徒原のレビューコレクション
-
あの日の香月さん表題となっている香月さんの魅力もさることながら、主人公(主にプレイヤーが移入する側)という立ち位置のキャラクターにも負けず劣らず魅力を感じる作品です。 メッセージウィンドウとともに表示されるイラストの雰囲気なども含めて、いい意味でとても「主人公」らしい主人公でありながら、香月さんに食われない1:1の魅力を感じさせられたのが、ある意味でこのお話の一番の説得力でもあったかもしれません。 シナリオについては、突拍子もない始まり方から、どちらかと言えば淡々と進む会話、加速度的に深まっていくというわけでもない関係性がやけに心地よく、なんだか不思議だなあ、と思いながらプレイしていました。 @ネタバレ開始 ラストにかけての展開でしっかりその辺りも回収してもらえるので、読後感がとてもすっきりしていて、かつ少しだけ寂しい気もして、プレイ直後の今は上手く言い表せませんが、とにかく印象的です。 まだ一つしかEDを見られていないので、二人の会話と独特の空気感を楽しみつつ、他のEDも拝見したいと思っています。 @ネタバレ終了 最後になりましたが、立ち絵としての差分を含むイラストが大変魅力的で、主人公の気持ちはまだ推しはかりきれていませんが、少なくとも私は香月さんにメロメロです。 素敵な作品をありがとうございました。 -
Outlaw Buddyテンポよしビジュよし、最高にクールでゴキゲンな脱獄ゲームでした。 狼さんいいなあ、やっぱり蛇だなあ、いえこれは蛾です。とこの短時間でしっかり全員とバディになり、全員好きになっちゃってるのもすごいです。 @ネタバレ開始 一周目で何気なく選んだ選択肢にしっかり文脈(というかヒント)があることに気づき、ルート分岐が完全な運ゲーじゃなったことに感動しました。 グッドだとキャラクターのプラス方面の魅力が出ていて、バッドだと囚人らしいワルさが(それもまた魅力として)描かれている、二度美味しいシナリオが見事です。 グッドエンドで描かれる主人公(人間?)との体格差からもより人外みを感じられて最高でした。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました。 -
ひつじがないている -
Feed me Now !カワイイサムネがずっと気になっていました。 猫飼い&ネコチャンあるあるがぎゅぎゅっと詰まっていて、一緒にああ〜〜!!になってしまいました。 BGMのきっかけ、そしてその後のアニメーションとの親和性が気持ちよく小気味よく、とても楽しい時間でした! 素敵な作品をありがとうございました。 -
うさつくるんうさぎを作れるって……なんだ……?と思ったら、本当にうさぎが作れました。 こんなゲームが作れるんですか!?という驚きを引きずりつつ、延々とうさぎを創造する最高の神様になれてハッピーです。 とにかくうさぎが可愛くて、実績解除も嬉しくて、ストーリーや結末がない淡々とした空気感もとてもよく、一生この島で神様やらせてもらおうと思います。 素敵なゲームをありがとうございました。 -
御気楽異界御散歩倶楽部キュウショウさんとヒナツちゃんのコンビが大好きで、この二人(+誰か?)で別のシュチュエーションや怪異に出会うお話がもっともっと見たいよ〜〜と初プレイからずっと切望しています! ホラーは苦手な方だと自負していますが、こちらの作品はホラーとコメディのいいとこどりで、幅広い層が楽しめるのでは?と思います。 シナリオはテンポよく、不思議と納得のバランスも絶妙で、こんなに可愛くて楽しいのに @ネタバレ開始 「これぞホラー!」という結末を迎えるのも最高です。 @ネタバレ終了 最後になりましたが、キュウショウさんの全表情と肉球チラ見せ魅惑のお手手ポーズがほんとにほんとに大好きです。 素敵な作品をありがとうございました! -
愛しき僕のドッペルゲンガー立ち絵だけでなく、シーンごとに描き下ろされたイラストがたくさんあり、ビジュアル面の満足度がとても高い作品でした。 選択肢が少なくシンプルながらも、テンポよく掘り下げられていく物語がその少ない選択によってしっかり分岐していき、思わず駆け足で全EDを回収してしまいました。 @ネタバレ開始 個人的に平田くんの登場するEDが一番好きです。 @ネタバレ終了 短くまとめられたお話の中に作者様の嗜好がぎゅっと詰め込まれているのが伝わってきて、他の作品もプレイしてみたくなりました。 素敵な作品をありがとうございました。 -
ギプス約半年ぶりにプレイさせていただきました。 初プレイ当時は感想投稿などの機能を理解していなかったこともあり、今になっての投稿失礼します! まるで小説のような手触りと読み口で、なおかつ映画のような空気感と時間の流れを感じる、とても素敵な作品です。 @ネタバレ開始 初プレイ時は初夏、今は冬の入り口ですが、それでもなお夏の教室の暑さや二人乗りしているあいだ肌を撫ぜた風の温度を感じられるほどの没入感は、何度プレイしても素晴らしいの一言です。 怪我をきっかけにどこか自棄になってしまっていた橋本(さん)の「らしくなさ」に切なくなったり、かと思いきや、意外とこういうとこは橋本(さん)「らしさ」なのかも……?とあまり深く知らない彼女を知ったつもりになったり、やっぱり全然わからなかったりと、いい意味でやきもきさせられます。 立ち絵がある分表情や視線から汲み取れるものも多く、橋本(さん)にばかり気持ちと意識が向きがちですが、地の文で思考や気持ちが読み取れる中村(くん)の頑張りがとてもいじらしく、そのことにも堪らない気持ちになります。 誰かを傷つけないように、嫌な思いをさせないように、ちょっとでも今が楽しくなるように、できれば前を向いてくれるように……そういう尊く眩しい気遣いや努力がまっすぐ伝わってきて、きっとそれは橋本(さん)にもまっすぐ伝わったんだなあ、と思うと、じわじわ涙が浮かんで、気づいたら鼻をすすっているのです。 クリア後、余韻に浸りながら読むおまけがまた最高です、永遠に味がします。 橋本(さん)が立ち直れた(あるいは吹っ切れた)のは中村(くん)のお陰かもしれないし、元々橋本さんはきっとそんなに弱くなかったんだろうなあとも思うし、だとしても二人があの夏の時間を過ごせたことはお互いにとってかけがえのない思い出になるに違いなくてぇ……と無限にろくろを回しています。 @ネタバレ終了 こんなに優しいお話に、何度でも読みたいと思える宝物のような作品に出会えたことが、本当に幸せです。 またいつかプレイして、何度目かもわからない涙を流すのが、今から楽しみです。 改めまして、素敵な作品を制作・発表してくださり、ありがとうございました!
