いえいえのレビューコレクション
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エレベーター ~性格不安定な僕とみよちゃんの物語~全エンド回収! 脱出ゲーム×恋愛シミュレーションみたいな感じで楽しめました。 何度も繰り返しプレイしてTrueEndに近づいていくタイプのゲームですが、 エンドに多様性があったりみよちゃんの反応が可愛らしかったりと、 やる度に違った面白さが感じられて、プレイのモチベが維持どころか どんどん上がっていきました! ドット絵も丁寧でキャラが情緒豊かに描かれており、 みよちゃんとかちょうの表情の変化を見ているだけでも楽しかったです。 特にTrueEndのグラフィックはここぞとばかりに力が入っており、 へんたいやげどうになった苦労が報われる最高のご褒美でした! その他にも繰り返しプレイをしやすいよう、 リスタートが容易な仕様になっていたりと ユーザーへの配慮が行き届いておりとても良かったです。 最後まで快適に楽しくプレイさせていただきました。
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Sea glass(シーグラス)極力UIを排した画面デザインに心惹かれました。 それが「映画みたいなゲーム」というよりは「プレイする映画」といった 雰囲気を作り出しており、他では決して得られないプレイ感があります。 モノトーンに青を差したテーマで統一された画像をバックに、 南国を想起させるBGM・SEが耳を優しく撫で、 それらに巧みで繊細な文章があわさることで 美しいリゾート地が見事に描写されています。 動画も程よく挿入されているため静止画との対比でメリハリがつき、 最後まで退屈せずに楽しんでプレイできました。 2部構成によって描かれる人々の視点の違いは、 全く同じ光景を見ているはずなのにまるで世界が違う… 1周目2週目でまた違った新鮮な驚きが得られる作品でした!
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しようよ七海君!作者様の今までの作品と空気が違い過ぎて戸惑った笑 しかし、それもギャグをテーマにした本作にはいいスパイスです。 とにかくギャグのテンポが良い! 有無を言わせない野太子の押しの強さと それを冷静に受け流…しきれてない七海君とのやり取りが コントを見ているみたいでとても愉快でした。 個人的にタックルの天丼ネタが好きです笑 しかし、ギャグ一辺倒ではなく、 登場人物の心理もしっかり描写されており、 笑えながらもウブな男女の微笑ましい青春物語として楽しめました。
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1MINUTE IRREVERSIBLE(ワンミニッツ・イリバーシブル)短いながらも、どこまでも世界が広がっているような プレイ後も想像を膨らませて楽しめる作品です。 これは前作ブラッドリーにも言えたことですが アッサリと、しかし濃密なストーリーを楽しめるのは 流石の手腕としか言えませんね! 印象的なOPを皮切りに独特の世界が展開され、 静かで儚げで哀し気で、でも確かな温かみもある、 不思議な読後感のある物語でした。 HappyEndの終盤のシーンは特に心に残り、 そこだけでも是非映像で見てみたいと思いました。
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わかばにっき! -12才の春-なによりも日記の温かみのある演出が、 本作の持つ思春期の甘酸っぱさほろ苦さをより強調してくれているのが、 心に響きます。 ページをめくる演出や色がじわ~っと変わる演出等、 純粋な技術力に感嘆する一方、なるほどこういう表現もあるのだなと 一クリエイターとして非常に参考になりました。 フルボイスも優れた演技力によって、 物語を盛り上げることに関してこれ以上ない役割を果たしており、 こういう青春送りたかったな~と甘酸っぱい気持ちにさせてもらいました。
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さりとて君影草は咲く第一に個人的に心惹かれたのが、 タイトルから一連に漂う静かではかなげな雰囲気です。 こういうの自分には出せないから、まずそこでええな~ってなりました。 内容としては、家族(?)のほっこりするハートウォーミングを軸に、 しかしちょっとしたSF・オカルト的不思議要素がスパイスとしてあって、 他では中々味わえないような独特の読後感を得られました。 印象に残ったのは、途中で挿入される家族(?)での食事シーンCG。 幸せな感じが一見して伝わって来て、それを踏まえるからこそ ラストの描写に感動を一味加えてくれているように感じられました。
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透明人間(仮)まず冒頭の「透明人間になってしまった!」という唐突な展開に 驚きながらも先が気になり、しっかり心をつかまれました。 それからプレイヤーはヨシコちゃんにちょっと不可思議な質問をされながら 物語は展開していくわけですが… その質問内容もどうしたモノかと思わず頭をひねらせるモノだったり、 なんか先に行くにつれて不穏な空気漂って来てるし…って感じで 先を知るのが怖いけど目も離せない、そんなもどかしい魅力がありました。 ネタバレになるから深く言えないけど、こういう善悪を問う感じのシナリオ 個人的に大好物です。
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パーソナル・スペース感 動 し た ! まずそれを声高に伝えたい。 陳腐な感想に聞こえるかもしれませんが、 本当に心を揺り動かされる作品に出会った時、 人は語彙力を失って純粋な飾り気のない気持ちを吐露してしまうのです。 とはいえ、これだけだとさすがにレビューとしてアレなので… まず個人的に、私は最近SF作品にハマっております。 特に好きな作品が2つ。 ①広大な宇宙を開拓するワクワクと ちっぽけな人間たちの愛の温かみとが紡ぎ出す 感動の大宇宙スペクタクル「インターステラー」。 ②散り散りの情報が徐々に重なっていき、 最後に1つの真実が形を成した時の衝撃、感動、熱血、スッキリ感等… とにかく凄まじい感動体験が得られるSFゲーム作品「十三機兵防衛圏」 もう宇宙開拓を題材にしてる時点で私にとって垂涎モノですが、 さらに本作品は上記の2名作の面白い要素が見事に合わさった、 読み進む手も止まらないワクワクハラハラキュンキュンな 感動の大宇宙ヒューマンスペクタクルといえるモノに仕上がっています。 物語の起承転結の見事な起伏は、流石昨年グランプリ言うに及ばず。 SFとして各設定も非常に練られており、しかし誰にでもわかりやすく 登場人物の会話劇にてごく自然にその説明がなされ、 楽しみながら苦なく世界に没頭していくことができました。 その没頭状態のおかげで魅力的なキャラ達が織りなす、 時に愉快な・時にシリアスなやり取りにがっしり心を掴まれ、 彼・彼女らが愛おしくたまらない存在に感じられます。 で、そんな状態でシロエがあーなったりクロハがこーなったりするのだから もう、心揺さぶられまくりでおじさんの目頭はずっとフィーバーしてました。 最後のオマケストーリーも補足資料として、 そして作品の締めくくりとして心地よい余韻をもたせる シナリオギミックとして素晴らしい働きを持っておりました。 徹頭徹尾抜かりなく見る者を感動させるのだという 制作者さんの技量・熱意をこれでもかと感じる作品でした。 余談ですが、自身もクリエイターの端くれではあるものの、 インプットが足りてないな~と思い何か作品に触れようと思っていました。 そんな矢先、本作に出会ったものでしたから、いやぁいい刺激になります。 感動体験を得られただけじゃなく、自身の創作活動のモチベーションを 大きく向上させていただきました。 素敵な作品をありがとうございました!
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エモヂオダウンロードしてのプレイ推奨です。 ファイルが重いせいかブラウザ上でのプレイだと 途中でよく進行不能になります。 また、ダウンロードしてプレイした場合でも 「メッセージ早送り」機能を使うと進行不能になることがあるそうです… お手数おかけして大変申し訳ありません。
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BRADLEY(ブラッドリー)静かだけど奥底にえも言わぬ重厚さが存在する、作品を通じて漂うそんな雰囲気に魅了されました。 全2ルート完走するのに10分程度ですが、文や演出の巧みさにより1本の映画を凝縮したかのような高密度な物語に仕上がっています。真実は一体どうなっているのか、気づけばそんな考察にプレイ時間の何倍もの時間を費やしてしまうほど、この世界に凝縮されたエッセンスに興味を惹かれます。 物語をより深く描写してほしいなんて思ってしまうこともありますが、あえて多くを語らないからこそ読み手が物語を創っていくこともできる── 読む面白さだけでなく、そんな創る面白さも兼ね備えているところが、この作品の魅力なのかもしれませんね。