街八ちよのレビューコレクション
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植物モチーフ詰め合わせ4品植物を題材とした短い時間で読めるノベルですが、それぞれ毛色が違っていてとても楽しめました。
『草だよ。』
生物部の双子くんたちがよくわからない草を交配する物語です。
選択肢によって趣の異なるプレ……実験結果がとてもエ……興味深かったです。草だよ。(威圧)
『KOTONOHA』
言語収集をしているAIに言葉を教えてあげる物語です。
教えてあげた言葉がモニター上でとあるものに形作られていく過程が技術的にどうなっているのだろうと感心しながら眺めていました。
ずっと眺めていたくなる不思議な魅力を持った作品でした。
『herbARiumer』
廃れたARゲームの中を散策する物語です。
BGMやゲームの雰囲気がかっこよくて実際にこのゲームが存在していたら遊んでみたいなあと思いました。
たとえ見てくれる人がいなくても環境が変わっても創作はやめられない…非常に共感できる考えでした。
あの2人がどんな新しい世界を創るのか見てみたいです。
『植物症』
植物にまつわる病気を患った人々の日常を描いた4つの物語です。
病気に対する認識や付き合い方がお話ごとに異なっていて、どのお話の登場人物も「生きている」という実感がわきました。
個人的には「花弁嘔吐症」の主人公たちの生き方が、人生をとても楽しんでいるけれど病気の症状によってそれは儚いものだとも感じられて好きです。
素敵なゲームをありがとうございました! -
ショタ工房なぜショタをつくるのか、どういったメカニズムでショタは生まれるのか等、舞台背景は一切語られませんが、出来上がる様々な属性のショタたちを目にしてそんな細かいことはどうでも良くなるほどショタたちが愛らしくて癒されました。
猫の子と白い子がお気に入りです。
オネーサンのハイテンションな語り口調も好きです。
オネーサンはきっとそういうオネーサンなんだろうなと思っていましたが、コンプリート後に見られる一枚絵で想像以上にインパクトがあってより好きになりました。ショタたちのリアクションもかわいい…!
素敵なゲームをありがとうございました! -
ANIMALPIA登場人物の服装がモノトーンで統一されデザインがハイセンスな立ち絵に惹かれてプレイさせていただきました。
種族の違いによる諍いや略取など、彼らが置かれている状況を短いお話の中でも感じ取ることができました。
難しいことではあるかもしれませんが、いつかお互いを尊重し合って共存していける未来があれば…と願わずにいられません。
神父さんとルノちゃんの関係がどのように構築されたのかが気になるので、もっとこの物語を掘り下げたお話を見てみたいなあと思いました。
素敵なゲームをありがとうございました! -
ウデナガールクールビューティな田中先輩に心惹かれる物語でした。眉間にしわを寄せたりジト目になったりと嫌そうな表情がむしろ魅力的だったので会話に失敗しても楽しかったです。
田中先輩がドアまで移動するアニメーションがとても好きです…!
トゥルーエンドは語弊を恐れずに言うと荒唐無稽な展開でしたが、主人公の坂口君の情熱溢れる「カッコ悪さ」と田中先輩の「力」ですべてが綺麗に丸く収まったような感覚を得ました。
私は坂口くんも田中先輩もかっこいいと思います。
田中先輩がいつかデレることはあるのでしょうか…?
素敵なゲームをありがとうございました! -
憧れの先輩と推理クイズで以心伝心しちゃうかもしれない。全体的に甘酸っぱい、青春の香りがする作品でした。
クイズは難しくなく、かと言って簡単すぎでもなかったですし、どのEDの展開もいろいろな意味でおもしろかったので楽しく全EDを回収することができました。
個人的にはED3が好きです。トウヤちゃんかわいい。気弱な女の子にあんなことさせるなんてシキ先輩はS…!
シキ先輩もショウくんも魅力的でしたが、ツンデレが好きなのでショウくんを応援したいです。
トウヤちゃんが気づくことはあるのでしょうか…!
素敵なゲームをありがとうございました! -
ウィッチ・イン・ホワイト「魔女」の女の子と会話しながらお散歩するゲームです。
マクュアスウィちゃんの第一印象は「おとなしくて表情があまり変わらない子」だったのですが、お話してみると表情豊かでしたしいきなりテレビショッピング的な話をし始めたりとかわいくて面白い子だなと思いました。
笑顔とどや顔が特にとてもかわいくて好きです。そういうわけで機嫌を損ねそうな選択肢を選ぶときは少々気が引けました…。
異文化、ましてやほかの惑星出身であれば言葉を交わす際に齟齬や勘違いなどが生まれてしまうことも多々あるかとは思いますが、マクュアスウィちゃんは「難しい」と言いながらも一生懸命気持ちを伝えようとしてくれているところに胸がきゅんとなりました。
主人公(と言っていいのかはわかりませんが)も穏やかでマクュアスウィちゃんの言葉を大事にしてくれているのが伝わってきて好感が持てました。
その身にまとった白衣のようにまだまだまっさらで何でも吸収してしまうマクュアスウィちゃんが、地球でどんな女の子になっていくのか見てみたいなと思いました。
素敵なゲームをありがとうございました! -
はらぺこりんちゃんスクリーンショットのなれーたーの文と雑に結われたりんちゃんのツインテールからすでに確かな闇を感じ取ってしまい、プレイする前からつらい気持ちになりました。
りんちゃんはいろいろなものを口にすることになりますが…確かにどれも食べ物ではあるのですが、ただおなかを満たすために食べているという感じで胸が苦しくなりました。
りんちゃんにとってどのエンディングが心身ともに一番幸せになれるだろうかと考えると、複雑な気持ちになります。いくらぞんざいに扱われても、母親は母親ですものね…。
りんちゃんにおいしいものをおなかいっぱい食べさせてあげたいです。
素敵なゲームをありがとうございました! -
彷徨う言霊まさに主人公の日記を読ませていただいているような作品でした。
日記からは彼の人柄の良さが伝わってきて、とても暖かい気持ちになれました。
物語的には特別華やかなイベントがあるわけではありませんが、むしろこのような「平凡な日常」を楽しむ喜びを主人公を通して味わうことができました。
個人的に慎くんが優しく朗らかで好きです。彼がいなければ何もわからないままだったでしょうし、新たに思い出を作ることも出来なかっただろうと思います。
躍りを見られていたことが発覚するシーンや夏服の件等は微笑ましくて笑ってしまいました。
「もし今も生きていれば」と必ずしも言えないお話で、死後でも人の暖かさに触れられて良かったのかな…と切なくなりました。
素敵なゲームをありがとうございました! -
織リシ心ノ果テニ冒頭から無邪気にショッキングなことを言って笑う美夜ちゃんに度肝を抜かれたとともにその瞳にすごく惹かれました。
美夜ちゃんだけでなく各キャラクターの瞳が力強くとても印象的に残っています。
主人公の柊くんと妹の美夜ちゃんは全く正反対な信念を持っておりどちらの言い分にも頷ける部分はあるし相いれない部分もあって、この2人がメインで活躍することで物語のバランスがうまく取れていたように感じます。
善と悪、二律背反のようであらゆる事象にはそれぞれの側面が多少なりとも混在していて、きっぱりと分けることはできないのだということを改めて考えさせられました。
それぞれの登場人物にどんな事情があったとしても「悪意の連鎖を断ち切りたい」と行動を起こした柊くんは、たとえ結果が伴わなかったとしても立派だと思いました。
美夜ちゃんも美夜ちゃんなりにいろいろ考えていたことがラストでわかって切なかったです。
とても重たいテーマですが、人間の汚いところも綺麗なところもごまかさず描き切ったいろいろと考えさせられる作品でした。
素敵なゲームをありがとうございました! -
ペンフレンド ~国境を越えた色仕掛けの罠~主人公の湊くんがびっくりするほどのドクズで一周回って爽快感すら覚えました。
ロザさんは悪女なのかな…と思っていましたが、トゥルーエンドとサブエピソードを拝見して真相がわかったとき、やり方がちょっと過激ではありますがとても優しい方なのだなと思いました。
美人でSなお姉さん、素敵で無敵です。
個人的には雪菜ちゃんが幸せになってくれそうで安心しました。あんな健気で優しい女の子、湊くんにはもったいない…!
「悪因悪果」とはまさにこのことだと思わせてくれた作品でした。
素敵なゲームをありがとうございました!