ももい ゆずのレビューコレクション
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ひまわりの泪 -You Are a Part of Me.-ホラー要素のある恋愛ミステリーということで、個人的に大好きなジャンルで、いつか遊ばせていただきたいと思っていた作品でした。 まず、イラストがめちゃくちゃ可愛い~! @ネタバレ開始 ……と思って始めたら、いきなり不穏なシーンで驚きました!血しぶきぃ~!や、おどろおどろしい効果音のオンパレード……!(笑)それを乗り越えた先に現れたアキラ君……!!の立ち絵を見た瞬間、私は鼻血を噴きそうでした! めちゃくちゃドストライク……!!可愛過ぎる……!びゅっ、びゅ~てぃふる~~~……!!と称賛の言葉が鳴り止まなかったです!(※アキラ君に恋するゲームではありません)なのに、とっつきにくいと周りから距離を置かれている感じに、泣きました。こんな儚げで優しい美少年そうそういないよ!?今すぐこの世界に行ってアキラ君モンペになりたい……!と意味不明な感覚に陥る始末です。いや、本当に一目惚れ!フォーリンラブ!!(※プレイヤーがだいぶ乙女脳なのでお許し下さい) と、アキラ君のビジュアルにノックアウトされたスタートでしたが、最初のホラー感が嘘のようなほのぼのした、ギャルゲーちっくな展開を前に、アキラ君が美少女たちにつつかれているのをニマニマと眺め続けました。 アキラ君が、想像より全然良い意味で青春まっしぐらな男の子だったのが、最初とのギャップがあって良かったです!見た目の儚さから、もっと神秘的で不思議な感じの子なのかな?と思っていたので。 お祭りでのあれそれ(そりゃああんな間近でいちゃついてるシーン見たら若者はドギマギしちゃうよね!と親目線で微笑ましく見てしまったあのシーン(笑))とか、アキラ君素直すぎぃ~!可愛い~~~!と色々応援したくなりました。(それにしても、リラちゃんの浴衣の時のお胸がぼよよーんでじっと見入ってしまいました…(笑)何か柔らかそう!って思うあのスチル、とても好きです!) 幼馴染って良いですよね……。子供の頃の思い出とかが成長して蘇ってくるのが、たまらなくエモーショナル!! ちょっとヘタレなアキラ君とお姉さんリラちゃんとの微笑ましい恋愛話にのめり込んでいたため、冒頭のホラーを完全に忘却しておりました。 だから、合宿先での肝試しも、美少女たちとのラッキースケベ(死語)を期待していた私は、その後のガチ悲鳴に「あ、これホラーだったわ」とようやく我に返りました(笑) そこからは、次々に起きる事件に、エマちゃん生きてて良かった!⇒看護師志堂さんが素敵!⇒からーの、エマちゃん!?ミナちゃん~~~!?⇒キリサキさんの過去ぬゎああああ~!と感情が忙しくて仕方ありませんでした。 吸血鬼の正体(?)は冒頭から想像出来ていたものの、理由やら何やらが分からなかったのですが、なるほど……そういう一族だったのですね。 初回はノーマルエンドに辿り着き、その後トゥルーを見たのですが……双子ちゃん……天使……なるほど、そういうことか……と。何となく、この世のものではないものが見える叶ちゃんがいる時点で、そういう伏線……?と思っていたのですが、ここでリリスの泪と繋がってくるのか……と。しかしながら、およよ?? 何だか不穏な終わり方をしたぞ……!? リリスと双子天使は相思相愛だと思っていたけど、何だかこれを見ると、双子天使が一方的にリリスを求めているようにも見える……?と謎が謎を呼ぶ終わり方で、つ、続きは続きは無いの…!?とのたまいながら、EXTRAを見てノクシエル様のイケメン具合に最後の最後でまたノックアウトされました……!何かズルイです!(笑)(語彙力)しかしながら、まだ続きがある(?)ようなので、そちらも全力待機です……! 目に見えるものだけが真実ではない。まさにこの言葉で構築された、壮大なストーリーでした。また別のお話との繋がりがある構成が好みなので、エマちゃんから「リリスの泪」の話が出た時はテンションが上がりました。 キャラクターは皆魅力的ですが、個人的にはアキラ君と霧崎ママが好きです!!ママは本当に一番好き!!!最高のママ!オネエ様でした! そして、個人的に作者様のイラストが大変に可愛く好みでした! 数ある作品の中でも、立ち絵の美少女・美女達の美可愛さが群抜いているのでは?と個人的には思いました。立ち絵で少し出てくるだけだったりするのが本当に勿体ない素晴らしさ!特に女性の柔らかさやしなやかさの表現が素敵過ぎます。 @ネタバレ終了 プレイ前は、美少女たちとのドロドロっとしたホラーを想像していたのですが、実際は美少女たちと運命に立ち向かうめちゃくちゃ壮大なオカルティック青春ミステリーでした。 そこまでホラー!な描写もイラストも無いので(※主観ですが)ホラーが苦手な方も、ギャルゲーが好きならば問題なく楽しめると思います。 また、出てくる女性たちがとにかく皆可愛いく魅力的なので、それをを眺めるだけでも至福の時が過ごせます。 素敵な作品でした。ありがとうございました!
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リリスの泪タイトルと印象的な絵柄が気になりプレイさせていただきました。 絵の色使いが美しく魅力的で惹き込まれました。 @ネタバレ開始 双子の天使と、リリスの優しい触れ合いが、文章で書かれていない部分からも想像出来るようで、そこが個人的にとても素晴らしいなと思いました。 天使と悪魔、そしてそのどちらでも無い(?)存在……。お話としては、これから始まる!…といった印象を持ったので、続きがあるなら是非読んでみたいなと思いました。(「ひまわりの~」が世界観が繋がっているようなので、こちらも読ませていただきます) おまけCGでは、皆が笑顔でいられる未来を示唆しているようで、とても温かい気持ちになれました。皆の笑顔が可愛くて尊いです……! @ネタバレ終了 絵本のような柔らかい文章と、美麗で繊細な絵柄がマッチしていて、短いながら心に残るお話でした。 素敵な作品をありがとうございました。
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私を人間にしてください悪魔をどうやって人間にするんだろう。え!?そういう……!?と、色んな意味での冷や汗(滝)が止まらないお話でした。 @ネタバレ開始 ペルティーちゃんの見た目もお声も可愛くて可愛くて……。だからこそ、提示される「人間になるための条件」を実行するのが辛すぎてキツ過ぎて……喉がエグエグしました(笑) 最初は、まさかそんな!ペルティーちゃんのお爪を……なんて無理ぃ~!と拒否したら、まさかのDEADEND!(笑)そうだよね!爪凶器だもんね!?と。ここで、やるしかないのか……と。 音が……音が……痛いぃぃ~~~!(涙)コミカルなBGMとは真逆の痛々しいSEに、発狂しそうになりました(笑) 確かに……確かに、見た目は人間に近付いて……いるような気がしなくもないけれど、どんどん増えていく包帯に、本当に居たたまれなくなりました。 だから最期、額の宝石を取ってしまった後は……あぁぁあああああと、もう言葉が出ませんでした……。想像してはいたけど……辛かった。 その後の天界での裁きを受けてるシーンも、とにかく痛くて痛くて、これはどこの地獄じゃ……となりました。 悪魔に罪を償わせる方法が、同じ方法で同じ回数死を体験させる……。何とも惨い。でも、人間を殺した罪を償う方法としては、これ以上無いような気もして、悩ましかったです。そもそも人間と悪魔では、善悪の基準が違いそうな気もするしな……とか、裁きって誰がどの立場、どの目線で行うものなんだろう?等々、普段あまり考えないことを考えたりしました。神様ってどういう存在なのかな?とか。 また、選択肢によっては、主人公の見方も180度変わるので、そこが面白かったです。 愛を知った(?)ペルティーちゃんが、愛するダーリンが辿る色々な最期に直面する度に泣いているのが可哀想だった……。しかしながら、『パパのお嫁さん』ENDは、想像以上に病みが深く悪夢のようなENDでしたが……(笑)(先に前述のエンドを見ていたので、あの痛みを乗り越えて転生?したのに、心根は悪魔のままなのか……つまるところ、悪意(悪魔性)は不変なのかなと思ったりしました)好きなエンドは「待ち人来たれり」と「闇の世界を共に」です。愛のために相手を変えるより、自分が変わるという流れがとても好きなので(但し後者は、まさにキミ以外どうなってもいい!のメーター振り切った世界が見えるので、人類にとってはバッドエンドだと思いますが…(笑)) 中々ゲームにするには難しく、内容的にも人を選ぶ題材だったように思うのですが、とにかくお声の演技が素晴らしく、没入感の高い作品でした。 @ネタバレ終了 今まで、こういうゲームをプレイしたことが無かったので、色々な痛みを感じつつも、楽しませていただきました。 まさにフリーゲームならでは!といった、作者様のセンスと個性が輝く素敵な作品でした。 ありがとうございました!
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雨音と自動人形 結(むすび)タイトルと雰囲気が好みで、プレイできる日を探しておりましたがようやくプレイ出来ました。 @ネタバレ開始 まず、雪村さんがカッコイイ。封じ屋という謎めいた職業も、ミステリアスで、お前さんというちょっと渋い話し方も大変に好きです(笑) アヤちゃんが想像よりも人間らしく(?)て表情豊かなことに驚きました。もっと機械めいた、淡々としたイメージを持っていたので、作中で色んな表情が見られたことが、とても嬉しかったです。どの表情もとても可愛い。耳のセンサーがぴょこぴょこ動いているのもまた可愛くて和みました。 疫病が蔓延する、死がとても近い世界で紡がれる、静かで穏やかな日々を追い掛けながら、人間とは?機械とは?感情があれば人間なのか?人を大事に思えたら人間なのか?そういうことを、何度も何度も考えさせられました。 BGMやムービー、その他演出も世界観に合っていて、まとまりが感じられて良かったです。 イラストもとても可愛らしく魅力的で、より一層アヤちゃんや雪村さん、そして博士に想いを馳せることが出来ました。 あまり多くは語らず、プレイした方各々が心の中でしみじみと感じ入るのが相応しい作品だと思いました。 @ネタバレ終了 しっとりとした、優しい余韻の残る素敵な作品でした。 ありがとうございました。
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リードマインド以前から気になっていた作品でしたが、終始主人公のミハエル君がカッコ良かったです! @ネタバレ開始 見た目もさることながら、言動も個人的にとても好きでした。ミラ様の時とのギャップがまた良い……。 許嫁との婚約を無かったことにする……というある意味衝撃的なスタートから、どんな展開になるんだろうとワクワクしました。 トランプゲームをするゲームなのかな?と思っていたので、勝てないと進めない系かと思いきや、殆どはミハエル君がやってくれたので助かりました(笑)運ゲーは、ハマると進めなくなるのが辛い時があるので……。 しかし、いかなる時もイカサマすること前提で考えているミハエル君には笑ってしまいました(笑)いや、騙し合いのゲームだとは分かっているのですが(笑) 個人的にキャラクターがツボったのは、シトリーさんでした。独特な口調に何度噴き出したことか。。。ミーがユーがフェニックスにアイムソーリーエビゾーリーとかとにかく面白い!(笑) しかしながら、私は勝負運が無いのか、シトリーさんにボロ負けする羽目に。クソ…!とミハエル君と一緒に悪態をつきまくりました(笑) それにしてもラミアちゃん戦で明かされた、ラミアちゃんとの過去で、ラミアちゃん、ちょ、く、クズや~~!とビックリしました(笑)それまでは高飛車だけど可愛げもある我儘お嬢様なのかな?と思っていたので。 ナスピーマントマト男と喚いてるのは可愛かったけれど(笑)いや、ボケナストマトも良いセンスしてますね。 リリスちゃんがミラ様ファンだったことにも驚きましたが、そこが可愛かったです。 カードゲームは昔よく遊んだりしたのですが、ゲーム内で遊ぶとまた新鮮で面白かったです。 ティエラさん……見目の良いTHEクレイジーサイコボーイでしたね。好きです(笑) ミハエル君とリリスちゃんの関係性も最高に良きでした。トゥルーエンドのスチルの二人も尊い! 勝負の合間に挟まれるミハエル君のイカサマ講座が鮮やか過ぎて、何かすごい!と語彙力を失いました。(頭の悪い感想)説明がとても上手く、スルスルと理解出来て、作者さんの頭の良さを感じました。 作者様の色んなワードセンスと、それに突っ込むミハエル君がとてもツボりました。 EDの動画もカッコ良くてお洒落で、センスの塊でした。BGMも自作とは、恐れ入ります…! @ネタバレ終了 お洒落なUIにBGM、スピード感のある展開、スッキリとした読後感など、短い中に色々なカッコイイ!が詰まった素敵な作品でした。 ありがとうございました!
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死と月は寄りそって眠る死生観について、様々なことを考えさせられるとても重厚で幻想的なお話でした。大変良かったです……! @ネタバレ開始 プレイ前は、とても重たくて硬い内容を想像していましたが、実際は良い意味で軽めの文体で、難しい言葉などが使われていないため、大変読みやすく、内容も入ってきやすかったです。 ルナちゃんがとにかく可愛く、奴隷という過去を背負っているにも関わらず、それを感じさせないような明るい振る舞いに心が救われるような心地でした。(ただ、所作や言動の一つ一つに、受けた傷が見え隠れするのが痛々しくもありました……) ルナちゃんとモルスさんの歪でありながら、心温まる家族な日々を時折クスッとしながら眺めていました。 ルナちゃんが日々逞しく、また強かに育っていくのも(時々悪い顔?をしているのも)モルスさん同様親目線でとても微笑ましい気持ちになれました。 なので、モルスさんが別れを決意した辺りからは、もう苦しくて切なくて……心が揺さぶられました。 ルナちゃんを不幸にしてしまうことを嘆き、ひいてはルナちゃんを生かしたことすら悔やむモルスさんの心中を思うと、言葉に出来ませんでした。 幸せなまま死にたい、幸せを永遠にしたいと願う気持ちは、人間誰しもが思う事で、お互いの存在に生きる意味を見出しているこの二人にとって、片方が欠けてしまうことが、どれだけのことなのか……お話の中ながら、言葉が見つからないです。 最後、ルナちゃんの選択は、モルスさんが望んだことではなかっただろうし、個人的にはとても辛かったのですが、それでもルナちゃんがルナちゃんとして選び取った未来であるならば、それを受け入れるしかないのだろうな…と思っています。しかしながら、涙が止まりませんでした。 「月に手を伸ばすように立つ」神秘的で美しい表現、とても好きな一文でした。 また、クリア後のルナちゃんの日記に書かれていた内容が、とてもグッときました。 生死についての考え方は、千差万別で、何が正しいのかなんて決められない、その通りに思います。が、そういったことを考え続けていくことに意味があるのかな……。せっかく生まれて生きているのですから、どうせなら今の生をめいっぱい享受して、精一杯生きたいなと、このお話を読んだ後強く思い直しました。 キャラクターは愛着が湧く可愛さがあり、手書きの背景も絵本のような、紙芝居のような温かみが感じられてとても良かったです。BGMも世界観に合っていて、没入感が高まりました。 @ネタバレ終了 「作者様の想い」がしっかりと表現された、素晴らしく魅力的でメッセージ性の高い作品でした。 この作品に出会えて良かったです。 素敵な作品をありがとうございました。
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残業深夜 -ザンギョウシンヤ-タイトルビジュアルから既に「この作品は怖いです」と分かるので、ホラー好きとしては絶対プレイしたいと思っていた作品です。 とにかく、ホラーなビジュアルのクオリティが高い…!ホラー作品のポスターにそのまま使えそうなレベルで、作者様の技術とセンスの高さに圧倒されます。 @ネタバレ開始 まず、気付いたらフロアに一人……ということを体験してきた身としては、このお話はかなり没入感が高く、また懐かしい気持ちでプレイ出来ました(笑) 最初の選択肢では、早く仕事しよう!と意気込んで仕事を進めたのですが……た、田島さん……!!と泣くことになりました(笑)一生懸命仕事していただけなのにそんな……! 次は、やっぱ休憩大事だよね!と思って外階段に出たら、見知らぬ男性と手を振り合うことに……。 この展開が全ルート一番怖かったです。どんどん増えて行く人達が、怖い…! 最後の「うわぁあああ!」で、こっちも「ぎゃーーー!」となりました(笑) 手を振らないルートは「や、山口さん……好き…!」……と感動の涙を流していたのも束の間、最後の展開で真逆の涙を流すことになりました。。。 次々!こういう時は身体を動かそう!とうろうろして給湯室に向かうも、結局外階段にいくことになり……外階段∞ループに陥りました。まさに怪談から抜け出せない……! 自棄になり、こうなったらトイレだ!一番お化けが出そうなトイレだ!とトイレに走ったら…初めてまともに(?)生還出来て歓喜しました(笑)田島さんが生きてた~!! でも、トイレに残ると、まさかの便器からS子~!?的な展開になってしまい、田島さんと一緒に「うわぁあああああ!」となりました(笑)田島さん、アナタ不運過ぎませんか…!! その後(情緒が)疲れて仮眠を取っても、結局山口さんにkillされる……! 他に田島さんが生き残る道は無いの!?と右往左往して、トゥルーエンド?に辿り着いた時は「やった……!やっと残業が終わる!山口さんはやっぱりイイ人だったんだ……!田島さん、人生頑張れよ!」と温かい気持ちでエンディング曲に浸っていたら……突然の曲停止。 そこからは永遠の深夜残業をする羽目になり、さっきまでの余韻を返してくれ……!と泣きたくなりました(笑)だって電話鳴ってたら出ちゃいますよ……!? しかしながら、本当のトゥルーエンドは、素晴らしいハッピーエンドだったので、色々とカタルシスのようなものを感じました。 ビルの向こうの沢山の人も、そういうことだったのか……と。あと、山口さんが「ちゃんと存在していたこと」に個人的には感動しました。 こちらの作品は、全てのエンドと真のエンドまで見て、初めて完成されるような気がしました。諦めずに最後の最後まで見て良かったです。トゥルーの向こう側まで堪能させていただきました。 @ネタバレ終了 社会人なら多かれ少なかれ残業はしたことがあるのではないかと思いますが、深夜残業の恐怖を余すことなく体験出来るゲームでした! 沢山の分岐がありますが、分岐点まですぐに戻れる親切設計なので、是非とも頑張ってトゥルーエンドまで見て欲しいと思う作品です。トゥルーを見ると、作品のイメージが変わると思います。 素敵な作品をありがとうございました!
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ニュースありませんかずっとプレイするのを楽しみにしていた作品です。 不穏なタイトル画面、そこに続くオープニングのアニメーション演出が、まさにここから始まるぞ…!を感じられて期待が高まりました。 文章が口語体で綴られているので、テンポよく読みやすく、あっという間に読了しました。 @ネタバレ開始 「ニュースありませんか」まさに実在しそうな都市伝説な感じが出ていて、題材が良いなと思いました。ニュースを教えなかったらどうなるか…と言うくだりで、あ~きっと自分がニュースになるんだろうなと結末が想像出来るようにされていたので、誰がニュースになってしまうの!?と逆に最後までハラハラしてしまいました(笑) ラスト、主人公はこの先どうなるんだろう…な所で終わっているのが、恐怖の余韻を残していて良いなと思いました。最後のボイス演出、良いですね…! こういったじわじわっと日常を侵食していくような静かなジャパニーズホラーが好みなので、演出含め面白かったです! @ネタバレ終了 BGMもゲームの雰囲気にマッチしていて、素敵でした。 素敵な作品をありがとうございました。
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誘蛾灯の夜出た当初から、印象的なタイトルとタイトル画面にずっと気になっていた作品です。 @ネタバレ開始 まず最初、画面が縦長だったのが新鮮でした。 そして次に目に飛び込んできた「お胸ばいーん、お爪シャキーン、おみ足むちむちのナイスバディハイテンションリコちゃん」に、度肝を抜かれました(笑) そして……おぉ、リコちゃん人食べるのね~!とちょっと笑いました(笑) カニバもの?はあまり読んだことが無かったの、まさに新しい世界を開いたという感じでした。 リコちゃんはきっと人間ではないけど、自分を人間だと信じて疑っていないところに、不思議な哀愁を感じました。人間は自分が理解出来る範囲の人間しか愛せない、をリコちゃんが言っている所が皮肉めいてて印象的でした。 そして、リコちゃん篇が終わった後に始まる、お姉様篇。……こちらが特に私は好きでした! きっと普通とは違うお姉様なんだろうなと想像していたら、想像通り普通じゃなかった(笑)見た目の厨二感も好きです。 お姉様の人間という生物への嫌悪感は、若かりし頃は多かれ少なかれ皆抱いたりするものかな?とも思ったので、サイコめいてはいつつも、共感出来るところもあり。 気付いたらあっという間に終わってしまいました。過去作とも色々繋がりがあるようなので、そちらもまたプレイさせていただきたいなと思います。 @ネタバレ終了 作者様の作品はいくつかプレイさせていただいているのですが、かなり突き抜けている内容の中にも、要所要所でハッとさせられるような、重みや深みが散りばめられているところが毎度魅力的だなと思っています。 今作も一見すると、色々とぶっ飛んでいるキャラクターが多いように思えるのですが、言葉の端々に「人間味」やら「一度は思うかもしれないこと」やら、心の深い所にあるモヤモヤっとしたものが言葉として出て来たような印象を受けます。 だから、どのキャラクターも憎めないです(笑) @ネタバレ開始 これでもか!と言う程に、ポンポンと罵詈雑言や悪態が飛び交っているにもかかわらず、そこも含めてクズ可愛いな~と思えるので、そこが個人的には一番すごい所だと思いました。 @ネタバレ終了 キャラクターの作り方が素晴らしいです。 また、こちらに語り掛けてくるような文体がとても印象的で個人的に大変好みです。そしてテンポが良く読みやすい。 画面の色合いもサイケな感じで雰囲気がよく出ているなと思ったのと、BGMの選曲がお洒落で好きです。 面白い作品でした。 楽しませていただきありがとうございました!
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nail lainかなり前に、一部ルートのみクリア済みで、その後まとまった時間がとれるまで温め続けてきた作品でした。 集中して一気にフルコンプまで突き進みましたが、大変良かった……! @ネタバレ開始 ■トレジア君 トレジア君の、三人の中で一番普通の男の子感がとても良かったです。恋に恋して周りが見えなくなって、勢いのままに来てしまう若い感じが好きだー!しかしながら、罪悪感に苛まれて、死にたくなってるのも可哀想だけど好きだ……!若気の至りが一番当てはまる子でしたね。 もらい事故的な感じで、人生狂わされていったのがとても可哀想でしたが、人生ってこんなもんだよな~と一番思えたのもトレジア君でした。 可哀想で可愛い、そんな印象でした。 ■ジルツィアさん 誰よりも照れ顔が可愛いかった…!しかしながら、あまりにも忠犬ハチ公過ぎて、プレイ中心配になる程でした。善悪の基準を全て主人公に委ねていそうで、お~こりゃあ病んでんな~と思いながら追い掛けていました。 自分に依存させて甘やかす感じが大変好きーでした。ザ・病み。 なので、トゥルーに入ってからの彼の暴走(?)っぷりは、おー来たー!という感じでした(笑) 罪の浄化を主人公ちゃんに求めているジルツィアさんは、誰よりも一番パスみを感じました。 神だと崇め奉るその信者感……いいぞいいぞ(笑)生かすも殺すも貴女次第だと本気で思えてるその気質がまさにサイコデレ…!? 殺す⇒姫に会える・話せるという図式を自然に構築しているところとか、サイコパス診断一発アウト~!的な感じで、笑ってしまいました。ファナティック! 一番人としてまともそうに見えていたけれど、中身は一番ヤバすぎ君なところが魅力的です。 ■テオラさん めちゃくちゃ口が悪い&口が回り過ぎて、最初は開いた口が塞がりませんでした(笑)突っ込む隙すら与えてくれない……。 でも、段々と見え隠れする主人公ちゃんへの想いが何だか辛くて、イラっとはしませんでした。不器用なんだな~と。 素直になれないテオラさんが時折見せるデレ(?)は破壊力が高くて、ちょろい私はそのギャップに完全にハマりました。 正直最初は主人公ちゃんへの当たりが強すぎて、メンタルがボコボコにされていたのですが、慣れてくるとハマってきますね……(笑) テオラさんルートが一番叙情的で、美しかったかなと個人的に思いました。 トゥルールートでは、何度も「テオラ…おまっ……!(涙)」となりました。心中が永遠に穏やかじゃない男の嘆きがグサグサ来て「何もかも全部主人公ちゃんのこと大好きだからじゃねーか!(号泣)」とこっちも口が悪くなりながら(笑)泣きました。 好きな女のために自国を売り飛ばすその弾けっぷりが大好きです! テオラさんが何だかんだいって、一番主人公ちゃんの本質を分かってる感じなのがとても泣けました。ケンカップル?とでも言うんでしょうかね。 トゥルールートがテオラさんだったことも、とても納得です。このエンドは、最後本当に涙腺崩壊しました。最後の最後まで不器用な二人と「今生だけは愛してる」というセリフはもう涙無しには見れませんでした。めちゃくちゃ刺さりました…… ……と、各キャラクターに傾倒すると、三人とも好きだ!になるのですが、主人公ちゃんの気持ちを考えると「ふざけんじゃねー!」と怒り心頭になるのはごもっともという感じでもあります(笑) 彼らの身勝手さ故に、人生狂わされたのは紛れもない事実ですしね。 なので、その身勝手さに怒り爆発⇒自死決意⇒阻止⇒足切られる(!)⇒怒り爆発⇒の一連の流れはとても自然に思えました。 nail lainの主人公ちゃんは、トゥルールートにおいては特に誰かに明確に恋しているわけではないのもあって、こういう考えになるよなー、そりゃ受け入れられんわな、納得という感じでした。 主人公ちゃんは、最初から最後まで一国の姫だったのだなと分かる描写が、個人的にはとても良かったです。(恋愛脳も悪くないけれど、姫らしく国を第一に考える振る舞いが個人的には好きなので) トレジア君の見た目最推しで始めて、この先もずっとトレジア君推しだろうな……と思っていた過去の私でしたが、フルコンプした今、テオラさん一直線になりました。 幕間の三人の掛け合いも楽しくて、トレジア君のオカン具合やジルツィアさんのポンコツ具合、テオラさんの何だかんだほっとけなくて手を出してしまうところ…など、イイ感じに気が抜けてホッとしました。 スチルも豊富な上に、視線や口元が細かく動くのが凝っていたのもより没入感を高めていて素晴らしかったです。 テーマは「ヤンデレ」な作品だと思うのですが、フルコンプした今は「恋や愛に振り回される男達の悲喜劇」という印象を持ちました。 @ネタバレ終了 大変に面白く素晴らしい作品でした! ヤンデレはあまり……という方でも、是非ともプレイしていただきたいと思います。 素敵な作品を生み出して下さりありがとうございました!