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水原梓@ルピナスパレット のレビューコレクション

  • 雨にして人を外れ
    雨にして人を外れ
    モロクロームがにじむ雨の中、ミステリアスな先輩との相合傘ーー肩が濡れているのは、一体どちらでしょう。 雰囲気作りが、まず抜群にうまいです。世界への引き込み方が尋常ではない。そして雨の音のように心地よい会話とテキスト、しっとりとしていて、ゆっくり染み込んでくる感覚がとても良かったです。 白黒の世界に立ち尽くす主人公のイラストで前のめりになったところで、ムービーの美しさに目を奪われます。先輩の動きがとても軽やかで、アニメを見ているかと思いました。 @ネタバレ開始 雨に濡れるというのも、濡れる側は悪くなかったりしますが、それを見ている方は気になるもの。先輩とのなんともいえない会話にうんざりしつつも、彼女を案じる春也君。 その背中にーー迫る不気味な影。 翌日、何気ない会話から、あじさいを見に二人で出かけることになりました。青春の1ページ、そこに挟まれる『殺人事件』という不穏なワード。 なかなかに物騒な話です。 それでも先輩と出かけることになりーーふと、彼女との出会いを思い出すのですが、ここの会話はすごく印象的でした。先輩の不思議な人柄が表れていて、きっとお互いがお互いにとっての『風』だったんだろうな、と思える、絶妙なやりとりですね。 あじさいを見てはしゃぐ先輩の姿に、素敵なものを見ているなーーそう思いかけた瞬間、彼女が転んでしまうのです。手首がない……結局、消えたわけではなかったけど、強烈な違和感に襲われました。 もちろん、先輩のいたずらと言えなくもないのですが、なんとなく彼女はこういうことはしなさそうだな、と…。 それに、春也君が彼女に感じた怖さ、それが何なのか、気になります。 謎の怪異に目をつけられてしまい、呼び出され、恐ろしいサメのような怪物が目の前に現れます。 一気に、非日常が侵食してくる、その恐怖が画面越しに伝わってきました。 雨妖から、先輩が人ならざるもので、彼女がここに留まるために、人を喰らっているという恐ろしい事実が明かされ……。 どうするべきか悩んで、先輩の書いた文章にこの人はどんな気持ちでこの文章を書いたのか、彼女は窓を眺めているだけではいられなくなったのではないか…そんな気持ちになりました。 先輩も、別れを悟っている、けど…。 一度知ってしまった気持ちは、感覚は、そう簡単にさようならにはならないんですよね。 『死んでも』なんて、言えちゃうのは、きっと今がとても大切で、手放したくないからでしょう。 二人だけにわかる言葉で事情を伝え、先輩は陰鬱な雨を晴らします。 そして、とても美しい姿で、本当の彼女で会いに来てくれました。きっと彼女は、春也君にだけは嫌われたくなかったんでしょう。 二人で文芸室で交わす想いが合わさって、溶け合って、混じって…これは終わりだけど、ちっともバッドエンドではないな、そう思いました。それもきっと、二人のたどり着いた場所だから。 それでも生きていくと答えた先、それは先輩を信じているという意味なのだなと感じました。 けれど、雨妖は先輩を見逃しはしません。 人質に取られた春也君を前に冷静でいられない先輩、それを見て『生きてほしい』といった春也君に、ただただ涙が流れました。 そして、タイトルの意味を、ここにきて理解しました。 最後の帰り道、最後の相合傘、最後の会話、そう思うと何気ないものでも全てが特別で。 彼を生かしている人のこと、それが全て無くならなくて良かったと、思えました。 鮮やかさを取り戻した世界で、彼はこれからも歩いていけるのだと…確信しながら、雨の日に、また二人が会えれば良いと、ひたすらに願います。 @ネタバレ終了 自分の語彙力のなさに悲しくなるのですが、『雨』がこんなにも似合う作品はなかなかないな、そう感じました。 先輩と春也君の関係性がとても良かったです。 素敵な作品をありがとうございます。

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  • リビーに平穏を
    リビーに平穏を
    こちらのゲーム、仕掛けが面白い上に、最終的に行き詰まることがなく、とてもストレスフリーです! 私は謎解きや推理が好きなわりに、こういうゲームでよく詰まるので、自力ですべてのエンドが見られ、気持ちよく最後までプレイでき、達成感がきちんと味わえる作りになっていて、すごく良かったです…! @ネタバレ開始 記憶処理をされてしまい、せっかく手に入れたパスコードを忘れてしまった主人公。 ようやく思い出せたーーと思ったのですが、最初に正しい数字を入力すると、それはバッドエンド! くうーやってくれますね。 それじゃあどうやってパスコードを伝えるのだろう…最後の選択肢だけ赤いので、そこでセーブして片っ端から見ていきます。 すると、なんとこういう時のことを想定したやりとりが! だから、ここでセーブ推奨なのですね。 一見、どれも同じに見える選択肢…そういうことか、なるほど!! わかった瞬間のドキドキ感、そして全てが繋がっていくのが、楽しくて楽しくて、ヒント集めも全く苦ではなかったです。 ハッピーエンドも、途中までが流れが同じなので、大丈夫なのかな、とここでもビクビクしましたが、ついに目的を達成することができホッとしました。 ただ、結局タイトルのリビーの意味が明かされず。 この都市の名前かな、なんて思っていたのですが、トゥルーでちゃんと説明してもらえて、ここもスッキリ! この世界に平和が戻って良かったです…! @ネタバレ終了

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  • SOGNO -Buon San Valentino-
    SOGNO -Buon San Valentino-
    王子様たちとのときめきバレンタイン…満喫させていただきました…!  ひとりひとりのエピソードは短めですが、濃密なラブが詰まっていて、それはもうチョコレートのように甘々です! ボイス付きで、きゅん死にしそうな台詞を言ってくださる王子様たちに、ドキドキが止まらないです! @ネタバレ開始 テッラさんは、優しくおおらかそうなイメージ通りの反応を見せてくださり嬉しい! とにかく包容力があります、それなのにチョコ待ってたなんて…可愛らしい…!! ギャップ萌えですよ、やばい! 加えてそのまま……お前とチョコどっちを先に、なんて……ああっ、待って! ドキドキしちゃうし、心の準備がっ!! 抱きしめてくるテッラさんの幸せそうな表情、たまりませんでした! チェーロさんは、王子様…なんですが、人間界にずいぶんと馴染んでいらっしゃるご様子。 雲から王子様が降りてくる、なんてとてもロマンチック……しかもチョコを用意してくださっていると、お互いにチョコを渡し合って、ニコニコ! 全身で好きって伝えてくれる彼に、ニヤニヤしっぱなしでした。 ふわふわの雲みたいに、柔らかで優しい彼が愛しいなぁ…!  俺様なのかな、と思ったルーナ様ですが、強引というより、とにかく色っぽい…。 大人の余裕というか、紳士ですね彼。 博識でいらっしゃるし、さすがは王子様。 彼にプリンセスなんて言われると、すごく特別に感じてしまいます。 夜は始まったばかり、なんて……。 そしてお胸はだけてるルーナ様、これは! サービス精神がすごいっ!! 俺様すぎず、自信に満ちた素敵な王子様でした! そして第一印象から、推し! のマーレ君!! 声が可愛い……また明日、の破壊力よ!  頬を染めて、嬉しいなんて言ってくれるマーレ君、ぎゅーっとしたい! 声がとっても優しくていいですね。好きがすぎる。 陸と海と、隔たりがあるのが切ない、もっとここにいてほしい、次を待ちきれないという彼の気持ちがひしひしと伝わってきます。 マーレ君が、ヒロインのために…と思ってくれた、その気持ちでもう十分幸せです。 この子は本当にいい子だなぁ…。これから、もっと素敵な王子様に成長するでしょう。 @ネタバレ終了

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  • イロハニホヘト
    イロハニホヘト
    おしゃれで快適なUIデザイン、麗しいイケメンと耳が幸せなフルボイス、何度見てもドキドキする魅惑の動画ーーこれがフリーゲーム!? いいんですか!? @ネタバレ開始 冒頭を読んだ私『奏多君が可愛い』 すみません、声も見た目も性格も、すべてが私の好きな弟属性で……不覚にもここでときめいてしまいました。早すぎる。 しかも、ヒロインの泉さんも可愛い。女給姿が素敵。 結婚よりも仕事が楽しい、しっかりした女の子の印象で、乙女ゲームのヒロインに恋する属性(?)の私のハートを射抜く。 店長さんもイケオジ……はぁぁ(漏れ出すため息) 『僕に美男子を紹介してくれ!』 んんんんーー!? 店長まさかの!!? ドキドキしかけましたら、なんと美男子大会なる素晴らしい大会に推薦するための、美男子を紹介してほしいとのこと。 うちの弟、かなりの美男子ですよ!! そこへまだ十歳だという衝撃の事実…弟君、将来有望すぎる。 そして、ついに美男子六人とご対面!! どの方もそれぞれに気になるポイントがあって、一人に絞れない〜となりながらも、キャラ紹介から一番気になっていた谷崎さんを選ばせていただきました。 麗しい上に、少しぎこちないところが素敵で、期待を裏切らない方です。そして、声を聞いてノックアウトです。美しすぎる。儚い、触れたら壊れてしまいそう、ああ。 なんと、おやじに絡まれているところを助けるーーという王道シチュエーションを、男女逆転で見ることになるとは。これはこれで、イイ! 手当てをしたいと言う谷崎さん、こういうところは頑固なのだな…そこもまたいい。 特別、なんて言ってくれると嬉しい。 女性の格好をする理由に、本当の自分を見せる自信がないからだと聞くと、少し寂しい気持ちになりますね。 本当の彼を、そのまま受け入れてあげたい、なんというか保護欲がそそられます。 そして、友達になってほしいだなんて、可愛すぎる!  しかも、泉さんに一目惚れをしてしまっていた、あああ、谷崎さんが可愛すぎて、いじらしくて、もうだめっ!  そんな悲しいことを言わず、ありのままのあなたをもっと見せて……あーーーー!!! う、美しすぎる、神々しい。 私ならこんな美男子に好意を寄せられていたと知ったら、即オッケーしてしまうけど、ちゃんと考えている泉さんが偉い…。 まあ、谷崎さんなら優勝ですね!  というか、私の中で優勝です!! その後も、二人の関係は続きーー少しずつ大胆になっていく谷崎さんに、翻弄されている泉さんがひたすらに可愛かったです。 これぞギャップ萌……お互いの、お互いしか知らない表情を独占したい、そんな甘々の二人にニヤケが止まりませんでした。 後日談も、最高に良かったです。 奏多君と話す谷崎さんを見て、とても癒されました。泉さんと彼なら、きっと温かい家庭を築いていきますね。谷崎さんが泉さんが大好き、というのが強く伝わってきて良かったです。 ズルい彼も素敵! 末永くお幸せに…!! 1ルート攻略でしたが、他の方も皆さんとても魅力的で…いずれコンプしたいです! @ネタバレ終了 六人の美男子と恋愛が楽しめる、超豪華仕様! 後日談まであって、二人のその先も読める、まさに至れり尽くせりです。 たくさんの方に、素敵な男性とドキドキの恋を楽しんでほしいと思いました!

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  • 私を人間にしてください
    私を人間にしてください
    可愛い女の子からの『ダーリン♡』は破壊力抜群……ただし愛しの彼女は、人間ではなく悪魔なのです。 私のことをダーリンと呼んでくれる女の子ペルティーちゃんが、とにかく一途でいい子なんです。 異種族恋愛ウェルカム、バッチコイ! 君と一緒にいるためなら世界を敵に回してもイイッ!! @ネタバレ開始 人間をおもちゃとしか思っていなかったペルティーちゃん、ダーリンと出会って、もう人を殺すことはやめたといいます。 ダーリンのため、人間になりたい彼女。 そんな愛しのペルティーちゃんに、君はそのままでいいんだよーーと言ってあげたかった。 でも、しょっぱなから、すれ違ってしまった……そんな私です。 気を取り直して、人間になりたい彼女のお手伝いをするのですが…爪、牙、角、耳、翼を彼女から取ってあげなければならず。 これがもう辛いのなんの…ニコニコしながら、悪魔なんてこんなの大したことじゃないの! という彼女に、罪悪感が募ります。見た目もだんだん痛々しく、触れられると痛がっているし、ペルティーちゃんもうやめていいんだよ…! けど、中途半端にやめると今度は彼女の爪が、彼女の牙が…彼女のすべてに殺されてしまう。 二人は幸せになりたいのに、うまくいかない。 周囲が、過去の罪が、二人の幸せを認めてくれない……。残酷なエンドの数々に心が擦り切れそうになります。 娘になってしまったのは、主人公にとって一番の不幸でしょうね。 罪を償い、人間として生まれ変わったペルティーちゃんと、ようやく再会するエンドはこれまでのことを想って涙が流れました。 その後、タイトル画面が変わりーー。 さらに3つのエンドを見ました。 まず、そのままのペルティーちゃんエンド。幸せだけではないけど、一緒にいられたこと。それはかけがえのないものだと思えました。 人間にするを選んだ先で、すごく後悔しました。確かに彼女は言いました、一番痛いのは愛する人を傷つけられることだと……果たして、彼女はそのイタミに耐えられるのか。あの感動のエンドが、ここへ繋がるかと思うと、ひたすらに辛い。 最後は何と、主人公がアクマに!! これは、予想してなかった。テンション振り切れてるペルティーちゃんを見て、ある意味一番ハッピーエンド、なのかもしれないと思いました。 個人的には最初の選択肢で、そのままの君が好きーーと思ったのもあり、『君と100年ぽっちの永遠を』エンドを推します。 傷付く君は見たくない、でも君と一緒にいたい、そんな強欲なんですもの。 @ネタバレ終了 クルクル動くペルティーちゃんが可愛いのは言うまでもないのですが、かなりのスチルと、状況に合わせたエンドが用意されていて、それが良かったです! 色んな彼女の表情が見られて、ドキドキしたり、ズキズキしたり…とても楽しめました!

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  • 蛇憑き巳緒
    蛇憑き巳緒
    美しくてナイスバディ、しかもミステリアスな女子高生ーーこれは、拝むしかない。 タイトル画面からも分かる通り、グラフィックが大変美しいです。サブキャラと思われるキャラクターにも立ち絵があるのもポイントですし、立ち絵だけでなくスチルも豊富で、とにかく『うな重』のように贅沢の言葉に尽きます! また、意味深なタイトルも気になるところですが、要所要所に挟み込まれた、ツッコミ不可避ワードの数々がすごくツボでした。 @ネタバレ開始 この世界の男子たち、女子に性感帯聞きすぎ!(笑) 巳緒さんは蛇ではなく、変な男子に憑かれている疑惑浮上ですよ、これは。 とにかくそれぞれのキャラクターが立っていて、会話が面白いですし、ツッコミが追いつかないです。 巳緒さん、顔と胸も、もちろん素晴らしくて釘付けになるんですけど…お声もいいです。クールボイスに、メロメロなんだぜ。 そのナイスバディを、ユサユサしながらそんな顔をするのは、おやめなさい。男子が、召されてしまう。 それから、初夏ちゃんめちゃくちゃ可愛い、薮原君、こんな可愛い女の子が近くにいるのに、見向きもしないなんてもったいない。 ロア君は、変態だな。見た目はすごくイケメンで金持ちなのに…。そこは放課後に愛を育む場所では、ないっ!!  初夏ちゃん!! いくら意中の男の子が振り向いてくれないからって、トイレ探してる男性にそんなことをしては……哀れ。 しかも、こんなに騒動を起こしておいて、転校したらアッサリ薮原君を忘れてしまわれて。付録を見て、幼馴染というものでなんとなく盲目になっていただけなんだなぁと思うと、これでよかったのかもと思いました。 でも、いついかなる時も巳緒さんしか見えていない薮原君が優勝、ということで!  巳緒さんが折れる日も近い…(といいね) @ネタバレ終了 アニメーションの迫力がすさまじいですね。 私、アニメ見ていたっけ!? と二度見してしまいました。 とにかくぬるぬる動く! 蛇だけに! それから、うなぎ、うなぎが食べたい。 うな重を、お腹いっぱい食べたくなる!  そんな色んな意味で美味しい作品でした!

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  • 天使の飼い殺し
    天使の飼い殺し
    タイトル画面から分かる通り、すごい、とにかくすごい作品です。 プレイ時間は短いのですが、美しいイラストと短いながらも面白い設定のお話でした。 @ネタバレ開始 ドット絵で、ここまで表現できるのか…と終始画面に見入ってしまいました。 まるでアニメみたいにドット絵を動かすには、一体どれだけのイラストが必要なのでしょう…そう思ってみると、ドットのひとつひとつに敬礼したくなります。 お話の流れとオチは、タイトルで想像していたものと違って、なんというか…切ない気持ちになりました。 主人公の部屋に現れた天使も、天使になった主人公と同じことを思っていたのでしょう。出会わなければ、飼いたいなんて思わなければ…そうして『天使』はこれからも増え続けるのだな、と思うと、深いですね。 プレイ後のタイトルの変化も、好きです。 青のグラデーションがとても綺麗で、でもどこか仄暗くて…。 @ネタバレ終了 芸術と呼ぶのにふさわしい、素敵な作品をありがとうございます!

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  • ※※※
    ※※※
    すごく元気になれる作品でした! 短いながら、一枚絵が豊富でそこもとても見応えがありました。何枚描き下ろされているのだろう、すごいです。 ヒサメさんのカラッとしたキャラと、欲望に忠実なところが好きです! @ネタバレ開始 何を隠そう私もBのL大好き!! いいなぁ、いいなぁ、即売会!! 地方民の憧れ…そんな戦場&楽園から、突如として異世界にやってくることになった、腐女子!! 爺さん、チッパイバカにしたらあかんで。チッパイはチッパイで需要があるんや。 チートな魔法使いになっても、やることは変わらずBL漫画の執筆…。ヒサメさんの逞しさに、惚れ惚れします。 しかし、あーんなことやこーんなことしているシーンを描かれた本人に、えっちなBL漫画を朗読されてしまう。 ご褒美なのか、それとも拷問なのか……なんとも言えない気持ちですね。 漫画を取り返そうとするも、寝顔を保存しようとして光の妖精さんにNG出されてるの、すごく笑っちゃいました。さすがやで。 カイルラインさん、異常性癖で己のえっちなBLを黙認してくれるの、ある意味優しいです。 そのまま、目覚めてもいいのよ?(おまわりさーん! コイツです!!) なんとヒサメさんの他にも、異世界からの召喚者が! メガネと服装でオタクだと理解し合う流れが面白かったです。 分かりますよね、オタクって…まとう空気で。 じいさん、モテモテは叶えられたのに、ナイスバディは失敗するんかい。 タックンも悪いやつじゃなくて、図書館に入る権利ももらえそうだし、とりあえず一件落着…? ヒサメ先生はこれからも、素晴らしい作品を生み出すのでしょう。 異世界にもオタク文化が芽生える日は近い! @ネタバレ終了 面白い作品をありがとうございました!

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  • 残業深夜 -ザンギョウシンヤ-
    残業深夜 -ザンギョウシンヤ-
    怖かったので昼間に遊びました! 音楽をしっかり聴きつつ楽しむためにはこれしかなく……己のホラー耐性の低さを呪うばかりです。 さて、こちらの作品、皆さん書いてらっしゃいますが、まずひとりで真夜中に残業というシチュエーションが怖い! あらゆる意味で!  @ネタバレ開始 エンドが多いようなので、選択肢を上から、ローラーする作戦です。全エンド見るぞ!  山口さん……突然休職したというその人の名前が出てきますが、彼は一体何者なのか、なぜ休職してしまったのか。 向かいのビルにある人に手を振り返さないでいると、なんと山口さんとバッティングしてしまいました。この笑顔、超怖い! やめて、そんな顔で私を見ないで! しかも山口さん、亡くなっていることが判明。 主人公…文字通り、仕事に取り憑かれてしまいました。これはリアルにありそうで怖い。途中で、山口さんを呼び捨てにしているのも…。 上から見ていると、エンドロールが始まる選択肢を引いたようです。これがまさかトゥルーエンド!? 謎はまだ明かされてないですが、他のエンドを見たら繋がるのかもしれません。 とにかく、山口さんが守ってくれた…そう……。 ああ、エンディングの歌が沁みますーーね!? えーーーー!!!! おいおいおいおい、なんだこれは! まさかの二段構えに震えが止まりません。 怖い怖い、どうしようどうしよう。 山口さん、山口さん、助けてぇ…と情けなく嗚咽を漏らす私を選択肢が逃さない。 どうしたら帰れるのか、この残業から逃れられるのか…あの外階段に行くしかなさそうです。 その先に待っていたのは、穏やかな日常、山口さんも部下も、主人公を待っていました。仕事に取り憑かれて、忘れてはいけないもの……それを思い出させてくれるストーリーでした。 21時以降の残業は禁止だ! その後、他のエンドも回収しました。 トイレは…鍵を開けたらデッドエンドかと思いきや、別の意味のデッドエンドでした(笑)トイレ出てからの行動、まんま自分がとりそうなものでそこも面白かったです。 鍵を開けない方は、これがエンドの中で一番怖いかも、です。画像効果に鳥肌が立ちました。 分かっちゃいますが、ホラーゲームのトイレは怖い。 @ネタバレ終了 リアリティを感じさせる、写真加工で作られたグラフィックが恐怖を掻き立て、音楽がまた雰囲気を盛り上げてくれる、正統派ホラーです。 バッドエンドの後に、選択肢を戻ってやり直しする機能があるのが、エンド回収したい人に親切でとても良かったです。 また、エンディングの曲本当に良かったので、エンドは多いですが、トゥルーへは比較的容易に辿り着けるので、あそこまで読んでほしいなと切に思いました。

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  • 夏、君ニ出逢えた奇跡
    夏、君ニ出逢えた奇跡
    夏の入江で出会った、傷だらけの少女を助けたところから始まる物語。 少女は言葉を話すことができず、なにやら事情がある様子です。 @ネタバレ開始 倒れていたところを助けられる。 喋ることができない女の子。 水の中ではイルカの姿になる。 …など、どことなく人魚姫を思わせる展開が続きます。 決定的に違うのは、彼女はなぜか周平を遠ざけようとするところ。呪われている、という彼女ですが、そういう割にはひとりでいるのが寂しそうで、こんな顔されてしまったらもう来ないとは言えませんよね。 海の世界しか知らないヒカリは、人の世界のものに興味津々。アイスを食べて目を輝かせたり、ゲームを喜んだり、彼女との楽しい日々はどんどん過ぎていきます。 イルカは知能が高く、人が好きで好奇心があるので、一人ぼっちだったヒカリは特に誰かと過ごすことに飢えていたんでしょう。 寂しいけれどヒカリとお別れしーーと思ったらなんとあたりのアイスの棒をなくしてしまいます。 ここで、探しに戻らないとバッドエンドかな? と思ったのですが、ここからの展開が素晴らしかったです。 ヒカリは人魚の呪いを受けており、好いた相手を呪ってしまう存在、そしてヒカリに好かれた周平は余命わずかとなってしまいました。 自分の髪を切り落とし、彼のために泡となって消えたヒカリ…その優しさに切ない気持ちが込み上げてきました。 仲間とも一緒にいられず、好きな相手のそばにいられなかった彼女、優しいヒカリには呪いなんてなく、好きな人と一緒にいられる時間が訪れることを願います。その時、隣に周平君がいたら、もっと素敵ですね。 トゥルーエンドの方は、バッドエンドの流れを一部汲みつつも、悲しみの連鎖を断ち切り、これから始まる新しい幸せを感じさせるものでした。 バッドエンドを先に見たからこそ、この幸せがどれだけ尊いものかを感じられます。 二人にはこれからもたくさんの思い出を作っていってほしいな、と思いました。 エンドロールのイラストが眩しかったです! @ネタバレ終了 二つのエンドそれぞれに趣があり、優しいタッチのイラストとあわさっていて、読み心地の良いボーイミーツガール作品でした!

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