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石の中からお送りしていますのレビューコレクション

  • ままごとのショーティカ
    ままごとのショーティカ
    @ネタバレ開始 ショーティカに連れてこられたこの部屋で彼女とずっと過ごすの、ご褒美でしかないんですが! だから最後「いいえ」と言われたときこちらがショックでした。あっ、正直に答え過ぎて「お金が好き」と答えたのがよくなかったのか…それとも、うちにはぬいぐるみがたくさんあって全部可愛がってるけど洗濯機で回しちゃってるのがいけないのでしょうか! 初見でトゥルーエンド1に辿り着いた(ショーティカを肯定しすぎて本人にちょっと引かれた)ため、あとからそれ以外の結末を見て周るのが心底辛かったです。マーセネリアの時もだったけどどうして「攻撃する」なんて選択肢があるかな! まったくもう! でもそこが大好きです!! @ネタバレ終了

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  • ▼スライム娘は人間と友達になりたいようだ
    ▼スライム娘は人間と友達になりたいようだ
    @ネタバレ開始 主観が切り替わった瞬間、表現もガラリと変わったのが実に印象的でした。それゆえ、私たちプレイヤーがアウラさんの旅を眺めていたというより、スライム娘から見た人間の描写こそがこの物語の本質だったのではないかと思えてなりません。姿を変化させようと努力する彼女、しかしその純真さは誰が相手でも変わらない。一方、私たちは彼女の目にどう映っていたのでしょうか。意思疎通できない見慣れぬ姿が近づいてきたら、逃げるか攻撃するのが人の本能とはいえ… 私たち(勝手にひとくくり)が善良なモンスターを仲間にしたがるのと同じように、アウラさんも人類を種族や集団としてではなく、個で見てくれればと願ってやみません。 ねえ、スライムさん。わたし、わるいにんげんじゃないよ! なかよくしてね! @ネタバレ終了

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  • サーカスとキミとカイブツ~Restage~
    サーカスとキミとカイブツ~Restage~
    私が遊ばせて頂いた薙沢ムニン先生の作品群において、本作には異質な存在感がありました。 @ネタバレ開始 「機械仕掛けのマーセネリア」 「▼スライム娘は人間と友達になりたいようだ」 「ままごとのショーティカ」 はプレイヤーが物語に参加でき、選択権を持ち、主役を壊すこともハッピーエンドに導いてあげることも自由なのですが本作において私たちはまさに観客。ステージ上に登るのはマナー違反であり、ハルとハナに手を差し伸べることはできません。目の前で繰り広げられる悲劇が終わるまでただ観続けるしかないのです。作者様の鬼! 悪魔! フランシス! ただ、前述の3作品をプレイされたかたはお気づきかもしれません。分岐を変える選択肢は、赤い薔薇の口癖<可能性>は本作中ではなくプレイヤーの中にあり、私たちがその能力を発動させればいつでもハッピーエンドを迎えられるのだということを。それがたとえ、トゥルーエンドでないとしても…… @ネタバレ終了

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  • 機械仕掛けのマーセネリア
    機械仕掛けのマーセネリア
    30分で完結する短編にも拘わらず、辿り着けた全ての結末はどれもその後に想いを馳せるのが楽しく、私の中に大きく残り続けています。絵柄、BGM、テキスト、用意された選択肢のセンスも抜群でフォントの使い分けも心憎い! 本作のプレイを期に私は、ゲームのボリュームとはプレイ時間ではなく、プレイヤーの感情をどれだけ揺れ動かせるかなのではないかと考えるようになりました。ゲームをタイムパフォーマンスで語るのは野暮というほかありませんが、あえてその評価基準で言うなら、「機械仕掛けのマーセネリア」の右に出るタイトルを私は知りません。 @ネタバレ開始 最も残酷なタイミングである選択をした時だけ見られるバッドエンドは、その壮絶さに心が踊るほどでした。凄かった……! @ネタバレ終了

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  • The Hotel
    The Hotel
    私にとって蛇花町への訪問は本作が初めてでした。 @ネタバレ開始 もし「ブー・ブー・ドールズ」を先に遊んでいたらあの登場人物たちに親近感と愛着を持ち過ぎてしまい、この独特すぎる非日常を味わえなかったことでしょう。それほどまでに初見プレイでは登場人物たちに強烈な胡散臭さと好奇心を覚え、蜘蛛男の最後の一言に背筋が凍りました。あと急に殴るのやめなー! 結局一週間近く宿泊したあとあることに気づき、無事チェックアウトを許されました。いざホテルを出てみれば、蜘蛛男も鳥乙女もノノさんもロボットたちも普段どおりに振舞っていただけで、滞在中の違和感の正体は二人の宿泊者だったように思います。爺さんのおしゃべりを聞き流す会社員の車を――今までは語り手であった彼の視点で読み進めていたのに――モニタの向こうから見送りながら私は一人納得しました。非日常とは待ち構えているのではなく、持ち込まれるものなのかもしれないな、と。 @ネタバレ終了 唯一無二の体験をさせて頂き、ありがとうございました!

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  • バグだらけ研究室
    バグだらけ研究室
    デバッグの大変さを味わえるなんて楽しそう~! わーい! とは自作品のバグ修正に追われる身としてはこれっぽっちも思いませんでしたが前代未聞もいいとこなので遊ばせて頂きました。面白いでやんの…! クッ、キャラデザが私好みの緩さで、メエ~って鳴くリスや可愛い回復薬(うちのアイコンのぬいぐるみと同種の生命体に違いない)が仕様なのかバグなのかわからなくなってきおる! 作者様もゲーム内の要素として配置したバグなのかそれとも「バグだらけの研究室」というゲーム自体のバグなのか区別がつきづらかったのではないでしょうか。 私が見つけたバグは9個でしたが作者様によるとその3倍は用意されているそう。あーっ、なるほど、だからうちのゲームからバグが消えないんですね! 全国のデバッガーの皆様いつもお疲れ様です!!

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  • 世界を破壊する魔法
    世界を破壊する魔法
    若さゆえに世界は狭く、その中だけで醜く渦巻き続ける逃げ場のないエネルギーがいかに眩しいか。可愛らしい、しかし独特で印象的なタッチのイラストと、明瞭な、しかし生々しく容赦のないテキストで描かれていました。すまんがそのフェアリーハートをしまってくれんか…わしには強すぎる…のに百合好きなのと怖いもの見たさで最後まで一気に読んでしまったではありませんか!(分岐、初見は下を選びました) ホントに全年齢でいいんですかこれ!! まあ制限つけると鴉やヒカルと同年代のプレイヤーが味わえませんものね。いいか! とは書きましたがオトナにこそ読んで頂きたい…そして自分が彼女らと同じ頃どんなだったのか、そして二本のスコップでないなら何を<世界を破壊する魔法>の発動体とし、吹き込んできた新鮮な暴風雨を浴びることができたのか思い出して欲しい。その時、隣にいたのは? そんな作品でした。 絶対に忘れられない物語として私の中に刻み込まれています。ありがとうございました!

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