Black Benのレビューコレクション
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アンチるーざー全てのエンディングを見ましたが、作者が何を伝えたいのか、テーマをどう設定しているのか、正直まだよく分かりません。 設定画面に夏目漱石の『吾輩は猫である』から引用された文章がループしており、それも印象的でした。 RPGツクールや他のエンジンでインディーゲームを作ることは比較的容易で、技術的な敷居は一般的なゲーム開発よりも低いと思います。だからこそ「ゲーム制作は簡単だ」という錯覚を持ってしまう人も多いのではないでしょうか。これは「優越の錯覚」やラッセルの言葉「愚者や狂信者は自信満々だが、賢者は常に疑う」を連想させます。 本作の女性主人公は自尊心が肥大化し、自負と傲慢を持つ存在として描かれており、一方で男の娘のキャラクターはその荒唐さを際立たせる役割に見えました。表面上は堕落しているようで、実はより「人間的」な存在として対比されているように感じました。 私自身もUnityを触ったことがあり、野心はあるものの技術や作品が伴わない創作者を見た経験があります。「ゲーム制作」を理解しているつもりでも、まだ浅い理解にすぎないと思います。 これはあくまで個人的な感想であり、作者様を否定する意図は全くありません。