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肋骨あきのレビューコレクション

  • 青は危険な色
    青は危険な色
    掌編小説のような一作。 売れない創作者としての苦悩と、名を知られた「彼女」の求めた歪んだ愛。 詩的で、多くの余白を残す物語だった。 素敵な作品をありがとうございます。

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  • 君と彼女のリリィヴァガンザ
    君と彼女のリリィヴァガンザ
    面白かった。 ヤンデレ、百合、ホラーそれぞれの要素が十分に発揮されている一作で、一転二転する展開とLive2Dを取り入れた冴えた演出に翻弄されながら、夢中で一気にプレイした。選択肢の出し方も、ノベルゲームとしての新しい境地を見せてもらった感じがする。 素敵な作品をありがとうございました。 一花と仁美の未来に幸あれ(?)

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  • 夜半に道連れ
    夜半に道連れ
    泣いた。傑作だと思う。 短篇は結末の切れ味が命だと考えているが、本作は正にその要件を満たしていた。 @ネタバレ開始 特に、ED1が好みだった。自己犠牲に美しさを感じてしまうのは、欺瞞だ。 けれど、「こんなにも幸せな気持ちで死ねるとは思っていなかった」と言われてしまえば、あさひさんの決断を肯定するしかない。 また、ED3の結末も美しい。きっと、罪を犯した先に続いていく人生は、彼女たちが想像するよりも深刻だ。出逢ってしまったこの夜を、何度だって後悔することになるだろう。それでも、今は、共に朝を迎えられたことが嬉しい。今この瞬間でしか発生しない感情かもしれないが、そこに嘘はない。 @ネタバレ終了 Lo-FiのBGMとも最高にマッチした、ノベルゲームとしての表現も抜群に巧い一作。面白かったです。

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  • 春田環の虚構演戯
    春田環の虚構演戯
    前作は未プレイだが、短いながらにまとまっていて良かった。 @ネタバレ開始 こういう、捻じれてしまった親子関係のどうしようもなさみたいな物語は、いつだって、胸にくるものがある。彼の幸福を祈りたい……と思ったが、Extraを読む感じ、けっこう積極的なタイプでもあるんですね。良かった。 @ネタバレ終了 今後も応援しています。

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  • 白妙、紺に交るる
    白妙、紺に交るる
    まず、伝奇×組織モノという設定が好み。最近はあまり触れていなかったジャンルということもあって、非常に懐かしい気持ちになれた。 そして、何よりもキャラクターが良い。 @ネタバレ開始 各ルートで描かれるバックボーンが、それぞれのキャラクターの振舞いや口調などとしっかり関連しており、彼らのことがスッと理解できた。個人的には、視点人物の瑞花に同調してしまうけれど(眠りに就くことでいつか記憶や日常を手放してしまうという不安と隣り合わせなのが良いし、ヴァイスルートで描かれる過去も含めて多面的に描かれていると思う)、管理局のメンツのなかでは黒さんが好み(こういう胡乱な人、好きなんですよね)。 また、前作は未プレイだけど、隠しルートの一子さんもかなり気になる感じがした。とてもつよい。 @ネタバレ終了 総合的には、軽妙な会話と洒脱な世界観のセンスに惹き込まれた一作だった。

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