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ソルトのレビューコレクション

  • さらば劇薬
    さらば劇薬
    主役の座を競う2人の少女のエチュード(即興劇)。 なんと、役者2人の物語と、彼女らの演じるエチュード、 2つの物語が楽しめてしまう。 役者の思いがあった上で舞台上でどう動くか、という面白い構図です。 どこまでが演技なのか、そもそも現実と演技の境界はあるのか、 そんな考えが頭を過ぎる迫真のストーリーでした! そして演出が凄いです! 公演ポスター、チケット選び、開演前の挨拶、 章間のイラスト、パンフレットなど凝ってる! 選択肢の選び方も斬新でした。 素敵なイラストを画面いっぱいに使って、 鏡写しのようなそれは内面の変化を暗示しているようにも思えました。 @ネタバレ開始 私の読解力では理解が追い付いていないかもしれないのですが、 最後の選択肢が一際印象的です。 何をしてもマチネが止まるイメージが湧かず、ドキドキ! エンド2には茫然としました。 役に入り込み過ぎて現実となった悲劇なのでしょうか。 後から考えると、マチネ王子役を抜けてもマチネ役としての激情が 彼女を突き動かしたように思えました。 エンド1は、張りつめていた緊張が解けて、 現実に引き戻されるような感覚でした。 「女子高生たちがエチュードを演じる」というお芝居だったのかなと。 ○○役の××ですという、役を解除したときの安心感、好きです。 @ネタバレ終了

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  • てんがいちかく
    てんがいちかく
    え?おお!なんと!・・・プレイ中に感嘆の声ばかりあげてしまった。 センスの塊のような短編作品(15分くらい)。ネタバレなしでやるべきです。 作者様の「もんだいがある▼」とは打って変わって暗めの雰囲気でしたが、どちらも素敵です! 恋愛要素とミステリ要素が含まれていて、 なおかつしっかり心情が伝わってきてこのコンパクトさ! 密度が凄い! ちゃんと最後まで見れたかどうかだけ不安ですが、 @ネタバレ開始 リセットして最初からやり直す項目が出てくるところ @ネタバレ終了 で完結ですよね。たぶん。

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  • 桜影に揺蕩う
    桜影に揺蕩う
    和風の世界観で繰り広げられる主人公総受けの甘々BLコメディです。 抱腹絶倒のギャグ・小ネタから格調高く情緒溢れる情景描写まで、多彩な文章が素晴らしく、時間が経つのを忘れました。 立ち絵は美しく、読み進めるほどにキャラのイメージにピッタリでした! どのキャラも第一印象からは想像も付かないような素顔を覗かせてくれるのがとても魅力的です! あまりに純真で、初心で、世間知らずで、ちょろい、けれど芯のある主人公にイケメンたちが翻弄されるのが楽しくて楽しくて。 本当にありがとうございました! 下ネタは多めですが、過激な表現や肌色はないので、間口広く色々な方が楽しめる作品だと思います。 @ネタバレ開始 個人的には東雲が一番好きですね。 威風堂々(テーマ曲大好き!)でおっふさせられるのも、両目に眼帯で爆笑させられるのも、ほのぼのと壺を鑑賞するのも、全部好きです。 かつて取れなかった手と手を取り合って進んでゆく。 突っ込み不在の二人はとってもお似合いだと思います。 千早の口が悪いのに性格が凄く優しいのも大好きです。 死ぬまで耐久お友達ごっこのパターンもこの二人らしくていいなあ。 紺の本心がどこにあるか分からない、掴みどころのない感じ、好きです。 その本心を駄々洩れさせちゃう主人公は恐ろしい子・・・! ゆかりは純真で可愛い、でも多分肉食なんだろうと思うとそれも良き。 東雲エンドで彼の才能の片鱗が伺えて震えました。 瀬尾は有能過ぎる。その有能さで主人公をおちょくりに来るので、彼との会話シーンはずっと笑っていました。 お母さまは懐が深くて素敵です。 深すぎて深淵を覗いてしまいそうですが。 @ネタバレ終了

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  • タイトル無し
    タイトル無し
    これは一本取られたという見事な展開でした!満足度が高い! ゲームなのに文字のみで魅せて、それがむしろプラスにはたらいている面白い作品です。 いや、内容は若干ホラー&奇妙な気分になるものですが。 何を言ってもネタバレになってしまいますが、15分くらいでブラウザで遊べる超短編なので是非に。

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  • 和泉くんと三姉妹。
    和泉くんと三姉妹。
    高校生の男の子が三姉妹と過ごす日常ラブコメです。 会話中心の賑やかな日常が多数のスチルで描かれていて、とても楽しかった! 伸び伸びとしていて、いい意味ですごくフリーゲームらしい作品だなと思いました。 というのがエンド1までの感想ですが、本作は各ヒロインにエンディングがあります。 これらを見ないと分らないことも多いし、みんなめちゃ可愛いので、ぜひ見るべき! 少しだけ難しめですが。全エンディング閲覧で解放される後日談も良い! 最初はくるみ推しでしたが、クリアするころには皆好きになりました。 三姉妹と和泉くんは、育った境遇が全く違うのですが、お互いの価値観を少しずつわかり合っていく構成が凄く素敵でした。 他に2作品投稿なさっているようですので、そちらも折をみてプレイしたいです。 @ネタバレ開始 おまけエピソード良かったです! 3人の服装が違うイラストが見れる豪華さ! 和泉くんとくるみのお似合いっぷりが良い。 お揃いにこだわる和泉くんも可愛いな。 控えめなしずくが勇気を出してという感じがグッときました。 ベタですが、ラブコメ的な意味では一番好きなシーンかも。 あまねさんは「覚悟していていいんでしょう?」というセリフが好きです。 時々弱さを見せたりするところもいいんですが、少し挑発的な振る舞いが好き。 @ネタバレ終了

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  • 怒ると死にます。
    怒ると死にます。
    めちゃくちゃ笑いながら遊びました! 動く!ボイス付き!ミニゲーム性抜群!サクッと楽しめました。 怒ると死にます。怒らせちゃダメなんですけど、ダメなんだけど・・・選択肢が面白すぎてつい選んでしまう。 スーパードクターG(古)の存在感により冒頭は100%ギャグですが、ちゃんとラブコメしてました! むしろ緩急があって良かったです。 ミキポンかわいい~。 難易度に応じて素敵なスチルが見られるので、「難」まで頑張りました。 @ネタバレ開始 表情には表れないけどいじらしく感情豊かなミキポン、捻くれているけど徐々に素直になるナオくんはとても良いキャラでした。 「・・・許可」の天丼ネタが凄く可愛いと思っていたのですが、最後でそう来るとは! ノリノリのドクターGは影の(?)立役者ですね。 @ネタバレ終了

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  • パーソナル・スペース
    パーソナル・スペース
    壮大な宇宙ロマンの下に繰り広げられる純愛ストーリー。シロエの一途な想い!届け!と応援したくなりました。時系列はザッピングされていますが、全くバラバラというわけでもなく、丁寧な説明があってわかり易いです。飛ばされた空白の時間に何があったか早く知りたいという気持ちで読み進めました。私もラズリがリンゴを食べるシーンが好きです! @ネタバレ開始 シロエが、自分は人間であると自信を持っている描写がとても好きでした。クロハの言葉をとても大切にしているなあと。 @ネタバレ終了

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  • 点鬼簿行路
    点鬼簿行路
    心底ゾクゾクする作品でした。 恐怖という意味もありますが、言葉にできない感情を揺さぶられる感覚。 開演のブザーとともに始まる物語は、まさに演劇のようです。 語呂のよい文章とでも言えば良いのでしょうか。声に出したくなる、独特の読みやすさがあります。 さらに、ボイス付きの独白には、感情の込められた「凄み」があり、一気に臨場感が高まります。 ホラーは苦手なのに頁を進める手が止まらない。 そして、影のある美麗なイラスト、特にエンディングスチルもハイクオリティ。 @ネタバレ開始 先輩の死、その理由、主人公の思い、2人の生い立ち、思い出、そして先輩の思い。 それらが現在と過去を行き来しながら少しずつ語られてゆき、2人の生々しい感情を深く味わえるのがたまりません。 読み手毎に解釈の余地があるので、色々な受け止め方がある素敵な作品だと思います。 私は、少しだけボタンを掛け違えてしまった悲劇だと感じました。 主人公の狂おしいほどの独占欲、苛立ちは、先輩の手記を見つけたことで、ある種満たされた気持ちに変わったのではないでしょうか。 Ending-Aとタイトル画面を見て、そう思いました。 @ネタバレ終了

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  • Sea glass(シーグラス)
    Sea glass(シーグラス)
    なんて美しい作品なんでしょうか! まず冒頭の動画と音声が洋画を見ているかのような雰囲気でした。 そして、モノトーンの世界に淡い青を差した静止画も一貫性があり、透き通った完璧な世界を感じました。 さらに、異なる2つの視点と趣向を凝らしたギミックによって満足感が高いです。 30分ほどの短編ですが一切セーブがないので、DLしておいて、時間があるときに一気にプレイされるのがおススメです! @ネタバレ開始 1周目だけでも十分印象に残る作品ですが、これらが全てTRUE ENDに向けた布石であるという点にも脱帽です。 細かい描写は1周目だけでも閉じた意味がありますが、それらが2周目では全て異なる意味を持っており、どんどん読み進めたくなります。 Sea Glassに対する180度異なる視点はもの悲しいですね。 濁流の中でも輝くと信じるファンと、光を失って輝けないと感じてしまう画家は、どちらも正しいのでしょう。 個人的には、輝きは失われるのではなく、その色を変えてゆくものなのだと信じています。 願わくば、変わらぬ光、新たな光を信じて進んで欲しい。 @ネタバレ終了

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  • さみしいカッパ
    さみしいカッパ
    とても優しい雰囲気でほっこりしました。 デジタル絵本といった感じで、頁を捲る演出や朗読など凝っています。 複数の分岐があり何回も遊べるのは電子媒体の強みですね。 そしてどのエンディングもハッピーエンド。 意外な結末もあり、子どもが楽しめるのはもちろん大人も癒される作品です。

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