宮人@虚無のレビューコレクション
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触れたくないけど、そばにいて。非合法な方法で同居人を確保したい変な男と、なぐられ屋をする変な少女が同棲する変な話。ふわふわした会話劇が中心で、2人の奇妙な間柄が心地よく最後までプレイできました。素敵な作品をありがとうございます。
旭さん、工藤さんが互いのリズムが合ったように、自分もこの2人のたまに長ったらしかったり、知ってる人しか知らないような例え(ウミガメのスープ、外郎売)を交えた小気味よいやり取りに波長が合いました。
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ボロボロで両目がちゃんと開いてるようなシーンがない工藤さんですが、それでも顔が良く傷までも魅力にするキャラデザは素晴らしいですね! -
俺と彼女と誰かと誰か体を拘束され、部屋に閉じ込められた状態から始まる物語。
幕間のタイトルごとに表示される、寓話のような物語が最初に感じた魅力でした。あれがあるおかげで、作品の靄がかかったような雰囲気がより強調され、物語としても閉じ込められる状況に何か裏があるんじゃないかという想像にも繋がっていきました。
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短い時間でもしっかり楽しませてくれるいい作品をありがとうございました。 -
みえない二等星天体観測×軽音楽部×恋愛の青春欲張りセットをありがとうございます! 天体観測、音楽、恋愛、過去の出来事、バラバラのように思えるそれらが巡り巡って結末へと行く流れが綺麗でした。
幼馴染ヒロインの美波……可愛いですね(しみじみ)。過去にいろいろあったこともあって、主人公のことをずっと見ているおせっかい焼き。過去のあれこれもあり、思ったより複雑な関係だったりもしましたが、主人公の北斗を見つめる視線は優しかったんだろうなあ。
青春要素が多くあるにも関わらず、お話のメインは高村の爺さん。年長者として多くの経験をしてきたからこそ、若者にかける言葉に重みがある。ああいう渋い爺さんが好みなので、非常に助かります。声があることでキャラクターの存在感と説得力が非常に上がっていたので、爺さんは間違いなくボイスで一番恩恵を受けたキャラかと。
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僕と君と彼女の話ドラマチック二股ノベル面白かったです。浮気などをする人間の気持ちはわからないのですが、主人公は序盤からクソ男ということがよくわかったので、道化野郎の物語として楽しめました。二股がバレてもどちらかを選んで必死で謝ればなんとかなると考えてるのが最高のクズ男エピソード(褒めてます)。
エンディング7種類あって、序盤からフラグ分岐があるので普通なら読み返すのが面倒なのですが、次の選択肢までジャンプするボタンがあるおかげで、すんなりと全END見ることが出来ました。ありがとうございます。
自分の中で何よりも良かったのは導入です。実写背景の連続表示で簡易的なアニメーションをさせることで、この作品は何か違うという期待を感じ最初から作品に入っていけました。導入だけ実写で文章も全画面表示だったことも、演劇という部分の差別化に。そして演劇内で描かれた関係性が、作中の現実と重なっていることで、演劇ではああだったけど現実ではどういう結末を辿るのかという興味へと繋がりました。実際にプレイしていたときも、プレイし終わって振り返ってみても、シナリオ面や演出面から見て素晴らしい導入でした。
主人公をクズ男と笑っていましたが、最後までプレイし終えた今ではそれなりに愛すべき主人公として見ています。面白い作品ありがとうございました。 -
臨界天のアズラーイール
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髪デス!-髪は女の運命(デスティニー)-プレイ時間が極端に短い物語はこういうのがいいんだと強く感じるジェットコースター具合が素敵でした。ヒロインの女性のキャラデザが良いため、髪型ごとに違った魅力がしっかり出ているのが上手いです。個人的に好きなのはボブのお話。サクッと楽しいゲームをありがとうございました!
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生きるその先に -岐尾森編-思わず20年ほど前の泣きゲー郡を思い出してしまう要素の数々に思わず興奮しながらプレイしてしまいました。「突然現れた死神に余命が2週間であることを告げられる」という始まり方としては定番の1つかと思われますが、余命があるからと言って夏生が悩む場面はあれどウジウジせずに話が展開していくのでプレイしやすかったです。
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1部だけでも面白かったですし、この以降に関わってきそうな作中で描写されていた要素も思いつきますし、続きが公開されるのも楽しみに待たせていただきます。長々とした感想失礼しました。鬼晶についてしか書いてないですが、他2ルートの楽しませていただきました。 -
隠花生物/顕花生物退廃的な世界観で紡がれる3つの物語。すごい面白かったのですが、プレイ中の感情を感想という形で言葉にするのが難しいです。
人の欲望と狂気から生まれたものが、地球の覇者として君臨していたはずの人間を引きずり下ろしていく。終末の起源、終末の始まり、終末で生きる人間の3つの物語すべてが良かったです。とんでもないものを作り上げてしまった恐怖、偶然でしかないのだと大丈夫だと信じ込みたい心情、作中で描かれる人間たちの感情の描写が好きでした。
プレイしながらBGMが特徴的だと感じていたのですが、音楽コラボ作品ということで非常に納得です。
退廃的ではあるのですが、とても美しいと感じられる作品をありがとうございました。 -
Margot背景とBGM、文章のみという非常にシンプルなノベルゲームでしたが、序盤から非常に引き込まれました。会話らしい会話もほぼなく、淡々と語られる出来事と心情。キャラクターの内面ではドロドロとしたものが渦巻いているのに、淡々と進む展開もキャラクターの心情のようという一見矛盾したようなことを考えながらプレイしていました。
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安直に百合という概念を当てはめたくない貴方へタイトルから「めんどくさいオタク臭がする!」と喜び勇んでプレイさせていただきました(褒めております)。
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割とギャグで、割と真面目で、かなりノベルゲームという媒体に突っ込んだシナリオでしたが、ちょくちょく笑いながらプレイさせていただきました。面白い作品ありがとうございます!