらいだろうなと思うと…一概に彼女のすべてが悪いとも言えないなと思いました。 このゲームをプレイする少し前に「つみびと」という山田詠美さんの本を読んで、そこにも多様性と言うにはあまりにも…な女性が出てきたりしていて、人間が誰かを愛したり、愛されたりすること、人と関わるのはとても難しいことなのだな…とふとその本のことも思い出し、このゲームを終えた後に色々なことを真剣に考えました。 @ネタバレ終了 紙片探しには少し苦労して「最後の一枚~。一枚足りな~い。一枚足りな~い」とお皿探しのような態でしたが、無事に見つけられてホッとしました。 オマケも充実していて、クリア後に見られる人物紹介なども物語に深みを与えていて好きです。 ありがとうございました!
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日かげり日おろしひまつぶし独特の濃度や空気を持つ社会「村」の醍醐味を味わいつつ、やさしい静寂にも似た空気を持つお話でした。 さらりと読めるので、どなたにもオススメしたい作品です。 @ネタバレ開始 ホラー作品などだとよく村には怖い風習が…というのは定番ですが、本作は村独特のお互い助け合いの濃密な付き合いや子どもたちはみんな遊び仲間な雰囲気など昔ながらの村の良き面が前面に出ていて、読んでいてとても安心できる空気の物語でした。 主人公のボクが村にまだまだ溶け込めないためか一歩引きつつも、子ども同士の時間の共有で明日からの日々にも楽しそうな気配が漂ったところで終わったのも、余韻がとても良かったです。 えのきが一致していないのには笑いました。 そして、えのきベビーにはちょっとかわいいと思ってしまいました(おいおい) @ネタバレ終了 都会にはない人と人の距離感、自然と人との距離感を含めて「ああ、いいな」と思いました。 個人的に、埃っぽい臭いさえ感じられそうな昔ながらの蔵の背景が好きです。 探索パートも面白かったです。 ありがとうございました!