坂田 春人のレビューコレクション
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パーソナル・スペースまさに点を線で繋いでいく物語でした。続きが気になってどんどん話に引き込まれていきました。 @ネタバレ開始 コピー人間であるシロエが、徐々に感情というものを知っていくシーンは感動しました。シロエは元々人間そっくりに作られていたけれど、クロハとの出会いが彼女を本当の人間にしたのだと思います。人と人が存在して、初めて人は「人間」になるのかなぁと考えさせられました。 クロハの言葉は一つひとつがとても綺麗で、読み手の私にも刺さるものが多かったです。 特に、人間が物語を想像する理由の話は読んでいて震えました。それぞれが自分の中で意味づけを行うことで、それを心の支えや力に変えていく。自分勝手などではなく、それが生きていく方法の一つなのだと思いました。 シロエがクロハに会えなかった時はとても悲しかったですが、主人公の顔を見て想いが溢れ出したシロエの涙に胸が熱くなりました。 また、ラズリとの関係性も魅力的でした。主従関係ではあるもののお互いの気持ちを思い合っているところが多々感じられました。彼女のおかげで最後にクロハと同じ宇宙に行くことができたシロエは、幸せだったと私は信じたいです。 壮大な宇宙の物語であり、一個人の人生の物語でもある、とても素敵な作品でした。 @ネタバレ終了 この作品に出会えて良かったです。ありがとうございました!
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画廊の横顔出だしから入り込みやすい作品でした。 創作をやってる人には共感できる点が多かったように感じます。 @ネタバレ開始 どのエンドでも、夢と向き合うことの辛さが丁寧に描かれていて感動しました。 諦めようと思っても諦められない辛さ 自分が生み出した物に勝手な解釈をされる辛さ ただ楽しんでやっていたことがそうでなくなる辛さ また、受け止めてくれる人がいることってとても大事だなと改めて感じました。このゲームのように、人生を変えてしまうくらいの出会いも存在すると思います。 最後の隠しエンドも見れて良かったです。 @ネタバレ終了 そして絵がとっても綺麗でした。雰囲気も素敵です。
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鳥籠の嘘監禁された少年のお話です。 @ネタバレ開始 どんでん返しには驚かされました。最初に真実を知ったときは、閉じ込めた側がこんな表情になるかな?と思いましたが、その後の主人公のバックグラウンドがしっかりと描かれていて納得しました。 クリア後の仕掛けもゾッとしました。本当に上手く作られているゲームだと思います。 @ネタバレ終了 作者様のゲームはいくつかプレイさせてもらったことがありますが、可愛さと不穏さのギャップがとても好きです。