regalec243のレビューコレクション
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えほんやさん親しみやすいタッチの絵で構成された作品でした。 個人的にはうさぎとかめの絵が可愛らしくて特に好きです。 昔話は幼いころに何回も聴いている分、場面場面の光景のイメージが頭の中にあって、だからこそ作者様はこういう光景を見ていたんだと比べることができ、懐かしいながら新鮮な気持ちで読むことができました。
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そこほれ!チャコフさん敵・アイテム・BGM・プレイスタイル全てにおいて、予想したよりずっとゆるい感じの作品でのんびりと楽しめました。 クリアまでのダンジョンの長さも、短すぎず長すぎずでちょうどよかったです。 ゆるい作品なのですが、いざ高い点数を取ろうとすると、もう少し敵を倒してお金を稼ぎたいという欲望とリスクを天秤にかけたり、アイテムの引き等の運に大きく左右されたりと、中々一筋縄ではいかない作品で楽しめました。 因みにハイスコアは6970点です。
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手のひらの蝶手の描写・色の表現が素敵な作品でした。 昆虫の羽を毟るにせよ(?)、昆虫を飼うにせよ、昆虫標本にするにせよ、どれも愛でるという目的は同じで、だからこそあの結末を迎えたのかなと感じました。
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ヒトナツの夢 / A Dream of Summerはじめて読んだのは2年前ですが、ブラウザ版になったということで再読いたしました。 屋上から見える風景や海鳥の声は同じはずなのに、グラフィック・音楽・描写が全部合わさって場面ごとに見え方や聞こえ方が全然違ってくる、そんな魅力ある作品でした。 友人たちとのささいなやりとりなども学生感あふれて描かれており、ついつい主人公の学生生活を羨ましく思ってしまいます。 展開は王道ながら丁寧に描かれていて、力の入ったエンディングも相まって読後感が非常によい作品でした。 ありがとうございます。
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薔薇の箱庭薔薇の写真を多用した世界観で、庭園の中にいるような気分に浸れる作品でした。 ところどころ演出も凝っていて、特に最初の読み込み画面が素敵でした。 出口のない箱庭の中で主人公が辿る結末にはかなり驚いたものもあり、その前半とのギャップも魅力的です。 因みにEND4については背景転換後フリーズしたかのように見えますが、14クリック位の間メッセージウィンドウが非表示になっているだけのようなので、最後まで結末を見届けられます。 読了後、バラ園に行って香りや色をゆっくり堪能したくなりました。 ありがとうございます。
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ハンドメイド物語~時を越えた魔女~とにかく何よりも、作者様のハンドメイドへの熱意が全体からあふれ出ていた作品でした。 作中に出てくる200個以上のアイテムの絵、多分全部自作ですよね。この絵の質からも熱意に圧倒されます。 僕のクリア順としては、1週目のセーブデータからBAD、ノーマル、右下スチルのエンド 2週目のセーブデータから、残りのエンドの内左下スチルを除くエンド 3週目のデータで左下スチルのエンド といった感じでクリアしました。左下エンドが作品の真髄みたいなところがあったので最後に回収できてよかったです。色々なイベントが繋がって驚きました。 とにかく、遊び始めて真っ先に驚かされたのは、タイムリミットが1000日後というスケールの大きさでした。 体感としては手探り感を重視したゲームで、のんびりと長い時間かけて少しずつ進めるのに向いているゲームかなと思いました。2週目以降エクセルを使って効率化していった感じです。 バッチ実装前から始めていたので2ヵ月位ゆっくりと遊ばせていただいた気がします。 手探り感が重視された結果でそれが醍醐味でもあるので一概には言えないのですが、個人的には長いタイムリミット・クラフト可能アイテム数と比較してイベントが少なめで、やや作業感が強く感じたので、もう少しイベントが多くても嬉しかったかなと感じました。 あと、せっかくアイテム数が200以上あるので、色々なアイテムに関わるイベントやコメントがもう少し見れるともっと嬉しかったかなと思いました。 作品の規模やパズルを取り組んだシステムなどとても意欲的な作品でした。 ありがとうございます。
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ゲームオーバーできません!再読いたしました。 なかなかに「ひどい」タグがぴったりのカオスな作品です。(誉め言葉) ファンタジー要素とやたら現代チックな要素がいい感じに混ざり合っているのが魅力的な作品でした。 発想の幅が広いのもすごいなと思います。 地味に作者様のちょっとした知識が所々文章に表れているのも好きです。 きっちり最後で話を締めており、家族というテーマも合わさり読後感がよかったです。争いの元は他集団のステレオタイプ化だなあとか思いながら読んでいました。 動く背景も中々かっこよかったです。 ありがとうございました。
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白猫乙女の会レビューが上手くないので簡単に書かせて貰います(作中より引用)。 個性的なキャラが会話を繰り広げながら事件の真相を追う推理ものでした。キャラ達のやり取りもなかなか和みます。 プレイヤーが違和感を見つけないと真実は闇の中な上、違和感を感じる部分が見事に会話の一部として流れていくので、注意深く文章を読んで真相を推理する楽しみがありました。真相にたどり着いた時の嬉しさもひとしおでした。 第一話は自分では答えが出たかなと思ったものの、ちょっとした思い込みで泥沼に嵌ってしまってヒントの位置づけの閑話をよく読んでみたら「なるほど」っという感じで真相に到達することができました。 第二話は第一話に比べてやたらリアルな事件設定で、それ自体個人的にかなり好きな設定でした。それだけでなく、推理パートでは選択肢ではなく違和感を感じた部分を入力しないといけないシステムになっていて、それも相まって推理に熱くなれました。 クリアした達成感のある作品でした。ありがとうございます。
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十二月のパスカ愛とは何か、そんな感じの作品でした。 この作品には数種類の形態を伴った「愛」がでてきます。何をもって「愛」を定義するかは客観的に評価できないものなので、恐らくこれは愛ではないと思うものがあるかもしれないし、実際に僕も作中で似たような感情を覚えました。 一方で、作中人物が「愛」を定義する際にそのように定義しないといけなかった背景と必然性があるはずだと思うし、それを鑑みると「愛」は各々全く別の感情を覆い隠すベールのようなものかもしれないとも思います。 主人公たちの過去が印象的に語られる上、ほぼ一貫した匿名性など、少し引っかかりを覚える部分が各所に出てくる作品なので主人公たちの行動原理などをついつい考えてしまう作品でした。 ちなみに個人的に特に好きな場面はchapter1の過去回想です。 また、チャプター式で既読チャプターをメニューから読み直すことができて遊びやすかったです。BGMやイラストも世界観に寄り添うものでよかったと思います。 構成力が高くて、何かとプレイヤーに考えさせる面白い作品でした。ありがとうございます。
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失憶園哲学的で不思議な作品でした。 第4章のHAPPY ENDまで迎えた率直な感覚は分からないという感情と心の中がぐちゃぐちゃになったという感覚でした。 分からないといっても、物語の構造が分からないわけではなくて各章で起きた出来事がどのように連動しているかはある程度分かったつもりです。 といっても、全体の構造自体、結構パズル的に緻密に構成されている印象を受けるので自分の理解が不十分でどこかで論理破綻してしまうような不安さは覚えるのですが。 構成という面では第1章が見事で、いい感じに混乱させられました。また、第1章のTipsが特にいい味を出していました。 少し分からない印象を受けたのは哲学的思索と、各章の出来事の意味でした。ただ、これは作品の問題というよりは僕の読み込みの問題かなという気がしています。 この作品でテーマにしているのは、僕が感じた限りで「生と死」を主軸にしながら「存在」、「自己」、「認識」、「世界」と多岐にわたり、恐らく作者様がこれらのテーマを考え抜いて文字に落としている作品だと思います。 その思索の跡を読み手が辿るという点で個人的には小説よりは哲学書に似た雰囲気を感じました。色々自分なりに文章を解釈したりする過程がこの作品の魅力かなと感じます。 このような壮大なテーマをしっかり考えると、思考の言語化の際の情報落ちがどうしても大量に生じてしまうと思うので少し抽象的で難解になってしまうのは仕方ない気がします。 個人的には第3章はとっつきやすく、最終章の理解を助けたかなと感じました。 何回も読んでじっくり味わいたい作品でした。ありがとうございます。